フリーランス新法とは?主な内容や対象者、変更点をわかりやすく解説

こんにちは、ITプロマガジンです。

テレビや新聞で「フリーランス新法」という言葉を聞き、気にはなっているものの詳しいことは分からないという人も多いのではないでしょうか。

簡単にいうと、フリーランス新法とはフリーランスが安心して働けるような規定を定めた法律です。しかし、法律の内容を知らなければ発注者が違反を犯していても気づけず、フリーランスとして自分を守れません。

フリーランス新法の対象者や内容などについて、詳しく確認していきましょう。

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フリーランス新法とは?

ここではまずフリーランス新法の基本的なポイントとして、法律の概要と下請法との違いを紹介します。

いつから施行される?フリーランス新法の概要

フリーランス新法は、個人で働くフリーランスと発注者との取引を適正化するために制定された法律です。

正式には「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法)と呼ばれます。

具体的には業務委託における「原則60日以内」の報酬支払い、取引条件の明示、就業環境の整備などについて規定しています。

フリーランス新法は2023年4月28日に成立しましたが、施行時期は2023年10月時点で未定です。公正取引委員会のWebサイトには「公布の日から起算して1年6ヶ月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する」と記載されており、この文言通りなら遅くとも2024年秋までには施行されることになります。

フリーランス新法と下請法との違い

フリーランス新法と同様に「取引条件の明示」や「報酬支払いの遅延禁止」などを規定した法律に、下請法があります。

下請法は、特定の取引において発注者の資本金が最低でも1,000万円を超えているケースに適用されます。一方、フリーランス新法は発注者の資本金が1,000万円以下でも適用されます。

フリーランスと取引する発注者は資本金1,000万円以下であることが多いです。これまで下請法による保護を受けられなかったフリーランスの取引でも対象となるのが、フリーランス新法なのです。

フリーランス新法が成立した背景・経緯

フリーランス新法が成立した背景の1つに、これまで取引においてフリーランスが不利になるケースが多かったことが挙げられます。

内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査」(2020年)によると、「発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった」と回答した人は37%、「報酬の支払が遅れた・期日に支払われなかった」と回答した人は28.8%にも上ります。

取引先とのトラブルが発生した際に「交渉せず、受け入れた」と回答した人も21.3%おり、フリーランス側に不利な取引が多く行われているのが現状です。

業務委託の場合、受託者側と委託者側は本来対等な立場にあります。しかし、実際には「仕事をもらう」「報酬をもらう」という意識から、受託者側のほうが弱い立場になりやすいです。

フリーランス新法はそうした現状を改善し、受託者側であるフリーランスを保護するために制定されました。

フリーランス新法の対象者

フリーランス新法の対象となるのは、以下の2者です。

  • 特定受託事業者
  • 特定業務委託事業者

簡単に説明すると、フリーランスは特定受託事業者にあたり、発注者は特定業務委託事業者にあたります。もう少し詳しく、それぞれの定義を解説します。

特定受託事業者

特定受託事業者とは、業務委託で仕事を委託されるフリーランスなどのことを指します。

フリーランス新法では第2条2項において、「『特定受託事業者』とは、業務委託の相手方である事業者であって従業員を使用しないものをいう。」と定義されています。

なお、「従業員を使用しないもの」という文言も盛り込まれていますが、短期・短時間など一時的な雇用の場合は従業員を雇っているとは見なされません。

また、法人成りしていても1人社長で従業員がいない場合は、特定受託事業者に該当します。

特定業務委託事業者

特定業務委託事業者とは、業務委託でフリーランスに仕事を発注する事業者のことです。

フリーランス新法では第2条6項において「『特定業務委託事業者』とは、特定受託事業者に業務委託をする事業者であって、従業員を使用するものをいう。」と定義されています。

「従業員を使用するものをいう」という文言があるため、個人や1人社長として仕事を発注している人は特定業務委託事業者にはあたりません。

また、特定受託事業者の場合と同様、短期・短時間など一時的な雇用の場合は従業員を使用しているとは見なされません。

フリーランス新法が関係する契約の種類

フリーランス新法の規制対象となるのは、業務委託契約です。

業務委託契約には請負契約、準委任契約、委任契約があり、フリーランスが仕事を請ける際に結ぶ契約は基本的にこのどれかに該当します。

請負契約は、「労働時間に関係なく成果物・納品物に対価が支払われる」ものです。例えばITエンジニアの場合、Webアプリケーションやプログラムなどを納品することで報酬が支払われる契約方法を指します。

準委任契約は「法律行為以外の業務の遂行に対価が支払われる」ものです。設計や開発、テストなどを定められた期間行うことで、報酬が支払われる契約方法がこれにあたります。

委任契約は、契約内容としては準委任契約と同じですが、法律行為を伴う業務が対象となります。

業務委託契約とは?働き方や請負・委任契約との違いもわかりやすく解説

フリーランス新法の主な内容

フリーランス新法では、フリーランスと発注者が適正な取引をするため、発注者側にさまざまな義務や禁止行為を規定しています。フリーランスにとってどのようなメリットがあるのかも含めて、詳しく見ていきましょう。

契約条件を明示する

フリーランス新法では、発注者側はフリーランスに対し、書面、もしくはメールなどの電磁的方法で契約条件を明示するよう規定しています。

これにより、口頭での契約であとから契約条件について争いになることを防げます。

また、継続していた業務委託契約を途中解除・終了する場合、発注側は30日前までにその旨をフリーランスに伝えなければなりません。フリーランスにとっては突然契約が終わるリスクがなくなり、契約終了までに次の仕事を探す猶予も生まれます。

ただし、契約時に提示された「即日契約解除になる行為」をとった場合は、予告なく契約が打ち切られることがあります。

60日以内に報酬を支払う

成果物の納品・業務完了から60日以内に報酬を支払うことも、フリーランス新法により発注者側に義務付けられます。

業務委託では「なかなか報酬が支払われない」「フリーランス側から報酬の支払いを催促しにくい」といったトラブルが起きることもありましたが、フリーランス新法によりこうしたトラブルが防止されるのです。

仲介者が入る「再委託」の場合は、「仲介者が発注者から報酬の支払いを受ける期日」から30日以内に、フリーランスに報酬が渡る必要があります。

フリーランスの利益を害する禁止行為をしない

フリーランス新法では、発注者側に「フリーランスの利益を害する禁止行為をしない」という規制も加えられます。フリーランスの利益を害する禁止行為は以下の通りです。

  1. 特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく受領を拒否すること
  2. 特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく報酬を減額すること
  3. 特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく返品を行うこと
  4. 通常相場に比べ著しく低い報酬の額を不当に定めること
  5. 正当な理由なく自己の指定する物の購入・役務の利用を強制すること
  6. 自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること
  7. 特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく内容を変更させ、又はやり直させること
引用元:内閣府

これによりフリーランスは、納品や報酬についてクライアント都合で不当な扱いを受けたり、情報商材詐欺に遭ったりするトラブルを回避できるようになります。

フリーランスの就業環境を整備する

フリーランス新法には、フリーランスの就業環境の整備に関する内容も盛り込まれています。

これにより発注者には、「虚偽の内容を含む求人を出さないこと」「フリーランスが育児や介護などと両立して業務ができるよう配慮すること」などが求められます。

例えば「実際に業務委託契約を結んだら、募集時に提示されていたのとは違うプログラミング言語での開発を求められた」という偽求人のトラブルが防止されるのです。

業務委託契約で働くフリーランスは、これまで労働基準法による保護を受けられずにいました。

そうしたフリーランスの就労環境を整備するため、上記の内容もフリーランス新法に盛り込まれたのです。

フリーランス新法の施行後に意識すべきこと

フリーランス新法が施行されたら、受託側のフリーランスは法律によって自身を守るため、委託側の事業者は法律違反を犯さないため、それぞれ意識すべきことがあります。

フリーランス新法が施行された時にスムーズに対応できるよう、意識すべきことを具体的に確認していきましょう。

受託側のフリーランスが意識すべきこと

フリーランス新法が施行されたら、受託側のフリーランスは発注者から明示された契約条件を細かく確認しましょう。

フリーランス新法に従って発注者が契約条件を明示してくれていても、フリーランス側がそれを確認しなければ意味がありません。特にフリーランス新法が施行されて間もない頃は、発注者側も法律の内容を理解しきれておらず、不適切な契約条件が含まれている可能性があります。

「月末締め/翌々月15日払い」というように報酬支払いまでの期間が60日以上になっていないかなどの点も確認してください。

委託側の事業者が意識すべきこと

仮に自身が委託側の事業者になる場合、フリーランス新法に従って契約条件を書面やメールなどで明示しましょう。この際、報酬の支払い期限が60日以内になっているかも意識的に確認してください。

他にも、事業者側の都合で繰り返し修正を依頼するなど「フリーランスの利益を害する禁止行為」とはどのような行為なのか、具体的に把握しておくこともポイントです。

フリーランスから育児や介護との両立について相談を受けた場合にどうするかも、あらかじめ考えておくといざという時にスムーズに対応できます。

フリーランス新法に違反した場合の罰則

発注者がフリーランス新法に違反した場合は、公正取引委員会、中小企業庁長官または厚生労働大臣から助言や指導、報告徴収・立入検査、勧告、公表、命令を受けます。

このうちの公表とは、フリーランス新法に違反した事業者として社名が公表されることです。勧告に従わず社名が公表されれば、今後の事業運営に支障が出るおそれがあります。

命令違反を犯したり検査を拒否したりした場合には、50万円以下の罰金が科される可能性があります。50万円以下の罰金には法人両罰則規定があるため、違反行為を犯した本人だけでなく事業主も罰則を受けることになるのです。

なお、フリーランスとして発注者の違反に気づいた場合の相談先としては、第二東京弁護士会が運営するフリーランス・トラブル110番があります。

まとめ

フリーランスと発注者との業務委託契約を適正化し、フリーランスを守るフリーランス新法は、2024年秋までに施行されると見られています。報酬支払いの期限や契約条件の提示方法について定められているのでしっかり確認しておきましょう。

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この記事を書いた人
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