こんにちは、ITプロマガジンです。
「フリーランスエンジニアはやめとけ」と聞いたことがある人も多いかもしれませんが、そのように言われるのは何故なのでしょうか?また、それは本当なのでしょうか?
この記事では、「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる8つの理由やその実態、そして成功するための5つのポイントなどを解説します。フリーランスエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴も紹介しているので、チェックしてみてください。
なお、まずフリーランスエンジニアの仕事内容や実態など基本情報を知りたい方は、以下の記事を併せて参考にしてください。
▶︎ フリーランスエンジニアとは?仕事内容や今から目指す人が知るべき実情
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目次
フリーランスエンジニアはやめとけと言われる8つの理由
「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる理由として、主に以下の8つが挙げられます。
- 独立すると成長がとまりやすい
- 収入が不安定になる
- 自分で営業しなければならない
- 社会的信用が会社員と比べて低い
- スキルアップ費用が自己負担になる
- 50代以降は仕事が減る可能性がある
- 景気変動の影響を受ける場合がある
- 手軽な開発ツール・生成AIの登場
以下で、それぞれの内容について詳しく解説します。
1.独立すると成長がとまりやすい
フリーランスエンジニアは主体的にスキルアップする姿勢でいなければ、成長がとまってしまいます。自分で受注する案件を選ぶので、今あるスキルだけで対応できる案件ばかりを選んでいては、それ以上の技術を身につけることはできません。
会社員の場合は、実績や職階などに応じてスキルを伸ばせる仕事を担当させてもらえるケースも多いでしょう。上司や先輩からの教育や指導も受けられます。
一方、フリーランスの場合は自分で積極的にスキルアップしていかなければなりません。それができない人は、成長が期待できないでしょう。
2.収入が不安定になる
会社員とフリーランスエンジニアの大きな違いは、収入が安定しているかどうかです。会社員は毎月安定した給与がもらえますが、フリーランスは仕事量に応じて収入が変動します。
継続的に案件を受注できれば収入も安定しますが、仕事が途切れてしまうとその間は収入が得られません。特に家族を養っている人などは、収入の不安定さから独立に踏み出せないという人も多いでしょう。
フリーランスエンジニアで稼げる金額の目安として、弊社ITプロパートナーズに掲載されている案件を紹介します。
上記のような、週3〜5日勤務のエンジニア案件があります。どちらもリモート可能で、想定月収は90万〜100万円です。
このような案件を受注できれば、年収は単純計算で1,080万〜1,200万円になります。開発経験があって高単価の案件に対応できるなら、会社員時代の年収を上回ることも可能です。
しかし、常に仕事を受注できる保障はなく、案件が取れない時期が続くと収入が大幅に減少する恐れもあります。収入面のプレッシャーは、会社員に比べると非常に大きく、精神的な負担になるでしょう。このような、常に収入が不安定な部分が、「フリーランスエンジニアはやめとけ・きつい」といわれる要因の1つです。
3.自分で営業しなければならない
フリーランスの場合、仕事を獲得するための営業も自分でしなければなりません。日々の仕事をこなしながら営業もしなければならないため、体力的にきついと感じたり営業に時間が割けずに仕事が途切れてしまったりする恐れがあります。
会社員なら営業や開発、運用などは部署ごとに役割分担していることが多いので、それぞれの業務に集中できます。一方フリーランスは全て自分1人でこなす必要があり、負担が大きくなるのがデメリットです。
4.社会的信用が会社員と比べて低い
先述の通り、フリーランスは収入が不安定になりがちです。そのため、一般的に「フリーランスは社会的信用が低い」と言われています。
社会的信用が低いと、ローンが組めなかったりクレジットカードが作れなかったりする恐れがあるので注意してください。住宅や車をローンで購入したいと考えている人は、フリーランスになると会社員に比べて審査が厳しくなると考えておきましょう。
5.スキルアップ費用が自己負担になる
スキルアップのために、スクールに通ったり書籍を購入したりする人もいるでしょう。その場合、かかる費用は全て自己負担です。
企業によっては資格取得のためにかかる費用を負担してくれるところもありますが、フリーランスにはそのような制度はありません。スクールの受講料や資格の受験料は高額なものもあるので、全て自己負担は厳しいという人もいるでしょう。
6.50代以降は仕事が減る可能性がある
全てのフリーランスエンジニアに当てはまるわけではありませんが、50代以降になると仕事が減ってしまうケースもあることを知っておいてください。若い人材を求めているクライアントだと、年齢で足切りされることもあります。
特に、「年齢を重ねてもエンジニアとして開発をしていたい」という人は注意が必要です。50代以降になると技術力よりもマネジメント能力を求められるケースも多く、若い頃と同じように案件が受注できるとは限りません。
7.景気変動の影響を受ける場合がある
景気が悪くなると、会社員に比べてフリーランスは仕事を失う可能性が高くなるのが現実です。「継続予定だった案件がなくなった」「案件の募集件数が減った」など、景気変動の影響で仕事が減ってしまう可能性は十分にあります。
もちろん、会社員も景気変動によって影響を受けることはありますが、その影響はフリーランスのほうが大きいということは意識しておかなければなりません。
8.手軽な開発ツール・生成AIの登場
近年、ノーコード対応の手軽な開発ツールやGhatGPTのような生成AIなどの登場により、プログラミング言語の知識がなくても、簡単にアプリケーションを制作できる環境が整ってきました。
実際に、IT関連の市場調査を行う「ITR」の「ITR Market View:ローコード/ノーコード開発市場2022」によると、ローコード/ノーコードの開発市場は拡大傾向です。具体的なデータでは、2020年度の売上が「約516億円」なのに対し、2023年には「1,030億円」、2025年には「1,539億円」まで上昇すると推計されています。
このような開発ツールや生成AIにより、高度な技術を扱うハードルが下がったことから、基本的な技術しか持たないフリーランスエンジニアの市場価値は低下し、需要は減少すると考えられます。
こうした背景から、「フリーランスエンジニアはやめとけ」という意見も出てくるのです。
それでもフリーランスエンジニアが増えている理由とは?
前述した通り、「フリーランスエンジニアはやめとけ」という理由は多数挙げられていますが、それでもフリーランスエンジニアの数は増加しています。
求人案件検索エンジンを運営する株式会社Brocanteの「ITフリーランス人材及びITフリーランスエージェントの市場調査」によると、2019年時点のITフリーランスの数は約17万6,000人でしたが、2021年には約23万1,000人と大幅に増加しており、2024年には約41万6,000人まで増加すると予測されています。
増加の主な要因は、IT業界における人材の不足と、フリーランスエンジニアを支援するサービスの増加です。ここでは、それぞれの具体的な理由を解説します。
IT人材が不足しているから
フリーランスエンジニアが増えている理由の1つは、IT人材が不足していることが挙げられます。フリーランスエンジニアの人数が増えているのにもかかわらず、IT人材がいまだ不足しているのは、それだけ需要の増加ペースが早いからです。2019年のIT人材需給に関する調査では、IT人材の需給に関する試算が行われました。
この試算では、IT需要の伸びを「低位」と仮定した場合、2030年には約16万人のIT人材不足が予想されています。IT需要の伸びを「高位」と仮定した場合でも、2030年のIT人材不足は約79万人にまで上るという結果です。
このことから、IT人材は今後も強い需要があることが分かり、それがフリーランスエンジニアが増えている要因になっています。
フリーランスを支援するサービスが増加しているから
フリーランスを支援するサービスが増加していることも、フリーランスエンジニアが増えている理由の1つです。近年では、IT人材を支援するサービスも多く登場しています。例えば、ITを学べるスクールやオンライン学習サービス、フリーランスエンジニアと企業をマッチングするエージェントなどが増えています。
オンラインのスクールや学習サービスを利用することで効率的に学習ができ、短期間でエンジニアとして活動することが可能です。また、エージェントを利用することで、営業活動の負担を減らしながら安定した収入を確保できます。
これらのサービスが増えることでフリーランスとして活動しやすくなり、結果としてフリーランスエンジニアの増加を後押ししています。
フリーランスエンジニアになるメリット
フリーランスエンジニアには、多くのメリットがあります。ここでは、フリーランスエンジニアになるメリットを紹介します。
収入がアップする確率が高い
フリーランスエンジニアになると、会社員時代より収入がアップする可能性が高いです。案件を多くこなしたり高単価の案件を受注したりすることで、高収入が見込めます。
会社員の場合は昇給のために試験や実績などの条件があるケースも多く、簡単に収入をアップさせることは困難です。フリーランスエンジニアになることで、自分の裁量で収入を大幅にアップさせられるかもしれません。
フリーランスエンジニアの具体的な年収は以下の記事をご覧ください。
働く時間・場所を自分で決められる
客先に常駐する案件でなければ、基本的にいつどこで働くのかは自分で自由に決められます。就業時間が決まっている会社員と比べて、フリーランスエンジニアは自由度が高いのが特徴です。
自宅はもちろん、カフェやコワーキングスペースなど、自分の好きな場所で仕事ができます。基本的に納期を守れば作業する時間帯は問われないので、「夜のほうが作業がはかどるので夕方以降に仕事をする」といった働き方も可能です。
人間関係のストレスがない
フリーランスは、1人で作業することが多いです。仕事を受けるかどうかも自分で決められるので、合わない人と一緒に仕事をしてストレスを溜めるといったケースを減らせるのも大きなメリットです。
会社員の場合は、上司や同僚と相性が悪いからといって、すぐに職場環境を変えることは難しいでしょう。フリーランスエンジニアなら、そもそも上司や同僚という立場の人がいないので、人間関係のストレスが起こりにくくなります。
ただし、チームで取り組む案件に対応するなら、チーム内のコミュニケーションは必要なので注意しましょう。
得意な仕事を選べる
自分で受注する案件を選べるので、得意な仕事のみ受注することも可能です。会社員の場合、アサインされた仕事を苦手だからといって断るのは困難でしょう。仕事を自分で選べるのも、フリーランスのメリットです。
得意な分野や好きな仕事のほうが、作業効率が上がります。仕事へのモチベーションアップも期待できるでしょう。得意な仕事を選べるフリーランスエンジニアなら、「仕事が楽しい」と感じる機会も多くなるかもしれません。
フリーランスエンジニアに向いていない・やめたほうがいい人の特徴
フリーランスエンジニアに向いていない「やめとけ」と言えるかもしれない人の特徴は以下の通りです。
- スキル・経験が不足している
- 主体的な行動が苦手
- 責任を負うのが耐えられない
- セルフマネジメントが得意でない
それぞれの特徴を詳しく解説します。
スキル・経験が不足している
フリーランスエンジニアには、他人のサポートを必要とせず1人で仕事を1から10までこなせるスキルが求められます。そのためスキルや経験がない状態で仕事を請けてしまうと、非常に大変な思いをすることになるでしょう。行き詰まった時やトラブルに直面した時も、自力で解決しなくてはなりません。そもそもスキルや実績がないと、請けられる案件も限られてしまいます。
一方、エンジニアとして十分なスキルや実績を持ち、難易度の高い仕事を1人でこなせる人は、フリーランスになることで高収入や自由度の高い働き方を手に入れられます。クライアントからの信頼も得られ、興味のある分野の案件を受けられる機会や、思い描くキャリアを積む機会にも恵まれるでしょう。
主体的な行動が苦手
自ら行動することが苦手な人、指示された仕事だけをこなしていたい人には、フリーランスは向いていません。フリーランスとして生計を立てていくには、企業への営業や交渉、提案などを自分で行う必要があるからです。
一方、主体的な行動ができるフリーランスエンジニアは、クライアントからの信頼を得られます。例えば、自ら考えてタスクを進め、プロジェクトの推進力を高めたり、必要な情報を積極的に求め、コミュニケーションの効率化を図ったりなど、よりクライアントに貢献できるからです。このようなフリーランスエンジニアは、単価アップや案件の継続・紹介を受けられるなど、フリーランス活動を有利に進められます。
責任を負うのが耐えられない
フリーランスとして仕事を請ける際は、自分1人に全ての責任がかかってきます。もしも納期に間に合わなかったり、納品したものに重大なミスがあったりすれば、賠償問題にも発展しかねません。責任の重さが企業に守られている会社員とは大きく違ってくるため、プレッシャーに弱い人や責任を負いたくない人には不向きです。
反対に、何としてでも業務を完遂させるという意思が強い人や、責任感やプレッシャーを力に変えられる人であれば乗り越えられるはずです。請け負った仕事に責任を持ち、まっとうすることで「安心して任せられる」「信頼できる」という評価につながるでしょう。
セルフマネジメントが苦手
仕事のスケジュール管理や体調管理、モチベーションの維持といったセルフマネジメントは、フリーランスにとって重要なことです。自分自身を管理できない人、ついついサボってしまう人は、自由度の低い会社員でいたほうが能力を発揮できる可能性があります。
フリーランスエンジニアに向いている人の特徴
フリーランスエンジニアに向いている人の特徴は以下の通りです。
- スキルアップを続ける向上心がある
- 営業力や人脈がある
- 1人での作業が苦にならない
このような特徴を持つ人はフリーランスエンジニアに向いており、仕事を有利に進められるでしょう。
スキルアップを続ける向上心がある
フリーランスエンジニアは、新しい技術を学び続ける向上心が求められます。なぜなら、ITの世界は日々進化し、その変化に追いつくためには絶えず自己学習が必要だからです。具体的には、1つの分野だけでなく、さまざまな技術分野のスキルを身につけることが重要といえます。
例えば、フロントエンドの知識だけでなく、サーバーやデータベースといったバックエンドに関する知識も広げていくことで、多様な案件に対応できるようになるでしょう。また、向上心を継続的に持つことで、「独立すると成長がとまりやすい」というデメリットをカバーできます。
営業力や人脈がある
フリーランスエンジニアに向いているのは、新しい案件を見つける営業力や、エンジニア向けの案件を紹介してもらえる人脈を持っている人です。フリーランスは、案件を安定して獲得し続けることが生計の基盤になります。例えば、開発のスキルは十分だったとしても、営業力や人脈がなければ仕事が途切れてしまうかもしれません。
しかし、営業や人脈作りが得意でない人でも、スキルにマッチする案件を紹介してくれるフリーランスエージェントを利用することで、この点をカバーできます。エージェントの詳しい情報は、後に紹介する「フリーランスエンジニアにおすすめのエージェント3選」を参照してください。
1人での作業が苦にならない
フリーランスエンジニアに向いているのは、1人で仕事をするのが苦にならない人です。フリーランスエンジニアの仕事スタイルは、多くの場合1人での作業が主となります。チームでのプロジェクトもありますが、独立して作業する時間が多いのが実際のところです。
このような、1人で作業する環境に孤独を感じることなく、反対に高い集中力を発揮できるなどポジティブに考えられる人は、フリーランスエンジニアに向いています。
フリーランスエンジニアになってキツい・失敗したと感じた人の体験談
ここでは実際に、フリーランスエンジニアとなったことでキツい点や失敗したと感じるポイントを、Twitterの投稿からご紹介します。
事務業務が面倒
フリーランスになると、営業だけでなく確定申告をはじめとする事務作業を全て自分でこなさなくてはなりません。経費の計算をしたり書類を作成したりといった業務が増える点は、エンジニアとしての仕事だけをしていればよい会社員とは大きく違うところです。事務や経理は外注することもできますが、出費も増えてしまいます。
フリーでエンジニアやってた期間あるけど、毎年の確定申告だけでもかなり面倒だった。 https://t.co/XDLr5nuvzb
— TOM@縁側の主 (@TOM66296503) August 24, 2020
ローンが組めない
社会的信用が下がり、ローンを組めなくなってしまうのは、個人の努力ではなんともしがたいことです。絶対に無理というわけではないものの、会社員と比較すると厳しいことは間違いないでしょう。住宅の購入などでローンの利用を考えているのであれば、会社員として働いているうちに手続きしておくことをおすすめします。
フリーランスエンジニアになって唯一後悔したこと!
— Makoto Mori@Reactエンジニア (@makomori26) April 13, 2022
「住宅ローンが組めない」
当時は住宅ローン組みたくなるとは思っていなかったら何も考えず辞めてしまいました 😂 昔の自分に喝を入れてやりたい#駆け出しエンジニアと繋がりたい
実力やスキルがないと厳しい
フリーランスになり案件を受注したら、任せられた仕事を1人でこなさなくてはなりません。その際、全く未知の分野や未経験の業種、自分の実力よりも高いスキルを要求される案件に取り組むこともあります。行き詰まったり思ったようにいかなかったりしても、会社員のように周囲がサポートしてくれることはなく、全てを自分の責任として背負う必要があります。実力が足りていない状態で独立すると、キツい思いをする可能性が高いでしょう。
27の頃、自由を求めてフリーになった。
— ひらそ (@hirappe221) June 20, 2020
しかし、未経験の業種だったエンジニアでいきなりフリーになったので、自由どころかめちゃくちゃキツい思いをした。
フリーランスなんて聞こえはいいけど、実力と需要がなけりゃ割と厳しい思いをする。
自由と責任は比例することを、身をもって感じた。
フリーランスエンジニアになって成功した人の体験談
続いて、フリーランスになり成功したエンジニアの体験談をご紹介します。
自身の事業に取り組みながら収入を確保できる
大学で情報システム工学を学び、会社員を経て友人と起業。さまざまな事業を手がけることでスキルを磨き、現在は自分のやりたい事業と並行してフリーランスエンジニアとしても仕事に取り組んでいるという体験談です。
事業をスタートさせる時は事業資金や生活資金が必要となってきますが、同時にフリーランスとして「週3日」「リモートワーク可能」といった案件をこなすことで、資金面での不安を軽減できます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
仕事に対する意識が変わった
自分の市場価値を知り、上を目指して挑戦する意識を持つことは、さらなる飛躍につながります。フリーランスは、自分で「何をして稼ぐか」「どのような方法で稼ぐか」を決めることになります。言ってみれば自分自身が経営者であり、指示をこなすだけで給料が入る会社員とは必然的に考え方が違ってくるでしょう。
フリーランスエンジニアになって単価は上がり、
— ゲーシー@ワインソムリエンジニア (@geshi_sm_en) April 4, 2022
収入も上がったが、
それ以上にいろんなことに挑戦できるマインドができた。
エンジニア以外のビジネスもできるようになったことが何よりよかった!
そして収入もさらにアップできた!
まずは第一歩です!#駆け出しエンジニアと繋がりたい
収入がアップした
フリーランスエンジニアになることで、大幅な収入アップが期待できます。日本では、長期にわたって賃金が上がっていないことや諸外国に比べて給与が安いことが社会問題となっており、エンジニアも例外ではありません。企業に雇われる会社員という立場で給与をアップさせるのはハードルが高いと言わざるを得ませんが、フリーランスであればスキルと実績があれば高収入を目指せます。
ちょっと前まで給料が安くて死にそうだったんだけど、独立してフリーのエンジニアになったら収入が三倍になった。
— しのぶ🇯🇵shinobu (@shinobuandpooh) March 27, 2022
もっと早く自分の価値に気がつくべきでした。
フリーランスエンジニアとして独立する手順
フリーランスエンジニアとして独立する手順は、おおむね次の通りです。
- 1.スキル・経験を棚卸しする
- 2.案件リサーチ・受注の目処をつける
- 3.独立し開業届を提出する
- 4.社会保険の切り替え手続きを行う
スキルや経験の棚卸しは、フリーランスとしてやっていけるかどうかの判断材料になるだけでなく、職務経歴書やスキルシートを作成する際に必要です。そのうえで、市場にはどのような案件が多いのか、自分に受注できそうな仕事がどの程度あるのか、報酬の相場などをリサーチしましょう。フリーランス向けの案件の数や種類は、クラウドソーシングサービスやフリーランス向けエージェントのWebサイトでチェックできます。
その後は、勤め先を退職したタイミングで税務署に開業届を提出しましょう。開業届を出さずに仕事を請けることもできますが、開業届を出すことで確定申告の際に青色申告が可能になり、税制面での優遇を受けられます。この時、確定申告に必要な帳簿を付けるための準備もしておくとスムーズです。所得や経費の金額がひと目で分かるようにしておきましょう。
また、会社員をやめると厚生年金や企業の健康保険から抜けることになるため、国民年金や国民健康保険への切り替えが必要です。こちらは市町村区役所で手続きできます。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
フリーランスエンジニアとして成功するための5つのポイント
フリーランスエンジニアとして成功するために、次の5つのポイントを意識しておいてください。
- 1.実績を積む
- 2.スキルアップを図る
- 3.人脈をひろげる
- 4.上流工程を担当できるようにする
- 5.フリーランスエージェントを活用する
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
1.実績を積む
フリーランスになってからの実績はもちろん、独立前から副業で実績を積んでおくことをおすすめします。実績のあるエンジニアとそうでないエンジニアなら、前者に仕事を依頼したいというクライアントが多いでしょう。
実績をポートフォリオにまとめて、いつでもクライアントに提示できるようにしておくことも大切です。
2.スキルアップを図る
次々と新しいITが生まれているので、エンジニアはそれに置いていかれないようにしなければなりません。今持っている知識やスキルが、いつ時代遅れになってしまうか分からないからです。
スキルアップすると対応できる案件の幅が広がり、高単価の案件を受注できるようになる可能性もあるので、常に勉強を続ける意識を持ちましょう。
3.人脈をひろげる
フリーランスは知人や友人などから仕事を紹介してもらっているケースも多いです。クラウドソーシングや直接営業では思うように案件を受注できない可能性も考慮して、人脈をひろげておきましょう。
SNSで発信したり勉強会に参加したりして、同じ業界の人脈をつくっておくと仕事を紹介してもらえることがあります。
4.上流工程を担当できるようにする
上流工程を担当できるようになっておくと、収入アップや年齢を重ねてからの案件獲得などに役立ちます。特にマネジメントスキルを習得しておけば、高単価の案件も獲得できるかもしれません。
プログラマーなどの手を動かす仕事は50代以降になると案件が減る恐れもあるので、上流工程を担当できるように経験を積んでおくことが大切です。
5.フリーランスエージェントを活用する
交渉が苦手な人や、仕事が忙しくて営業に時間が割けないという人は、フリーランスエージェントを活用しましょう。エージェントの担当者が、希望や実績に合った案件を紹介してくれます。
個人では契約することが難しい大企業や大規模プロジェクトなどの案件も、エージェント経由なら受注できる可能性もあります。案件の幅を広げたい人にもおすすめです。
フリーランスエンジニアにおすすめのエージェント3選
フリーランスエンジニアにおすすめの主なエージェントは以下のサービスです。
- ITプロパートナーズ
- レバテックフリーランス
- ミッドワークス
それぞれの特徴やフリーランスエンジニアにおすすめの理由などを紹介します。
ITプロパートナーズ
フリーランスエンジニアにおすすめのエージェントは、ITプロパートナーズです。IT起業家やフリーランスエンジニアを支援するサービスで、専属エージェントが希望に合う案件を紹介します。
特徴は、週2〜3日から働ける案件が多いことです。「興味のある案件が複数ある」「まずは副業として始めたい」などの希望も叶えられます。トレンド技術を扱う案件も多いので、最新技術に触れたい人にもおすすめです。また、エンド直の高単価案件を扱っており、少ない稼働で十分な収入を得られます。
フリーランスエンジニアにおすすめな理由は、充実したサポート体制により案件探しの効率化と、収入の安定化を図れるところです。専属エージェントがヒアリングしたうえでマッチする案件を紹介するので、手間のかかる営業活動の時間を削減できます。契約交渉や債権管理なども代行するので、業務に集中できるのも魅力です。
さらに、業務開始後も定期的なフォローを行い、フリーランスとしての安定収入をサポートします。業務に集中して成果を出したいフリーランスエンジニアにおすすめのエージェントサービスです。
レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、IT/Web系フリーランスエンジニアの支援に特化したエージェントサービスです。豊富な取引実績を持ち、企業からの信頼も厚いことから高単価な案件を扱っています。また、案件の相談に加えキャリア相談もできるので、キャリアプランに悩むフリーランスエンジニアにもおすすめです。
フリーランスエンジニアにおすすめな理由は、現場を理解している担当者が案件を紹介してくれるからです。ITやエンジニアに関する知識が豊富なので、取引先やエンジニアとの認識のズレがなく、希望に合った案件を紹介してくれます。1つ1つの仕事が実績となるフリーランスエンジニアにとって案件のマッチングは重要なので、安心して利用できるエージェントサービスといえます。
ミッドワークス
ミッドワークスは、ITフリーランスエンジニア専門のエージェントサービスです。エンジニアのキャリアに合う働き方を提供してくれます。3,300件以上(2022年7月時点)の案件があるうえに、その多くが非公開案件です。幅広いタイプの案件から、自分に合ったプロジェクトに参画できます。さらに、取引先の企業と連携することで、最短1日で案件への参画を実現するスピード感も魅力です。
フリーランスエンジニアにおすすめな理由は、継続的なサポートがあるからです。プロジェクト参画後も長期的に案件の継続をサポートし、仕事が途切れた場合は、一定の条件を満たすことで報酬の60%を保障してくれます。収入の安定が重要なフリーランスエンジニアにとって、魅力的なシステムでしょう。
まとめ
フリーランスエンジニアは、さまざまな理由から「やめとけ」と言われることも多いです。実際にフリーランスになって失敗してしまっている人もいるので、独立を考えているなら本記事で紹介したポイントを実践してみてください。
営業活動やクライアントとの交渉が不安な人や、より高単価な案件を獲得したい人は、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。ITプロパートナーズなら無料で登録できるので、まずは登録して案件を探してみてはいかがでしょうか。
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