こんにちは、ITプロマガジンです。
フリーランスと会社員は、働く場所や時間だけでなく、収入の仕組みや契約上の立場も異なります。税金・社会保険の扱いや社会的信用にも違いがあるため、独立前にこれらを把握しておくことが重要です。
会社員は毎月安定した給与を受け取りやすく、社会保険や福利厚生などの制度も利用できます。一方で、仕事内容や働き方は会社の方針に左右されます。フリーランスは案件や働く相手を選びやすい反面、営業・契約・請求・確定申告なども自分で対応する必要があります。
本記事では、フリーランスと会社員の違いを項目別に比較し、年収や手取り、メリット・デメリット、向いている人の特徴を解説します。会社員からフリーランスを目指す前に準備すべきことや、独立後に案件を獲得する方法も紹介するため、自分に合う働き方を検討する際の参考にしてください。
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フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
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目次
フリーランスと会社員との違い
フリーランスと会社員の違いは、自由度の高さだけでは判断できません。報酬の受け取り方、税金・保険の扱い、契約上の責任、社会的信用などを整理しておくと、独立後に想定外の負担を抱えにくくなります。
| 項目 | フリーランス | 会社員 |
|---|---|---|
| 働き方 | 案件ごとに契約し、自分で仕事を選びやすい | 会社と雇用契約を結び、会社の指示に従って働く |
| 報酬・手取り | 案件ごとの報酬が売上になり必要経費・税金などを差し引いて計算 | 毎月の給与や賞与を受け取る。所得税や社会保険料は給与から控除される |
| 税金・保険 | 確定申告や保険手続きを自分で行う | 会社が年末調整や社会保険手続きを行う |
| 契約形態 | 業務委託契約が中心 | 雇用契約が中心 |
| 社会保障 | 国民健康保険・国民年金が基本。働き方によって労災保険の特別加入も検討できる | 健康保険・厚生年金・雇用保険などの対象になり、業務上や通勤中のけがは労災保険の給付対象になる |
| 裁量 | 業務の進め方を自分で決めやすい | 会社の指揮命令のもとで働く |
| 休日 | 自分で決めやすいが、休むと収入が減る場合がある | 有給休暇などの制度がある |
| 社会的信用 | 独立直後は収入の継続性を示しにくい場合がある | 勤務先や勤続年数を示しやすく、審査で収入の安定性を説明しやすい |
以下では、それぞれについて解説します。
働き方
会社員は、会社の就業規則や勤務体系に従って働くのが基本です。安定した環境で働ける反面、勤務時間や勤務地、担当業務を自分だけで決めることは難しくなります。
一方、フリーランスは、案件ごとに契約を結び、成果物の納品や業務の遂行によって報酬を得る働き方です。勤務日数や作業場所は案件条件によって異なりますが、会社員と比べて働く時間や場所、受ける案件を自分で決めやすい傾向があります。
報酬・手取り
会社員は毎月の給与や賞与を受け取り、所得税や社会保険料は給与から控除されます。毎月の手取り額を把握しやすく、生活費や貯蓄の計画も立てやすい働き方です。
フリーランスは案件ごとの報酬が売上となり、そこから経費、税金、保険料、将来の備えを差し引いて手取りを考えます。売上が高くても、必要な支出や未入金リスクを見込まなければ、資金繰りが不安定になりやすい点に注意が必要です。
税金・保険
会社員は年末調整で所得税が精算されるケースが多く、社会保険の手続きも会社が担います。そのため、税金や保険の管理にかかる負担は比較的少ない働き方です。
フリーランスは、原則として自分で確定申告を行い、国民健康保険や国民年金などの手続きも自分で確認します。消費税やインボイス制度が関係する場合もあるため、売上規模や取引先の条件に応じて早めに整理しておくことが重要です。
契約形態・法律上の立場
会社員は雇用契約に基づいて働き、労働時間や賃金、有給休暇などについて労働法上の保護を受けます。会社の指揮命令のもとで働く代わりに、制度面では一定の保護を受けやすい立場です。
フリーランスは業務委託契約を結ぶことが多く、発注者とは独立した事業者として扱われるのが基本です。ただし、契約名が業務委託でも、実態として強い指揮命令を受けている場合は、「労働者性」が問題になることがあります。
社会保障
会社員は健康保険、厚生年金、雇用保険などの対象になり、業務上や通勤中のけがは労災保険の給付対象になります。保険料の一部を会社が負担する制度もあるため、病気や失業、老後への備えを制度面で整えやすい点が特徴です。
フリーランスは国民健康保険や国民年金を自分で手続きし、保険料も全額負担しなければなりません。会社員と同じ保障を受けられるわけではないため、病気・休業・老後資金に備える制度や民間保険も含めて検討する必要があります。
裁量・指揮命令権
会社員は会社の指揮命令のもとで働くため、上司の指示や社内ルールに沿って業務を進めるのが基本です。仕事内容や進め方を自分で決められる場面もありますが、最終的には会社の方針や上司の判断に従う必要があります。
フリーランスは、契約で定めた成果や業務範囲に責任を持つ一方で、進め方や作業手順について一定の裁量を持つのが基本です。自分の判断で業務を進めやすい反面、成果や納期に対する責任も自分で負います。
ただし、発注者から勤務時間や作業方法まで細かく指示される場合は、実態として雇用に近いと見なされる可能性があります。
休日
会社員は会社の休日・休暇制度に従い、通常は有給休暇も制度として付与されます。休暇中も給与が発生するため、収入面の不安を抑えながら休みやすい働き方です。
フリーランスは休む日を自分で決めやすい反面、休んだ分だけ売上が減るケースがあります。納期やクライアント対応を考慮しながら休暇を設計しないと、休日でも連絡対応や修正作業に追われることがあります。
社会的信用・ローン審査
会社員は毎月の給与や勤続年数を示しやすく、ローンやクレジットカードの審査で収入の安定性を説明しやすい立場です。勤務先の情報も信用材料として扱われやすく、各種審査で有利に働くことがあります。
フリーランスは収入が変動しやすいため、独立直後は審査で不利になる場合があります。必要な申請があるなら会社員のうちに検討し、独立後は確定申告書、納税証明書、取引実績などを整えて信用を積み上げることが大切です。
フリーランスと会社員の年収や手取りを比較
フリーランスと会社員では、年収の見方と手取りの計算方法が異なります。会社員の年収は給与・賞与を中心に考えられますが、フリーランスは売上、経費、税金、保険料、未入金リスクを分けて確認する必要があります。ここでは、年収と手取りの違いを整理します。
フリーランスと会社員の年収の違い
一般社団法人フリーランス協会の「フリーランス白書2026」では、年収400万円以上のフリーランスは回答者全体の49.5%でした。年収階層別では、「200〜400万円未満」が27.7%、「400〜600万円未満」が19.9%です。一方、国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与、つまり会社員の平均年収は478万円です。
ただし、平均値だけでフリーランスと会社員の優劣を判断するのは適切ではありません。職種、稼働時間、経験年数、案件単価、経費負担によって実際の収入は大きく変わります。比較する際は、額面の年収だけでなく、働き方や支出構造まで含めて確認しましょう。
フリーランスと会社員の手取りの違い
会社員の手取りは、額面給与から所得税、住民税、社会保険料などが差し引かれた金額です。フリーランスは売上から必要経費を差し引き、さらに税金や国民健康保険料、国民年金保険料、事業継続に必要な資金を考慮します。同じ月収でも、会社員は控除後の給与、フリーランスは入金額から複数の支出を自分で差し引いた後の金額が実質的な手取りです。
| 項目 | 会社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| 収入 | 毎月の給与・賞与が中心。所得税や社会保険料は給与から控除される | 案件ごとの報酬が中心。入金時期や金額は契約・検収条件で変わる |
| 税金 | 年末調整で精算されるケースが多い | 原則として確定申告で所得税を申告し、住民税なども自分で管理する |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金などは会社と本人で負担する | 国民健康保険・国民年金などを自分で手続きし、保険料を全額負担する |
| 経費 | 通勤費や備品は会社負担になることが多い | 業務に必要な支出は必要経費にできる場合がある |
| 手取りの見方 | 額面から控除後の給与が目安になる | 売上から経費・税金・保険料・将来の備えを差し引いて考える |
フリーランスは経費計上により課税所得を調整できる場合がありますが、経費は手元資金の支出でもあります。手取りを比べる際は、売上額だけでなく、経費率、社会保険料、税金、入金サイト、休業時の備えまで含めてシミュレーションしましょう。
フリーランスのメリット・デメリット

フリーランスには自由度の高さや収入アップの余地がある一方で、収入の不安定さや事務負担もあります。会社員から独立する場合は、魅力だけでなく、自分で管理すべき負担も把握しておくことが重要です。ここでは、フリーランスのメリットとデメリットを整理します。
フリーランスのメリット
フリーランスの主なメリットは、以下の通りです。
- 働く時間・場所の自由度が高い
- 得意分野に集中して専門性を高めやすい
- 実績やスキル次第で収入アップを実現できる
- 働く相手や環境を調整しやすい
- 業務関連の支出を経費に計上できる
それぞれ順番に解説します。
働く時間・場所の自由度が高い
フリーランスは、働く時間や場所の自由度が高めです。フリーランスは案件を受注して働きますが、案件によって働き方はそれぞれ異なります。自分が求める条件に合致する案件を選んで受注することも可能です。
案件によっては稼働時間に縛りがなく、成果物さえ納品すれば報酬を受け取れるケースもあります。リモート対応が認められている案件なら、出勤せず自宅やカフェで作業できます。自分のペースで仕事に取り組めるため、働きやすいです。
得意分野に集中して専門性を高めやすい
フリーランスは得意分野に近い案件を選びやすくなります。Web開発、UI/UX改善、広告運用、データ分析など、自分の専門領域に近い仕事を継続して受ければ、実績の見せ方も明確になります。
専門性が深まるほど、次の案件で単価や条件を交渉しやすくなります。幅広く何でも受けるよりも、自分が価値を出しやすい領域を明確にすることが大切です。
実績やスキル次第で収入アップを実現できる
高い実績やスキルがあるなら、フリーランスになることで収入アップを実現できる可能性もあります。高単価案件を受注できると、働く時間が同じでも高収入を実現できます。
評価されれば、会社員のままでもある程度は給料が上がるパターンはあるでしょう。しかし、フリーランスになれば、会社員のままでいるよりもさらに高収入を得られる可能性が高くなります。なお、スケジュールに余裕がある場合、複数の案件を同時に受注してより高額を稼ぐことも可能です。
働く相手や環境を調整しやすい
フリーランスは案件を選ぶ立場でもあるため、働く相手や環境を調整しやすい点がメリットです。コミュニケーションが合わない案件、過度な常駐を求める案件、責任範囲が曖昧な案件を避ける判断もできます。
もちろん、条件の良い案件を選ぶには実績や提案力が必要です。契約前に業務範囲、稼働日、報酬、連絡頻度を確認し、自分が成果を出しやすい環境を選びましょう。
業務関連の支出を経費に計上できる
フリーランスは、業務に必要なパソコン、ソフトウェア、通信費、書籍、作業スペース費用などを必要経費にできる場合があります。経費を適切に計上すれば、所得を正しく算出しやすくなります。
ただし、私的利用と業務利用が混在する支出は按分が必要です。領収書や請求書を保存し、事業との関連性を説明できる状態にしておきましょう。
フリーランスのデメリット
フリーランスの主なデメリットは、以下の通りです。
- 収入が不安定になる
- 社会的信用が低い
- 営業・案件獲得が必要になる
- 契約・請求・単価交渉を自分で行う必要がある
- 税金・社会保険・年金を自分で管理する必要がある
- 相談相手や学習機会を自分で作る必要がある
それぞれについて詳しく解説します。
収入が不安定になる
会社員と異なり、フリーランスは基本給や失業保険がありません。そのため、思うように案件を受注できなければ、収入をまったく得られない恐れがあります。クライアントの都合で案件がキャンセルになり、急に収入の目処が立たなくなる可能性もゼロではありません。確実な収入の見通しが立てられないため、万が一の場合に備えて貯金しておく必要があります。
社会的信用が低い
フリーランスは会社員と比べ、収入の継続性を証明しにくい場合があります。住宅ローン、賃貸契約、クレジットカード審査では、確定申告書や納税証明書の提出を求められるケースもあるでしょう。独立後すぐは実績が少ないため、必要な契約や申請は会社員のうちに検討しましょう。不要な借入を増やすのではなく、審査に必要な資料を整える意識が大切です。
営業・案件獲得が必要になる
フリーランスは、業務をこなすだけでなく、次の案件を獲得する活動も必要です。既存案件が忙しい時期でも、プロフィール更新、実績整理、紹介依頼、エージェントとの面談などを止めると、契約終了後に空白期間が生まれやすくなります。
なお営業が苦手な人は、過去の成果を数値や担当範囲で説明できる資料を用意し、紹介やエージェントを活用して負担を減らす方法もあります。
契約・請求・単価交渉を自分で行う必要がある
会社員は雇用契約や給与支払いの手続きを会社が管理しますが、フリーランスは契約書の確認、請求書の発行、入金確認、単価交渉を自分で行います。
業務範囲が曖昧なまま契約すると、追加作業が増えても報酬に反映されない恐れがあります。契約前に成果物、修正回数、稼働時間、支払期日を確認し、必要に応じて文面で残しましょう。
税金・社会保険・年金を自分で管理する必要がある
フリーランスは確定申告、住民税、国民健康保険、国民年金などを自分で管理します。会社員時代のように給与から自動で控除されないため、入金額をそのまま使うと納税時期に資金が不足する恐れがあるのです。
会計ソフトや専用口座を使って売上と経費を分け、毎月一定額を税金・保険料用に残しておくと管理しやすくなります。
相談相手や学習機会を自分で作る必要がある
会社員は上司や同僚に相談でき、研修やOJTを受けられる機会もあります。フリーランスは自分から学習機会や相談先を作らなければ、技術や市場の変化に遅れやすくなります。
コミュニティ、勉強会、専門家相談、同業者との情報交換を活用し、孤立しない環境を整えましょう。継続的に学ぶ仕組みを持つことが、案件の安定化にもつながります。
会社員のメリット・デメリット
会社員には、収入や制度面の安定、組織で経験を積める環境があります。一方で、働き方や評価が会社の制度に左右されやすい点はデメリットです。フリーランスと比較する際は、安定性と自由度のどちらを重視するかを考えましょう。
会社員のメリット
会社員のメリットとしては、主に以下が挙げられます。
- 安定した収入を確保できる
- 社会的信用が高い
- 社会保険・福利厚生などの保障を受けやすい
- 研修・OJT・チーム業務を通じてスキルを伸ばしやすい
- 大規模案件や組織的な仕事に関われる
それぞれについて詳しく解説します。
安定した収入を確保できる
会社員は勤め先と雇用契約を結んでおり、基本的には毎月安定した収入を得られます。業績や評価で賞与が変わることはありますが、案件単位で収入が途切れるフリーランスより資金計画を立てやすいでしょう。住宅費、教育費、ローン返済など固定費が大きい人にとって、安定収入は大きな安心材料です。
社会的信用が高い
会社員は勤務先、勤続年数、年収を示しやすく、ローンや賃貸契約の審査で収入の継続性を説明しやすい立場です。独立直後のフリーランスは実績や申告書類が少ないため、同じ収入額でも会社員のほうが信用面で有利に働く場合があります。
近いうちに住宅購入や大きな契約を予定しているなら、退職時期も含めて慎重に検討しましょう。
社会保険・福利厚生などの保障を受けやすい
会社員は健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険に加入しやすく、保険料の一部を会社が負担します。病気や失業、業務上のけがに備える制度が整っている点は、フリーランスとの大きな違いです。
企業によっては、住宅手当、退職金制度、育児・介護関連制度、健康診断などの福利厚生もあります。制度面を重視する人には、会社員の働き方が合いやすいでしょう。
研修・OJT・チーム業務を通じてスキルを伸ばしやすい
会社員は、研修やOJTを通じて業務を覚えられる環境があります。先輩社員からレビューを受けたり、チームでプロジェクトを進めたりするなかで、実務に必要な判断力を身につけやすくなります。
未経験分野に挑戦する際も、会社の教育制度や周囲の支援を受けられることがあります。基礎を固めたい段階では、会社員として経験を積む選択肢も有効です。
大規模案件や組織的な仕事に関われる
会社員は、個人では受注しにくい大規模案件や長期プロジェクトに関わる機会があります。複数部署との調整、品質管理、予算管理、マネジメントなど、組織ならではの経験を積める点も強みです。
これらの経験は、将来フリーランスとして独立する際にも実績として活かせます。会社員時代に担当範囲や成果を記録しておくと、独立後の提案材料になります。
会社員のデメリット
会社員の主なデメリットとしては、以下が挙げられます。
- 働くうえでの自由度が低い
- 配属・評価・昇給が会社の制度に左右されやすい
- 人間関係や組織ルールの影響を受けやすい
- 成果が収入に直結しにくい
- 会社が倒産する可能性もある
それぞれについて詳しく解説します。
働くうえでの自由度が低い
会社員は、勤務時間、勤務地、担当業務が会社の方針に左右されがちです。リモートワークや時短勤務を導入する会社もありますが、必ずしも希望通りになるとは限りません。異動や転勤、担当変更を命じられることもあり、キャリアの方向性を自分だけで決めるのは難しい場合もあるでしょう。
配属・評価・昇給が会社の制度に左右されやすい
会社員の配属や昇給は、本人の希望だけでなく、会社の人員計画や評価制度によって決まります。成果を出しても、等級や昇給時期のルールによって収入への反映が遅れることがあるでしょう。
やりたい業務があっても、部署の都合で別の仕事を担当するケースもあります。希望する経験を積むには、上司との面談や社内公募などを活用して意思表示することが大切です。
人間関係や組織ルールの影響を受けやすい
会社員はチームで働くため、上司、同僚、他部署との関係が仕事の進めやすさに影響します。意思決定の手順、稟議、会議、社内ルールに従う必要もあり、スピード感を持って動きたい人には負担になりやすいでしょう。
人間関係の悩みがあっても、すぐに働く相手を変えられるとは限りません。環境が合わない場合は、異動相談や転職も選択肢に入ります。
成果が収入に直結しにくい
会社員は給与制度が決まっているため、大きな成果を出してもすぐに収入が増えるとは限りません。個人の貢献よりも、チームや会社全体の評価が重視されることもあります。
安定収入を得られる反面、成果に応じて単価を上げたい人には物足りなさを感じる可能性があります。副業や社内での役割拡大など、収入や経験を増やす方法を検討してもよいでしょう。
会社が倒産する可能性もある
会社員は収入が比較的安定しているものの、そもそも会社が倒産すれば職を失うリスクがあります。会社員の収入が安定しているのは、あくまでも会社の経営状態がよく、継続的に雇用されている場合です。世の中の変化が激しいため、何らかの原因により勤め先が倒産に追い込まれる可能性もないとは言い切れません。
フリーランスと会社員でどっちを選べばいい?

フリーランスと会社員にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、どちらを選べばよいか分からないという人もいるでしょう。ここでは、フリーランスに向いている人と会社員に向いている人の特徴を解説します。場合によっては掛け持ちするという選択肢もあるので、あわせて説明します。
フリーランスに向いている人
フリーランスに向いているのは、豊富な実務経験や専門スキルを持っている前提で、自由度の高い働き方を実現したい人です。時間や場所にとらわれずに働きたいと考えているなら、会社員よりフリーランスのほうが向いています。また、豊富な実績や高度なスキルを活かして収入を増やしたいという人にもフリーランスがおすすめです。
人間関係や組織ルールに左右されにくい環境で働きたい人にも、フリーランスが合っている可能性があります。ただし、クライアントとの調整や契約上の責任は発生するため、対人対応が不要になるわけではありません。
会社員に向いている人
会社員に向いているのは、収入や制度面の安定を重視する人です。毎月の給与を前提に生活設計を立てたい人や、社会保険・福利厚生、研修制度などを活用しながら働きたい人には、会社員の環境が合いやすいでしょう。
また、チームで仕事を進めたい人や、組織で経験を積みながら成長したい人にも向いています。上司や同僚に相談できる環境があるため、未経験分野に挑戦する場合も学びやすい側面があります。
近いうちに住宅ローンや賃貸契約などを予定している場合も、退職時期は慎重に考える必要があります。働き方の自由度よりも、安定性や組織の支援を優先したい人は、会社員としてキャリアを積む選択が現実的です。
フリーランスと会社員で掛け持ちの選択肢もある
すぐに独立するのが不安な場合は、会社員を続けながら副業としてフリーランス案件に取り組む方法もあります。副業で案件獲得、納品・請求、確定申告の流れを経験しておくと、独立後のギャップやリスクを抑えられるでしょう。例えば、平日は本業に専念し、土日にフリーランスの案件をこなします。
この方法ならフリーランスとして自分の希望に合う仕事をしつつ、会社員の安定した収入を維持することも可能です。収入面の不安が少ないため、フリーランスの仕事では本当にやりたいことだけを選びやすくなります。
フリーランスと会社員の掛け持ちについての詳細は以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてください。
会社員からフリーランスになる前にすべきことや必要な手続き
会社員からフリーランスになる場合、事前にすべきことや必要な手続きなどがあります。ここでは、それぞれについて説明します。
フリーランスとして独立する前の準備
独立前の準備では、スキルや実績だけでなく、案件獲得に必要な見せ方や資金計画も整える必要があります。ここでは主な準備を紹介します。
実績やスキルを身につけておく
フリーランスとして安定して案件を獲得するためには、独立前の会社員時代に実務経験やスキルを積み上げておくことが重要です。クライアントは即戦力を求めるケースが多いため、現場での開発経験や運用経験、チームでの業務経験があると強みになります。
特に、要件定義から設計・開発・運用まで幅広い工程に携わった経験や、業務改善、品質向上、プロジェクト推進などの経験は、独立後にも活かしやすいでしょう。また、会社員のうちに新しい技術やツールに触れる機会を増やし、自身の専門領域を広げておくことも大切です。
ポートフォリオや職務経歴書を整えておく
ポートフォリオや職務経歴書は、独立後の営業資料になります。制作物や担当案件を並べるだけでなく、課題、担当範囲、工夫した点、成果をセットで記載しましょう。
公開できない実績は、業種や企業名を伏せたうえで、規模や役割、使用技術を整理してまとめる方法もあります。フリーランスエージェントやクライアントに提出することを想定し、見やすく整理しておくことが大切です。
人脈をつくっておく
独立後の案件獲得では、過去の同僚や取引先、勉強会、コミュニティでのつながりが役立つことがあります。単に知り合いを増やすのではなく、自分の得意分野や対応できる業務を伝えておくことが重要です。
退職前から情報発信や近況共有を続けておくと、独立後に相談先として思い出してもらいやすくなります。紹介を受けた後も丁寧な対応を心がけることで、継続的な案件獲得につながる可能性があります。
独立後の収支・損益分岐点をシミュレーションする
独立前に、生活費、税金、社会保険料、事業経費を含めた損益分岐点を計算しておきましょう。例えば月の生活費が30万円でも、売上30万円で足りるとは限りません。
経費や納税資金、入金までの期間を考慮すると、必要な売上額はさらに高くなります。最低限必要な売上、目標売上、案件が途切れた場合にどの程度生活できるかを分けて試算しておくと、独立後の見通しを立てやすくなります。
生活費・事業資金を準備する
フリーランスは、案件によって報酬の入金時期が異なります。独立直後は案件獲得に時間がかかることもあるため、生活費と事業資金を分けて準備しておきましょう。
目安として、数ヶ月分の生活費に加え、パソコン・ソフトウェア、通信費などを確保しておくと安心です。資金に余裕があれば、条件だけを優先して案件を受けるリスクも抑えやすくなります。
各種ローンの申請を済ませておく
独立後は収入の安定性を証明しにくくなり、ローンやクレジットカードの審査が厳しくなる場合があります。住宅ローンや賃貸契約などを予定している場合は、会社員のうちに必要な手続きを検討しておくとよいでしょう。
ただし、不要な借入やカード作成を行う必要はありません。必要性や返済計画、独立後の資金繰りを踏まえたうえで、無理のない範囲で判断することが大切です。
フリーランスになる際に必要な手続き
フリーランスになる前に必要な主な手続きは以下の通りです。
- 国民健康保険・国民年金への切り替えを行う
- 開業届・青色申告承認申請書を提出する
- 事業用口座・クレジットカードを用意する
それぞれの詳細について解説します。
国民健康保険・国民年金への切り替えを行う
会社を退職してフリーランスになる場合、健康保険と年金の切り替えが必要です。年金は国民年金第1号被保険者への加入手続きを行います。健康保険は国民健康保険に加入するほか、条件を満たせば健康保険の任意継続を選べる場合があります。任意継続は提出期限が短いため、退職前に保険料、扶養の扱い、手続き先を比較しておきましょう。
開業届・青色申告承認申請書を提出する
フリーランスとして事業を始める場合、「個人事業の開業届」を提出します。青色申告を利用したい場合は、開業届とは別に青色申告承認申請書の提出が必要です。
開業届は事業開始の届出として重要ですが、青色申告承認申請書は任意です。ただし、青色申告の特典を受けたいなら期限内に提出する必要があるため、開業時にあわせて準備しておくとよいでしょう。
事業用口座・クレジットカードを用意する
生活費と事業資金が混ざると、経費管理や確定申告が複雑になります。独立前後に事業用口座や事業用クレジットカードを用意し、売上入金、外注費、ソフト利用料、通信費などを分けて管理しましょう。口座を分けておくと、資金繰りや未入金の確認もしやすくなります。会計ソフトと連携できるものを選べば、日々の記帳負担も軽減できます。
会社員からフリーランスになって案件を獲得する方法

会社員からフリーランスになって案件を獲得するには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、案件を獲得する方法について解説します。
フリーランスエージェント
フリーランスエージェントは、スキルや希望条件に合う案件を紹介するサービスです。営業に慣れていない人でも、職務経歴書の整理、単価感の確認、面談日程の調整などを相談しながら進められます。
特にIT/Web系の職種では、週数日稼働やリモート案件を扱うエージェントもあります。会社員から独立する段階では、自分の経験がどの程度の単価や案件条件に合うのかを把握する手段としても便利です。
弊社ITプロパートナーズでは、フルタイムはもちろん週3日から働ける案件やリモート・フレキシブルな案件を扱っています。専属エージェントが希望条件や経験をもとに案件探しをサポートするため、独立直後の案件獲得に不安がある人は活用を検討してみてください。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、Web上で案件を探して応募できるサービスです。小規模な制作、ライティング、デザイン、事務作業など、比較的始めやすい案件も見つかります。実績が少ない段階では、評価を積み上げる場として活用しやすいでしょう。
一方で、単価が低い案件や要件が曖昧な案件もあります。作業範囲、修正回数、納期、報酬条件を確認してから応募することが大切です。
知人・友人の紹介
知人・友人からの紹介は、信頼関係を前提に案件につながる方法です。過去の同僚、取引先、勉強会で知り合った人に、自分の対応領域や独立後に受けられる仕事を伝えておくと相談を受けやすくなります。
ただし、知人経由でも契約内容を曖昧にしてはなりません。報酬、納期、責任範囲を文面で確認し、紹介者にも迷惑がかからないよう丁寧に進めましょう。
SNSやポートフォリオサイトでの発信
SNSやポートフォリオサイトは、自分のスキルや実績を継続的にアピールできる手段です。制作実績や改善事例、対応可能な業務内容などを発信しておくことで、検索や紹介を通じてリード獲得につながることがあります。
重要なのは、「仕事募集中」と伝えるだけでなく、自分がどのような課題を解決できるのかを具体的に示すことです。問い合わせ先や対応可能な業務範囲、料金の目安なども掲載しておくと、依頼を検討している企業や個人にとって相談しやすくなります。
企業に直接営業する
企業へ直接提案する方法も、副業案件を獲得する手段の1つです。自分のスキルや経験が活かせそうな企業を調べ、相手の課題に合わせて提案を行います。
テンプレートの営業文を一斉送信するよりも、企業の事業内容や採用情報、Webサイトなどを確認したうえで、「どのような支援ができるのか」を簡潔に伝えるほうが反応を得やすい傾向があります。また、提案内容や結果を記録しておくと、効果的なアプローチ方法を振り返る際にも役立ちます。
会社員とフリーランスに関するQ&A
ここでは、会社員とフリーランスについてよくあるQ&Aを紹介します。
会社員からフリーランスになるタイミングは?
会社員からフリーランスになるタイミングは、実務経験、案件獲得の見込み、生活資金の準備がそろった時期が目安です。
ある程度の実務経験やスキルを積んだ頃には、30代に入っているケースもあるでしょう。ただし年齢だけで判断するのではなく、対応できる業務範囲、継続案件の有無、生活費、税金・社会保険の支払い見込みを確認してから判断しましょう。
フリーランスになった後に会社員に戻ることは可能?
フリーランスになった後でも、会社員に戻ることは可能です。転職活動では、フリーランス期間に担当した案件、成果、使用技術、クライアントとの関わり方を説明できるようにしておきましょう。
会社員に戻る理由を聞かれた際は、収入面の不安だけでなく、「チームで働きたい」「より大きな案件に関わりたい」など、前向きな理由に整理すると伝わりやすくなります。
フリーランスと個人事業主は何が違う?
フリーランスは、特定の会社や組織に雇用されず、案件ごとに仕事を受ける働き方を指す言葉です。個人事業主は、税務上、法人を設立せず個人で事業を営む人を指します。
フリーランスとして働く人のなかには個人事業主もいれば、法人化している人もいます。働き方を説明する場面ではフリーランス、税務手続きでは個人事業主というように、文脈によって使い分けると理解しやすいでしょう。
会社員とフリーランスでは税金にどのような違いがある?
会社員は給与所得者として、勤務先が源泉徴収や年末調整を行うケースが一般的です。フリーランスは事業所得として売上と経費を計算し、原則として自分で確定申告を行います。
住民税や国民健康保険料も、所得をもとに決まるため、入金額をそのまま使い切らない管理が必要です。青色申告を使う場合は、承認申請や帳簿付けの準備も早めに進めましょう。
まとめ
フリーランスと会社員は、働き方、収入、税金・社会保険、契約上の立場、社会的立場が異なります。フリーランスは自由度が高く、専門性や実績次第で収入を伸ばせる可能性がありますが、営業、契約・請求、確定申告、保険・年金の管理も自分で行う働き方です。会社員は安定収入や制度面の支援を受けやすい一方で、働き方や評価は会社の制度に左右されます。
独立を検討しているなら、まずは会社員のうちに実績の棚卸し、ポートフォリオ作成、人脈づくり、資金計画、必要な手続きを進めましょう。案件獲得に不安がある場合は、フリーランスエージェントや副業案件を活用し、独立後の働き方を具体的に試すことが大切です。
IT/Web領域で案件を探す場合は、フリーランスエージェントを活用する方法もあります。弊社ITプロパートナーズは、週2〜3日から働ける案件やリモート案件も扱っているため、会社員からフリーランスへ段階的に移行したい方や、フリーランスとしてスキル・経験を活かして活躍したい方はご活用ください。
- 高額案件を定期的に紹介してもらいたい
- 週2日、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
- 面倒な契約周りはまかせて仕事に集中したい
そのような方はぜひ、ITプロパートナーズをご利用ください!
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