こんにちは、ITプロマガジンです。
企業でWebデザイナーとして働いている人や、これからWebデザイナーを目指す人のなかには、フリーランスでの活動を検討する人もいるでしょう。しかし、フリーのWebデザイナーとして完全に独立するかは、収入面やその後の生活を考えると簡単には決められないものです。
この記事では、フリーランスWebデザイナーを目指す人に向け、働き方や年収相場、未経験からなる方法、仕事の取り方などを紹介します。本やスクールなどWebデザインを学ぶ方法や、収入アップのポイントも解説するので、お役立てください。
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フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。
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Contents
- 1 フリーランスWebデザイナーとは?会社員Webデザイナーとの違い
- 2 フリーランスWebデザイナーの魅力・メリット
- 3 フリーランスWebデザイナーは厳しい?やめとけと言われる理由と実態
- 4 フリーランスのWebデザイナーの年収や案件単価
- 5 フリーランスWebデザイナーの案件例
- 6 フリーランスWebデザイナーの必須スキル
- 7 未経験からフリーランスWebデザイナーになるには?独立までの3ステップ
- 8 未経験からWebデザインのスキルを磨く3つの方法
- 9 フリーランスWebデザイナーを目指す人におすすめのスクール
- 10 フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方
- 11 フリーランスWebデザイナーにおすすめのエージェント
- 12 フリーランスWebデザイナーとして長く活躍し続けるためのポイント
- 13 フリーランスWebデザイナーとして働く際の注意点
- 14 まとめ
フリーランスWebデザイナーとは?会社員Webデザイナーとの違い
フリーランスWebデザイナーとは、会社や組織に雇用されず、個人でWebデザインの仕事を請けている人のことです。フリーランスWebデザイナーと会社員Webデザイナーには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、契約形態、報酬形態、働き方、税金・保険の観点からそれぞれの違いを解説します。
契約形態
フリーランスWebデザイナーは、基本的に企業と業務委託契約を結んで仕事をします。業務委託契約はクライアントの要望に沿う成果物を納品するという内容になっており、案件ごとに契約を交わします。新しい仕事をするには、その度に新しい契約が必要です。
一方、会社員Webデザイナーは企業と雇用契約を交わしています。企業に所属し、Webデザイナーとして自社に貢献します。
報酬形態
フリーランスWebデザイナーは、案件ごとに報酬を得ます。そのため、なかなか案件の契約ができなければ、求めているほどの収入を得られない可能性もあるでしょう。
それに対して会社員Webデザイナーは、企業から給与を受け取っています。基本的に毎月一定の給与を受け取れるため、収入の安定性が高いです。
働き方
フリーランスWebデザイナー向けの案件は、リモートで対応できる場合も多いです。クライアントの要望に沿う成果物を作るのが仕事であるため、働く時間や場所は自由となっています。ただし、オフィスに出社するケースもあるので、案件を受注する前によく確認しましょう。
会社員Webデザイナーは、勤め先の就業時間に合わせて働きます。休んだり遅刻したりする場合は、その都度相談や連絡が必要です。
税金・保険
フリーランスWebデザイナーは、税金や保険をすべて自分で支払わなければなりません。確定申告や入金などの手続きも自分で対応するため、それらに関する知識も必要です。
会社員Webデザイナーの場合、税金や保険の支払いは基本的に勤め先が行っています。自分が支払うべき金額が給与から差し引かれる仕組みです。自ら手続きや支払いをする必要がないため、手間がかかりません。
フリーランスWebデザイナーの魅力・メリット
Webデザイナーがフリーランスとして働く場合、企業勤めのWebデザイナーと比較して以下のような魅力があります。
- 自由な働き方ができる
- 多様な案件に挑戦できる
- 女性もライフステージの変化に対応しやすい
- 将来性・ニーズの安定が見込める
順番に詳しく見ていきましょう。
自由な働き方ができる収入が増えることがある
フリーランスのWebデザイナーは、誰にも雇用されないため、働く時間・休日・業務量・作業手順・仕事場所を自分で決めることができます。
企業で雇用されている場合、勤務場所や勤務時間は決まっているのが一般的です。そのため、育児や介護をしたり、平日の昼間に病院や役所に行ったりと、仕事の合間にプライベートな時間を挟むのは難しいものです。
一方、フリーランスであれば、早朝や深夜、祝日など働く時間や曜日、自宅やカフェなど作業場所の制約がありません。もちろんクライアントとの契約内での自由とはなりますが、企業に勤めるよりかなり融通が利きやすいでしょう。
多様な案件に挑戦できる
案件のジャンルや業務内容、難易度を自分で選べる点もフリーランスのWebデザイナーの魅力です。
企業勤めの場合は、企業が受注した案件しか担当することができません。職場によっては、業務が細分化されており、一部の業務しか携われず、幅広いスキルが身につかないこともあります。
フリーランスであれば、新たなジャンルや高難易度の案件への挑戦も自分で決められるため、Webデザイナーとしてのキャリアアップを目指せるでしょう。
女性もライフステージの変化に対応しやすい
そもそも、Webデザイナーはリモート環境で働きやすい職業です。フリーランスであれば、働き方の自由度が増すため、出産や育児など女性のライフステージの変化に対応しやすいこともメリットです。例えば、子どもと一緒の時は仕事の段取りを考えておいて、時間に余裕ができた時に一気に作業を進める人もいます。
将来性・ニーズの安定が見込める
Webデザイナーには、今後も高いニーズが見込まれます。以下は、2030年までに想定されるIT人材の不足数を表しています。この図からも分かるように、今後もWebデザイナーを含むIT人材はどんどん需要が伸びていくことが想定されます。
インターネットやキャッシュレス決算の普及によって、企業活動の中心はWeb上になりました。そのため、企業の成長には、効果的なWebマーケティングが欠かせません。そして、そのWebマーケティングの中核を担っているのが、Webデザイナーが作るWebサイトです。
一方で、Webサイト・サービスは飽和状態で、ユーザビリティ向上や差別化のためにデザインの重要性は高まっています。
前述の通り、需要の増加に伴ってWebデザイナーの人数も増えていることは事実ですが、企業が求める「優秀なWebデザイナー」は決してそうではありません。むしろ、高い水準で仕事をこなせる人材は不足しています。Webサイト制作に精通したプロフェッショナルなWebデザイナーは、安定した需要が見込めるのです。
フリーランスWebデザイナーは厳しい?やめとけと言われる理由と実態
インターネットには、フリーランスWebデザイナーに対して否定的な意見も多く見られます。以下では、その理由を詳しく紹介します。
稼働時間が長くなるケースがある
企業勤めの場合は就業時間や休日が決められていますが、フリーランスの場合は「いつ休むのか」「1日のうち何時間働くのか」といったことを全て自分で決めなくてはなりません。契約内容や納期によっては、タイトなスケジュールで業務を完了させなければならないこともあります。
例えば作業にかかる時間の見積もりが甘かったり、予期せぬ修正依頼が来たりすると、稼働時間が長くなりがちです。仕事を最優先すると、どうしても自分のペースを確保しにくくなってしまうでしょう。稼働時間が長くなって疲労が蓄積すれば、体調を崩してしまう可能性もあります。
デザインのインハウス化が進んでいる
Webデザインを外部へ発注するのではなくインハウス化(内製化)する企業が増えていることも、「やめとけ」と言われる理由に挙げられることがあります。
Webデザインのインハウス化には、企業にとって「WebデザインとWebマーケティングを社内で完結できる」「修正や更新をしたい時に外部と連携を取る必要がなく、迅速な対応が可能」などのメリットがあります。
Webサイトの制作や運用に専門人員を配置できる大手企業などでは、インハウス化を進めるケースが少なくありません。これにより、企業からフリーランスのWebデザイナーへの発注が減少して仕事を請けにくくなるという見方から、「やめとけ」と言われることがあります。
便利なツールの登場でWebデザインが簡単になった
Webデザインができる便利なツールの登場も、「Webデザイナーはやめとけ」という意見の理由に挙げられることがあります。
WordPressなど、専門的な知識を持たない人でもWebサイトが作れるツールが登場しています。そのため、シンプルなWebサイトであればWebデザイナーでなくとも制作できるようになり、自社で作ることのハードルが低くなっているといえるでしょう。
バナー制作なども、デザイン性の高いものを無料ツールで簡単に作れるようになりました。たとえば、Canvaは、テンプレートを使用してバナーを作成できるサービスです。スマートフォン用のアプリもあり、簡単に本格的なバナーを作成できます。
Webデザインのハードルが下がれば、Webデザイナーの需要も減ることが想定されます。専門的な知識を身につけ、専門家ならではの価値を提供しなければ、フリーランスのWebデザイナーとして生き残っていくことが難しくなっているといえるでしょう。
収入が安定しにくい
成果報酬のデメリットとして挙げられるのが、案件の受注状況によって収入が変動する点です。
企業勤めの場合は、業務量が増えても収入が大きく変わらない代わりに、業務量が減った場合も収入は変わりません。一方で、フリーランスWebデザイナーの場合、仕事がなければ収入はゼロになってしまいます。
案件を受けたくても採用されない可能性もあり、必ずしも希望の報酬で希望の仕事ができるわけではありません。収入が安定しにくいことは、あらかじめ留意しておきたいところです。
最新情報のキャッチアップが大変
最新情報の勉強が大変という理由から「Webデザイナーはやめとけ」と言われることがあります。
WebやIT関連の業界では、トレンドが常に変化し続けます。美しいデザインの最新トレンドだけでなく、最新の技術やUI/UXについても学び続けなければなりません。
また、変化のスピードも目まぐるしく、一度勉強すれば終わりというものではないのも事実です。働きながら最新の情報も追いかける必要があり、デザインの他にマーケティングやSEOなどといった幅広い分野のことを知っておく必要があります。
ライバルが増加している
Webデザインの仕事そのものに需要があっても、それ以上にフリーランスのWebデザイナーが増加し、飽和状態になっているという見方もあります。
事実、2019年に「レバテッククリエイター」が行った「フリーランスWebクリエイター人材・案件動向調査」によると、同サイト登録者のなかではWebデザイナーを希望する人の割合が最も高いという結果が出ています。
とはいえ、このことは裏を返せば需要の高さの表れでもあります。他のフリーランスWebデザイナーとの差別化や継続的なスキルアップを意識していれば、引く手あまたのWebデザイナーとして安定収入を得ることも十分に可能だといえます。
フリーランスWebデザイナーの将来性について詳しくは、当ページの「将来性・ニーズの安定が見込める」をご参照ください。
営業や事務作業の手間がかかる
フリーランスになると、Webデザイン以外の業務に時間を取られる点にも注目しなければなりません。
企業勤めの場合は、営業・労務・事務作業など業務ごとに役割分担されており、自分は割り振られた仕事さえしていれば、その他の業務はそれぞれの担当者が対応してくれます。一方、フリーランスになると、案件を獲得するための営業活動やクライアントとのやり取り、経理や税申告などの事務作業も全て自分で行わなければなりません。
もちろんアウトソーシングすることもできますが、外注には費用や手間がかかります。また、クライアントとトラブルになった時も、自己責任で解決する必要があります。Webデザイン以外の幅広い知識やスキルが求められる点は、必ず把握しておきましょう。
フリーランスのWebデザイナーの年収や案件単価
フリーランスを目指すうえで特に気になるのが、「どの程度収入アップできるのか」という点ではないでしょうか。
フリーランスWebデザイナーは、業務委託案件またはコンペ案件のいずれかに応募し、採用されることで報酬を受け取ります。スキルや実績にもよりますが、求人系サイトによると年収目安は300万〜600万円程度。企業勤めの場合、年収300万~500万円が一般的なので、プラス100万円程度は収入アップが期待できます。
下記では、業務委託案件とコンペ案件について、それぞれの単価や年収について掘り下げていきます。
業務委託案件の場合
業務委託案件は、週5日業務するとして、300万円(週1日稼働・月収5万の案件を月に5本)~1,200万円(週1日稼働・月収20万の案件を月に5本)が年収相場となります。
業務委託案件とは、「成果物を完成させることで報酬が発生する」または「成果物を納めなくても、定められた業務に従事することで報酬が発生する」という仕事です。
コンペ案件の場合
コンペ案件は、一定の課題に対して複数の応募者を募り、優秀な作品のみが採択される仕事を指します。経験やスキルにかかわらず大型案件に挑戦できる一方で、いくら手をかけたデザインであっても、採用されなければ報酬が受け取れません。
コンペ案件では、「採択されれば、報酬○円」と決まっています。例えば、「企業サイトのトップページデザインで5万円」「ブログのヘッダーデザインで1.5万円」などです。ただし、制作するサイトの規模や業務量が案件によって異なるため単価を出しにくく、平均的な相場はありません。
ネット上では、1.5万~50万円程度で募集が行われています。報酬が発生しないこともあるため、コンペ案件だけで生活するのは難しく、年収の目安を断定することができません。
フリーランスWebデザイナーの案件例
フリーランスWebデザイナー向けの案件としては、さまざまなものがあります。ここでは、フリーランスWebデザイナーの案件例を具体的に紹介します。
LPのデザイン業務の案件例
女性向け商品を扱う通販サイトのデザインに携わる案件です。LPOのツールを活用してコンテンツを修正し、CVRの改善を図ります。主にLPデザイナーとして働きますが、商品のパッケージデザインにも関われる可能性があります。
女性向けのWebデザインやLP制作の経験が必要です。また、PhotoshopやIllustratorのスキルも求められています。
UI/UX改善の案件例
モバイルアプリのUI/UX改善の案件です。エンジニアチームと協力しながらデザインを担当します。この案件では、Figma、Photoshop、Illustratorなどの使用経験が求められています。また、UI/UXデザインの経験も必要です。
デザイン・コーディングの案件例
新しく開発するシステムのデザインやコーディングに対応する案件です。主な仕事内容は、Webデザインとマークアップ作業となっています。案件を受注するには、コーディングの実務経験が3年以上必要です。また、Git、GitHub の経験もあることが望ましいとされています。
フリーランスWebデザイナーの必須スキル
フリーランスのWebデザイナーは、自分のスキル・経験・実績などを武器に、営業をかけ、仕事を獲得する必要があります。そのため、下記のスキルは最低限求められます。
- デザインスキル
- マーケティングスキル
- Web系のプログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- 営業・広報スキル
以下ではそれぞれ順番に解説していきます。
デザインスキル
デザインスキルとは、主に基礎的なWebデザイン能力、トレンドデザインの知識、デザインソフトの操作スキルを指します。
Webサイトでは、優れた美的センスに匹敵するほど、ユーザビリティを向上させるレイアウトも重要です。Webデザインのトレンドは流動的で、マテリアルデザインなど新しいデザインの研究も欠かせません。
フリーランスとして活動するためには、基礎的なデザインスキルと最新のデザインスキルの両方が求められるでしょう。もちろん、イメージを形にする「Photoshop」や「Illustrator」などのグラフィックソフトのスキルも必須です。
マーケティングスキル
Webデザイナーには、マーケティングスキルも欠かせません。
Webサイトの制作・運営の目的は、企業活動の支援です。そのため、消費者心理や市場動向を掴み、集客やブランド力の向上、あるいは結果としての収益アップなどクライアントのコンバージョンにつながるWebデザインが求められます。
特に、SEOやコンテンツマーケティングなどWebマーケティングと、多彩なデジタルメディアを活用するデジタルマーケティングの基礎は理解しておきましょう。
Web系のプログラミングスキル
複数の職種が共同作業するWeb制作においては、最低限のプログラミングスキルが求められます。
Webデザイナーが設計したデザインをコーディングするのはWebコーダーなので、高度な知識が必要なわけではありません。しかし、HTML/CSS、JavaScript、PHPといった、基本的な言語や技術の基礎は理解しておきましょう。
Web系のプログラミングスキルの知識がなければ、多職種の人との打ち合わせで用語が分からず、作業に支障が出る可能性があります。知識があれば他職種の人との連携もスムーズになるため、理解が深ければ深いほどアドバンテージとなるでしょう。
コミュニケーションスキル
Webデザイナーにとって、コミュニケーションスキルは非常に重要な能力です。
Webデザイナーはクライアントの要望や、企業の雰囲気をデザインに落とし込む必要があります。抽象的なイメージや印象を形にするためには、Webデザイナーがクライアントにヒアリングし、上手く意図を汲み取らなければなりません。
また、デザインに詳しくないクライアントに対しても、分かりやすくコンセプトを説明・提案して、理解してもらうことも重要です。円滑な共同作業にはこまめな報告・連絡・相談も不可欠なので、できるだけ高いコミュニケーションスキルを身につけておきましょう。
営業・広報スキル
先述の通り、フリーランスになれば自分で自分を売り込まなければなりません。そのため、新たな案件を得るための営業スキルと、自分の認知度を上げる広報スキルも必要となります。
成果やデザインを発信できるよう、ポートフォリオの作成はもちろん、SNSアカウントも充実させたいところです。勉強会やイベントに足を運び、人脈作りや営業活動も積極的に行いましょう。
未経験からフリーランスWebデザイナーになるには?独立までの3ステップ
基礎的なスキルと実績がなければ、案件の獲得は厳しいものです。運良く仕事を得ても、クオリティしだいではクライアントを失望させるかもしれません。
以下では、未経験からフリーランスWebデザイナーになるまでのステップを紹介します。
1.スキルを磨く
まずはWebデザイナーに必要なスキルや知識を身につけましょう。スキルを身につける方法はいくつかありますが、未経験の状態であればまず独学やスクールで基礎的な知識を学び、その後Web制作会社に就職して実務経験を積むのがおすすめです。詳しくは「未経験からWebデザインのスキルを磨く3つの方法」の段落で解説します。
すでにWebデザイナーとして企業に勤めている人でも、フリーランスになるためにスキルアップが必要な部分があるかもしれません。SEOやWebマーケティングなど、スキルの幅を広げておくと、受注できる案件の選択肢を増やせます。
2.副業で実績を作る
かけだしのフリーランスは収入が不安定になりがちです。まずは副業としてWebデザインの仕事を始めましょう。会社に属していれば給料がもらえるため、経済面を心配せずWebデザインの仕事を受けられます。
Webデザインは、案件のレベルがさまざまです。初心者でも取り組める難易度の案件から始め、徐々に実績を積みましょう。案件を受ける前に、クライアントにポートフォリオとして実績公開可能か確認しておくとよいでしょう。
Webデザイナーの仕事を副業で始める際は、以下の記事も併せて参考にしてください。
3.フリーランスとして独立する
スキルを伸ばして副業で実績を積んだら、いよいよフリーランスとして独立しましょう。会社員をやめると、健康保険や年金の切り替えの手続きが必要です。また、確定申告も自分で行う必要があります。分からない手続きがあれば、役所や税務署に確認しましょう。
また、会社員とは異なり、フリーランスは仕事を獲得するための努力が必要です。以降では、フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方を紹介するので、参考にしてください。
未経験からWebデザインのスキルを磨く3つの方法
Webデザイナーとしてのスキルが全くない状態では、フリーランスとして独立することはほぼ不可能です。ここでは、Webデザインのスキルを磨く方法を3つご紹介します。
会社でスキルを磨く
企業で働けば、給料をもらいながら勉強できるため、生活を心配することなくWebデザイナーとしてスキルアップできます。
先輩Webデザイナーから指導を受けることで基礎をしっかり学べるだけでなく、周りのWebデザイナーと切磋琢磨することで一層スキルを磨ける点もメリット。Web系の会社には、WebマネージャーやWebコーダーといった技術職の人やマーケター、営業職の人もいるためデザイン以外のスキルを磨きやすいという魅力もあります。
自分がデザインしたWebサイトが増えるほど、フリーランスになった時にアピールできる実績が増えるのも嬉しいポイントです。
スクールで学ぶ
Webデザインが学べる専門学校は全国にあります。近くにWeb制作会社がない場合や、通学できる専門学校がないという場合でも、オンラインスクールを利用すれば場所を問わず、基礎から実習までWebデザインの勉強が可能です。
スクールに在籍していれば講師に質問できるため、分からないことをすぐに解決でき、努力次第で一気に成長することもできます。授業料を支払っていることから、積極的に学ぶ姿勢になりやすい点も魅力です。
独学で知識・スキルをつける
Webデザインの知識やスキルを、専門書やネット上の記事や動画から身につける方法です。時間をかければ独学自体は可能なので、今の仕事を続けながら学びたい人や、スクールに通うお金はないという人に向いています。
ただし、講師に質問したり、デザインを評価してもらったりできないため、スキルアップが難しい傾向があります。自己流のデザインになりやすく、余計な癖がつきやすい点にも注意が必要です。
おすすめの学習サイトとしては、UdemyやAdobeラーニングなどがあります。Udemyはたくさんの講座が用意されている動画学習プラットフォームです。一方、Adobeラーニングは、Adobe社がPhotoshopやIllustratorなどの使い方に関するチュートリアルをまとめたサービスです。
フリーランスWebデザイナーを目指す人におすすめのスクール
フリーランスWebデザイナーを目指す場合、スクールを活用するとスムーズに学習を進められます。ここでは、フリーランスWebデザイナーを目指す人におすすめのスクールを解説します。
インターネット・アカデミー
「インターネット・アカデミー」はWebデザインをはじめ、Webマーケティングやコーディングなどについて学べるオンラインスクールです。リアルタイムの「ライブ授業」、24時間好きなタイミングで受けられる「オンデマンド授業」、インストラクターと1対1の「マンツーマン授業」という3つのスタイルがあり、校舎や自宅で幅広いカリキュラムを受講できます。
Web制作会社が運営しているため、現場で必要とされる知識を身につけられるのも大きな魅力です。
シーライクス
「シーライクス」は、WebデザインやWebマーケティングなど、全32種類のコースが受講し放題の学習コミュニティサービスです。学びたいスキルや不足しているスキルを選んで受講できます。
利用者の約8割がIT業界未経験で、「PC操作に自信がない」などの初歩的なレベルからでも利用できます。月1回のコーチングに参加できたり、分からないことをティーチング・アシスタントに質問できたりと、サポートも充実。「Illustrator」など、Webデザインに欠かせないツールの使い方についても学習できます。
DMM WEBCAMP
「DMM WEBCAMP」は、未経験からの転職やスキルアップを目指すためのスクールです。Webデザインだけでなく、プログラミングや動画などさまざまなスキルを習得できるコースが用意されています。Webデザインについては、Webデザインの基本を学べるコースやUI/UXデザインを学べるコースがあります。
メンターを紹介するサービスや学んだ後のサポートもあり、自分の目標を達成するために利用しやすいです。卒業後も継続して学習できるため、スキルを磨き続けたい人にも向いています。
フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方
しっかりとWebデザイナーとしての価値を高めてからフリーランスになったら、下記を利用して案件を獲得しましょう。
- フリーランス向けエージェント
- クラウドソーシング
- ブログ・SNS
- コンテスト・コンペ
- 知人・友人などの人脈
- 公開ポートフォリオ
さまざまなチャンネルを使うことで、新規案件をゲットできるチャンスを作ることができます。
なお、フリーランスデザイナーの仕事の取り方やコツをもっと詳しく知りたいという方は、以下の記事も併せて参考にしてください。
フリーランス向けエージェント
フリーランス向けエージェントは、Webデザインを依頼したいクライアントとWebデザイナーを仲介するサービスです。担当者がクライアントとWebデザイナーの間に入って案件やWebデザイナーを紹介してくれます。
仲介が入ることで、自分に合う案件を獲得しやすく、クライアントとのトラブルを防ぎやすい点も魅力です。積極的に自分で営業する必要がないため、一定のスキル・経験がある人なら、安定して高収入を得ることができます。自分に合わない案件は断ることもできるため、登録だけでもしておくとよいでしょう。
サービスを提供する企業は複数ありますが、100件以上の案件が掲載されている弊社「ITプロパートナーズ」では、絞り込み機能が充実していることもあり、自分に合う仕事を見つけやすいのが特徴です。
もちろん登録は無料。フリーランスへの支援サービスも提供されているため、これからフリーランスのWebデザイナーとして活動するなら、お気軽にご登録ください。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、Webデザインを希望するクライアントとWebデザイナーをつなぐサービスです。
仲介者がいるわけではなく、登録したクライアントとWebデザイナーがマッチングするプラットフォームのみが提供されています。そのため、クライアントが応募をかけて、Webデザイナーが応募するのが一般的です。
こちらはフリーランスエージェントと比較して案件単価は低い傾向ですが、初心者でも案件を獲得しやすいのが魅力です。
代表的なサービスとしては、「クラウドワークス」や「ランサーズ」が挙げられます。
ブログ・SNS
成果物や実績、プロフィールなどをまとめた個人ブログ・SNSを通じて案件を獲得する方法です。クライアント側から案件の相談があることが多く、Webデザイナー側がクライアントに営業しなくても、安定して案件を獲得しやすいという特徴があります。
また、ファンを増やすことができれば、ブログ・SNS自体が「できるWebデザイナー」として売り込む武器となります。ブログ・SNSを作り込むことで、Web制作のスキルアップにも効果的。現在はクリエイターが集まるSNSやカスタム自由度の高いサイト制作ツールを無料または低価格で利用できる環境があるため、ローコストで高い効果が期待できます。
コンテスト・コンペ
コンテストやコンペは、応募条件を満たせば、実力にかかわらず誰でも応募することができます。ただし、採択されなければ報酬が得られない方法なので、実績作りや知名度アップの一環と捉えて、期待しすぎないようにしましょう。
トップレベルのWebデザイナーでない限り、コンテスト・コンペだけで生活するのは難しいため、基本は他の方法を主軸にするのがおすすめです。
知人・友人などの人脈
Web会社で勤務経験があるWebデザイナーや、スクールに通ったという方であれば、元同僚やクラスメイトなどの人脈を使って仕事を得ることができます。Webサイトの制作は、業界を問わず必要となるため、前職や知人がWebに関係ない仕事であっても、元同僚・取引先を通じて仕事が舞い込むことがあります。
また、過去案件のクライアントが、他の案件を紹介してくれることも珍しくありません。
何が案件獲得につながるかはあらかじめ分からないものです。勉強会やイベントへの参加をはじめ、普段利用するお店で名刺を配ったり、前職の上司やスクールのクラスメイト、地元の友人との関係を維持したりと、広い人脈作りに注力しましょう。
公開ポートフォリオ
ポートフォリオは、成果物や実績をまとめた作品集で、Webデザイナーのスキルやセンス、魅力が顕著に現れます。クライアントが発注するか決める判断材料となるため、ビジュアルクオリティはもちろん、ユーザビリティにも十分配慮して、最高のデザインに仕上げてください。
ただし、トラブル防止のため、あらかじめクライアントにポートフォリオサイトに掲載する許可を取っておきましょう。
以下は、人気Webデザイナーのポートフォリオサイトです。工夫を凝らしたデザインは、これから仕事をする人にとって参考になるでしょう。
- 「UNDERLINE」:徳田優一氏(Webディレクター・Webデザイナー)
- 「S5-Style」:田渕将吾氏(アートディレクター・Webデザイナー・空間デザイナー)
- 「Mana」:Mana氏(Webデザイナー)
こちらの記事でも魅力的なポートフォリオをご紹介しています。
フリーランスWebデザイナーにおすすめのエージェント
以下では、フリーランスWebデザイナーにおすすめのエージェントを紹介します。
ITプロパートナーズ
20223年9月時点で、弊社「ITプロパートナーズ」に登録されているWebデザイナー向けの公開案件は291件。内容はさまざまで、リモート案件や、週2日から働ける案件が充実しています。案件の内容は、ベンチャー向けから、トレンドの技術に関するものまで幅広い傾向です。
無料登録することで、掲載案件を詳細まで全て閲覧することができるので、今の自分でどんな案件が獲得できるのか気になる方はお気軽にチェックしてみてください。
レバテッククリエイター
2023年9月時点で、「レバテッククリエイター」に登録されているWebデザイナー向けの案件は76件(公開案件)。案件参画中に、継続の意向確認をしてもらえるためブランクが発生しません。マイページでは、他のフリーランスから寄せられた企業や案件に対する口コミを閲覧可能です。
Midworks
2023年9月時点で、「Midworks」に登録されているWebデザイナー向けの案件は96件(公開案件)。フリーランス協会のベネフィットプランが無償提供され、福利厚生や保険・税務のサポートが好評です。コンサルタントのサポートが手厚く、スキルと個性を考えて案件を提案してくれます。
Webデザイナー向けのフリーランスエージェントについて詳しくは、以下の記事でも解説しています。
フリーランスWebデザイナーとして長く活躍し続けるためのポイント
上記で紹介したようにフリーランスWebデザイナーに対して厳しい意見もあります。では、長く活躍し続けるためにはどうすればよいのでしょうか?フリーランスWebデザイナーとして成功するためのポイントを以下にまとめました。
- 実績を積み重ねて知名度を高める
- 人脈を大切にする
- 仕事を選ぶ
- 複数のサービスを活用する
- デザイン以外のスキルも伸ばす
以下では、それぞれ解説していきます。
実績を積み重ねて知名度を高める
フリーランスWebデザイナーとして活躍するには、実績を積み重ねることが大切です。魅力的かつ豊富な実績を提示できれば、クライアントから選ばれる可能性も高くなります。実績があると、高度なスキルをもっていることや得意なデザインを証明できるからです。特に最初のうちは、単価にこだわりすぎず実績作りに力を入れましょう。クライアントから魅力的に見える実績が増えれば、自然と案件の単価は上がっていきます。
また、実績を積みつつ知名度アップも目指しましょう。具体的には、個人ブログ、SNS、ポートフォリオなどをしっかり作り込む必要があります。すぐに効果が出るとは限りませんが、地道な更新を続けることが大切です。知名度が高いと、それだけでもクライアントから信頼されやすくなります。
人脈を大切にする
先述の通り、何が案件の獲得につながるか分かりません。どのような人脈であっても、仕事と関係ないと思わずに、今ある人脈を大切にしてください。
新たな人脈を作る方法が分からないという人は、趣味の集まりやイベントで新しい友人を作ったり近所づきあいを積極的にしてみたりするなど、身近なところから始めてみましょう。フリーランスになったら営業力も必要となるため、独立前から練習しておくのがおすすめです。
仕事を選ぶ
実績がない、あるいは経験が浅いWebデザイナーの場合は、低単価の案件や採算が合わない案件も積極的に受けて、実績作り・スキルアップするのがおすすめです。しかし、実績や経験が十分にある場合は、割が合わない案件を受けるとデメリットの方が大きくなってしまいます。
経済的に苦しい期間が長くなりスキルアップもできず、フリーランスWebデザイナーとして成長できないため、割に合わない案件は思い切って断る姿勢を持ちましょう。
複数のエージェントサービスを活用する
フリーランスエージェントやクラウドソーシングなどを大いに活用して、案件を獲得しましょう。登録するサービスが増えるほど、応募できる案件が増えます。また、ライバルが多いため、新規媒体も常にチェックしてください。
サービスごとに特徴や得意分野は異なります。自分に合ったサービスを知るためにも、複数のサービスに登録しましょう。
デザイン以外のスキルも伸ばす
Webデザインのスキルが同等であれば、スキルの幅が広い人が採用されます。自分の市場価値を高めるため、デザイン以外のスキルも伸ばしましょう。
高収入が見込めるディレクターにキャリアップするためには、マネジメントスキルが求められます。ディレクターにキャリアップする方法については、以下の記事も参考にしてください。
フリーランスWebデザイナーとして働く際の注意点
フリーランスWebデザイナーとして働くうえでは、気をつけたいこともあります。ここでは、具体的な注意点について解説します。
契約内容をきちんと把握しておく
フリーランスWebデザイナーとして契約を交わす際は、契約内容にしっかり目を通しましょう。自分が依頼を受ける仕事の範囲をよく確認しておく必要があるからです。細かい部分を確認しておかないと、後からトラブルになる恐れもあります。
自分にとって不利な文言がないかについても、納得がいくまでチェックしてください。もし分からないことがあれば、必ず契約前に相手へ質問しましょう。契約内容に問題を感じる場合は、仕事そのものが魅力的であっても契約を断ったほうが無難です。
自己管理・タスク管理を徹底する必要がある
Webデザイナーに限らず、フリーランスは自己管理やタスク管理の徹底が重要です。任された仕事は基本的に自分だけで進めるため、体調を崩しても頼れる人はいません。自己管理の徹底により体調を整え、契約した案件について計画的に対応できるようにしましょう。フリーランスになったばかりのうちは、焦って無理をしてしまう人もいます。しかし、長く活躍するには、自己管理もフリーランスとして重要なスキルの1つです。
また、複数の案件を受注するようになると、タスクも多くなります。漏れなく対応するためにはタスク管理の徹底も大切です。それぞれの案件の進捗状況を正確に把握し、着実に対応しましょう。
独立前にある程度貯金しておく
フリーランスWebデザイナーとして独立する際は、事前にある程度の貯金をしておきましょう。独立前に副業で実績を作っていても、独立後すぐにたくさんの案件を獲得できるとは限りません。最初は順調でも、独立してから少し経った時期に案件が途切れる可能性もあります。
フリーランスは常に一定の収入を得られるわけではないため、なるべくお金の余裕を持っておくことが大切です。独立前に貯金をしておき、万が一、案件をなかなか獲得できなくても生活できるよう対策しましょう。
無断で成果物をポートフォリオとして公開しない
Webデザイナーとして仕事に取り組めば、それが実績になります。しかし、自分が制作した成果物がすべて公開可能であるとは限りません。クライアントの意向によっては、自分が対応した案件でもポートフォリオに掲載できない場合があります。
成果物を実績としてポートフォリオに掲載したいなら、必ずクライアントの許可をとりましょう。契約前に確認しておくと、より安心して仕事に取り組めます。
まとめ
Webデザイナーがフリーランスとして独立を目指すうえで、必要な情報や気になる情報をまとめて解説しました。Webデザイナーは今後も需要が見込まれる職種で、フリーランスとして活躍できれば、企業勤めよりも自由に働きながら収入アップが期待できます。
一方で、フリーランスになると、収入が安定しなかったりデザイン以外のスキルが求められたりするなど、企業勤めのWebデザイナーにはない注意点も存在するのは事実です。
「収入を安定させたい」、「収入を増やしたい」という人や、「Webデザインにフォーカスしたい」という人は、今回紹介した「ITプロパートナーズ」の活用をぜひ検討してみてください。専属の担当者が、しっかりと各Webデザイナーに合ったサポートを提供してくれます。
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