業務委託契約の注意点は?フリーランス必見のポイント6つとトラブル事例

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こんにちは、ITプロパートナーズ編集部です。

最近ではフリーランスとして企業から業務委託され、業務をされている方が多くいらっしゃると思います。また、昨今のコロナ禍によって、フリーランスとして業務をされ始めたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

企業から業務を委託する場合に重要なのが業務委託契約です。企業においては法務部などが設置され、また契約の仕組み等も予め確立されていることもありますが、フリーランスの場合にはこの契約の内容を把握していないと大きな問題に巻き込まれる可能性もあります。

そこで今回は、フリーランスの方が気にしなければならない業務委託契約に関する注意点について6つのポイントをまとめました。更に実際にトラブルになった事例を含め、業務委託契約の重要性について説明をしていきます。

なお、フリーランスについて基本的なことを知りたい方は「フリーランスとは」の記事も参考にしてみてください。

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そもそも業務委託契約とは?

業務委託契約とは、企業の業務の一部を外部へ依頼する契約です。雇用契約とは異なり、企業側は業務委託契約で仕事を受けた側への指揮命令権をもちません。

雇用契約では従業員の労働力に対して給与が支払われます。それに対して、業務委託契約では仕事の成果に対して報酬が支払われる仕組みです。

業務委託契約で仕事を受けた場合、基本的に働く時間や場所は自由です。自分のペースで働きたい人には、雇用契約よりも業務委託契約が適しているでしょう。

業務委託契約とは?働き方や請負・委任契約との違いもわかりやすく解説

業務委託契約書の目的と記載項目

業務委託契約を結ぶ際は、業務委託契約書を作成しましょう。業務委託契約に関する取り決めを業務委託契約書でまとめておけば、信頼関係を築いたりトラブルを防いだりするために役立ちます。

業務委託契約書には、業務内容、契約形態、契約期間、報酬などさまざまな項目を含める必要があります。契約更新や損害賠償などについても盛り込んでおくと安心です。

なお、業務委託契約には委任契約と請負契約があります。請負契約の業務委託契約書には収入印紙を貼り付けなければなりません。収入印紙の金額は文書の種類や契約金額によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。具体的な書き方などは以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。

フリーランスの業務委託契約書テンプレート・雛形と記載すべき13項目

業務委託契約書の種類

業務委託契約書は、毎月定額型、成果報酬型、単発業務型にわかれています。ここでは、業務委託契約書の種類についてそれぞれ確認しましょう。

毎月定額型

毎月定額型は、仕事の成果に対して毎月一定の報酬を支払う場合に使用する業務委託契約書です。たとえば、コンサルティング、システムの保守、清掃などの業務について委託契約を結ぶ際に利用されます。

毎月一定の報酬を受け取れるため、安定的に収入を確保することが可能です。ただし、長期的に契約を更新してもらうには、報酬が一定だとしてもクオリティにこだわって仕事を進める必要があります。

成果報酬型

成果報酬型は、仕事の成果に応じて報酬が変化する場合に使用する業務委託契約書です。たとえば、店舗運営や営業代行などの業務について委託契約を結ぶ際に利用されます。

高い成果を出せばその分だけ報酬がアップするため、意欲的に仕事に取り組みやすいです。努力すれば、1つの案件について業務委託契約を結ぶだけで高収入を目指せます。ただし、思うように成果を出せないと、ほとんど収入を得られない可能性もあるため注意も必要です。

単発業務型

単発業務型は、案件ごとに報酬が決まっており、1件ずつ契約する場合に使用する業務委託契約書です。たとえば、デザイン、開発、研修などの業務について委託契約を結ぶ際に利用されます。

個別の案件ごとに報酬が示されるため、どの程度の収入を得られるか明白です。業務内容によって、1つの案件で得られる報酬の金額は大きく異なります。そのため、1件だけで高収入を得られるケースもありますが、選ぶ業務によっては複数の契約を結ばないとまとまった収入にならない可能性もあるでしょう。

業務委託契約を結ぶ際に気をつけるべき6つのポイント

フリーランスの方が企業と業務委託契約を締結するにあたり、まず法律の仕組みから理解しておく必要があります。厄介なトラブルに巻き込まれる前に、契約締結において気をつけるべきポイントを6つにまとめてみましたので紹介します。

  • 1.契約の種類をしっかりと理解する
  • 2.業務委託で何を成果としてアウトプットすべきかを握る
  • 3.業務委託契約書の有効期限を確認する
  • 4.報酬の期限を確認する
  • 5.途中で業務委託契約を解除する事が可能かどうかをチェックする
  • 6.こちら側が一方的に不利になる条項が無いかをチェックする

1.契約の種類をしっかりと理解する

業務委託契約を締結する前に、法律上の契約について理解しておく必要がありますので、説明していきます。

まず、法律に業務委託契約という文言があるかというと、名前自体はありません。ただ、この業務委託契約については民法に法的根拠があるものとして理解されています。

しかしながら、業務委託契約は個別に締結するものとなりますので、民法にすべて準拠しているものもあれば例外として細かいルール(細則)に基づいて契約の項目として記載されることが通常です。

一般的には、業務委託契約に関係する契約形態としては4つあるとされています。

1つ目は、民法632条にある請負契約、2つ目は、民法643条にある委任契約、3つ目は、民法643条や656条にある準委任契約、そして4つ目は業務を遂行自体を目的として派遣先企業で就業する派遣契約の4種類です。

この請負契約、委任契約、準委任契約、及び派遣契約の種類毎で、労働の条件や契約として求められる成果内容が変わってくることになります。

まずは、この4つの契約内容をしっかりと理解しておくようにしましょう。

2.業務委託で何を成果としてアウトプットすべきかを握る

業務委託契約を締結する場合においては、何を成果としてアウトプットをする必要があるかを把握しておくことが大変重要です。そして、その契約の内容の根拠となる、法律上の解釈と各契約の詳細を把握しておくことが大切です。

では、請負契約、委任契約、準委任契約、及び派遣契約の内容について確認してみたいと思います。

まず1つ目の請負契約については、民法632条に以下のように記載されています。

請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

この内容は、業務を受注したものが委託された業務の完成を約束し、業務を発注したものは成果物に対して対価となる報酬を支払う必要があるとされています。そのため、請負契約としての成果物は、仕事や業務の完成とともにその完成した成果物への責任が伴うことになります。

この請負契約においては、「成果物への責任」という部分が大きな契約の特徴と言えます。

2つ目の委任契約は、民法643条に以下のように記載されています。

委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

この内容は、委託契約で求められるのは行為の遂行のみで、請負契約にある成果物に対する責任は発生しないことを示しています。

3つ目の準委任契約は民法の643条と、656条に条文が法的根拠となっています。643条は先程の委任契約においても条文を紹介しましたが、656条は以下のような記載があります。

この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。

つまり準委任契約では、委任者が法律行為ではない事務の処理は受任者に裁量を求めていることを示していることから、法律行為以外の事務処理を扱うのが準委任契約となります。

最後の4つ目の派遣契約は、派遣会社と労働者が雇用契約を締結し、その契約に基づいて派遣先の企業で就業するものとなります。そのため、業務の遂行自体を目的としていますので、成果物の納品については求められません。

これらの4つの契約について確認をしましたが、業務委託契約はどれにあたるのでしょうか。

業務委託契約は請負契約や委任契約といった民法での規定を法的根拠としていますが、契約の内容次第では請負契約のような、業務を遂行した結果に対する責任はないこともあります。

これらの細かい内容は業務委託契約書に記載されることになりますが、業務委託契約で注意すべきところはそれが請負契約か、委任契約か、準委任契約か、あるいは派遣契約かと言った種類を前提として細則を内容を確認することが重要になります。

そして請負契約の場合には、責任も重くなることを十分に理解しておきましょう。

3.業務委託契約書の有効期限を確認する

業務委託契約書の有効期限に関しては、主に2種類あります。

1つは完成したものを納品することによって終了する場合、もう1つは一定期間において業務の提供を継続するという場合です。

一般的には一定期間での業務提供というかたちで有効期限を定め、以後契約の自動更新の条項が定められることが多いとされています。

契約締結の際に有効期限の条件とともに、自動更新の条項についても確認をしましょう。

4.報酬の期限を確認する

業務委託に関する報酬については、トラブルの原因の1つとされていますのでしっかりと確認をする必要があります。

特に確認すべきポイントは「いつ」、「なにをすれば」、どれだけの業務委託料として報酬をもらえるかという部分とともに毎月の支払時期を契約書に具体的に記載、明記されていることが大切です。

加えて、請負契約の場合は完成品の納品し検収が完了した段階で、一括して報酬を支払うことが一般的であり委託契約の場合には、委託した事務処理が実施されたことを前提に、月額の金額、もしくは成果報酬が仮にある場合はその報酬の計算方法が明記されていることが一般的です。

5.途中で業務委託契約を解除する事が可能かどうかをチェックする

委託業務契約の途中解除についても、トラブルの要素としては多い内容です。この場合は、中途解除の内容について確認する必要があります。

一般的には、途中解約の場合には有効期限との関係があり有効期限を定めた業務委託契約においては、原則として期間満了までは契約を終了することはできません。

しかしながら、契約の内容と著しく異なる場合においては中途解約という対処も検討が必要です。

仮に中途解約をした場合には、当初見込んでいた報酬が入らないことも考えられます。そのため中途解約時の条項としては、報酬の保証として有効期限までの業務委託の報酬の支払いをうけられることが記載されていることが良いとされています。

さらに、急に契約先から解約となることを避けるためにも、中途解約時においては前もって期間を定めた事前通知を前提となっていることを確認しておくとよいでしょう。

これらの中途解約を実施する場合の条項は具体的に記載しておくことがトラブルの予防策と言えます。

6.こちら側が一方的に不利になる条項が無いかをチェックする

業務委託契約を締結する場合には、契約の内容をしっかりと確認し一方的に不利にならないようにする必要があります。

そのため条項を確認する際には、双方で読み合わせを行いながら疑問点や不明瞭な条項はないようにした上で、契約をすることが重要です。

特に報酬の支払いや有効期限、仕事の完成と責任を目的とする請負契約なのかそうではない委託契約なのかは大きなポイントとなりますので注意しましょう。

チェックすべき具体的な項目をあげると、以下のとおりです。

​​契約不適合責任

​​契約不適合責任とは、成果物に対して、品質などが「契約の内容に適合していない」と判断された場合に、請負人が責任を負わなければならないものです。民法の改正により、以前の「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」に名称や内容が変更されています。

​​契約不適合責任を追及できる期間は定められていますが、当事者同士の合意があれば変更が可能です。実際の契約で定める期間は、できる限り短く設定したほうがいいでしょう。業務委託契約書に記されている契約不適合責任の項目を確認し、期間が長すぎないか確認してください。

所轄裁判所

所轄裁判所とは、業務委託契約に関してトラブルが発生した際に訴訟を提起する裁判所のことです。仕事を発注する企業側が業務委託契約書を作成した場合、その企業の所在地に近い裁判所が所轄裁判所とされている可能性があります。

自分の自宅から所轄裁判所が遠い場合は注意が必要です。所轄裁判所が遠いと、万が一裁判が行われる際に、移動のための費用がたくさんかかります。手続きや書類のやり取りにも手間がかかる恐れがあるでしょう。発注側と受注側の所在地が離れている場合は、中間地点にある裁判所を所轄裁判所とすべきです。

損害賠償

業務委託契約を結んだ業務を進めるなかで問題が起きると、損害賠償を請求される恐れがあります。たとえば、企業の重要な情報を漏洩させたり著作権を侵害したりすると、損害賠償を請求されるリスクがあるため要注意です。

万が一、損害賠償を請求された場合に備え、あらかじめ業務委託契約書において損害賠償の金額を定めておく必要があります。なるべく損害賠償の金額を低くできないか交渉しましょう。なお、業務に取り組む際も、不注意で問題を発生させないように配慮することが大切です。

知的財産権

知的財産権とは、個人の発想から生まれた成果物に付随する権利です。著作権、商標権、特許権も知的財産権に含まれており、第三者による成果物の無断使用を防ぐ目的があります。

業務委託契約において自分のアイデアを活かした成果物を納品する場合は、知的財産権の所在の明らかにしておきましょう。発注側と受注側で認識が異なっていると、トラブルが発生する恐れがあります。

高度なアプリを開発した場合は著作権を保持しつつ、ライセンス契約を結んで使用を認めるのもひとつの方法です。契約時にきちんと話し合い、それぞれが納得した状態で成果物を扱えるようにしてください。

業務委託でトラブルになった事例を紹介

ここで業務委託においてトラブルとなった事例について、いくつか紹介していきます。この事例を確認して、業務委託契約の際の注意点として確認しておきましょう。

  • 事例1:報酬の支払いがない事例
  • 事例2:契約解除の申し入れを断られた事例
  • 事例3:契約先から損害賠償を請求された事例

事例1:報酬の支払いがない事例

業務委託契約の内容に記載された業務を遂行したにも関わらず、報酬が支払いがない事例があります。この場合のポイントとしては業務委託契約が請負契約か、委任契約かによってその後の対応が変わってきます。

請負契約の場合は、契約に記載のある成果物が納品、もしくは仕事が完成しなければ報酬を得られませんし、その権利となる報酬請求権も発生しないことになります。それが成果物が完成していたとしても、契約先における検収で不合格となった場合に報酬が支払われないことがこの事例の典型といえます。

一方、委任契約の場合は業務の遂行がなされていれば報酬請求権が発生します。

委託契約においては、成果物の完成の姿や成果物の条件といった具体的な内容を契約書に記載しておくことがトラブルの予防につながります。

事例2:契約解除の申し入れを断られた事例

途中契約の解除に関しては契約の有効期限と共に請負契約か、委任契約かによって扱いが変わってきます。

例えば、契約期間の関係については、契約期間がある前提で契約元か先かいずれか一方から契約終了の通知がなされない場合には自動更新されることがよくあります。

ただ、この自動更新となっている場合において契約解除をする場合では、中途解除の条項の関する記載がないケースもあります。その場合は契約の形態によって扱いが変わります。

請負契約においては、受託者は基本的には途中での解除はできません。解除ができる場合は委託元の企業が破産等で消滅するような特別な場合に限られてしまいます。

一方、委任契約においては受託者からの途中解約は可能ですが、委託元の企業が不利な状況において契約を解除する場合には、損害賠償を求められることがあります。

このように、業務委託契約においては中途解除の条項については明記し不利にならないような対応が必要です。

事例3:契約先から損害賠償を請求された事例

業務委託契約では、損害賠償について規定がなされているケースも多くあります。また金額が明記されている場合においてもその金額を遥かに超えた賠償金額を請求される場合も事例としてあります。

例えば、請負契約において完成品が納品できないケースや検収時に不合格となったケースにおいて、賠償を求めるような内容となっている場合やその賠償金額があまりにも高い場合といったトラブルは尽きません。

さらに、賠償について委託元が一方的に有利となっている条項もあります。

このような場合を避けるためには、賠償請求に関する条項をお互いに確認しておく必要があります。特に法外な金額が契約に記載されている場合にはその業務委託契約について見直し、もしくは結ばないことが得策です。

業務委託契約でトラブルを回避するためにはどうすれば良いのか

業務委託契約を丹念に確認して契約をした場合においても、トラブルが発生することもないとはいえません。では事前にトラブルを回避するにはどのような対策があるのでしょうか。

弁護士を立てる

フリーランスの場合は契約関連では悩みのタネです。そこで、トラブルを回避するために法律のプロである弁護士に依頼することも1つの対策です。

弁護士にお願いすることで、不利にならないような契約を締結する可能性が大きくなりトラブルを未然に予防することはできます。ただ、弁護士にお願いする場合はそれなりに費用も発生することは事実です。

着手金や報酬金、事務手数料といった費用を加味した上で、検討することが必要です。

エージェントから仕事をうける

エージェントから仕事を受けることもトラブル回避策の1つです。

エージェントからの仕事は事前に契約条件や業務内容といったことを明確にしその上で、仕事を斡旋していることとなります。エージェントも仕事のプロですから、フリーランスとしては重宝する役割です。

しかしながらエージェントを利用する場合は、報酬金額のうち一定の割合でエージェントに支払う必要があります。これも弁護士と同じように一種の手数料という位置づけもありますが、円滑に業務を遂行する環境を整えてくれるための手数料という考え方ができればこのエージェントから仕事の依頼をうけることもよいかもしれません。

まとめ:フリーランスが業務委託契約を締結する際には十分注意しよう

フリーランスが業務委託契約を締結するために注意すべき点について、ポイントやトラブル事例をもとに説明しました。

契約の内容は難しい要素も多く、フリーランスにとっては契約締結時には注意すべきところは多くありますが、契約締結の前にはある程度の法律の知識を把握しておくことをおすすめします。

さらに業務の委託元の担当者としての目線ももっておくと、契約条項を確認する際の注意にもつながります。

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この記事を書いた人
ITプロパートナーズ編集部
ITプロパートナーズはITフリーランスの方に案件紹介をしているエージェントです。当メディア「アトオシ」では、フリーランスの働き方から仕事探しまで幅広い情報を日々発信しています。