フリーランスエンジニアの末路は悲惨?失敗例と具体的な回避策9選

こんにちは、ITプロマガジンです。

自由に働きやすいフリーランスエンジニアという仕事に憧れつつも、実際どのような生活が待っているのか、不安に感じている人も多いでしょう。確かに、フリーランスエンジニアのなかには悲惨な末路をたどってしまうケースもあります。

悲惨な末路を回避するためには、実際の失敗例から学び、具体的な対策をしておくことが大切です。この記事ではフリーランスエンジニアの末路を失敗事例と成功事例に分けて紹介しつつ、悲惨な末路をたどらないための具体策を解説します。

なお、まずフリーランスエンジニアの仕事内容や実態など基本情報を知りたい方は、以下の記事を併せて参考にしてください。

▶︎ フリーランスエンジニアとは?仕事内容や今から目指す人が知るべき実情

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目次

フリーランスエンジニアの末路は悲惨といわれる8つの理由

フリーランスエンジニアの末路について、ネガティブな意見が飛び交っているのも事実ですが、それはなぜでしょうか?フリーランスエンジニアの末路が悲惨といわれる理由としては主に、

  1. 体力の限界があるから
  2. スキル・知識の陳腐化するから
  3. 若手との競争があるから
  4. 基本的に自己責任だから
  5. 社会保険が全額自己負担だから
  6. 老後の生活に不安があるから
  7. 各種審査に通りにくくなるから
  8. 確定申告などの事務処理が大変だから

という8つが挙げられます。まずはこの8つについてそれぞれ詳しく説明します。

1.体力的な限界があるから

フリーランスには定年がないため年齢的な制限はありませんが、歳を重ねるごとに体力は低下します。エンジニアの仕事はデスクワークが中心とはいえ、長時間のパソコン作業はやはり体力を消耗しますし、集中力も続かなくなるでしょう。作業効率が下がり、ミスが見られればフリーランスエンジニアを続けることは難しいといえます。

また、フリーランスは全ての作業を1人で行わなければならず、オーバーワークに陥りがちです。加えてエンジニアの年齢が高くなると、体力面を不安視するクライアントもおり、案件が受注しにくくなるケースも見られます。

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2.スキル・知識が陳腐化していくから

年齢を重ねるごとに新しいことが覚えられなくなり、現状維持を好む人が増える傾向にあります。しかし、IT関連の技術は日々進化しており、これまでは主流だった技術が次には使えなくなることもよくあるケースです。

エンジニアにとってスキルのアップデートは不可欠ですが、「情報のチェックに疲れる」「新しいスキル・知識が身につかない」といった状況に陥ると、活動に支障をきたしかねません。意識して情報収集やスキル習得をしなければ、時代にそぐわないエンジニアになってしまう可能性があります。

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3.若いエンジニアとの競争があるから

フリーランスエンジニア向けの案件には、年齢制限が設けられている場合があります。年齢が高くなると条件に合わず、応募できる案件数が少なくなる可能性も。また、プロジェクトに参画するメンバーのバランスを考えて、20代30代といった同年代のエンジニアを求めるケースもあります。

しかし、年齢を重ねたフリーランスエンジニアにはこれまでの経験や実績がありますし、「特定分野に特化する」「マネジメントスキルを磨く」など、付加価値をつけることで生き残ることは可能といえるでしょう。

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4.基本的に自己責任だから

会社員エンジニアの場合は、ミスやトラブルが起きても会社が責任を取るケースが多く見られますが、フリーランスは全てが自己責任です。ミスが起これば信用が下がり、今後の仕事にも影響します。

さらに最新情報のキャッチアップ、スキル向上、スケジュール管理、自己管理などあらゆる面において、自分で管理しなければなりません。しかし、気力・体力が低下していくなかで、自助努力や個人で扱う仕事量には限界があるといえるでしょう。

5.社会保険料が全額自己負担だから

フリーランスは、国民年金や国民健康保険などの社会保険料を全額自己負担しなければなりません。会社員は、厚生年金や健康保険を会社と折半して納めますが、フリーランスは特定の企業で雇用されない働き方のため、自己負担となるのです。

またフリーランスエンジニアになると、これら社会保険料や所得税・住民税などは天引きではなく自分で納付まで行うことになります。

フリーランスエンジニアとして報酬が振り込まれた時点では収入が増えたように思えても、各種保険料・税金の支払いをすると会社員時代より手取りが少なかったというケースもあります。

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6.老後の生活に不安があるから

フリーランスエンジニアは、会社員よりも老後資金の確保が難しい傾向にあります。

例えばフリーランスなど個人事業主が加入する国民年金では、会社員が加入する厚生年金よりも老後にもらえる年金額が少ないです。また、フリーランスとして雇用されずに働いていると、将来会社からもらえる退職金もありません。

老後の生活のために得られるお金が少なくなるため、フリーランスエンジニアの末路は悲惨だといわれることがあるのです。

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7.各種審査に通りにくくなるから

フリーランスエンジニアは、会社員に比べてクレジットカードやローン、賃貸などの審査に通りにくい傾向にあります。

エンジニアでも他の職種でも、フリーランスの収入は不安定です。今安定して多く稼げていたとしても、数ヶ月後や数年後も同じように稼げている保証はありません。こうした点から、フリーランスエンジニアは各種審査に通りにくくなります。

マイホームやマイカーなど人生設計に関わるような大きな買い物もしにくくなるため、末路が悲惨だといわれることがあるのです。

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8.確定申告などの事務処理が大変だから

フリーランスエンジニアになると、確定申告に伴う経費の計算や書類作成、各種申請手続きなどの事務処理が必要になります。

ある程度税金や法律に関する知識も必要になるため、事務処理には時間がかかりがちです。事務処理に時間を取られて働く時間が減ると、スケジュールがタイトになったり請けられる案件が減って収入が下がったりします。

忙しいなか、仕事の時間を削って事務処理に時間を割かなければならない状況を指して、末路が悲惨といわれることもあるのです。

フリーランスエンジニアの悲惨な末路の事例

末路が悲惨といわれる理由を紹介しましたが、ここからは実際の事例をみていきましょう。まずはフリーランスエンジニアの失敗例を体験談付きで紹介します。主な失敗例として、次の4つが挙げられます。

  • 収入が安定しなくなった
  • 忙しくて体調不良になった
  • 誰の助けも得られなかった
  • 孤独に耐えられなかった

同じ道をたどらないように、悲惨な末路の4パターンをチェックしておきましょう。

収入が安定しなくなった

フリーランスエンジニアの悲惨な末路として多いのが、収入が不安定になるケースです。会社員なら毎月安定した給与がもらえますが、フリーランスエンジニアの場合は案件をどれだけ受注できるかによって収入が変動します。

案件の受注が途切れてしまうと、当然収入は得られません。営業が上手くいかなかったり単発の案件ばかりを受注してしまったりすると、収入が不安定になって生活が苦しくなるなど悲惨な末路をたどってしまう可能性があります。

忙しくて体調不良になった

フリーランスエンジニアのなかには、働きすぎで体調を崩してしまう人もいます。「断ったら次回から依頼されなくなるのではないか」「なるべく多くの案件を受注して収入をアップさせたい」など、さまざまな理由から仕事を引き受けすぎてしまい、疲労による体調不良に陥ってしまうケースです。

フリーランスにとって、案件をたくさん受注するのは決して悪いことではありません。しかし、自分が対応できる仕事量を意識して受注しなければ、「昼夜問わず働かないと納期に間に合わない」といった事態に陥る可能性もあるので注意しましょう。

エンジニアになった時は仕事が多すぎて土日もずっとコード書いてた。その分アウトプットも多く周りの人よりも成長でき、半年くらいでフリーランスエンジニアになれた。と同時に働きすぎで体調も崩した。無理は禁物ですね。#駆け出しエンジニアと繋がりたい
— てん (@hyodooo0001) October 24, 2020

誰の助けも得られなかった

フリーランスエンジニアは、受注した案件は基本的に全て1人でこなさなくてはなりません。対応できないことや知識を持っていないことがあったとしても、周りに助けてくれる人はいません。

会社員の場合は上司や先輩などを頼ることができますが、フリーランスの場合は自分でひと通り対応できるスキルが必要です。クライアントもその前提で依頼しているので、1人で対応できない内容の案件を受けてしまうとトラブルのもとにもなります。

孤独に耐えられなかった

基本的に、フリーランスは1人で仕事をします。そのため、1人暮らしをしているフリーランスエンジニアは「丸一日、誰とも会話をしなかった」といったケースもめずらしくありません。

上司や同僚など、一緒に働く人が周りにいる会社員と違って、フリーランスエンジニアは孤独を感じやすい環境で働くことになります。人とコミュニケーションを取りながら仕事をするのが好きな人は、フリーランスになると孤独に耐えられない可能性があることも知っておいてください。

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フリーランスエンジニアになって悲惨な末路をたどりやすい人の特徴

フリーランスエンジニアになった人が全て悲惨な末路をたどるわけではありません。ただし、悲惨な末路をたどりやすい人、フリーランスに向いていない人はいます。

具体的には以下のような人です。

  • 金銭管理・計画が苦手
  • 自己管理ができない
  • いきなり独立してしまう

それぞれについて解説します。

金銭管理・計画が苦手

金銭管理・計画が苦手な人は、フリーランスエンジニアになると悲惨な末路をたどる可能性があります。

フリーランスになると、案件によって報酬が入るタイミングが違うことがあります。月によって報酬額が違うことも多いです。毎月の報酬をきちんと把握・管理し、キャッシュフローを上手く計画できなければ、赤字が生じたり老後資金を貯められなかったりして悲惨な末路に陥りやすくなります。

確定申告をスムーズに終わらせるためにも、金銭管理のノウハウは必要です。

自己管理ができない

自己管理ができない人も、フリーランスエンジニアとして悲惨な末路になりやすいです。

自己管理ができないと、体調不良になったり孤独に耐えられなかったりしがちです。自分のキャパシティに合わない量の案件を請けてオーバーワークになることもあるでしょう。

このような自己管理の甘さにより仕事のパフォーマンスが落ちると、案件の契約が打ち切られたり新たな案件を獲得しにくくなったりしてしまい、収入が下がる可能性があるのです。

無計画でいきなり独立してしまう

無計画でいきなり独立してしまうと、なかなか仕事を得られず収入が激減し、悲惨な末路に陥ってしまう可能性が高くなります。

フリーランスエンジニアになるためには、事前に十分な実績を作ったり、副業をして独立後も活用できるような仕事の受注経路を確保したりといった準備・計画が非常に重要です。

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フリーランスエンジニアとして成功した事例

ここまで、フリーランスエンジニアの悲惨な末路を紹介しましたが、もちろん成功している人もいます。ここでは、フリーランスエンジニアとして成功した事例を紹介します。

自由に時間を使えるようになった

就業時間が決まっている会社員と違って、フリーランスエンジニアは働く時間を自分で自由に決められます。例えば、エンジニアとして週2〜3日勤務の案件をこなし、それ以外の時間は他に興味のある分野の仕事にチャレンジするという働き方も可能です。

週5日フルタイムで働いていると、自由な時間があまりないと感じている人も多いでしょう。仕事量と勤務時間を自分で調整できるフリーランスエンジニアなら、趣味の時間を楽しんだり、複数の分野の仕事にチャレンジしたりできるのが大きなメリットです。

例えばフリーランスとしてエンジニアの仕事を請け負う傍ら、空いた時間で本の執筆、映画メディアへの寄稿、バンド関連の仕事などさまざまな仕事もできるようになったという事例があります。

詳しくは以下のインタビュー記事をご覧ください。

フリーランスになって、多くの学びを手に入れた—エンジニア澤田考志さんのインタビュー

新しい技術を学べる機会を得られた

フリーランスエンジニアは、仕事内容を自分で選べます。そのため、新しい技術に興味のある人は、希望の技術を扱える案件を選ぶことで、仕事を通して最新技術を学ぶことが可能です。

IT業界は日々新しい技術が登場していますが、全ての企業が最新の技術を取り入れて仕事をしているわけではありません。新しい技術を使って仕事をしたいなら、フリーランスで希望の案件を探すのが近道です。

例えば、「自分で会社を立ち上げ運営しつつフリーランスとして他社でも働くことで、自社に必要な新たな技術を実務経験を通して習得する」ということもできます。具体的な事例は以下の記事で紹介しているので、確認してみてください。

目の前のことをやりきる。フリーランスの現実は甘くないが、最高に楽しい。ーエンジニア上原尚さん

会社員の時よりも収入が上がった

案件の規模や受注数などによっては、会社員時代よりも収入をアップさせることも可能です。フリーランスエンジニアは、案件をたくさん受注できればそれだけ収入アップが見込めます。

一方、会社員の場合は昇給するために試験やノルマがあるケースも多く、「がんばっているのに給与が上がらない」と悩んでいる人もいるでしょう。フリーランスエンジニアなら、案件を多く受注したり、需要の高いスキルを身につけたりすることで、自分の力で収入を上げられる可能性があります。

例えば、会社員時代に業務量が多い一方、金銭面には不安があるという課題に直面し、フリーランスに転身した人もいます。独立後は業務量を調整しつつも金銭面の課題も改善されたとのことです。詳細は以下をご覧ください。

確約された「収入と時間」があるから更に成長できる。ーエンジニア兼UI/UXデザイナー西川未萌さん

整理しておきたいフリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違い

悲惨な末路にならないためには、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いをきちんと理解しておくことも必要です。ここで両者の違いをおさらいも含め整理しておきましょう。

まず「会社との雇用契約の有無」が挙げられます。その他には働き方を含めた自由度、報酬、キャリアなども異なるといえるでしょう。両者の違いについて詳しく解説します。

働き方の違い

フリーランスエンジニアは、委託された仕事をすることで報酬が支払われる「業務委託契約」を結ぶのが一般的です。この場合、企業に縛られることなく勤務時間や休日、仕事内容を自分で決定できますが、同時に、しっかりとしたスケジュール管理が必要です。

一方の会社員エンジニアは、企業に属しているため基本的には会社の指示で出社し、定められた勤務時間・休日に則って仕事をしなければなりません。しかし、雇用期間の定めがなく、社会保障等が充実している点はメリットといえます。

報酬の違い

会社員エンジニアは、給与という形で毎月決まった金額が振り込まれるため、安定収入が得られます。ただし、成果を出したとしてもすぐには収入アップにつながりにくく、「等級を上げる」「役職につく」などが必要です。

フリーランスエンジニアの場合は、請け負った仕事がダイレクトに収入に結びつくため、案件受注数の多さや報酬単価の高さによって、収入アップも難しくありません。しかし、案件が受注できない場合は収入がゼロになる可能性もあり、不安定ともいえるでしょう。

フリーランスエンジニアの年収は?会社員との比較や職種別の収入

裁量・自由度の違い

フリーランスエンジニアは、自分の裁量で仕事量や内容を調整できます。一緒に働く相手も選べ、自分の得意分野に集中して案件を受注することも可能です。仕事をする場所も自宅やワークスペースなど、自由に選択できるため自由度も高いといえるでしょう。

会社員エンジニアの場合は、企業から与えられた業務を遂行するのが一般的です。所属先ごとに決められた範囲内で役割を果たすことが求められ、希望の業務を担当できるとも限りません。

教育・キャリアの違い

フリーランスエンジニアは、全てにおいて「個人」の責任となるため、自分から意識してスキルアップしなければなりません。ただし、得意分野・希望分野に絞って学習でき、実績を積み重ねることで信頼を得られる点がフリーランスの特徴です。

一方の会社員エンジニアは、企業から業務で必要な知識や教育環境を提供してもらえますが、企業の方針が優先されることがあります。個人の希望や好き嫌いは反映されず、本人の意思に沿わない勉強を求められる場合もあるでしょう。

フリーランスエンジニアの末路が悲惨にならないための9つの対策

では、ここからはフリーランスエンジニアとして失敗しない具体的な対策を紹介していきます。事前に対策を実施しておけば、悲惨な末路をたどらずに済む可能性が上がります。フリーランスエンジニアとして失敗しないために、次の9つの対策を覚えておいてください。

  1. フリーランスエンジニアになる目的を明確にする
  2. 独立前に実績を積んでおく
  3. 人脈をつくっておく
  4. 自己管理を徹底する
  5. 新しいスキルを学び続ける意識を持つ
  6. 再就職も頭に入れておく
  7. 50代以降の戦略を考えておく
  8. 収入源を増やしておく
  9. フリーランスエージェントを活用する

それぞれの内容について、以下で詳しく解説します。

1.フリーランスエンジニアになる目的を明確にする

独立する前に、「なぜフリーランスエンジニアになりたいのか」を明確にしておきましょう。フリーランスには魅力的な点が多くありますが、デメリットもあります。勢いで独立してしまうと、想像していたよりも大変で、先述のような悲惨な末路をたどってしまう可能性があります。

例えば、「時間や場所に縛られずに働きたい」ということが理由なら、テレワークやフレックスタイム制を導入している企業に転職するという選択肢もあります。

フリーランスエンジニアになりたい理由を見つめ直し、それが本当にフリーランスでなければできないことなのか、一度立ち止まって考えてみてください。

希望を叶えるためには、必ずしもフリーランスになることだけが正解ではありません。社内でのキャリアアップや転職によって希望が叶えられるなら、無理にフリーランスエンジニアを目指す必要はないでしょう。

2.独立前に実績を積んでおく

独立前に、副業で実績を積んでおくのがおすすめです。案件を獲得する方法やクライアントとのやりとりなど、フリーランスエンジニアとしての働き方を体験できるので、独立後の生活をイメージしやすくなります。

副業なら、「思うように案件を受注できない」「単価の低い案件しか対応できない」などの事態に陥っても、本業で収入があるので精神的な負担も少なくて済むでしょう。原因を分析してじっくり対策を検討することも可能です。

一方、独立してから上記のような事態に陥ってしまうと、収入が途切れたり精神的負担が大きくなりすぎたりする可能性があります。そのため、まずは副業でフリーランス案件を実際に経験しておいたほうが安心です。

エンジニアにおすすめの副業は?案件獲得サービスや稼ぐコツも紹介

3.人脈をつくっておく

人脈をつくっておくことも、フリーランスエンジニアとして成功するためのポイントです。知人の紹介で案件を獲得しているフリーエンジニアも少なくありません。特に独立したばかりの頃は、仕事を紹介してもらえる人脈があると安心です。

セミナーや勉強会に参加する、副業で複数のクライアントと面識をつくる、SNSで発信するなど、独立前から人脈をつくっておきましょう。広い人脈をつくっておくと案件獲得につながるだけでなく、業界や技術についての情報交換ができるというメリットもあります。

4.自己管理を徹底する

フリーランスエンジニアには高い自己管理能力が必要です。基本的に1人で仕事をすることになるので、スケジュール管理や体調管理ができなければ、フリーランスとしてやっていくのは難しいでしょう。

例えば、スケジュール管理ができずに納期を遅延するようなことがあれば、クライアントからの信頼を失ってしまいます。自分が対応できる仕事量を把握できていないと、案件を受けすぎて過労で倒れてしまうかもしれません。

フリーランスは誰かが見張ってくれるわけではないので、自分で自分をしっかり管理することが大切です。

5.新しいスキルを学び続ける意識を持つ

IT業界は新しい技術が次々と登場する、変化のはやい業界です。そのため、フリーランスエンジニアとして長期的に活躍するには、常に新しいスキルを学び続ける姿勢を持っていなければなりません。

新しい技術に対応できなければ、受注できる案件が徐々に減っていく恐れがあります。新しく登場した技術や、今後需要が高まっていくと予想される言語など、最新の情報にアンテナを張っておきましょう。

6.再就職も頭に入れておく

本記事で紹介したように、フリーランスエンジニアはさまざまな理由で悲惨な末路をたどってしまうケースがあります。リスク回避のために、「フリーランスとして上手くいかなかったら再就職する」という選択肢も頭に入れておいてください。

特に家族がいて自分が世帯主である場合などは、収入が途切れた時の影響が大きいので注意が必要です。

また、「フリーランスになってみたけれど自分には会社員のほうが向いている」と感じる人もいるかもしれません。完全に退路を断ってしまうのではなく、「状況によっては会社員に戻る」という意識を持っておくことをおすすめします。

フリーランスの再就職は難しい?主な理由と成功する6つのコツ

7.50代以降の戦略を考えておく

フリーランスに定年制度はないので、自分が希望する限り働き続けられます。しかし、フリーランスエンジニアは50代以降になると仕事が減っていく可能性がある点に注意が必要です。

若いエンジニアを求めているクライアントは、スキルがあっても年齢で足切りすることもあります。そのため、年齢を重ねてからの戦略も考えておきましょう。

戦略の1つとして、50代以降は講師やアドバイザーなど、これまでの経験を活かして活動の幅を広げるという方法があります。

プログラマーからプロジェクトマネージャーへのキャリアアップを目指し、より上流工程でマネジメントを担えるスキルを習得するのも1つの選択肢です。

8.収入源を増やしておく

収入源を増やしておくことは、フリーランスエンジニアが収入を安定させるために非常に重要です。

複数の案件を掛け持ちしたり、複数のクライアントから継続的に案件をもらえる状況を作ったりしておけば、どれか1つの案件が突然終了しても大きなダメージは受けずに済みます。一定以上の収入は保ちやすくなるのです。

実際に、2~3件の案件を複数掛け持ちしているフリーランスエンジニアは多いです。フリーランスエンジニアの案件掛け持ちについては、以下の記事をご確認ください。

フリーランスエンジニアが複数案件を掛け持ちするメリットと注意点

9.フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエンジニアが安定した収入を得るには、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。フリーランスは仕事が途切れないように、仕事と営業活動を並行して行う必要がありますが、エージェントを利用すれば営業を代行してもらえます。

エージェントの担当者にこれまでの実績やスキル、希望の仕事内容などを伝えれば、自分に合った案件を紹介してくれます。営業が苦手な人や、仕事につながる人脈を持っていない人などは、フリーランスエージェントに登録してみてはいかがでしょうか。

フリーランスエンジニアにおすすめのエージェント5選

フリーランスエージェントの利用を検討しているなら、次の5社がおすすめです。

  • ITプロパートナーズ
  • レバテックフリーランス
  • ギークスジョブ
  • ミッドワークス
  • クラウドテック

ここでは、それぞれのエージェントの特徴を紹介します。

ITプロパートナーズ

弊社ITプロパートナーズは、IT起業家やフリーランスエンジニアの自立のための案件紹介サービスです。専属エージェントが希望に沿った案件を紹介するだけでなく、契約の手続きや債権管理も代行します。

ITプロパートナーズの特徴は、週2〜3日から働ける案件を多く取り扱っている点です。リモート可能な案件や勤務時間がフレキシブルな案件もあるので、柔軟な働き方を希望する人に適しています。

また、トレンド技術を扱う案件も多いので、最新技術に興味のある人にもおすすめです。エンジニアとして面白いと感じる案件を見つけられるかもしれません。

まずは無料登録から、どのような案件があるかチェックしてみてください。

レバテックフリーランス

レバテックフリーランスは、取り扱っている案件の多さが特徴です。取引社数は5,000社以上で、常時紹介可能案件数は約4,000件となっています。大手企業からの直接案件も多いので、高収入を目指したい人にもおすすめです。

「レバテックケア」という独自の福利厚生サービスが利用できるのも特徴で、案件が途切れないためのサポートや、確定申告や経理処理を代行する税理士の紹介サービスなどが受けられます。

ギークスジョブ

ギークスジョブは、20年以上の実績があるフリーランスエージェントです。1人のエンジニアに対して3名の担当でサポートする手厚さが特徴で、案件参画中も定期的に状況を確認してくれます。

これからフリーランスエンジニアを目指す人のために、セミナーやオンライン相談会も開催しているので、独立前の情報収集や具体的な相談をしたい人にもおすすめです。

ミッドワークス

ミッドワークスの特徴は、正社員並みの保障が用意されている点です。フリーランスは会社員のような保障制度がないので、それが不安な人はミッドワークスがおすすめです。

フリーランスのための保険や保障、福利厚生サービスを提供するフリーランス協会のベネフィットプランや、クラウド会計ソフトfreeeの個人事業主プランなどが無料で利用できます。

そのほか、生命保険料の半額負担や、案件が途切れた場合の報酬保障など、手厚い保障を受けられます。

クラウドテック

クラウドテックは、大手クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」が運営するフリーランスエージェントです。リモートワークの案件数は業界トップクラスで、70%以上がリモート可能な案件となっています。

専任のキャリアアドバイザーがサポートを行い、最短で面談から3日で案件に参画できます。案件参画中も定期的に面談が行われるので、困ったことや要望などがあればすぐに相談できるのもメリットです。

まとめ

フリーランスエンジニアになった人のなかには、収入が不安定になったり体調を崩したりして悲惨な末路をたどってしまうケースもあります。そうならないよう、失敗例から学んで対策しておきましょう。

本記事で紹介した9つの対策を実施して、フリーランスエンジニアとしての成功を目指してください。

営業活動や収入の不安定さが不安な場合は、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。無料で登録できるエージェントも多いので、まずは登録して案件を見てみてはいかがでしょうか。

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