こんにちは、ITプロマガジンです。
近年、働き方の多様化に伴い、特定の企業や団体などの組織に属さず、フリーランスとして働く人が増えています。フリーランスに興味はあるものの、「どんな職種があり、どんな働き方をしているのか」「自分でもなれるのか」といった疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスの定義やメリット・デメリット、活躍できる職種、具体的な働き方などフリーランスにまつわる疑問について解説します。
「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」
フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。
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目次
フリーランスとは?
フリーランスとは、会社などの団体に所属せずに個人として仕事を請け負う働き方のことです。
はじめに、フリーランスの定義や個人事業主との違い、働き方の特徴など基本事項について押さえておきましょう。
フリーランスの意味・定義
「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」では、フリーランスを以下のように定義しています。
実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者
引用元:フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン
フリーランスの職種は多岐にわたりますが、どの職種でも基本的にはクライアントと契約を結び、契約内容に則って仕事をするのが一般的です。
会社員の場合は会社と雇用契約を結び、転職や退職をしない限り所属先は変わりません。一方、フリーランスは案件ごとに契約を結ぶため、案件が変わればクライアントも変わるのが特徴です。
フリーランスと個人事業主の違い
フリーランスは個人として仕事を請け負う「働き方」を示す用語であるのに対して、個人事業主は「税務上の区分」を示す用語です。個人事業主は税務署に開業届を出して個人事業を営む人のことで、開業届を出しているフリーランスは個人事業主にも該当します。
また、フリーランスのなかには税金対策や信用向上のために法人化している人もいます。この場合、フリーランスではあるものの個人事業主ではありません。
フリーランスと個人事業主は混同されやすい用語ですが、上記のように両方に当てはまる人もいれば、いずれかにしか該当しない人もいます。
フリーランスの働き方と契約形態
個人で仕事を請け負って生計を立てている専業フリーランスのほか、本業は会社員であるものの副業でフリーランスとしての活動を行っている人もいます。必ずしも専業である必要はなく、クラウドソーシングなど個人で仕事を請け負いやすい環境が整っているため、多くの人がフリーランスにチャレンジしやすい時代であるといえるでしょう。
フリーランスとクライアントは、一般的に業務委託契約を結びます。業務委託契約は企業が一部の業務を外部委託する際に結ぶ契約形態で、主に次の2種類があります。
- 請負契約:成果物に対して報酬を支払う契約
- 委任契約・準委任契約:業務の遂行に対して報酬を支払う契約
請負契約はデザイナーやプログラマーなど成果物を提供する職種、委任契約・準委任契約は弁護士や税理士などサービスを提供する職種で用いられます。
フリーランスの働き方を選ぶ人が増えている背景とは?
「フリーランスに関する実態調査 2021」(ランサーズ)によると、2021年の日本国内のフリーランス人口は過去最多の1,670万人となりました。
その3つの背景を解説していきます。
働く人の価値観の変化
日本政府が掲げた「働き方改革」などの影響で、自分に合った働き方やライフスタイルを実現できるフリーランスを選択する人が増加したようです。
その根拠として、弊社ITプロパートナーズが実施したアンケートの結果をご紹介します。
アンケートでは、フリーランスとして働く57名に対し、フリーランスとして独立した理由を尋ねました(複数回答可)。その結果多かった回答は以下の通りです。
このように「働き方の自由度を求めて」という回答が1位となり、全体の84.2%を占めています。日本には長らく「仕事が最優先でプライベートは二の次」という価値観がありましたが、上記の調査結果からは変化が見てとれるでしょう。
リモートワークの普及
2020年からのコロナ禍で、リモートワークへの理解や環境整備が進んだことも、フリーランス増加の要因だといえます。
コロナ禍では人間同士の接触を減らすことが推奨され、多くの企業でリモートワークが導入されました。その結果、フルリモートを希望するフリーランス人材に対しても依頼をしやすい環境が整い、フリーランス向け案件数の増加につながっているとみられています。
実際に、クラウドソーシングサービスの「ランサーズ」が公表したデータによると、コロナ前と比較してさまざまな職種で案件数が大きく増加しました。これにはリモートワークの普及が影響していると推測されています。
フリーランス支援サービスの増加
フリーランスの案件獲得をサポートするサービスが増えたこともポイントです。なかでもフリーランスエージェントは案件紹介だけなく、クライアントとの契約や折衝、請求業務など、多様な支援を行います。
弊社ITプロパートナーズもフリーランスエージェントの1つで、ITプロトータルサポートというフリーランスの方に向けて保険・金融・法律関連の支援を行うサービスも用意しています。フリーランスとしての案件獲得だけでなく安定・安心のためにお役立てください。
フリーランスのメリット・デメリット
フリーランスとして働くには、会社員と比較してどのようなメリットとデメリットがあるのかを知っておくことも重要です。フリーランスのメリットとデメリットを解説します。
フリーランスになるメリット
フリーランスのメリットには、主に次の3点が挙げられます。
- ワークライフバランスを取りやすい
- 収入アップが期待できる
- 自分で仕事を選ぶことができる
- 定年退職がない
いずれもライフスタイルに大きく関わる事柄です。以下で順番に解説していきます。
ワークライフバランスを取りやすい
会社員の場合、勤務時間や休日などの労働条件は会社が決めますが、フリーランスは働く時間や場所などをある程度自分で決められます。「仕事とプライベートを分けるために客先に出勤して常駐したい」「子どもの送り迎えがあるので在宅で働きたい」など、自分の希望やライフスタイルに合わせて働き方を選ぶことも可能です。
成果物を締切までに納品する職種であれば、休日や休憩時間も自由に決められるため、ワークライフバランスを取りやすいのがメリットだといえるでしょう。
収入アップが期待できる
フリーランスは、能力や工夫しだいで高収入が期待できる点もメリットです。会社員の場合、長く勤務したり昇進したりすることで給与が上がっていきますが、上限があるうえ、1年で年収が倍になるようなことはほとんどありません。
その点フリーランスであれば、スキルや実績に応じて高報酬の仕事を獲得できるのに加え、仕事を掛け持ちすることも可能です。収入をアップしたいのであれば、フリーランスとして独立することが1つの選択肢になるでしょう。
なお、弊社ITプロパートナーズがフリーランスとして働く57名(エンジニア9割、そのほかマーケター、デザイナー、コンサルタントなど)を対象に行ったアンケートでは、800万円以上1,000万円未満がボリュームゾーンとなっていました。
次いで1,000万円以上1,500万円未満、700万円以上800万円未満が多くなっています。フリーランスの平均収入に関しては、こちらの記事も合わせてご覧ください。
自分で仕事を選ぶことができる
フリーランスとして独立すれば、仕事は自分で選ぶことができます。会社員の場合、会社から与えられた業務を指示に従って取り組む必要があるため、基本的に自分がしたい仕事を選ぶことはできません。人によっては、その働き方にストレスを感じることもあるでしょう。
しかしフリーランスであれば、自分の保有スキルや得意、好きを軸に自由に参画する案件を選べるため、理想とする働き方を実現しやすいことがメリットです。
定年退職がない
フリーランスには定年退職がなく、長期間にわたって働き続けることも可能です。年金のみでの生活に不安を感じる人や、好きな仕事を続けたい人にとって、年齢を問わずに働き続けられるメリットは大きいといえるでしょう。
一方で会社員の場合、定年を迎えれば会社に在籍し続けることはできません。定年退職後にガラリと生活が変わることで、燃え尽き症候群に陥ってしまう人もいます。フリーランスであれば金銭的に余裕が生まれるというだけでなく、仕事のやめどきも自分で決められます。
フリーランスになるデメリット
フリーランスという働き方には、次のようなデメリットもあります。
- 収入が安定しないことがある
- 社会保険料が全額自己負担になる
- 自己管理が必要
- 確定申告・税金の手続きが必要になる
どういった点がデメリットなのかを順番に解説します。
収入が安定しないことがある
成果物を納品したり、専門的なスキルを提供したりすることで稼ぐフリーランスは、給与制の会社員と比べて収入が不安定になりがちです。案件を獲得できなければ、当然のことながら収入を得ることもできません。
また、体調不良やケガなどで仕事を休んだ時も、会社員であれば有給休暇を使えますが、フリーランスは収入がゼロになってしまいます。イレギュラーな事態に備えて、何らかの対策を考えておく必要があるでしょう。
社会保険料が全額自己負担になる
会社員であれば社会保険料の半額を会社に負担してもらえますが、フリーランスは全額が自己負担になる点もデメリットです。
また、加入できる社会保険も異なり、厚生年金は「国民年金」、健康保険は「国民健康保険」に変更になります。さらに職を失った時に役立つ雇用保険には加入できません。
国民健康保険の額は収入が増えるにつれ上がっていくため、支払いが負担に感じられることもあるでしょう。将来的に受け取れる年金の額も会社員より少なくなることから、歳をとってからの生活が不安という人もいます。
自己管理が必要
フリーランスは、自己管理も必要です。いくら自由な働き方といっても、案件管理や体調管理を怠ると継続的な収入を失いかねません。案件を受け過ぎたり体調を崩したりすると、納期に間に合わないケースが増えてしまいます。一度失った信用を取り戻すのは、簡単ではありません。自らの行動がリスクにつながる可能性があるので、フリーランスにとって自己管理は重要です。
確定申告・税金の手続きが必要になる
会社員なら税金は毎月の給与から天引きされ、年末調整の手続きは必要なものの、それほど手間ではありません。一方、フリーランスは自分で税金を計算して確定申告を行い、税金を納める必要があります。
確定申告は毎年2月から3月が受付期間となっていて、前年の収入と経費などをまとめた確定申告書を作成して税務署に提出します。会社員の年末調整と比べるとかかる時間や手間が多く、忙しい仕事の合間に確定申告の手続きが必要になるのもフリーランスのデメリットのひとつです。
なお、以下の記事では独自調査を交えたフリーランスのメリット・デメリットを詳しく紹介しています。合わせてご覧ください。
代表的なフリーランスの職種一覧
代表的なフリーランスの職種には、以下が挙げられます。
- ITエンジニア
- Webマーケター
- Webデザイナー
- イラストレーター
- Webライター/編集者
- コンサルタント
- YouTuber/動画編集者
- アフィリエイター・ブロガー
- カメラマン
- 美容師
- 事務/秘書
これら11の職種について、以下でそれぞれの概要や求められるスキルなどを紹介していきます。なお、フリーランスとして活躍できる仕事を詳しく知りたい方は、「フリーランスの仕事一覧!職種別の必要スキルや年収目安」という記事も参考にしてください。
ITエンジニア
ITエンジニアは、Webサービスやスマホアプリ、業務システムなどの開発・運用を行う職種です。専門領域によって、以下のように細かい職種に分かれます。
- システムエンジニア
- Webエンジニア
- インフラエンジニア
- ネットワークエンジニア など
ITエンジニアとして独立するには、それぞれの領域で需要の高いプログラミング言語や開発ツールを扱うスキルと実務経験が必要です。
Webマーケター
Webマーケターは、マーケターのなかでもWeb関連の施策を得意とする職種です。WebサイトやWeb広告を活用し、クライアントの商品・サービスの宣伝を行います。担当する領域によって、以下のような職種に細かく分類されます。
- デジタルマーケター
- コンテンツマーケター
- SNSマーケター など
Webマーケターには、効果的なマーケティング戦略を立案するための知識とスキル、経験が求められます。そのため、マーケティング会社などで経験を積んでからフリーランスになるのが一般的です。
Webデザイナー
Webデザイナーは、WebサイトやWebアプリなどをデザインする職種です。Webデザイナーとして活躍するためには、デザインセンスだけでなく機能性を考慮したUI・UXデザインのスキルや、クライアントの要望を引き出すヒアリング力なども求められます。デザインから実装まで担当する場合は、HTML/CSSやJavaScriptといった言語を扱うスキルも必要です。
イラストレーター
イラストレーターは、Webサイトやアプリ、ポスターやチラシなどさまざまな媒体に使われるイラストを制作する職種です。イラストを描けるスキルに加えて、クライアントの要望を汲み取るヒアリング力や、Illustrator・Photoshopなどのツールを使いこなすスキルが求められます。
スキルシェアサービスなどでイラストを販売している人も多く、イラスト制作が趣味の人なら副業でも始めやすい職種といえるでしょう。
Webライター/編集者
Webライターは企業のオウンドメディアやブログなどWebに掲載される記事を作成する職種、編集者はWebライターと企業の間に立って進捗や品質を管理する職種です。特にWebライターは未経験・初心者歓迎の案件も多くあり、実績なしでもフリーランスになれる職種の1つです。ただし単価の高い案件を契約するには、特定のジャンルに詳しいなどの専門性や実績が求められます。
コンサルタント
コンサルタントは、クライアントが抱える課題を洗い出して改善策を提案する職種です。担当する分野によって、以下のような職種に分かれます。
- 経営コンサルタント
- ITコンサルタント
- 人事コンサルタント など
それぞれの分野について高い専門性が求められるため、難易度の高い職種のひとつです。高いスキルが必要な分報酬も高く、高収入を目指せるのがメリットです。
YouTuber/動画編集者
YouTuberは、動画プラットフォームのYouTubeに動画を投稿して広告収益を得ている人のことです。動画の視聴者が多くなると企業から商品やサービスのプロモーション依頼が来ることもあり、これも収入につながります。
動画編集のスキルがあれば、自分で企画・制作した動画を投稿するのはもちろん、企業や個人からの依頼で動画を制作する動画編集者として活動することも可能です。YouTuberも動画編集者も、動画編集ソフトを扱うスキルや視聴者を引き付ける動画に仕上げるセンスなどが求められます。
アフィリエイター・ブロガー
アフィリエイター・ブロガーは、自分のブログに広告を掲載して広告収益を得る職種です。専門知識がなくてもブログを立ち上げられるサービスは多くあり、未経験からでも始めやすい職種のひとつです。収益を上げるには多くの人にブログを見てもらう必要があるため、SEOやライティング、マーケティングなどのスキルが求められます。
カメラマン
カメラマンは、クライアントの依頼に基づいて写真や動画の撮影を行う職種です。案件によっては、撮影した素材の加工まで担当することもあります。クライアントのパンフレットに掲載する商品撮影や、お宮参り・入学式といった家族写真の撮影、報道現場での取材と映像撮影など、被写体は案件によってさまざまです。
美容師
美容師は国家資格が必要なので、未経験からいきなり独立することはできません。現在美容師として働いていて、指名してくれるお客様が多くいるなら、独立してもやっていける可能性があります。近年はシェアサロンの普及など美容師が独立しやすい環境が整ってきているので、収入を伸ばしたい人や自由度の高い働き方をしたい人はフリーランス美容師という選択肢もあります。
事務/秘書
事務や秘書の仕事を請け負っているフリーランスもいます。例えば、企業の事務作業を一部担当したり、個人事業主として働く人を秘書としてサポートしたりします。ワードやエクセルなどの基本的なPC操作ができれば対応できることが多いため、未経験で実績がなくても契約しやすい分野です。高収入を得ることは難しいですが、固定報酬で長期的に依頼されることも多くあります。
フリーランスに向いている人の特徴
以下のような人は、フリーランスに向いています。
- 独立の目的が明確な人
- オン・オフの切り替えができる人
- 1人が苦にならない人
- 柔軟に変化に対応できる人
上記4点について、それぞれ以下で解説します。
独立の目的が明確な人
独立の目的が明確な人は、フリーランスになっても軸がブレずに目標に向かって取り組めます。もし軌道に乗るまでに時間がかかったとしても、目的が明確になっていれば一歩ずつ改善策を進められるはずです。
独立する目的が明確になっていないまま会社を辞めてしまうと、うまくいかなかったときに前向きになれず、行き詰まってしまう可能性が高いでしょう。希望の職種や実現したい未来を具体的に思い浮かべられるかどうかは、独立を判断するひとつのポイントになります。
オン・オフの切り替えができる人
フリーランスは働く時間や場所の自由度が高いため、会社員と比べてオン・オフの切り替えが難しくなります。特に自宅で仕事をする場合は、「時間を忘れて働き続けてしまう」「なかなか仕事モードになれず集中が続かない」といった悩みを抱えている人も多いでしょう。
オン・オフの切り替えがうまくできる人なら、自由度が高いフリーランスでもメリハリのある働き方ができます。
1人が苦にならない人
フリーランスは個人で仕事を請け負うため、仕事中は基本的に1人です。会社員のように周囲に同僚やチームメンバーはいないため、人によっては孤独感を抱いてしまうことも。1人が苦にならない人なら、このような状況でも問題なく働けるでしょう。
「1人の空間のほうが集中できる」「人間関係のストレスを感じやすい」といった人は、フリーランスのほうが快適に働ける可能性が高いです。
柔軟に変化に対応できる人
フリーランスとして長く活動を続けるには、状況の変化に柔軟に対応できなければなりません。例えばITエンジニアなら、次々に登場する新しい技術やツールについて情報を収集し、ニーズが高い技術のスキルを新たに習得するといった対策が必要です。
ITエンジニアに限らず、クライアントのニーズや市場のトレンドなどは変化していきます。これらの変化にいち早く気づき、時代に合わせて方向性を柔軟に切り替えられる人は、フリーランスに向いています。
フリーランスになるには?事前準備と独立の手順
ここからはフリーランスになるための事前準備と独立に向けた手順を紹介します。フリーランスになるには、以下のステップを踏みましょう。
- 一定の貯金をしておく
- 必要に応じてクレジットカードの作成
- 健康保険と年金の切り替え
- 必要に応じて事業用口座の作成
- 必要に応じて開業届の提出・青色申告の手続きを行う
- 仕事に必要な備品やツールを揃える
- 案件獲得の準備を行う
それぞれ詳しく解説していきます。
一定の貯金をしておく
まず、フリーランスになる前に、一定額の貯金をしておくことも大切です。収入が不定期で不安定になる可能性があるため、少なくとも数ヶ月分の生活費をカバーできるだけの貯金が理想的です。
貯金により、新しい仕事を探すための時間的余裕が生まれるだけでなく、収入が少なくても金銭的な安心感が得られます。
必要に応じてクレジットカードの作成
一般的にフリーランスは、会社員と比べてクレジットカードの審査に通りにくいとされます。よって、社会的信用が高く審査に通りやすい会社員のうちにクレジットカードを作っておくと安心です。
ただし、フリーランスでも収入が高いなど実績があり、支払延滞や債務整理などの事故情報がなければ、比較的審査に通りやすいといわれます。
また、フリーランスになる際は、生活用と事業用のクレジットカードを別々に作成すると良いでしょう。クレジットカードを別々にすることで、使用金額と用途の追跡が容易になります。クレジットカードの発行には約2週間かかることがあるので、フリーランスになる決断をしたら、早めに手続きをしましょう。
健康保険と年金の切り替え
フリーランスになる際には、必ず健康保険と年金の切り替え手続きをする必要があります。会社員時代は雇用主が健康保険や年金の手続きを行っていたかもしれませんが、フリーランスではこれらを自分で管理する必要があります。
まず健康保険については、以下の3つのパターンがありますが、「国民健康保険」への切り替え・加入が一般的です。
- 前職の健康保険の任意継続
- 国民健康保険・その他の健康保険組合への切り替え
- 被扶養者の健康保険に入る
次に、年金に関しては「国民年金」に加入することになります。国民年金は老後の生活資金を確保するための重要な制度で、定期的な納付が必要です。これらの保険や年金の手続きは、フリーランス生活を始める前に、住所地の市役所や役場で行ってください。
必要に応じて事業用口座の作成
フリーランスとして活動を開始する際には、事業用の銀行口座の作成がおすすめです。クレジットカードと同様、個人用と事業用の口座を分けることで、収支の管理がしやすくなり、経理処理も効率的に行えます。事業用口座を持つことで、ビジネス関連の取引を一元化し、税務申告の際の記録保持や財務管理をシンプルにできます。
必要に応じて開業届の提出・青色申告の手続きを行う
フリーランスとして正式に事業を開始する際には、開業届の提出をおすすめします。開業届は出さなくてもフリーランスとして活動できますが、開業届と合わせて「所得税の青色申告承認申請書」を提出することで、青色申告の手続きをおこなえるようになります。
これにより、上限65万円の特別控除を受けられるようになり、節税効果を高めることができます。また、青色申告では赤字の繰り越しも可能で、赤字を次の年の黒字化で相殺できることもメリットです。
以上のことから、開業届を提出しなくてもフリーランスとして活動できますが、経済的負担を軽減するなら、提出することをおすすめします。
フリーランスの開業届についてはこちら、フリーランスの青色申告メリットについてはこちらの記事で更に詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
仕事に必要な備品やツールを揃える
フリーランスとして働くためには、仕事を効率的に進めるための備品やツールの準備が不可欠です。
- パソコン
- 専門のソフトウェア
- オフィス用品
- 通信機器 など
例えば、デザイナーやプログラマーは高性能なパソコンと専門的なソフトウェアが必要です。また、執筆業務では、文章作成ソフトや校正・推敲ツールがあると便利です。その他、マルチタスクを請け負う際は、タスク管理ツールなどを用意すると良いでしょう。仕事の効率化のため、これらの備品やツールは事業開始前に揃えておくことが求められます。
案件獲得の準備を行う
フリーランスにとって、継続的に案件獲得していくことは最重要項目です。
案件獲得の準備として、まず自分が持つスキルや経験を洗い出しましょう。次に、ポートフォリオや履歴書の作成を行い、過去の実績やスキルを効果的にアピールできるようにします。また、必要に応じて名刺なども作成すると良いでしょう。
これらの準備が整ったら、案件獲得に向けて動き出します。案件獲得の方法は事項で詳しく解説しますが、自分に合った仕事の探し方を把握することが重要です。スキルや経験に応じて、最適な案件の探し方は変わります。自分に合った案件の探し方を取り入れてください。
スキルなし・未経験からでもフリーランスになれる?
結論から言うと、スキルなし・未経験からでもフリーランスを目指すことは可能です。その場合、以下のステップで進めるのがおすすめです。
- 職種・方向性を決める
- スキルを磨く
- 実務経験を積む
- 副業に取り組む
- フリーランスとして活動する
それぞれのステップで取り組むべき内容について、以下で詳しく見ていきましょう。
1.職種・方向性を決める
はじめに、フリーランスとして活動する職種と方向性を決めます。興味のある業界や得意な分野、なりたい将来像などを考慮して、どの職種にチャレンジするのか考えてみてください。
まだ具体的に思い浮かべられていない人は、「未経験・スキルなしからフリーランスになるには?」の記事を参考にしてください。未経験からでもフリーランスになりやすい仕事や、成功する為のポイントについて解説しています。
2.スキルを磨く
なりたい職種を決めたら、その職種に求められるスキルを磨きましょう。プログラマーならニーズの高いプログラミング言語、Webデザイナーならデザインツールの扱いなど、職種に応じて習得すべきスキルが異なります。
独学でも可能ですが、効率的に学習を進めたいならスクールの活用もおすすめです。WebマーケターやWebデザイナーなど特定の職種に特化したカリキュラムを用意しているスクールもあるので、希望する職種に強いスクールがあるなら活用を検討してみてください。
3.実務経験を積む
フリーランス案件のほとんどは、実務経験が求められます。実務経験を積む一番の方法は、希望の職種を経験できる会社に一度就職することです。企業での実務経験が3年ほどあれば、多くのフリーランス案件に対応できます。
職種によっては、未経験でも受注できる案件が見つかるかもしれません。クラウドソーシングサイトには未経験可の案件も見受けられるため、希望の職種での就職が難しい場合は未経験可の案件から少しずつ経験を積んでいくのもひとつの方法です。
4.副業に取り組む
スムーズに独立するために、就職して実務経験を積みながら副業に取り組むのがおすすめです。副業なら、安定した収入を維持しながら個人で仕事を請け負う経験ができます。フリーランスは会社員とは勝手が全く異なるので、独立してから戸惑わないように副業で体験しておきましょう。
副業の経験があれば、独立後の案件探しをスムーズに進められます。副業時代に関わりのあったクライアントから仕事をもらえる可能性もあるため、いきなり独立するのではなくまずは副業からチャレンジしてみてください。
5.フリーランスとして活動する
実務経験と副業経験をある程度積んだら、いよいよ退職してフリーランスとしての活動を開始するタイミングです。フリーランスエージェントに登録するなど案件探しの基盤を整えつつ、開業届の準備や年金・健康保険の切り替えなど必要な事務手続きを進めてください。
フリーランスの仕事の取り方・探し方
フリーランスで安定した生活を送るには、案件を継続的に獲得する環境づくりが重要です。ここからはフリーランスの仕事の探し方・取り方について、主な5つの方法を紹介します。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランス向けのエージェントサービスに登録しておくと、自分で案件を探す手間が省けます。
希望する条件に合った案件を担当者が探してくれるので、自分で仕事を探しながらの併用も可能です。
サービスごとに取り扱う案件の種類や得意分野が異なるため、希望する職種に合ったエージェントサービスを選んで登録しましょう。
弊社「ITプロパートナーズ」は、Web・IT系の案件を豊富に取り扱っています。エンジニアやWebマーケター、コンサルタントなどの案件を探している人は、ぜひご利用ください。
クラウドソーシングを活用する
クラウドワークスやランサーズなど、クラウドソーシングを活用する方法もあります。
クラウドソーシングは、クライアントが募集する案件情報を確かめて、自分から応募する仕組みです。応募すれば必ず依頼されるものではありませんが、案件内容を見て自分が対応できるかどうか判断できるので、スキルや知識のミスマッチを防げます。
また、案件難易度に幅があるのもクラウドソーシングの特徴です。報酬は低めですが、初心者や未経験OKとして募集されている案件も多いので、慣れないうちは手始めとして対応することもできます。
繰り返しこなすことで信用がつき、高単価案件でも採用されやすくなるメリットがあるのもクラウドソーシングの魅力です。多くの案件を経験することで、クライアントからスカウトを受けるケースもあります。
知人の紹介で仕事を受ける
知人から案件を紹介してもらう方法もあります。
知人からの紹介で案件を受けるメリットは、自分のスキルや知識、経験に合った仕事をもらえることです。自分は何を得意とする人間なのかを、ある程度把握した人が紹介してくれる案件なので、スキルのミスマッチを防げます。
よい仕事ができれば、知り合いからの紹介ということもあり、継続的な依頼も期待できるでしょう。長く関わるようになれば、さらにそこから人脈が広がる可能性もあります。
会社員時代からフリーランスとして活動することを意識して人脈をつくっておけば、独立後仕事を紹介してもらえるでしょう。
直接営業する
架電や訪問など、直接営業をかける方法もあります。
直接会話できるので、自分の熱意や自分に依頼するメリットなどが伝わりやすい方法です。言葉で伝える能力も必要ですが、何ができるのか、どのような実績があるのか、など説得力のある資料を用意するのも効果的でしょう。
情報発信する
SNSやブログ、ホームページなどから情報発信し、仕事の依頼を受ける方法があります。
特にフォロワーが多いSNSや、アクセス数が多いブログを運営しているなら、効果的な方法です。SNSやブログから自分のやっている仕事内容や、仕事に対応している様子を紹介すれば、ホームページへ誘導できます。
何ができる人なのかを理解したうえでホームページにアクセスする人たちなので、効果的な案件獲得につなげられます。
フリーランスとして安定して仕事を獲得・継続していくコツ
フリーランスが安定した収入を得るためには、仕事を獲得することに加えて、獲得した仕事をいかに継続するかが重要になります。
ここでは、安定して仕事を獲得するコツと仕事を継続していくためのコツをそれぞれ解説します。
安定して仕事を獲得するコツ
安定して仕事を獲得するコツは、次の3つです。
- フリーランスエージェントを積極的に活用する
- ポートフォリオを定期的に更新する
- 人脈を広げる
上記3点について、以下で詳しく見ていきましょう。
フリーランスエージェントを積極的に活用する
フリーランスエージェントを活用すると、担当者が自分に合った案件を紹介してくれます。エージェントを使わずに、仕事の合間に自分で営業をするのは大変です。営業に手が回らないと「次の仕事が決まっていないのに既存の案件が終了してしまった」など、収入が途切れてしまうおそれがあります。
エージェントを活用すれば、参画中の案件の契約終了時期に合わせて次の案件を紹介してもらえるので、安定して仕事を獲得できるのが大きなメリットです。エージェントでは個人では受注が難しい高単価案件や大企業の案件も扱っているため、仕事が途切れないだけでなく収入アップも期待できます。
ポートフォリオを定期的に更新する
ポートフォリオは、クライアントが仕事を依頼するかどうかの重要な判断材料になります。そのため、ポートフォリオは定期的に更新しましょう。ポートフォリオを充実させるほど、クライアントから興味を持ってもらいやすくなります。
仕事が忙しくてもポートフォリオの更新を怠らないことはもちろん、ポートフォリオに掲載できる案件を積極的に受けるよう意識することも大切です。職種によっては「ポートフォリオへの掲載不可」とされる案件も多く、意識的にポートフォリオ掲載可の案件を探さなければ仕事をしても実績としてアピールできません。
人脈を広げる
先ほど紹介したとおり、知人からの紹介で仕事を獲得しているフリーランスも多くいます。そのため、人脈を積極的に広げる姿勢も大切です。SNSで積極的に交流したりフリーランスコミュニティに参加したりして横のつながりを作っておくと、仕事につながるかもしれません。
仕事を継続していくためのコツ
獲得した仕事を継続していくために、以下のポイントを意識しましょう。
- 正社員以上にコミットする
- 納期厳守で案件に対応する
- 成果物のクオリティを保つ
上記3つのコツについて、以下で詳しく解説します。
正社員以上にコミットする
フリーランスに仕事を依頼している企業は、社内人材にはない能力や価値を求めています。クライアント企業に勤める正社員以上にコミットする意識で仕事をすることで、高く評価されるでしょう。ただ依頼された内容をこなすだけでなく、状況に応じて改善提案をするなど、付加価値を提供すると継続依頼につながる可能性があります。
納期厳守で案件に対応する
クライアントと長く良好な関係を築くために、納期厳守で対応しましょう。納期を守れないフリーランスに継続依頼したいと思うクライアントは、まずいません。
納期厳守が当たり前だと感じる人も多いかと思いますが、実は納期が守れないフリーランスも意外といます。納期を厳守し、「この人なら安心して依頼できる」と思ってもらえれば、継続案件の受注につながります。
成果物のクオリティを保つ
納期厳守に加えて、成果物のクオリティを保つことも重要です。いくら納期より早く提出できても、クオリティが不十分では意味がありません。クライアントが求めるクオリティを正確に理解し、それ以上の成果物を納品できれば、継続して依頼してもらえる可能性が高いです。
フリーランスにおけるよくあるQ&A
フリーランスについてよくある疑問をQ&A形式で解説します。
女性に人気のフリーランスの職種は?
女性に人気のフリーランスの職種として、ライター・デザイナー・事務などが挙げられます。これらは未経験からでも始めやすく在宅案件もある職種なので、フリーランスを目指す女性の方はチャレンジしてみてください。
在宅で働きやすい職種は?
在宅で働きやすいのは、エンジニアやライター、WebデザイナーなどWeb関連の職種です。これらの職種は、インターネットに接続できるパソコンがあれば対応できます。また、クラウドソーシングなら案件の受注から納品までオンライン上で完結するので、クラウドソーシングサイトの募集職種をチェックしてみるのもおすすめです。
フリーランスとして仕事がない・途切れた時はどうすればいい?
フリーランスとしての活動中に仕事が途切れた時には、次の行動を試してみてください。
- 知人や過去のクライアントに連絡する
- フリーランスエージェントに登録する
- クラウドソーシングや求人サイトを活用してみる など
フリーランスとしての仕事がない時の対応と対策については以下の記事で詳しく紹介しているので、こちらもチェックしてみてください。
フリーランスは後悔する・やめとけって本当?
本記事内で紹介したランサーズの調査からも分かる通り、フリーランスが増えているのは事実です。やめとけという意見があるのは、フリーランス増加によりライバルが増えているからでしょう。参入する人が増え、独立したもののうまくいかない人も多く出てきたことで「やめとけ」という声が目立つようになったとも考えられます。
しかし、スキルを磨いたり、ライバルとの差別化を図ったりすれば今からでも十分に活躍できます。また、独立する目的を明確にしておくなど、後悔しないように事前準備をしっかり行うことも大切です。
長く活躍できるフリーランスの特徴は?
長く活躍できるフリーランスの特徴として、以下が挙げられます。
- 向上心が高い
- 積極的に行動して提案できる
- 専門スキルがある
- 自分で営業できる
- キャッチアップのスピードが早い など
独立を検討している人は、上記のような姿勢を保てるよう努力しましょう。
まとめ
フリーランスは、在宅で柔軟性のある働き方がしやすいというメリットがあります。安定して仕事を得るには工夫が必要ですが、収入アップも期待できる働き方です。
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