こんにちは、ITプロマガジンです。
多様な価値観や働き方が広がるなか、会社に勤めながら、副業フリーランスとして働く人が増えています。しかし、「どのように始めたらよいのか分からない」「副業フリーランスのメリットは?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、副業フリーランスの始め方や必要な手続き、メリット、注意点などについて解説します。おすすめの職種や、高収入を得るためのポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」
フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。
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初めてのフリーランス、情報収集段階でも大丈夫です。あなたの働き方にマッチし、単価も高く、最もバリューを発揮できる案件を探しませんか?
目次
副業フリーランスとは?
副業フリーランスとは「本業の傍ら、特定の組織に雇用されずにフリーランスとして別の仕事をする人」を指します。
そもそもフリーランスとは「決まった勤め先を持たない働き方」を指しますが、その定義は人によって異なります。「フリーランス白書2020」では、以下のように定義されています。
”特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人”
引用元:フリーランス白書2020
つまり副業フリーランスとは、「会社員として企業に勤めたり、自営業で別の本業を持っていたりする一方、夜間や休日を利用して自ら請け負った業務をこなしている人」や、「アルバイトとして特定の企業や店舗で定期的に働きながら、空き時間に別の仕事をしている人」などのことです。
現在はさまざまな職種で副業フリーランスとして活動している人がいます。おすすめの職種については、後述する「副業フリーランスにおすすめの職種」の章をご参照ください。
副業とフリーランスの違い
副業とフリーランスは混同しやすい概念ですが、異なる意味を持つため注意しましょう。
副業とは、本業をこなす傍らで、あくまでサブの位置付けで行う仕事を指します。会社員としてメインの仕事に携わる一方で、それとは別に休日や空き時間を使ってこなすような副次的な仕事です。「サイドビジネス」と呼ばれることもあります。
一方、フリーランスは特定の組織に所属することなく、独立した状態で業務をこなしながら報酬を得る人、もしくはそのような働き方を指します。多くは業務委託契約の形でクライアントと契約し、自らの専門性やスキルを活かしながら報酬を得る方法です。
つまり、副業は仕事そのものを指すのに対し、フリーランスは人や働き方を指すところに大きな違いがあります。
副業フリーランスの働き方パターン
副業フリーランスの働き方のパターンとしては、主に以下の3パターンとなります。
- スポット案件を請ける
- 土日を活用する
- まとまった時間を確保して重めの案件を請ける
正社員として働いている場合、作業ボリュームの多い案件を請けるのは難しいことも多いでしょう。したがって、数日で完了するスポット案件や、土日のみで対応可能なボリュームの少ない案件のみを受注する、というケースが多くなります。こうした副業の進め方ならば、本業に悪影響を及ぼすことのない、健全な副業が可能となるでしょう。
勤務する企業のカルチャーによっては、「まとまった時間を確保して大きな案件を受注する」ということも可能です。例えば、完全な成果主義であり、与えられた仕事をこなしていれば何も言われない、というような企業に勤めている場合です。IT企業は「成果主義」であることが多いので、そういった企業に勤めている場合は、割り当てられている仕事を早めに終わらせて時間を作り、単価の高い副業案件を受注する、ということもできるかもしれません。
副業フリーランスは増えている
ランサーズの「フリーランス実態調査2021」によると、2020年まで減少傾向にあった副業・複業フリーランスが、2021年には104万人と急増しており、副業でフリーランスをする人は増加していることがわかりました。
急増したきっかけは、新型コロナウイルスの影響により「在宅ワークが増えたこと」と推測されています。通勤時間がなくなり、時間に余裕ができたことなどが原因といえるでしょう。
また、副業フリーランスが増えた背景には、「副業を認める企業の増加」や「将来への不安から収入アップを目指す人が増えた」といった要素もあると思われます。
社員に副業を許可することで、自社で給料を上げるのが難しい部分を補うことができますし、副業は社員のスキルアップにも繋がります。こうした理由から、副業解禁へと舵を切っている企業は少なくありません。実際、パーソル総合研究所の第三回 副業の実態・意識に関する定量調査によると、2023年では調査に協力した企業のうち副業を解禁している企業は60.9%となっており、この数字は2018年の調査時より10%増という結果です。
このような流れがあることから、副業フリーランスとして活動する人は今後も増え続ける可能性が高いでしょう。
フリーランスとして副業に取り組むメリット
フリーランスとして副業に取り組む主なメリットは、次の通りです。
- 節税効果が増える
- 収入が増える
- スキル・知識が増える
- 時間を有効活用できる
- 独立・起業の基盤作りになる
- 働き方次第では本業に良い影響を与えられる
以下、それぞれについて順に解説します。
節税効果が増える
フリーランスとして副業を行う際、事業に関連する費用は経費として計上可能で、これが節税に直結するメリットがあります。
これらの費用を単なる個人的消費としていた場合、税金の節約は見込めませんが、副業を始めることで、経費として計上でき、税金を減らせる可能性があります。
例えば、フリーランスとして仕事をするために必要なパソコンや専門書籍、さらには光熱費や通信費、さまざまな事務用品も、事業経費として申告することが可能です。
もし経費が30万円発生した場合、副業収入から30万円を差し引くことができ、税金が軽減されます。フリーランスとしての副業は、単に収入を増やす手段以上の価値を持っています。税金を効率的に管理し、ビジネスの成長を賢くサポートする方法として、経費計上は大きな役割を果たすでしょう。
ただし当然ですが、経費として申請できるのは、副業の業務で必要な費用だけです。経費にできるものの目安については、以下の記事も参考にしてください。
収入が増える
本業の給料とは別に副業の報酬を受け取れるため、収入を上げられます。副業でも収入を稼げれば、本業の収入では賄えなかったことにお金を充てられるでしょう。
例えば、月に5万円の収入が上がれば、生活費の足しになるだけでなく、将来のための貯金・自分磨き・投資などにお金をあてることができます。
しかし、副業で受け取れる金額は業務内容や業務量によって異なります。本業に影響を与えないためにも、副業で無理なく働ける業務量と得たい収入のバランスを考えながら取り組むことが大切です。
ここからは、副業フリーランスによってどのくらいの収入が得られるか例をみていきましょう。
週1〜2日のフリーランスの副業平均月収は20万〜30万円程度
実務経験のある領域で、週1〜2日で働いた場合のフリーランスの副業平均月収は、20万〜30万円程度です。特に需要の高いIT系の資格・能力・経験を持っている人は、副業の案件を安定して請け負いやすいので、平均月収だけでも会社員の給与レベルを実現できます。
現在はフリーランスに案件を紹介しているエージェントサービスが多数あるため、上手に利用することで週1日〜2日の稼働だけでも平均月収を高めることができるでしょう。例えば以下は弊社ITプロパートナーズで募集しているフリーランス案件例となります。
案件名 | 【PHP/AWS】アプリ開発における案件単価エンジニアの案件・求人 |
---|---|
案件単価 | 〜300,000円/月 |
勤務地 | フルリモート |
スキル | PHP,JavaScript,AWS |
職種・ポジション | アプリケーションエンジニア |
エージェントを利用しない場合、自分で副業の案件を探し単価交渉などを行わなければならないため、仕事に集中してリソースを割けなくなります。エージェントを活用することが、会社員のフリーランス副業で平均月収を高めるポイントになるでしょう。
また当然ですが、実務経験が無い領域で副業した場合はあまり高い収入を得られない可能性が高いです。収入ではなく、スキルアップなどを目的にしている場合はチャレンジしてみるとよいでしょう。
週2日の副業で月に70万円以上稼ぐ人も
会社員として副業を行っている人のなかには、週2日の業務でも月に70万円以上稼ぐ優秀な方もいます。
IT技術やコンサル関係の知識やその他特殊な資格を必要とする業務に携われる人は、副業だけで十分な収入を確保することも可能でしょう。また会社員として働いている人は、これまで培ってきた経験や知識・技術があるため、それを上手に活用していくことで高い副業収入を得ることができます。
現代はリモートワークの普及によって会社員向けの副業案件も増えてきているため、需要のあるスキルや経験を持っていれば、月収70万円以上も決して夢ではありません。
土日の2日間×4週間だけで70万円以上を稼げる可能性がある現代の副業事情は、会社員にとって魅力的なものとなるのではないでしょうか。
スキル・知識が増える
スキルを磨き、知識を増やすことができるのも、フリーランスとして副業に取り組むメリットの1つです。
これまでの経験を活かして副業に携わることで、さらなるスキルアップや知識のブラッシュアップができます。自身の専門とする分野の周辺の仕事にもチャレンジすれば、新しいスキルや知識を身につけることも可能です。
いずれの場合も、今後のキャリア形成に役立つ財産となるでしょう。
時間を有効活用できる
フリーランスとして副業に取り組めば、時間という貴重な資源を有効活用できるというメリットもあります。
本業に携わっていない夜間や休日などの時間は、基本的にプライベートの時間ともいえますが、特にやることがなくだらだらと過ごしてしまうというケースもあるでしょう。その時間を副業に充てることで、上述したように収入を増やしたり、スキルや知識を磨いたりでき、充実した生活が実現できます。
一方で、健康を維持するためには、休息時間を確保するのも忘れないことが大切です。
独立・起業の基盤作りになる
フリーランスとして副業することで、独立や起業の基盤を作ることができます。将来的に独立や起業を考えている人にとっては、独立・起業に必要な新たなスキル・経験を得るチャンスになるでしょう。
個人事業主になったり、自分で企業を経営したりするためには、業務に必要なスキルや知識だけでは足りません。経理や対人スキル、セールススキルなど幅広い能力が求められます。
しかし、企業に勤めているだけでは、これらのスキルを学べるとは言い切れません。一方で副業では、業務の経理や案件の獲得、クライアントとのやりとりなど、本業では経験できなかった経験を積むことができます。独立・起業を考えている人にとっては、良い経験となるでしょう。
働き方次第では本業に良い影響を与えられる
副業案件の内容によっては、副業で得たスキルや知識が本業に役立つことがあります。副業で得たスキルや知識を本業で活かすことができれば、役職や給与のアップにつながる可能性もあるでしょう。
例えばプログラマーの場合、「副業案件で扱った開発ツールを、本業の勤め先でも導入することになった」といったケースがあるでしょう。そのほか、「副業でWebデザインに取り組んだら、本業で関わるWebデザイナーと意思疎通がしやすくなった」などのケースも考えられます。
このように、副業によって知見が広がると本業にも良い影響があり、本業と副業の相乗効果が期待できます。
ただし、本業や副業ノウハウを双方に漏らすことはしないようにしましょう。ノウハウやアイデアは、会社に帰属するものなので、勝手に持ち出してはなりません。契約違反になるリスクがあるため、自分のスキルを上げてスキルや経験を双方で活かすのみにとどめてください。
初心者も可能!副業フリーランスにおすすめの職種
副業フリーランスにおすすめの主な職種は、次の通りです。各職種の経験者はもちろん、案件によっては初心者も可能なケースがありますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
- ITエンジニア・プログラマー
- デザイナー
- ライター・編集者
- 動画クリエイター
- 講師
- 翻訳
以下、それぞれについて順に解説します。
ITエンジニア・プログラマー
仕事内容 | ・システムの設計 ・プログラミング言語によるコーディング |
必要スキル | ・プログラミング言語 ・論理的思考能力 ・コミュニケーション能力 |
報酬目安 | 20万~70万円 |
ITエンジニアやプログラマーは自宅でも作業でき、かつニーズも高いことから、副業フリーランスにはぴったりの仕事です。
ITエンジニアはさまざまな種類があり、Webサイト・Webサービス・アプリケーションの開発やバグの調査・修正などを行います。プログラマーはITエンジニアの1つで、システムエンジニアが設計したシステムをプログラミング言語で記述・修正する職業です。いずれもプログラミング言語を使用します。比較的独学がしやすいので、本業がITエンジニア・プログラマーではないという人でも、数ヶ月勉強すれば簡単な案件を受けられるようになるでしょう。
デザイナー
仕事内容 | ・Webサイトのデザイン・レイアウト ・UI/UXデザイン |
必要スキル | ・デザインの知識 ・デザインソフトを扱うスキル |
報酬目安 | 15万~30万円 |
デザイナーも、自宅で作業ができるため、副業フリーランス向きの仕事といえます。
現在、特にニーズが高いのは、Web系のデザイナーです。Webサイトのデザイン・レイアウトのほか、ユーザーの使いやすさを追及するUI/UXデザイン、異なるデバイスでの利用を想定したレスポンシブWebデザインなど、Webサイトやアプリケーションの開発に欠かせない存在です。こちらもデザインやマーケティングなど専門スキル・知識が必要となるため、これから目指す人はまずは技術の習得を目指す必要があります。デザイナー案件の難易度はさまざまですが、初心者でも学習しやすいHTML・CSSを身につければコーディング案件の獲得が目指せます。
ライター・編集者
仕事内容 | Webサイトに掲載する記事の執筆・編集 |
必要スキル | ・文章力 ・リサーチ能力 ・SEOの知識 |
報酬目安 | 文字単価0.5円~1.5円 |
Web系のライター・編集者は、特別なスキル・知識がなくても始めやすい副業です。そのため、未経験や初心者でもチャレンジできます。
Webライター・編集者は、WebサイトやWebサービスに欠かせないコンテンツ、特に文章を作ります。「記事を作成する」というと難しく聞こえますが、求められる文章力や表現方法は案件によって異なり、初心者でライターとしてすぐに携われる仕事も存在します。本職に関わる記事作成であれば、本職のスキル・知識・経験を活かすこともでき、単価アップもしやすいのでおすすめです。
動画クリエイター
仕事内容 | ・動画撮影 ・動画編集 |
必要スキル | ・カメラを扱うスキル ・動画編集スキル ・編集ソフトを扱うスキル |
報酬目安 | 1本5,000円~1万円 |
動画投稿サイトの人気が高まるなか、事業者の多くが動画作成に力を入れています。そこで活躍するのが動画クリエイターです。
動画クリエイターとは、映像制作に関わる職業で、カメラマンや動画編集者、CGデザイナーなどを指します。映画やテレビ制作の仕事をいきなりフリーで受けることは困難ですが、動画投稿サイトに投稿する動画の編集や動画広告の作成であれば、未経験でも受けられる仕事が見つかるでしょう。未経験の場合は、動画制作・編集のスキル・知識の習得から始めてみましょう。
講師
仕事内容 | スキルや知識の指導 |
必要スキル | 各種専門スキル・知識 |
報酬目安 | 1時間1,500~2,500円 |
ハードルが高いと思われがちな講師業も、フリーランスの副業であれば気軽に始められます。
「講師」と聞くと、学校で学術的な知識を提供する先生を想像する人も多いでしょう。しかし、ビジネスにおいては自分の持つスキル・知識・経験を共有してくれる人材は、全員が講師となり得ます。たとえば、英語・プログラミング・動画編集・ライティング・美容など、何でも構いません。本業で培ったスキルや経験が多くあれば、講師業で活かせるでしょう。
翻訳
仕事内容 | 日本語から外国語へ・外国語から日本語への翻訳 |
必要スキル | 語学力 |
報酬目安 | 時給1,000円~ |
翻訳は豊富な経験や高いスキルが必要と思われがちですが、未経験でも需要のある副業です。初期費用をほとんどかけずに始められます。
翻訳は、日本語を外国語へ、外国語を日本語へ変換する仕事です。仕事内容は、ITや経済・金融・医療分野などの文書を翻訳する「実務翻訳」、海外の書籍や雑誌を翻訳する「出版翻訳」、そして映像作品を翻訳する「映像翻訳」などがあります。もちろん翻訳スキルは必須ですが、「未経験OKの案件」などで経験や実績を重ねれば、徐々に高単価案件を受けられるようになるでしょう。
副業フリーランスの始め方
副業フリーランスを始めるには、以下の流れで進めましょう。
- 副業の目的を明確化する
- 副業に必要な準備を行う
- 副業の仕事内容を決める
- 案件を獲得する
それぞれのステップで具体的にどのような対応が必要なのか、以下で詳しくみていきましょう。
1.副業の目的を明確化する
はじめに、副業を始める目的を明確にしましょう。例えば「月5〜10万円の副収入を得たい」という人は、案件の獲得しやすさや単価相場を考慮して仕事内容を選ぶ必要があります。一方、「スキル磨きのために副業を始めたい」という場合は、報酬よりも仕事内容を重視して案件を選ぶことが大切です。
このように、目的によって選ぶべき仕事内容や案件が変わってきます。目的を明確化しないまま副業の職種や案件を選んでしまうと、本来の目的を達成できない可能性があるため、はじめに「なぜ副業をしたいのか」を改めて考えてみてください。
2.副業に必要な準備を行う
フリーランスとして副業に取り組む目的を明確化できたら、次にそのための準備を整える必要があります。具体的には、開業届や青色申告承認申請書の作成・提出、会計帳簿の作成、所属している会社への申告などです。
全ての準備を完全に整えないことには副業フリーランスとして活動できないわけではありませんが、いざという時に慌てることのないよう、早めに進めておくことをおすすめします。
なお、詳細は後述する「副業でフリーランスを始める際に必要な手続き・事務作業」の章で解説します。
3.副業の仕事内容を決める
副業を始める目的や持っているスキルなどに応じて、副業の仕事内容を決めます。「本業のスキルを活かせる分野を選ぶ」という人もいれば、「本業とは違う業種にチャレンジしてみたい」という人もいるでしょう。
仕事内容によって報酬相場も変わってくるため、月に稼ぎたい金額を考慮することも大切です。ただし、特に最初のうちは副業フリーランスの働き方に慣れておらず、戸惑ってしまうことも考えられるため、基本的には本業で培ったスキルを活かせる分野の仕事を選ぶことをおすすめします。
4.案件を獲得する
副業フリーランスとして活動する目的や仕事内容が決定したら、次は実際の案件を獲得するステップです。
案件を獲得するにはさまざまな方法があります。主なものは、次の通りです。
- クラウドソーシング
- フリーランス向け求人検索サイト
- フリーランスエージェント・副業エージェント
- 知人・友人からの紹介
まずはそれぞれについての特徴や具体的なサービスを把握したうえで、自分に合ったものを選定することが重要です。
例えば、クラウドソーシングはスキマ時間で手軽に取り組める案件が多く、初心者にも適していますが、単価が低い傾向にあります。また、専門分野でスキルを最大限活かしたいのであれば、高単価案件が狙える専門エージェントがおすすめです。そのほか、最も手間がかからない一般的な方法として、知人や友人、仕事仲間などから案件の紹介を受けるケースもあります。
副業フリーランスとしての案件獲得におすすめのサイト
副業フリーランスをしたい人におすすめのサイトはこちらです。
- ITプロパートナーズ
- シューマツワーカー
- クラウドワークス
それぞれ詳しく紹介します。
ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、エージェント型のフリーランス求人サイトです。会社員の方の副業案件紹介は行っていませんが、週2〜の案件を取り扱っているので、少ない稼働時間で案件に参画することも可能です。また、サイトに登録するとエージェントが希望に沿った案件を紹介してくれるため、クライアントに自分で営業して案件獲得する手間がかからないのも魅力です。
ただし、取り扱っている案件は経験者向けのものが多いため、初心者には向いていません。初心者の方は、クラウドワークスなど初心者向けのサービスを利用するか、経験を積んでから応募しましょう。
シューマツワーカー
シューマツワーカーは、案件の99%がリモートワークのため、自宅で仕事をしたい方に向いています。また、税金について質問できる「税理士サポート」やスキルアップや副業の情報交換ができる「コミュニティ」、確定申告セミナーなどの「勉強会」など副業でフリーランスになりたい人に向けた嬉しいサービスです。
コンシェルジュがつくので、クライアントとの交渉や仕事のマッチングについても相談にのってもらえます。ただし、こちらのサービスもITプロパートナーズ同様、スキルがないと案件が獲得できない場合がありますので事前に注意しておきましょう。
クラウドワークス
クラウドワークスは、短期間や長期間などさまざまな種類の案件を取り扱っています。ITプロパートナーズやシューマツワーカーとは違い、専属のエージェントがつかないので、自分のペースで案件を探せたり、仕事を受注してからスタートするまでのスピードが早かったりするのが魅力です。
ただし、エージェントがつかない分、自分で積極的に行動しないと案件が獲得できないことがあります。クライアントから仕事を任せてもらえるように「プロフィールに経歴や稼働できる時間帯を記入する」「即レスで返信を返す」といった工夫も必要でしょう。
フリーランスとして副業をする際の注意点
メリットの一方、会社員がフリーランスとして副業をする際には、いくつか注意しておきたいポイントもあります。
特に以下の要素は会社員として副業を続ける際に注意しておきたい部分になります。
- なかには副業でパンクする人も
- 会社によっては副業禁止の場合がある
- 稼働や成果物の責任は個人が負う
- 機密情報は慎重に扱う
- 怪しい詐欺情報・サイトには注意
- 確定申告を忘れずに行う
実際にフリーランスとして活動する前にチェックしましょう。
なかには副業でパンクする人も
会社員としてフリーランスの副業を始めると、慣れない業務に追われてパンクしてしまう人も多いです。
副業が忙しくなったせいで十分な休養が取れず、結果的に本業の仕事に支障が出てしまうというケースは決して珍しくありません。そのためフリーランスの副業に慣れないうちは、ある程度仕事の量をセーブしてパンクしないように気を配るのがポイントです。
精神的に疲れて心が折れてしまうと、副業がダメになるだけでなく、本業も辞めたり休職したりといったことが必要になる可能性もあります。本末転倒となるため、副業で生活がパンクしないように、少しずつ仕事を増やすような形を意識しましょう。
会社によっては副業禁止の場合がある
副業を禁止している会社もあるため、フリーランスとして副業を始める際には、会社の決まりをよく確認することが重要です。
近年、働き方改革に伴い副業推進の流れが強まっているとはいえ、依然副業を認めていない会社や、条件を設けている会社は少なくありません。トラブルになる前に、就業規則やその他副業にあたってのルールを慎重に確認しましょう。
分からない場合は、上司や労務担当者などしかるべき人に相談することをおすすめします。
稼働や成果物の責任は個人が負う
フリーランスとして働く場合に注意しておきたいのが、受けた仕事に関する責任は全て自分にあることです。会社勤めでは進捗の遅れやミスの責任を個人が負うことはそう多くありません。
しかし、個人で仕事を受ける場合は、責任の所在は自分にあります。たとえ割に合わない作業量であっても、成果物を完成させ業務が完了するまでは仕事をやりきる必要があります。クライアントから理不尽な要求をされた場合、交渉できるのは自分だけ、という点にも留意しておきましょう。
機密情報は慎重に扱う
本業や副業で知り得た機密情報は、当然ながら慎重に取り扱わなくてはなりません。特に本業と関連する副業案件に取り組む場合、技術情報や顧客情報などを流出させてしまうと、損害賠償請求や懲戒処分にまで事態が発展する恐れがあります。
情報流出や利益相反が起こらないように、同業他社との副業を禁止している企業もあり、トラブルを避けるために情報の取り扱いには十分注意しましょう。
怪しい詐欺情報・サイトには要注意
副業に興味を持つ人が増え、インターネット上には副業に関するたくさんの情報が溢れかえっています。しかし、全てが信頼できる情報であるとは限りません。なかには怪しい詐欺情報やサイトもあるため、安易に情報を信用しないことが大切です。
特に「誰でもできる」「簡単作業」などと謳いながら高額な報酬が得られると宣伝しているものは、詐欺である可能性が高いです。クラウドソーシングサイトのスカウトやSNSのメッセージにも怪しい情報が届くことがあるので、簡単に返信しないようにしましょう。
副業についての情報を収集するときは、複数の情報源を確認して多角的に情報を集めることが大切です。
確定申告を忘れずに行う
フリーランスとして副業をした際には、所得や税金に関する一連の手続きである確定申告を忘れずに行いましょう。
収入が会社員としての給与のみであれば、税金などの処理は会社が取り扱ってくれるために確定申告の必要はありませんが、副業として収入が発生した場合には個人で対応しなければなりません。
確定申告を行うには、後述する「会計帳簿の作成」などの作業が必要となります。決算時期に慌てないように、報酬や経費などの処理は普段から意識しておくことをおすすめします。
副業でフリーランスを始める際に必要な手続き・事務作業
副業でフリーランスを始める際には、次のような手続きや事務作業が必要です。
- 開業届
- 青色申告承認申請書
- 会計帳簿の作成
- 請求書や領収書などの保存
- 会社への申告
以下、それぞれについて順に解説します。
開業届
開業届とは、新たに事業を開始したことを税務署へ届け出るための書類です。正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、事業所の住所や所得の種類などを記載します。
一般的に開業届と呼ばれるのはこの書類です。また、それとは別に都道府県税事務所に提出する「事業開始等申告書」という書類もあり、開業する際は、こちらも併せて提出する必要があります。
開業届を提出しなくても罰則などはありませんが、確定申告の際に控除を受けられるなどメリットが大きいため、副業であっても提出しておくことをおすすめします。
なお、開業届についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
青色申告承認申請書
青色申告とは、所得税に関する申告制度の1つです。事業の開始にあたって「青色申告承認申請書」を提出し、確定申告の際に青色申告を行う旨を事前に申請しておくことで、税制優遇を受けられます。一方、特に申請を行わない場合、確定申告の際には白色申告を選択することになります。
青色申告では、日々の収支を複式簿記で記録する必要があり、確定申告の際に提出する書類が多くなるといった点には注意しなければなりませんが、「最大65万円の特別控除を受けられる」「赤字を3年間にわたって繰り越せる」など、多くのメリットがあります。白色申告は、簡易簿記で済むうえに申告手続きも簡単ですが、青色申告のような特別控除や優遇制度はありません。
なお、フリーランスが青色申告するメリットや手続きなどについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
会計帳簿の作成
フリーランスが副業を行う際には、日々の収支を正確に記録のうえ、会計帳簿を作成しなくてはなりません。
会計帳簿は、売り上げや経費など、事業で発生した金銭の流れを記録する台帳です。事業の状況を把握するためだけではなく、確定申告を正しく行うためにも、適切な会計帳簿の作成が欠かせません。
そのため、フリーランスは経理や会計の知識を身につけることが大切です。現在は、収支の記録や会計帳簿の作成を支援してくれる専用のアプリケーションやソフトウェアも数多く存在しており、活用するのもよいでしょう。
なお、フリーランスの会計帳簿作成や利用できるアプリ・ソフトについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
請求書や領収書などの保存
フリーランスとして副業をした際に、相手の企業に送った請求書、事業の経費として使った領収書などは保存しておきましょう。帳簿を正確につける際に必要になります。
また、領収書は所得税法によって保管期間が定められており、発行した場合も受け取った場合も保管をしなくてはいけません。
会社への申告
会社の規定によっては、フリーランスとして副業をする際には事前に申告が必要な場合があります。会社内のルールを確認して、副業をする際に届出等をすべきなのかをチェックしましょう。
会社の規定を守らずに隠して副業をしていると、懲戒処分を受ける可能性もあるので必ず申告しましょう。バレないと思う方も多いようですが、住民税や社会保険料の天引きの際にバレてしまう可能性があります。
副業フリーランスが高収入を得るためのポイント
副業フリーランスが高収入を得るためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。主なポイントは、次の通りです。
- 自分の強みが活かせる案件を選ぶ
- SNSでセルフブランディングを強化する
- 新しい技術やスキルを習得する
- 条件を確認し交渉する
以下、それぞれについて順に解説します。
自分の強みが活かせる案件を選ぶ
副業フリーランスが高収入を得るためには、自分の強みを活かせる案件に取り組むのが早道です。高度なスキルやノウハウを必要とする案件は高単価であることが一般的ですが、それらが自らの強みにマッチしていれば依頼を受けられます。さらに、強みを存分に発揮して期待以上の成果を出せば、より単価をアップさせることも不可能ではありません。
そのためには、案件の依頼を受ける際や条件の交渉を行う際に、これまでの実績や自らのスキルをアピールすることが重要です。それらが一目で理解できるようなポートフォリオや業務経歴書を作成しておくことも、好条件を引き出すポイントといえるでしょう。
SNSでセルフブランディングを強化する
副業からフリーランスとしての転身を考える際、SNSでのセルフブランディングが不可欠です。なぜならSNSで自分について発信することで、潜在的なクライアントに認知してもらえる可能性があるからです。
またX(旧Twitter)などのSNSで専門分野の知識を共有したり、成果物を展示したりすることで、信頼と専門性を築くことができます。
このように副業からフリーランスへとシフトする際は、SNSを活用して自分自身のブランド価値を高めましょう。
新しい技術やスキルを習得する
高収入を得るには、新しい技術やスキルも習得しましょう。その職種に必要な最低限の技術やスキルがあれば、副業の案件は十分獲得できます。
ただし、それほど高単価にはならない場合も多いです。新しい技術やスキルを習得すれば条件のよい案件も獲得しやすくなるでしょう。選べる案件の数が増えるため、自分の可能性を広げられます。何かに興味をもったら積極的に技術やスキルを吸収し、副業フリーランスとしての活動にぜひ活かしてください。
条件を確認し交渉する
ある程度フリーランスとしてオファーが来るようになったら、受ける案件を選りすぐって、必要に応じて条件を交渉してみましょう。
この時役に立つのが、前項で紹介した実績・スキルです。希少な実績・スキルを持った人材であれば、発注側も「ぜひこの人を獲得したい!」と考えます。場合によっては、単価を上げて契約できるでしょう。より好条件で仕事を受ければ、その他の案件の交渉でも自分の価値をアピールしやすく、さらなる単価アップも期待できます。
副業から本格的にフリーランスを検討する際のポイント
副業から本格的にフリーランスを目指すなら、以下のポイントを意識して検討しましょう。
- 実績と人脈をつくっておく
- フリーランスとしての戦略を考えておく
- 本業以上の収入を稼いでから独立する
それぞれのポイントについて解説します。
実績と人脈をつくっておく
フリーランスとして独立する前に、副業を通じて実績と人脈をつくっておきましょう。
いくらスキルや知識があっても、実績のないフリーランスでは良い案件を受けることはできないので、独立しても仕事も収入も安定しません。副業のうちに、小さな案件を繰り返し信用や実績を重ねてから独立することが重要です。実績を重ねておけば人脈もできるので、安定して仕事を受けられる環境ができます。
フリーランスとしての戦略を考えておく
副業に取り組んでいるうちから、フリーランスとして働く際の戦略をイメージしておきましょう。副業も自ら考えて責任をもって取り組む必要がありますが、フリーランスになればより一層その傾向が強くなります。具体的な戦略を立てておけば、自分が求める働き方を実現したり希望に合う案件を受注したりしやすくなるでしょう。
具体的には、フリーランスとしての活動を始めてから3年程度までをイメージしておくのがおすすめです。特に最初のうちはなかなか収入が安定しない可能性が高いため、その分の生活費をどのようにしてまかなうかについても検討しましょう。一般的には、事前に貯金をして乗り切るケースが多いです。
本業以上の収入を稼いでから独立する
フリーランスを目指すなら、副業で本業の収入を上回るくらい稼いでから独立しましょう。
フリーランスには多くメリットがありますが、仕事や収入が安定しないというデメリットもあります。そのため、副業で本業以上の収入を得る前に独立するのはリスクでしかありません。自分が月にどのくらい稼げば本業を辞められるのか、具体的な金額を設定し上回ってから独立を検討しましょう。
まとめ
以上、フリーランスとして副業を始める際に知っておきたい情報について、幅広く解説しました。
厚生労働省が推進する働き方改革によって多様な働き方が広く浸透するなか、副業を検討する人が増えています。
副業フリーランスとして活躍するためには、本記事で解説してきたようなコツやポイントをしっかりと押さえながら、自分に合った案件を探すことが重要です。
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