海外でフリーランスとして仕事するには?案件獲得・ビザ・税金ガイド

こんにちは、ITプロマガジンです。

フリーランスとして海外で働きたい!と考えている方も多いかと思いますが、「どうやって仕事を取ればよいの?」「ビザや税金事情はどうなってる?」など不安があるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、海外で活躍したいフリーランスの方に向けて、海外で働くうえで知っておくべきことについてまとめました。各国のビザや納税義務、そして仕事の取り方などを解説しているのでぜひ参考にしてください。

フリーランスの単価の伸ばし方

「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」

フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

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目次

海外でフリーランスになることは可能?

フリーランスとして日本で活躍している方なら、一度は考えたことがあるかもしれない海外でのフリーランスという働き方。

結論として、海外に住みながらフリーランスとして海外企業から仕事を受けたり、日本企業からリモートで仕事を受けたりすることは可能です。

特にパソコンを使って仕事をするITフリーランスなら、ネット環境さえあれば海外でも十分仕事ができるでしょう。

ただし、海外でフリーランスとして働くと、ビザや税金、仕事の獲得方法などについて日本で働く場合とは違う部分も多くあります。この点は正確に確認しておく必要があるでしょう。

海外でフリーランスとして仕事をするのに必要なビザの基礎知識

前述の通り、海外でもフリーランスとして活動することは可能ですが、そのためにはまずビザを取得することが大前提です。海外でフリーランスとして働くために必要なビザの基礎知識について、詳しく解説していきましょう。

フリーランスでも就労ビザは必要?

日本以外の国で働くには、現実問題としてその国で働くためのビザが必要となります。現地の企業から仕事を受注する場合はもちろん、リモートで日本の仕事を受注する場合も、現地に滞在するためのビザが必要です。

今回は、海外で働く場合のビザについて考えていきましょう。海外といっても、「どの国に行ってどのような仕事をするのか」によって必要なビザは異なりますので、事前に綿密な計画を立てることが必要です。

とりあえず観光ビザやノービザの短期滞在で行ってから考えればよいかと思っているうちに、仕事をもらってしまい違法就労の状態になることが一番危険です。最悪の場合、強制送還や罰金、高額な追徴課税の対象になり、その国に行けなくなってしまいます。仕事を目的にするのであれば、最初からきちんと適正なビザを取っていくことで安心して仕事ができます。

ビザの取得は自分でもできますが、ビジネスができるビザとなると通常はかなりの手間がかかるのでエージェンシーに依頼するのが現実的です。もしくは現地に知人がいて、その会社からビジネスに関するビザを確実に手続きしてもらえるのであれば、それでもよいでしょう。

ヨーロッパは比較的フリーランスという働き方に関するビザが整えられていて、現地の税金や年金を支払えば適正なビザが取得できる可能性があります。

就労ビザの取得方法は?

就労ビザは、滞在したい国の大使館・領事館に申請します。国によって事前の申請が必要であったり、オンラインによって申し込みができたりと、仕組みはさまざまです。例えば米国で「短期就労者」として滞在・仕事を行うことを予定しているなら、ほとんどの場合で「就労ビザを申請する前に、将来の雇用主もしくは代理人が請願書を提出し、米国移民局(USCIS)の許可を得なければ」ならないとされています。

就労ビザの取得にあたっては、地域に限らず、どの国であってもビジネスプランや資金計画、現在保有している預貯金など十分な生活基盤が証明できることが第一条件です。海外に行くと、観光ビザやノービザの短期滞在で現地の仕事をしているという人に出会うことがありますが、発覚した場合には違法就労として厳しい罰を受けることになります。

信用や経歴にも傷がつくので、ビザ問題を軽く考えないようにしましょう。海外での生活で一番大切なのは、正しい情報を自分で調べて、自分の判断で動くということです。

フリーランスで働けるという甘い誘いに乗る前に、きちんとその国のことを知りビザやビジネスの慣習についてきちんと自分で調べることが海外でフリーランスの第一歩になります。日本とは全く違う宗教上の慣習や法が存在する国もあるので、ビザや法律について調べることは自分の身を守ることにもつながります。

国ごとのビザの違いは?

ビザの種類や取得に必要な条件・注意点は国によって違います。フリーランス用のビザがあるフランス・ドイツでもビザの取得に必要な条件は違いますし、フリーランス用のビザがない国も多くあるので、以下の表からよく確認しておきましょう。

取得に必要な条件や注意点
アメリカ・エージェントや会社がビザのスポンサーになる必要がある
・ビザ発行にはビジネスプランや資金計画の提出が必要
イギリス・学歴・過去の年収・資格/免許・就労年数・功績などから、ポイント制でビザの発給可否が決まる優遇移民制度において「HSMPビザ」を取得
・ILR(イギリス永住権)取得には2年以上イギリスから離れずに滞在しているなど多くの条件がある。HSMPビザからの切り替えが可能
フランス・フリーランスビザを取得
・健康保険、国民年金などの支払いをする必要がある
ドイツ・フリーランスビザを取得
・資金計画書・収入見込書・履歴書などの書類が必要
インド・ビジネスビザを取得
・現地の会社からの紹介状や推薦状が必要
・日本人にしかできない仕事であると証明する必要がある場合が多い
・推薦状の文言によって解釈が変わる場合があるので、事前の下調べを十分に行なったうえで時間的余裕を持って申請する必要あり
・ビザ発給条件が突然変わることがあるので、情報収集を欠かさないこと
中国・現地会社に所属し、就労ビザを取得
シンガポール・雇用主からビザを申請してもらい、その雇用主の元でだけ働ける(副業不可)
・例えばブロガーに対する報酬が物品の場合にでも税申告が必要
・申告漏れには2倍から4倍の追徴課税がかかる
・報酬を得ていない場合にも就労とみなされて、違法就労扱いになることがある
・就労の範囲がとても広いので事前に必ず確認すること
フィリピン・半年以内の就労の場合、移民局発行の特別就労許可を取得(短期滞在で就労するなど曖昧な線引きでビジネスしている人がいるが、違法就労にあたる)
・半年を超える就労の場合、雇用ビザを取得するのが一般的。出発前に短期滞在用のビジネスビザを取得し、入国後、雇用主と一緒に移民局に就労ビザを申請して一般就労ビザに切り替える

海外で仕事をするフリーランスの税金・確定申告はどうなる?

海外でフリーランスとして仕事をする前に、ビザと合わせて確認しておくべきなのが、税金・確定申告です。海外で暮らして収入を得ているからといって、必ずしも日本での確定申告・納税が不要なわけではありません。

正しく理解していないと、その意図がなくても申告漏れになりかねず、よく確認するのが大切です。

海外居住者の場合(海外での滞在期間が1年以上)

海外での滞在期間が1年以上ある海外居住者は、所得税法において日本国内に住所を持たない「非居住者」となります。非居住者が海外企業から受注して収入を得た場合は、基本的に日本の確定申告は不要です。生活拠点のある国で確定申告に相当する手続きを行ってください。

しかし、日本企業から受注して得た収入については、日本の確定申告が必要です。この際、海外に居住していても電子証明書があればe-Tax(国税電子申告・納税システム)で申告できます。その他には、確定申告書を郵送または直接提出するか、納税義務者に代わって納税手続きを行う「納税管理人」を事前に選任しておく方法があります。

参考:国税庁「No.1923 海外勤務と納税管理人の選任」

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なお、海外在住フリーランスの収入に対しては、日本での消費税はかかりません。

消費税は、日本国内において取引された商品やサービスに対して課されるものです。海外にいるフリーランスが海外企業から得た収入は国外で生じたものになるので、消費税の対象にはならないのです。

海外にいるフリーランスが日本国内の企業から収入を得た場合も、国外取引となるため消費税の対象にはなりません。クライアントに対して請求書を発行する際、消費税の上乗せはしないようにしましょう。

ただし、インターネットなどの電気回線を通じて海外から日本の事業者・消費者に電子書籍や広告配信などのサービスを提供した場合、それは国内取引とされます。消費税の対象となるので注意しましょう。

参考:国税庁HP

フリーランスは消費税を請求できる?免税・課税の違いも分かりやすく解説

国内居住者の場合(海外での滞在期間が1年未満)

海外での滞在期間が1年未満の人は、所得税法上、日本国内に住所を持つ「居住者」となります。この場合は、海外から得た報酬も含めて日本で確定申告して納税します。

ただし、海外からの報酬は既に源泉徴収で税金が引かれている場合が少なくありません。また、所得税に相当する租税を納付する場合もあるでしょう。この場合、全所得に対して所得税がかかると「二重課税」となってしまうので、外国税額を所得から差し引ける「外国税額控除」を使って納税額の調整を行います。

控除対象や控除額上限などの詳しい内容については、国税庁のページで最新情報を確認してください。

参考:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除」

海外でも活躍しやすいフリーランスの職種

フリーランスとして活躍できる職種は数多くありますが、そのなかでも海外で活躍しやすい仕事を紹介します。なお、フリーランスとして活躍できる全職種を知りたい方は、「フリーランスの仕事の種類一覧!職種別の必要スキルや案件の探し方」を参考にしてください。

エンジニア

アプリケーションの開発やプログラミングなどのエンジニアは、海外でもフリーランスとして働きやすい仕事です。ただし、海外では沢山のライバルがいるので、そういった人々と同じ土俵で戦わなければならない厳しさは大いにあります。最初は日本企業から受注を増やすなど、日本人としての強みを活かせる仕事に取り組んで実績を作る必要があります。

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デザイナー

WebサイトやLP(ランディングページ)を制作するWebデザイナーや、デジタルのイラスト、ロゴを制作するグラフィックデザイナーなどは海外で働きやすい職種です。オンラインで納品できるうえ、打ち合わせや商談など業務全般がフルリモートで対応しやすいため場所を選ばず働けます。

また、紙媒体からWeb上のマーケティングへの移行が世界的な潮流となっている現代においては、IT系デザイナーは安定した需要が見込めます。エージェントやクラウドソーシングには数多くの案件が集まっており、海外からでも仕事を探しやすい状況です。

国によっては、色や形に関する現地のルールや宗教・政治イメージに気を配らなくてはならないこともあるので、現地のデザインの基礎を知ることが重要です。

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ライター・編集・校正

ライターや編集者、校正・校閲などテキストを扱う仕事も海外でも活躍しやすいフリーランスの職種です。パソコンさえあれば業務、納品ができますし、コミュニケーションをとる必要があればWeb会議システムやチャットなどで対応できます。

海外在住のフリーランスの場合、現地ならではの知識や体験を活かした執筆や企画をすることも可能です。例えば、日本人の観光客向けに、観光スポットや飲食店などを案内する記事を作成しているフリーランスがいます。

こうした案件は日本語の細かなニュアンスや言い回しを駆使した文章が求められるため、外国人のフリーランスに比べて有利といえるでしょう。

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翻訳・通訳

語学力のあるフリーランスの方は、翻訳・通訳などの職種がおすすめです。

例えば、さまざまな業界が制作するWebコンテンツや紙媒体のテキストを翻訳する案件があります。AI(人工知能)翻訳では難しい微妙なニュアンスを表現したり、読み手に合わせて言い回しを変えたりできるスキルがあれば、顧客から高く評価される翻訳者となれるでしょう。

また、通訳案内士の資格を取得したり、現地企業のガイドに雇用されたりして通訳として活躍しているフリーランスもいます。通訳として活躍したい場合には、言語のみならず現地のマナーや習慣を勉強する必要があります。そのため、翻訳案件を受けて生活基盤を確保しながら、現地の文化を勉強し通訳の仕事を増やしていくのが現実的です。

動画制作・編集

動画制作や編集も、海外フリーランスに向いている職種です。動画コンテンツを配信できるサービスが増加していることを受け、動画制作や編集に関連するスキルには世界中から需要があります。海外で活動していても、編集なら日本の案件を受けることも可能です。

動画関連の仕事は、Webエンジニアやデザイナーよりも比較的スキルを得やすいので、未経験からでもチャレンジできます。需要がある仕事なので、経験を積み実績ができれば、どこで活動していても安定して稼げるでしょう。

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SNS運用代行

SNS運用代行とは、企業または個人のSNSアカウントの運用を専門家に委託することです。業務内容は案件によって異なりますが、投稿の企画・作成、コメントへの返信、炎上監視、アクセス分析、マーケティング戦略立案などが挙げられます。これらの業務の多くはリモートで対応可能です。

海外在住のフリーランスは、現地の写真を投稿したり、現地のトレンドワードをハッシュタグに含めたりできるなど、海外フリーランスならではの強みがあります。この点をアピールできれば、日本企業による海外SNS運用(SNSを使って海外に商品を宣伝し、認知度を高めること)の案件を獲得しやすくなるでしょう。

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海外でフリーランス案件を探す方法

海外フリーランスの案件探しには、以下の方法があります。

  • フリーランスエージェントを活用する
  • クラウドソーシングサイトを活用する
  • 人脈を活用する
  • SNSで情報発信する

以下では順番に解説します。

フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエージェントとは、案件を受けたいフリーランスと、案件を依頼したいクライアントを仲介するサービスです。

フリーランスエージェントを使えば、エージェントが自分のスキルや希望にマッチした案件を紹介してくれるため営業活動を省略できますし、単価も高い案件が多い傾向です。ただし、一定以上の実務経験やスキルが必要な場合がほとんどです。

海外から利用する場合、フルリモートの案件を獲得する必要があるので、フルリモート案件を扱っているフリーランスエージェントを利用すると良いでしょう。

弊社ITプロパートナーズはITフリーランス向けのエージェントで、リモート案件が7割となっています。実際、海外からフリーランスとして案件に参画されている方もいらっしゃいます。リモート案件を獲得したいフリーランスの方は、ぜひお気軽にご相談下さい。

クラウドソーシングサイトを活用する

クラウドソーシングサイトとは、企業や個人事業主が不特定多数の人(クラウド)に、業務の一部を外部委託(アウトソーシング)するプラットフォームです。フリーランスは案件探しから応募、契約、成果物の納品、報酬の受け取りといった一連の業務をクラウドソーシングサイト上で完結できます。

クラウドソーシングサイトの案件はフルリモート業務が中心ですので、海外からの仕事探しにおすすめです。国内だけでなく海外のクラウドソーシングサイトも利用できるため、フリーランスにとって重要な案件獲得ルートといえるでしょう。

ただし、クライアントとの関係が希薄で顧客情報を確認しにくい面があるため、不安な場合は、フリーランスエージェントとの併用を検討することをおすすめします。

クラウドソーシングサイトおすすめ14選!初心者が副業で稼ぐコツとは

人脈を活用する

友人・知人などから仕事を紹介してもらうのも、仕事探しの有効な手段です。現地に人脈があることに越したことはありませんが、なくても国内の人脈を使えば、日本から海外へ定期的に仕事を回してもらえることが期待できます。

人脈を広げるには、過去の取引先や前の職場の関係者に連絡して仕事を回してもらえないか聞いてみるのが基本です。また、近年では、SNSやマッチングサービス、クラウドソーシングサイトなどにあるフリーランスコミュニティを有効活用する人も増えています。

「知人の知人」「取引先の取引先」など芋づる式にネットワークが広がれば、国内外からの依頼数アップにつなげられるでしょう。

SNSで情報発信する

SNSは案件探しと集客ツールのどちらにも活用可能です。

SNSが普及した現在では、企業が求人広告や案件を出すケースが増えています。特にX(旧Twitter)は仕事依頼の投稿が多く、DM(ダイレクトメッセージ)を送ることで受注が可能です。

また、SNSは自己PRの場ともなります。例えばWebデザイナーであれば、自分が制作したサイトのデザインや機能を紹介して案件獲得につなげられるのです。日本企業と接触したいなら日本語で、海外企業なら外国語を用いて日ごろから積極的に情報発信していきましょう。また、タイムリーな情報はX、ビジュアルを訴求したい場合はInstagram、関係構築ならFacebookといったように、各SNSの特徴を踏まえた使い分けも重要です。

海外でフリーランスの仕事を探せるおすすめサイト

海外フリーランスが登録すべきサイトは、以下の通りです。

  • ITプロパートナーズ
  • クラウドワークス
  • ランサーズ
  • Upwork
  • Freelancer

それぞれ、サービスの特徴や期待できる働き方についても紹介していきます。

ITプロパートナーズ

弊社ITプロパートナーズは、高単価のフリーランス案件を紹介しているフリーランスエージェントです。リモート案件7割となっているので、海外フリーランスでも継続的に仕事を紹介できます。

ITプロパートナーズで紹介しているほとんどの案件がエンド直案件です。依頼先の企業と直接契約しているため、高単価の案件を紹介することができます。

また、週2日稼働の案件もあるので、ライフスタイルに合わせた働き方も可能です。1つの案件だけでなく、複数の案件をかけ持ちして効率的に稼ぐこともできます。主に以下の職種のフリーランス案件を扱っています。

  • ITエンジニア
  • Webデザイナー
  • Webマーケター
  • PM/PdM

※2024年10月現在
海外フリーランスとして活動するなら、自分に合った働き方ができるITプロパートナーズを、ぜひご活用ください。

クラウドワークス

クラウドワークスは日本の案件が多く、そのほとんどがリモート案件なので、海外フリーランスでもスムーズに仕事を受けられます。

海外在住者向けの日本からの依頼もあるので、条件が合えば高単価案件を受けられる可能性もあります。例えば、現地の情報を伝えるライティングや商品の買い付け代行、通訳などです。このように、海外フリーランスだからこそ対応できる案件を狙うのもよいでしょう。

ランサーズ

引用元:ランサーズ

ランサーズも、海外フリーランスにおすすめのクラウドソーシングサービスです。幅広い案件の種類を扱うランサーズも、扱っているほとんどがリモート案件なので、どこに住んでいても環境さえ整っていれば利用できます。

日本の案件が中心ですが、海外での買い付け代行や発送代行、マーケティングなど、現地に住んでいなければ対応できない案件も少なくありません。住むエリアによっては自分しか対応できない継続的な案件につながる可能性があるので、安定して稼げるようになります。

Upwork

引用元:Upwork

Upworkは、世界最大級のクラウドソーシングサイトです。

アメリカ発のグローバル向けサイトであるため海外案件が多い点、得意先のクライアントから仕事を受けるほど手数料が安くなる点が魅力です。

しかし、世界中にユーザーがいるため条件のよい案件の競争率は非常に高くなります。また、実名登録・顔出しが必須であり、サイトはヘルプセンターも含め全て英語対応です。

この点に問題がない人であれば効果的に活用できるでしょう。

Freelancer

引用元:Freelancer

Freelancerは世界247の国と地域などからの利用がある、世界最大級のフリーランスマーケットプレースです。フリーランスの登録者数は世界中で5,000万人以上なので、海外フリーランスの第一線として活躍したいなら登録すべきサービスといえるでしょう。

英語ができるなら、かなり仕事の幅を広げられます。1,800以上のカテゴリがあり、エンジニアやデザイナー、マーケター、翻訳などさまざまな種類から仕事を探せます。

海外各国のフリーランス事情

海外フリーランスとして活動するなら、世界各国でのフリーランス事情も気になるものです。

ちなみに日本では近年、国から自分に合った柔軟な働き方を推奨する動きが見られる影響により、フリーランスは増加傾向にあります。クラウドソーシング大手のランサーズが公表した「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によると、日本のフリーランス人口は1,577万人で、経済規模は23.8兆円です。

では、世界各国のフリーランス事情はどのようになっているのでしょう。以下で詳しく解説します。

アメリカ

終身雇用という概念がないアメリカは、世界で最もフリーランスという働き方が定着している国です。アメリカのフリーランス人口は、2022年で7,040万人でアメリカの全労働者人口の36%ほどに該当します。

アメリカでフリーランスという働き方が定着している背景には、高い専門性への知識や経験が重視される文化があるためです。アメリカで需要のあるフリーランスの職種には、記者や編集者、デザイナー、翻訳、著述など、専門性の高いものが挙げられます。

シンガポール

シンガポールのフリーランス人口などを正確に把握できる資料はなかったのですが、シンガポールでは長期雇用という概念がなく、短期間にさまざまな業界や職種を経験するのが一般的です。多様な仕事を経験することにより、さまざまなスキルが身につくことから、近年ではフリーランスという働き方を選択する人が増えているようです。

資金に余裕がないスタートアップ企業などから依頼や、配車アプリなどの普及によりさまざまな職種においてフリーランスが活躍しています。

ドイツ

リクルートワークスのレポート「ドイツのフリーランス」によると、ドイツのフリーランス人口は約142万人(2019年)となっています。ドイツで需要があるのは、介護や教育などの人材サービスやエンジニア、人工知能のスキルを活かせるフリーランスです。

日本からドイツに渡ったフリーランスでは、翻訳やデザイナーの仕事を受けている人が多い傾向にあります。実際に日本からドイツへフリーランスとして渡った人のブログなどを見ると、日本で行っていたフリーランスの仕事を継続している人も少なくありません。

インド

Oxford Internet Instituteのレポートによると、インドはオンライン労働者が世界で最も多い国となっています。教育水準が高いインドでは、専門性に優れたフリーランスが誕生しやすい環境が整っています。

需要がある業務もITやデザインなど高いスキルが求められるものが多く、経済産業省の資料によると国全体のフリーランスの仕事において40%以上を占めています。自分に合った働き方ができるのもインドのフリーランスの特徴です。仕事と家庭を両立している女性も多いので、フリーランスという働き方が浸透している国といえるでしょう。

タイ

タイにおけるフリーランス人口は明らかではありません。ただ、タイでは2015年にフリーランスのプラットフォーム「Fastwork」が誕生したことにより、フリーランスという働き方が定着しつつあるようです。

タイではインターネットの利用率が高く、ETDAの報告書によると1日に平均11時間も費やしているというデータもあります。フリーランスにおけるインターネット利用時間は、1日平均11.28時間とされているので、明らかなデータはありませんがエンジニア系フリーランスへの高い需要がイメージできます。

フリーランスが海外の移住先を選ぶポイント

フリーランスが海外の移住先を選ぶポイントは、以下の通りです。

  • 英語が通じる
  • 治安が良い
  • 物価が安い
  • 日本から距離が近い
  • ビジネスチャンスがある

それぞれ、その理由も含めて紹介します。

英語が通じる

移住先を選ぶポイントは、英語が通じることです。世界で最も利用されている言葉なので、英語が通じる国や地域ならある程度の生活が不便なく送れます。コミュニケーションもとりやすいので、ストレスを感じずに暮らせるでしょう。

また、現地の仕事を受ける際も英語が公用語なら、仕事の幅を広げられる可能性が高くなります。英語ができれば世界中から案件を受けられるようになるでしょう。

治安が良い

生活拠点となるので、治安は移住先選びで最も重要になるポイントの1つです。住んでみたい憧れの国や地域もあるでしょう。ただ、詳しく調べてから決めないと、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。

観光客や外国人を狙った犯罪が多い地域も少なくありません。現地に知り合いがいるなら、ある程度の情報は入手できます。実際に住んでいる人やフリーランスとして活動している人のブログやSNSなども参考にしましょう。

物価が安い

物価の安さで選ぶのもポイントです。「どうしてもその国でなければならない」という理由があるならよいですが、日本よりも物価が高い国は海外フリーランスには向いていません。

日本で仕事を得て、海外に住む場合では、為替の変化や現地の物価と賃金とのギャップによって生活が苦しくなる可能性があります。

今よりも稼がなければならなくなり、気持ちにゆとりがない状態で仕事をすることになります。物価が安く気持ちにゆとりを持ちながら働ければ、今よりも心身共に健やかな暮らしが送れるでしょう。

日本から距離が近い

移動には費用だけでなく、時間も費やしてしまいます。日本からの距離やアクセスも移住先選びのポイントです。海外フリーランスでは複数の拠点で仕事をするケースもあるので、移住先から他の拠点へのアクセスのしやすさも重視する必要があります。

また、移住先の国内や地域での交通網も大切です。空港までのアクセスなども念入りに調べておきましょう。

ビジネスチャンスがある

現地の顧客をターゲットにしたビジネスを展開する予定であれば、市場調査してビジネスチャンスがあるか確認しておきます。見込み客や案件の数、景気動向、報酬相場、競合となるフリーランスなどがリサーチ対象です。

そのうえで自分のスキルで継続的に仕事を得られそうか検討します。可能であれば現地に出向いて状況を確認したり、そこで活躍する日本人フリーランスに話を聞いたりするとよいでしょう。個人でのリサーチに限界がある場合は、フリーランスエージェントのスタッフに相談するのも効果的な方法です。

フリーランスが海外で活動する際の注意点

海外フリーランスでは、以下の注意点を意識して活動しましょう。

  • 入念な計画と準備を行ってから移住する
  • 現地での生活や仕事に慣れるのに時間がかかる
  • 自己管理は徹底して行う
  • 日本のWebサイトにアクセスできるようにする
  • 現地の語学力を身につける

項目ごとに、具体的なポイントにも触れながら解説します。

入念な計画と準備を行ってから移住する

海外フリーランスとして活動するなら、入念な計画が大切です。いきなり海外に移住しても、仕事が受けられないというリスクもあります。入念な事業計画と市場のリサーチにより「移住先で生計を立てられる」という見込みを立ててから移住しましょう。

例えば、最初は日本での仕事を継続して生活費を稼ぎつつ、徐々に現地からの依頼も探すなど、計画的に進めていくのも1つの方法です。また、貯金は多ければ多いほど良いですが、6ヶ月間は仕事をしなくても生活できるように準備しておくと安心です。

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現地での生活や仕事に慣れるのに時間がかかる

移住後、スムーズに生活や仕事に慣れることはできないと理解したうえで検討しましょう。場所によっては、全く異なる環境へ身を置くことになります。諸々の手続きなどで時間と手間がかかったり、文化や雰囲気などに慣れるのに時間がかかったりするのが一般的です。

また、日本の企業と仕事をする場合には、日本との時差も考慮しなければなりません。業務上のやりとりは日本時間に合わせることになるため、生活リズムが崩れてしまう可能性もあります。

さらに、単身の場合は対面でのコミュニケーションが不足するため、孤独を感じやすくなります。現地に知人がいるならよいですが、話し相手がいない1人での生活に慣れることにも時間がかかるでしょう。

自己管理は徹底して行う

海外でフリーランスとして働く際は、自己管理を徹底しましょう。特に体調管理は国内以上に高い意識が必要です。国の制度や任意保険の加入状況にもよりますが、日本の健康保険より保障が手薄になるケースが多く、高額の医療費が発生するリスクがあります。

また、企業と対等な関係で働くフリーランスは信用が第一です。納期厳守のためのスケジュール管理は欠かせませんし、契約を遂行する責任感も求められます。評判が落ちれば、案件獲得や収入に影響が出かねません。フリーランスは経営者であり従業員でもあると考え、自分を厳しく律する姿勢が大切です。

日本のWebサイトにアクセスできるようにする

海外から日本のWebサイトが閲覧できなかったり、動画が視聴できなかったり、日本のアプリが利用できなかったりする場合があります。原因の多くは、運営者が海外からのアクセスを拒否しているか、滞在先の国が特定のサイトやコンテンツの利用を制限しているかのどちらかです。

アクセス手段を確保する方法としてはVPN(仮想専用通信網)があります。月額1,500〜2,000円で契約できるVPNを利用すると、IPアドレスを滞在国のサーバーではなくVPNサーバーがある国のIPアドレスに仮想的に変えて通信が可能です。

これによって、運営者や国が設けたフィルターを通過してアクセスが可能になります。ただし、通信を厳しく管理している国では無用な疑いをかけられる恐れがあるため、現地の状況をよく確認してからにするとよいでしょう。

現地の語学力を身につける

日本企業と仕事をするだけなら業務上は語学力がなくても問題ありませんが、日常生活では当然ながら必要です。「リモートで日本人と仕事できるから言語には徐々に慣れればよい」などと考えていると生活環境を整えられず、仕事にも支障が出る可能性があります。

不動産契約や就労ビザ申請、納税など、現地での手続きも少なからず発生するため、日常会話程度の語学力は最低限身に付けてから渡航しましょう。近年は翻訳アプリの精度が向上していますが、限界があり誤訳も多いので頼り切るのは危険です。

実際に海外で活躍するフリーランスの体験談

実際に海外フリーランスとして活躍している人の体験談も参考にしましょう。

海外フリーランスとして活動する大切なポイントに、口にすること・人に頼ること・諦めないことを挙げています。夢の実現には、人脈や行動することが大切だと分かる体験談です。

こちらは海外フリーランスを目指すなら、何よりも「行動力が大切」としています。海外で仕事がしたくてもスキルがあっても、海外への移住を決断するのは簡単ではありません。現地に向かうという行動力こそが、最も重要と分かる体験談です。

まとめ

海外でフリーランスとして仕事するには、さまざまな準備が必要です。現地の労働環境の調査や就労ビザの取得、人脈構築など、安定して収入を得るために準備することはたくさんあります。

なかでも、特定の組織に属さないフリーランスの方が不安を感じるのが、「継続的に案件を獲得できるだろうか?」という点ではないでしょうか。近年はクラウドソーシングサイトやSNSといった複数の案件獲得ルートがあり、フルリモートで場所を問わず働ける案件も増えています。それでもやはり、海外で顧客を獲得するには負担が伴うものです。

弊社ITプロパートナーズは、IT/Web系のフリーランス案件を専門に扱うエージェントで、スキル・経験やご希望に応じて最適な案件をご提案します。フルリモートの案件も豊富です。「フリーランスとして働き方を問わずに活躍したい」「安定的な収入を確保したい」とお考えの方はぜひご活用ください。

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