Web制作フリーランスになるには?仕事の流れから案件単価まで解説​​

こんにちは、ITプロマガジンです。

多くの企業が自社サービスとしてWebメディアをはじめとするWebコンテンツを持つようになった昨今、それを作成する「Web制作」の仕事の需要も高まっています。

フリーランスになってWeb制作の仕事をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、案件の獲得方法や必要なスキルを理解していないと、フリーランスとしてやっていくのは困難です。

この記事では、フリーランスがWeb制作の案件を請け負う方法や必要なスキルセット、実際の案件情報を紹介します。フリーランスとしてWeb制作に携わりたいという人は、参考にしてください。

なおWebデザイン全般のフリーランス情報については、「フリーランスWebデザイナーになるには?厳しさや魅力も未経験向けに解説」で解説していますので、併せてご覧ください。

フリーランスの単価の伸ばし方

「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」

フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

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Contents

Web制作フリーランスの働き方とは?

Web制作フリーランスとは、フリーランスとしてWeb制作の仕事に携わる人全般を指す呼称です。Webエンジニア・Webデザイナー・Webディレクターなどの職種があり、Webサイトの立ち上げ・リニューアル、コンテンツの追加・更新、Webアプリケーションの制作・運用など、仕事の内容は多岐に渡ります。

会社員のWebエンジニアやWebデザイナーなどが特定の企業に所属して仕事をこなすのに対し、Web制作フリーランスは、一般的にクライアントから業務委託の形で仕事を請け負い、定められた期日までに期待される成果物を納品したり、役務・サービスを提供したりします。

仕事の内容や量を自ら決められるなど自由度が高く、多くの仕事に携われば会社員以上の収入を得られる可能性もありますが、特定の企業に所属しているわけではないため、福利厚生などの恩恵は受けられません。また、基本的に多くの業務を1人で対応する形となるため、期待される成果物を生み出すには、一定のスキルやノウハウを必要とします。

Web制作フリーランスの平均年収

フリーランス協会が公開したフリーランス白書2023によると、クリエイティブ・Web・フォト系の年収は、400万未満が52.2%、400万円以上が46.9%でした。

ただし、Web制作に携わるフリーランスと一口にいっても、実際にはさまざまな職種があります。職種や具体的な仕事の範囲によって案件単価は大きく異なるため、注意しましょう。

例えば、ホームページ制作のフリーランスであっても、デザインからコーディングまで一貫して対応する場合とデザインまたはコーディングのみに対応する場合を比較すれば、前者のほうが報酬は高いです。保守運用にも対応すると、より高単価になります。

また、Web制作フリーランスは経験年数によっても収入が異なるため、次にその観点から平均年収を見てみます。

例えば、ITフリーランス案件・求人情報サイト運営のフリーランススタートによると、HTMLの経験年数別の年収は以下の通りです。

  • HTML経験1年未満:28万円前後 (年収330万円)
  • HTML経験1年~2年:33万円前後 (年収396万円)
  • HTML経験2年~3年:47万円前後 (年収561万円)
  • HTML経験3年~5年:55万円前後 (年収660万円)
  • HTML経験5年以上:66万円前後 (年収792万円)
引用元:フリーランススタート

これを踏まえると、経験を重ねるほど年収が高くなる傾向がうかがえます。ただし、単に年数を重ねるだけでなく、スキルや知識を深めることが特に重要です。

Web制作フリーランスの単価相場

職種別に、Web制作にかかわるフリーランスの月毎の単価相場をまとめました。なお、単価相場の金額は、弊社ITプロパートナーズや、その他のフリーランスエージェントなどを参考に目安の額を記載しています。

Web制作フリーランスの職種単価相場
フロント・バックエンド30万~100万程度
デザイナー25万~50万円程度
ディレクター50万~80万円程度
コーダー30万~50万円程度
編集・ライター20万~60万円程度

フロント・バックエンドは年収の幅が広い傾向です。フロントとバックエンドの両方をこなせるなど、複数の役割ができる人は高単価を得やすくなります。

Web制作全体をマネジメントするディレクターは、上流工程であるため単価が高めです。一方、デザイナーやコーダー、編集・ライターは下流工程を担当するケースが多く、月単価は控えめとなりました。スキルや専門性を磨いて、付加価値を追求すると単価を上げられるでしょう。

未経験からWeb制作のフリーランスになるためのステップ

なかには、未経験からWeb制作のフリーランスになりたいと考えている人もいるかもしれません。未経験の人は、以下のステップを実践してみてください。

  1. スクールや独学で知識を身につける
  2. 実務経験を積む
  3. 副業案件に取り組む
  4. フリーランスとして独立する

以下から、それぞれのステップについて詳しく解説します。

1.スクールや独学で知識を身につける

まずはプログラミングスクールに通う、もしくは独学でしっかり勉強しましょう。スキルや知識がなければ案件を獲得することはできません。

Web制作について学べる場所は多く、校舎を構えている専門スクールのほか、オンラインスクールや書籍、動画教材など多岐にわたります。講師に対面で教えてもらいたいのであれば、専門スクールがおすすめです。就職支援や独立支援の仕組みを備えているスクールもあります。

働きながら学びたいのであれば、自宅で好きな時間に勉強できるオンラインスクールを検討してみましょう。自分のペースでじっくり学びたいのであれば、動画で解説しているWebサイトや書籍などを活用する方法もあります。以下でおすすめスクールと学習サイトを紹介します。

おすすめスクール

Web制作に必要なスキルや知識を学べるスクールはさまざまあります。例えば、以下のスクールがおすすめです。

TechAcademyでは、Web制作やプログラミングについて学べます。SHElikesは、幅広い職種やスキルについて学べる女性限定のスクールです。DMM WEBCAMPでは、完全オンラインでWebデザインやWebアプリケーションのスキルを身につけられます。

フリーランスを目指せるおすすめスクール21選【職種・スキル別】

おすすめ独学サイト

Web制作を独学するなら、以下のサイトがおすすめです。

ドットインストールは、短い動画で効率的に学習できるサイトです。Progateではスライドで学習を進め、実際に作業を体験しながらプログラミングを学べます。Udemy(ユーデミー)はWeb制作をはじめとする幅広いスキルを学べるサイトで、210,000以上のコースがあります。

2.実務経験を積む

スクールや独学で基礎知識を身につけたら、次に実務経験を積んで実績を作っていきましょう。

Web制作の実績を作るには、クラウドソーシングの利用がおすすめです。初心者向けの案件も数多くあるため、自らに合ったものを選ぶことで、着実に経験を積みながらスキルアップが図れます。

また、Web制作を事業としている企業に勤めるのも1つの方法です。現場で直接経験が積めるだけではなく、WebエンジニアやWebデザイナーなどの先輩が身近にいる可能性も高いため、直接指導を受けながらスキルアップすることも期待できます。

3.副業案件に取り組む

いきなり独立してフリーランスになるのではなく、最初は会社員として働きながら副業でWeb制作案件を請け負うのがおすすめです。本業に支障のない範囲で、空いた時間に取り組める案件を探してみましょう。受注の仕方や作業の進め方、納品や請求といった一連の業務を経験できます。

副業向け案件の多くは、「クラウドワークス」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングサイトに数多く掲載されています。まずは余裕を持ってこなせるような難易度が低めの案件から取り組み、実績を作りつつ、個人で仕事を請けることに慣れていきましょう。

Web制作の副業は稼げる?案件の取り方や必要スキル、単価相場を解説

4.フリーランスとして独立する

副業で案件獲得から納品までの流れを経験して実績ができたら、独立を視野に入れてもよいでしょう。「副業案件の報酬が本業の給与に迫ってきた」「継続して案件を依頼してくれるクライアントができた」など、フリーランスになっても安定してWeb制作の仕事ができる環境が整ってきたら、独立のタイミングだといえます。

また独立前に、自分がフリーランスとしてやっていけそうかどうかを見極めることも重要です。「営業が苦手」「事務仕事がつらい」などネックに感じることがある場合は、外部サービスでカバーするなどの工夫も考えておきましょう。また、フリーランスが利用できる福利厚生サービスなどもあらかじめチェックしておくことをおすすめします。

フリーランスになるには?必要な準備や手続き、独立までの流れ

フリーランスとしてWeb制作を請け負う場合に必要なスキルセット・経験

Webデザイナーやコーダーなど、あらゆる立場で働く可能性のあるWeb制作のフリーランスは、Web制作に必要な幅広いスキルが求められるようになります。以下は、フリーランスでWeb制作の仕事に携わる際に必要とされるスキルです。

  • プログラミング言語スキル
  • CMSを扱うスキル
  • 営業力
  • コミュニケーションスキル
  • 問題解決力
  • 意思決定力
  • 3年ほどの実務経験

それぞれのスキルがどういったものなのかを解説します。

プログラミング言語スキル

Webサイトのうち、ユーザーの目に見える部分を扱うフロントエンドエンジニアには「HTML」「CSS」「JavaScript」といった言語のスキルが求められます。

一方で、目に見えない部分を担当するバックエンドエンジニアには、「PHP」「Python」「Ruby」といった言語に関するスキルが必要です。

プログラミング言語のスキルはフリーランスとして仕事を請けるのに必須ですので、しっかりと身につけておきましょう。

フリーランスエンジニアが稼げるプログラミング言語おすすめ10選

CMSを扱うスキル

CMSとは、「Contents Management System(コンテンツ管理システム)」の略で、Webコンテンツを構成するテキストや画像、ページのデザイン、レイアウト情報などを統合的に管理し、Webサイトの作成・更新・公開などの処理を手軽に行えるよう開発されたシステムのことです。

世の中に存在する数多くのWebサイトが、世界中で人気を集める「WordPress」を始めとしたCMSを活用して制作されているため、フリーランスとしてWeb制作に携わるのであれば、CMSを扱うスキルは必須であるといえます。

なお、WordPress制作でフリーランスとして活躍する方法については以下の記事で解説しています。

WordPress制作でフリーランスになれる?必要スキルや案件単価相場

営業力

フリーランスは自分の力で仕事を獲得する必要があるため、営業力も欠かせないスキルです。確かなスキルを備えたうえで自らの強みを明確に伝えられれば、単価の高い案件や条件のよい案件を獲得しやすくなります。

営業力に自信がない場合は、営業を代行してもらえるフリーランス向けのエージェントなどを利用するのも1つの方法です。

弊社ITプロパートナーズでは、IT/Web系フリーランス向けに高単価な案件を数多くご紹介しています。専任エージェントがあなたに合った案件の紹介から、単価交渉まで代行するので、ぜひお気軽にご相談ください。

コミュニケーションスキル

フリーランスになると直接クライアントとやりとりをし、要望を聞いたり意見を汲み取って提案したりする機会が増えます。会社員以上にコミュニケーションスキルが重要になってくるのはいうまでもありません。

フリーランスの場合、会社員であれば営業担当などに任せていた仕事を自らこなす必要があると考えておきましょう。

問題解決力

問題解決力とは、分からないことを自力で解決する力です。問題解決力のある人は、検索して解決法を見つけたり、知識のある人に質問したりして、クライアントに教えてもらわずとも問題を解決します。ツールの操作方法など初歩的な内容をクライアントに質問していると、費用対効果が悪いと判断されて契約を切られる場合もあるため注意しましょう。

意思決定力

会社に所属していないフリーランスは、仕事にかかわる全てを自分の意思で判断します。Webディレクターのような上流工程にかかわる職種でなくても、フリーランスであれば意思決定力は欠かせません。仕事選びから単価の設定、働く時間、勉強する内容、稼いだお金をどのくらい貯金するかなど、意思決定力を試されるシーンはたくさんあります。

3年ほどの実務経験

フリーランスでWeb制作を請け負うのであれば、実務経験3年ほどの経験があるとなおよいでしょう。WebデザイナーならUIやUXに関する技術、Webエンジニアなら開発スキルやフレームワークの知識などです。

また、現場をある程度知っておくことで、仕事の進め方やトラブルの対処方法も自然に身につきます。

フリーランスに必要なスキル一覧!基礎編/職種別に分けて紹介

フリーランスとしてWeb制作案件の仕事を行う流れ

フリーランスとしてWeb制作の仕事を請け負う際の大まかな流れは以下の通りです。

  1. Web制作案件を受注する
  2. ヒアリング・契約
  3. デザイン制作・コーディングを行う
  4. 確認・修正対応
  5. 公開・納品
  6. 請求・アフターフォロー

以下で、それぞれの工程について詳しく解説します。

1.Web制作案件を受注する

Web制作案件にかかわらず、フリーランスが仕事を始めるにはまず案件を受注しなければなりません。案件の獲得方法については後掲の「Web制作のフリーランスが案件を獲得する方法」にて詳述しますが、クラウドソーシングやフリーランスエージェントの活用、知人や友人からの紹介など、さまざまな方法があります。

2.ヒアリング・契約

次に、Webサイトの目的やターゲットユーザー層をはじめ、デザインの方向性、完成イメージ、モデルとなる競合サイトなど、制作に必要となる詳細な情報をヒアリング・リサーチしながら、満たすべき要件を定義します。このあとに続くWeb制作の流れを左右する重要なプロセスですので、時間をかけて慎重に実施しましょう。

要件が固まったらそれを基に見積金額を提示したうえで契約を結びますが、フリーランスの場合は事前に報酬が決定していることが多くあります。その場合は、この段階で自らが担当する業務範囲を明確にしておくことが重要です。

3.デザイン制作・コーディングを行う

ヒアリングが済んだら、その結果である要件定義を基に、デザイン制作・コーディングなどの実作業を開始します。そのためには、レンタルサーバーの契約など、Web制作が進められる開発環境が準備されていることが前提です。前述したCMSを活用する場合には、そのセットアップも必要となります。

デザイン制作は、モックアップを作成のうえ、それを基にデザインラフを考案し、さらにそれをブラッシュアップしていく流れが一般的です。必要に応じてHTML・CSS・JavaScriptなどのコーディングを行い、完成度を高めていきます。場合によっては、プログラミング言語を活用してバックエンド(サーバー側)のコーディングを行うこともあります。

4.確認・修正対応

デザイン制作やコーディングが完了し、Webサイトが完成したら、全体的な確認を実施します。

「要件は全て満たされているか」「見た目や動作に不具合はないか」「期待されたパフォーマンスを実現しているか」など、さまざまな観点からテストを実施することが重要です。また、昨今はスマートフォンで閲覧されることが多いため、そちらも併せて確認しておきましょう。修正が必要な箇所が発覚したら、都度対応を行います。

その後、クライアントにも確認してもらい、同様に不具合や要改善箇所が発覚したら、修正対応します。なお、前述したヒアリングや要件定義が不十分だと、この段階で修正依頼が多発することになるため、注意が必要です。

5.公開・納品

クライアントの確認が完了し、問題ないと判断されたら、いよいよ公開・納品のプロセスです。

世間一般に公開するためには、URLを決定のうえドメインを取得し、本番環境を準備しておく必要があります。そのうえで、開発環境からデータを移行し、問題なく動作すれば、公開・納品の完了です。なお、WordPressなどのCMSを利用している場合は、本番移行するためのプラグインや付随機能が用意されていることがあるため、有効に活用しましょう。

また、納品作業は担当する業務範囲によって異なり、例えば、デザインのみを担当した場合にはデザインカンプ(完成サンプル)を、コーディングのみを担当した場合にはHTML・CSSファイルを、それぞれクライアントに送付することで納品完了となる場合もあります。

6.請求・アフターフォロー

納品が完了したら、対価として報酬を受け取るために請求作業を行います。請求書を発行のうえ、指定の銀行口座にクライアントから振り込みがあれば無事請求完了です。

また、継続的な案件獲得につなげるためには、アフターフォローが重要です。制作したWebサイトの運用・保守も依頼されているのであればもちろんですが、そうでない場合であっても、定期的に連絡を取って状況を伺うなどの配慮を払っておけば、再び案件を依頼してくれる可能性が高まるでしょう。

Web制作のフリーランスが案件を獲得する方法

Web制作のフリーランスが案件を獲得するには、いくつかの方法があります。案件を獲得できる代表的な方法は、次の4つです。

  • クラウドソーシング・スキルシェア
  • 知人・友人の紹介
  • 営業活動
  • フリーランスエージェント

それぞれどのようにして案件を獲得するのか、以下で詳しく解説します。

クラウドソーシング・スキルシェア

Web制作フリーランスが案件を獲得する方法の1つに、クラウドソーシングやスキルシェアを活用するというものがあります。双方とも自分に合った案件を獲得することが可能なため、まだスキルに自信がない初心者でも安心です。

クラウドソーシングは、企業がインターネットを通じて不特定多数のワーカーに自社の業務を依頼する形態のサービスです。初心者向けから高度なものまで幅広い内容の案件が数多く登録されており、フリーランスは自らの志向やスキルに合った案件を探し出し、依頼を請けることが可能です。代表的なクラウドソーシングサービスには、「クラウドワークス」「ランサーズ」などがあります。

一方、スキルシェアは、個人が自らの専門知識や特定のスキルを商品のように出品し、人材を探している企業からの依頼を待つという形態のサービスです。フリーランスは情報を登録のうえ、自らの知識やスキルにマッチした案件を持つ企業からの依頼に応じることで、案件を獲得できます。代表的なスキルシェアサービスには、「ランサーズ」や「ココナラ」などがあります。

友人・知人の紹介

友人や知人からの紹介も、フリーランスが案件を獲得するために有効な方法です。これまで築いた人脈から仕事をもらっているフリーランスは少なくありません。フリーランスになったら、Web制作の案件を依頼してくれそうな人がいないか周りに聞いてみましょう。

フリーランスになったことをアピールするのも効果的です。SNSなどで積極的にスキルや実績を発信していると、昔の知り合いやSNS経由で知り合った人から案件が舞い込んでくることもあります。

営業活動

地道な営業活動を心掛けることも、Web制作フリーランスが案件を獲得するためには必要です。企業に対して電話やメールといった手段で自らを売り込む活動のほか、昨今ではSNSを活用してポートフォリオを発信したり、自分のスキルや経歴を紹介するWebサイトを公開したりするケースも多く見られます。

また、自ら営業を行うのがどうしても苦手な方や、営業していても思うような結果が出ていない方は、代わりに営業してくれる営業パートナーを探すのも有効な方法です。優秀な営業パートナーを見つけられれば、仕事がなくなってしまうリスクが低下するうえ、営業活動に費やす時間を他の業務に充てられるため、全体的な効率化も図れます。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントは、仕事を獲得したいフリーランスに向けて案件紹介や契約サポートなどを行うサービスです。

フリーランスエージェントに登録することで、自らの経験やスキルに合った案件を紹介してもらえるため、経験に乏しい初心者から多くの実績を持つベテランまで、あらゆるフリーランスが活用できます。

例えば、多数のフリーランスの方に支持されている人気エージェントの1つ「ITプロパートナーズ」は、最新技術に触れられる案件や大手クライアントの案件が数多くあるほか、週2・週3の稼働かつ高単価な案件が揃っているのも大きな特徴です。サポートが充実しており、「ITエンジニアとして独立・起業に挑戦したい」といった方にもマッチしています。

Web制作のフリーランス案件例

具体的にフリーランスとして受注できる主なWeb制作案件の種類は以下の通りです。

案件例単価相場難易度
Webサイトの新規構築約90万円★★☆☆☆
Webサイトのリニューアル・改修約90万円★★★★☆
サービスサイトのHP・LP制作約9万円★★★☆☆

以下でそれぞれの案件例の詳細について解説します。

Webサイトの新規構築の案件例

案件名【React.js/Next.js】エンタメ新規サービスにおけるフロントエンドの案件・求人
案件単価〜900,000円/月
勤務地リモート
スキルReact.js,Next.js
職種・ポジションフロントエンジニア

Webサービスの新規構築案件で、Webエンジニアを募集しています。要件定義は完了し、設計フェーズに入っている状況から参画する案件です。小規模な開発チームの一員として開発を進めるため、密なコミュニケーションが求められます。

Webサイトのリニューアル・改修案件例

案件名【営業】サイトリニューアル等における企画提案〜ディレクションを推進できる方募集!
案件単価〜900,000円/月
勤務地リモート
スキル法人新規営業,制作ディレクション/大規模,営業
職種・ポジションマーケター

プランナー兼ディレクターとして活動できるマーケターを募集しています。業務内容は、クライアント企業のノーコードツールを使った、企画提案・設計・ディレクションです。上流工程の幅広い範囲を担当できる、ハイレベルな人材を求めています。

サービスサイトのHP・LP制作の案件例

案件名【CSS/HTMLコーディング】商談時提案用のLP、バーナーのデザインをお任せできるデザイナー募集!!!
案件単価〜90,000円/月
勤務地リモート
スキルCSS,HTMコーディング,UI/UXデザイナー
職種・ポジションWebデザイナー

Webデザイナーの募集ですが、バナー制作とLP制作を担当する案件です。応募の条件としては、広告用LP・バナーの豊富なデザイン経験や、確認をしながら丁寧に仕事を進められる人材を求めています。

弊社ではこの他にもWeb制作のフリーランス案件を数多く扱っています。実務経験のある方、フリーランスとして経験がある方はぜひ無料登録して案件をチェックしてみてください。今の自分でどのような単価の案件が取れるか、参考になるはずです。

Web制作のフリーランスが「きつい・稼げない」といわれる理由とは?

Web制作のフリーランスについては、「きつい・稼げない」などネガティブなイメージが語られる場合もあります。ここでは、その理由について解説します。

修正依頼に追われることがある

Web制作の依頼を請け負えば、クライアントの意向に沿って仕事を進める必要があります。自分がよいと思っても、クライアントのイメージに合わなければ修正依頼がきます。何度も修正依頼に追われると、大変だと感じる場面もあるでしょう。修正依頼を少なくするには、事前にクライアントとしっかりすり合わせをしておくことが大切です。

初心者のうちは低単価案件に偏ってしまう

Web制作の依頼は、実績が増えるほど受けやすくなります。初心者のうちは実績が少なく、高単価案件をなかなか受けられないケースも少なくありません。低単価案件ばかり受けていると、たくさん働いてもなかなか収入が増えないでしょう。収入を増やすには、まずは実績を増やす必要があります。

Web制作の副業はもう稼げないって本当?実態と稼ぐ為の手順を解説

競合に負けてしまう

Web制作は、個人のフリーランスだけでなく企業も請け負っています。企業は複数人でさまざまな提案や作業ができるため、個人のフリーランスよりも有利です。企業が競合になった場合、フリーランスのほうが負けてしまう可能性もあります。そのような状況に陥らないようにするには、自分ならではの強みを見つけることが重要です。

継続案件を受注できない

Web制作系の案件のなかには、一定の業務が常に発生するような継続案件ではなく、1回限りで完了するような単発の仕事(スポット案件)もあります。

スポット案件は比較的受注しやすい一方で、契約期間が短期となり、フリーランスはすぐに次の案件を探さなくてはなりません。そのため、収入が安定しないリスクが高いと見なされ、「きつい・稼げない」といわれてしまうわけです。

案件を切らさず収入を安定させるためには、継続案件を獲得する努力をすることはもちろん、前述した「Web制作のフリーランスが案件を獲得する方法」にあるさまざまな方法を駆使しながら、継続的な案件獲得の経路を確保しておくことが重要です。

スキル習得に時間がかかりすぎる

Web制作フリーランスとして高収入を得るには、高度なスキルを身につける必要があります。また、あらゆるテクノロジーの進化が著しい昨今、身につけた技術が短期間で陳腐化してしまうことも多く、常に最新技術を学び続ける努力が不可欠です。生き残るためには、相応の時間と多大な労力を要することは間違いありません。

そのため、スキル習得に時間がかかる難しい分野として敬遠される向きがあります。確かに簡単に稼げる世界ではないことは事実ですが、言い換えれば自己研鑽のために努力を続けられる人は市場価値の高い人材になれるということです。自らの取り組み次第で可能性が広がると考えれば、夢のある分野だといえるでしょう。

Web制作がオワコンと言われる3つの理由と生き残る為の戦略

Web制作のフリーランスが高収入を稼ぐためのポイント

収入アップを目指してフリーランスになる人も多いのではないでしょうか。Web制作のフリーランスは、高収入が見込める職業です。ただし、そのためにはいくつかのポイントを押さえておかなければなりません。

Web制作のフリーランスが高収入を稼ぐには、以下を実践してみてください。

  • 魅力的なポートフォリオを作成する
  • スキルの幅を広げる
  • 信頼獲得を意識する
  • 作業効率化を図り受注案件数を増やす
  • 上流工程を担当する
  • 営業方法を変える

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。

魅力的なポートフォリオを作成する

Web制作のフリーランスにとって、自分の実績を分かりやすく相手に伝えられるポートフォリオは非常に重要です。特にWebデザイナーの場合、自分が得意とするデザインの雰囲気を感じてもらうためにも役立ちます。

ポートフォリオを見て案件を依頼してくれるクライアントもいるので、魅力的なポートフォリオを作れば高単価の案件が舞い込んでくることもあります。ポートフォリオには、プロフィールや実績とともに、アピールポイントや具体的な料金などについても記載しましょう。

自分でWebサイトを作って情報をまとめる方法もありますが、ポートフォリオを作成するためのサービスを活用すれば作業はより簡単です。例えば、MATCHBOXsalon.ioなどがあります。

フリーランスのWebデザイナーが参考にすべきポートフォリオ15選

スキルの幅を広げる

高収入を得るには、スキルの幅を広げることも大切です。例えば、Webエンジニアでフロントエンドを扱っている場合、さらにバックエンドのスキルを身につけると受注できる案件を増やせます。幅広いスキルが求められる案件は単価も高い傾向があるため、積極的にスキルを増やしましょう。

信頼獲得を意識する

こちらもWeb制作フリーランスに限った話ではありませんが、クライアントからの信頼を獲得することも大切です。クライアントに誠意を持って仕事を行い、信頼関係を築ければ、継続して案件を依頼してくれるかもしれません。

一度仕事をしたクライアントから、他の仕事を紹介してもらえるケースもあります。信頼関係が築けていないと、このようなことは起こらないでしょう。フリーランスの場合は特に、1つひとつの仕事を丁寧に行って信頼を得ることが重要です。

作業効率化を図り受注案件数を増やす

作業効率化を図ることにより短時間で仕事を完了できれば、別の案件を掛け持ちできるために受注案件数が増え、結果として収入アップにつなげることが可能です。また、「短納期の分、高単価」という案件を請けられるというメリットも考えられます。

例えば、コーディング業務であれば、定型的な内容をテンプレート化したり、ツールを活用してコードを簡略化したりする方法が有効です。僅かな効率化であっても、作業が膨大な量におよぶ場合には大きな効果が生まれます。

なお、コードの簡略化とは、省略した簡易な記述を自動的に補完して正式なコードを入力してくれるもので、面倒なコーディングを簡単かつ迅速に行える機能です。代表的なコード簡略化ツールには「Emmet」などがあります。

上流工程を担当する

上流工程を担当できるようになれば、案件の単価が高くなります。上流工程に対応するポジションは、例えばディレクターやマネージャーなどです。ディレクターやマネージャーとして案件に参画するには、豊富なスキルや経験が求められます。さまざまな案件を受注しながら、上流工程を担当するためのスキルと経験を磨きましょう。

Webディレクターでフリーランスに!独立後の年収や案件獲得方法を解説

営業方法を変える

Web制作フリーランスが案件を獲得する方法は複数あるため、状況によっては営業方法を変えることも大切です。例えば、クラウドソーシングは初心者でも利用しやすいものの、それだけではなかなか高収入を得られません。積極的に新しい営業方法を取り入れ、ライバルとは違うやり方でアプローチする必要があります。

フリーランスの営業方法7選!案件獲得のコツや営業せず仕事を取る方法も

Web制作のフリーランスとして活動する際の注意点

Web制作のフリーランスとして活動するうえでは、気をつけたいこともあります。ここでは、注意点を具体的に解説します。

契約内容を明確に把握しておく

フリーランスとして仕事を受けるときは、そのたびに契約を結びます。契約内容は仕事を始める前にしっかりと理解しておきましょう。特に、Web制作はものを納品する仕事ではないため、契約書で報酬をもらう条件を明確にする必要があります。また、フリーランス側が契約内容を明確に把握していないと、後からトラブルになる恐れがあるため、要注意です。

契約を結ぶ際に注意すべきポイントを、一部紹介します。

  • 仕事の範囲
  • 依頼から納品までの期間
  • 単価や報酬をもらえるタイミング
  • 修正回数

仕事の範囲は、予期せぬ範囲まで担当しなくて済むように明記する必要があります。依頼から納品までの期間は、自分が無理なく対応できるかチェックしましょう。

単価は、自分の希望に合うかはもちろん、源泉徴収税の控除や、消費税の取り扱い、振込手数料の負担についても確認が必要です。報酬をもらえるタイミングは、「納品月の翌月末まで」など、遅すぎないように設定しましょう。

なお、「基本的に修正は2回まで」など、修正回数が多すぎないように契約書に明記することをおすすめします。修正が多すぎると、割に合わないと感じたり、他の案件に支障が出たりする恐れがあります。

業務委託契約について詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。

業務委託契約の注意点は?トラブル事例やフリーランス必見のポイント

確定申告の知識を身につけておく

他のフリーランスと同じく、Web制作フリーランスも自分で確定申告する必要があります。確定申告とは、1年で得た事業所得を申告し、算出した所得税を納税することです。源泉徴収で税金を納め過ぎていれば、確定申告により還付金を受け取れます。日頃から、売上や経費が分かるように記録を残しておきましょう。

Web制作で経費として認められる可能性があるものを、一部以下に示しました。

  • PhotoshopやIllustratorといったツールの利用料金
  • 書籍などの代金
  • レンタルサーバーや独自ドメインの代金
  • 取材などに要した飲食費や交通費
  • パソコンなどの機器にかかる費用
  • 通信費

確定申告の具体的なやり方については、以下の記事でも解説しています。

フリーランスの確定申告のやり方は?必要ないケースや節税のコツも紹介

自己管理できるようにしておく

フリーランスは、依頼を請ける案件や働く時間を自らの意思で選択できるなど、自由度が高い働き方が可能です。マネジメントしてくれる上司や同僚もいないため、自己管理を徹底しないと、仕事が捗らなかったり過労になってしまったりするリスクもあります。

そのため、事前に自己管理の方法を計画し、規則正しい日常が送れるようあらかじめ生活リズムを整えておく必要があります。過度に追い込まれて寝不足になったり健康に異常をきたしたりすることのないよう、自分のスキルや稼働時間を把握し、対応できる案件の量を見極めておくことも重要です。

また、フリーランス向けのタスク管理ツールを選んでおき、それを活用するのも有効です。詳しくは以下の記事をご参照ください。

フリーランス向けタスク管理ツール10選!選び方や管理ポイントも紹介

必要なツール・備品の準備をしっかり行う

フリーランスになると、会社員よりも社会的信用が低くなります。例えば、クレジットカードやローンの審査に通りにくくなるため、注意が必要です。クレジットカードを作ったりローンを組んだりする予定があるなら、フリーランスになる前に済ませておいたほうがよいでしょう。

確定申告ソフトや、備品の用意も済ませておきましょう。確定申告ソフトは、入力する項目がテンプレート化されています。口座やクレジットカードなどと連携できたり、税理士に質問できたりするソフトもあるので、簿記の知識がなくてもスムーズに確定申告できるでしょう。

確定申告ソフトの他にも、仕事で必要な備品をそろえておいてください。フリーランスになる予定なら、パソコンを始めとした作業環境は整っていると考えられます。独立にあたって、以下のものも用意しましょう。

  • 屋号が入った名刺、封筒
  • 印鑑
  • 請求書や納品書などのテンプレート
  • Web会議システム
  • 作業しやすいデスクと椅子

Web制作のフリーランスに関するQ&A

Web制作のフリーランスが悩みがちな質問と回答を紹介します。

案件の価格設定と単価はどう決めたらいい?

Web制作の価格や単価は、多くの場合、ページ数(工数)や作業時間で決まります。自分の稼ぎたい金額を決めてから逆算すると、妥当な価格や単価が分かります。

ただし、自分の希望を優先して価格や単価を決めても、希望が通るとは限りません。どのくらいが相場なのか分からなければ、エージェントに確認するという手もあります。

見積書をスムーズに作成するにはどうすればいい?

Web制作のフリーランスとして働くうえでは、見積書も自分で作る必要があります。ただし、見積書を簡単に作成できるサービスもあるため、実際はそれほど手間はかかりません。例えば、Misoca(ミソカ)は、少ない操作で見積書や請求書を作成できるサービスです。会計ソフトのfreee(フリー)も、見積書の作成に対応しています。

フリーランスの見積書の書き方と注意点!おすすめテンプレートも紹介

Web制作で月収100万円は可能?

Web制作のフリーランスの場合、マネージャークラスになれば月収100万円に到達する可能性があります。

スキルや経験をしっかりと積み上げることができれば、高単価の案件に挑戦可能です。

実際にITプロパートナーズでは、月収100万円を目指せる案件をいくつも掲載しています。

案件名【制作ディレクション/大規模/プロジェクトマネジメント】Web制作の受託案件におけるディレクターの案件・求人
案件単価〜1,000,000円/月
勤務地リモート
スキル制作ディレクション
職種・ポジションプロジェクトマネジメント,Webディレクター

このようにWeb制作の実務経験を得て、チームをマネジメントできるスキルがあればフリーランスとして、十分に月収100万を目指せるでしょう。

万が一のトラブルに備えるには?

フリーランスは、会社員のように手厚い福利厚生や社会保険といったサポートがありません。仕事上のトラブルや事故の際にも自ら対応しなければならないため、万が一、クライアントとのトラブルなどで損害賠償責任が発生した場合に備えて、民間の損害賠償保険に入っておくのも手です。

また、病気や怪我などで働けなくなった際にも、会社員のように補償を受けられるわけではないため、民間の医療保険・所得補償保険などに加入することも検討しておく必要があります。詳しくは、以下の記事をご参照ください。

フリーランスが入れるおすすめ保険と種類は?保険料を抑える方法も解説

Web制作の仕事をするにはチームを組む必要がある?

Web制作のフリーランスは、必ずしも自らチームを作る必要はありません。営業パートナーと組んで仕事を探すのも1つの方法ではありますが、それ以外にも案件獲得の方法はさまざまあります。例えば、エージェントに相談すれば、1人でも好条件の案件を獲得することが可能です。

まとめ

Web制作のフリーランスは、WebデザイナーやWebコーダーなどに職種が分かれます。Web制作の一連の流れのなかで、自分がどの仕事をしたいのか考えてみてください。未経験の人は、まず知識を身につけることから始めましょう。

Web制作のフリーランスとして高収入を得るためには、今回紹介したポイントを意識してみてください。エージェントの活用もおすすめです。

手前味噌ですが、弊社サービス「ITプロパートナーズ」では数多くのWeb制作案件・求人を取り扱っています。もしご興味のある方はお気軽にご相談ください。

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