フリーランスエンジニアの寿命は何歳まで?短いと言われる理由や実態

こんにちは、ITプロマガジンです。

フリーランスエンジニアとして独立するにあたって、「何歳まで働けるのだろうか」という不安を抱く人は少なくありません。エンジニアには「35歳定年説」もあるため、若くないと稼げないと考えている人もいるでしょう。しかし実際には、長く働き続けているフリーランスエンジニアは大勢います。

この記事では、フリーランスエンジニアの寿命の実態や短いと言われる理由、年齢を重ねてからも働き続けるために大切なことなどを解説します。

なお、まずフリーランスエンジニアの仕事内容や実態など基本情報を知りたい方は、以下の記事を併せて参考にしてください。

▶︎ フリーランスエンジニアとは?仕事内容や今から目指す人が知るべき実情

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フリーランスエンジニアの寿命は短い?

エンジニアやプログラマーといった職種には、かつて「35歳定年説」がありました。これは、さまざまな理由により、エンジニアは35歳前後で現場を離れざるを得なくなるというものです。

長らく当たり前のように唱えられていた説ですが、現在では一般的ではありません。IT人材の人手不足は依然として深刻で、フリーランスエンジニアの需要も高いままです。実際に35歳以上のエンジニアが大勢フリーランスとして活動しています。

そもそもフリーランスエンジニアには定年がなく、65歳以上になっても働き続けることは十分に可能です。「フリーランスエンジニアの寿命は短い」という説は、時代にそぐわないでしょう。

フリーランスエンジニアの年齢的な限界や生存戦略については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

フリーランスエンジニアに年齢の限界はある?年代別の実態と生存戦略

フリーランスエンジニアとして活躍している人の年齢層

弊社ITプロパートナーズの独自調査によると、フリーランスとして独立する年齢で最も多いのは30代です。とはいえ、40代で独立する人も決して少なくありません。

また、Relanceが公開している調査結果をもとに年齢別にフリーランスエンジニアの年商を見てみると、キャリアの蓄積とともに年商のボリュームゾーンが上がっていく傾向が確認でき、年齢を重ねても活躍している人が多いことが分かります。具体的には、20代・30代では年商300万円以上500万円未満が多く、40代では500万円以上800万円未満が中心となっています。

さらに「フリーランス白書2023」のデータによると、実際にフリーランスとして働いている人の年齢別の割合は、「40~45歳未満」が19.8%で最多です。2番目に多いのは「45~50歳未満」で17.3%、3番目は「50~55歳未満」で16.5%となっています。

このデータは職種を問わないものですが、フリーランスのうちWeb・クリエイティブ系やエンジニア系の分野で活躍する人は3割強にものぼります。つまり40歳、50歳を超えてもフリーランスエンジニアとして活動する人は多く、需要もあると言えるでしょう。

フリーランスエンジニアは寿命が短いと言われる理由

フリーランスエンジニアについては、「年齢とともに続けにくくなる」「長く活躍するのは難しい」といった見方がされることがあります。その主な理由は以下の通りです。

  • 若手に仕事を奪われる
  • 最新技術のフォローアップが難しくなる
  • 体力低下によりパフォーマンスが下がる

ここでは、それぞれの理由について具体的に整理していきます。

若手に仕事を奪われる

「なるべく若いエンジニアに仕事を依頼したい」と考えるクライアントが多いと、年齢が不利になることがあります。ベテランが避けられる大きな理由の1つが、単価の高さです。作業のクオリティとスピードが同じエンジニアが複数いた場合、単価が低めな若い人が優先されるのは、ある程度は仕方がないことだとも言えるでしょう。

また、プロジェクトチームのメンバーと同年代のエンジニアを求めるケースや、ターゲットとなる年齢層に近い人材を募集するケースもあります。

最新技術のフォローアップが難しくなる

年齢が上がることで、最新技術やトレンドについていくのが難しくなるという見方もあります。従来のやり方に固執したり、新しい手法を拒絶したりすることが続けば、クライアント側は仕事を依頼しにくくなってしまうでしょう。

もちろん、ベテランエンジニアの全員が最新技術に疎いというわけではありません。しかし場合によっては、年齢だけを見て「新しい情報を吸収する能力が低下している」と思われてしまう可能性があります。

体力低下によりパフォーマンスが下がる

歳を重ねることで体力が低下し、多くの仕事をこなせなくなるという見方から、寿命が短いと言われることがあります。そもそもエンジニアは激務というイメージが強く、体力がなければ務まらないと考える人もいるでしょう。

また、加齢による肩こりや腰痛といった不調が出てくると、作業効率が落ちがちになることは否めません。フリーランスエンジニアとして長く働き続けるためには、できるだけ体力を維持することや、体調を整えることも重要です。

フリーランスエンジニアは寿命が短いとは言い切れない理由

フリーランスエンジニアは「年齢とともに仕事が減る」と言われることがありますが、実態を見ると必ずしもそうとは言い切れません。評価の基準や市場環境、キャリアの選び方によっては、長く活躍し続けることも十分に可能です。

主な評価軸は年齢ではなくスキル・実績である

クライアントがフリーランスエンジニアに求めているのは、年齢よりもスキルや実績です。そのため、若さではなく、「どのような課題を解決できるか」「どのレベルのアウトプットを安定して出せるか」という点が評価対象となります。

該当の案件に役立つような開発経験や専門性、実績を明確に示せるフリーランスであれば、年齢に関係なく案件を獲得することは十分に可能です。特定分野での強みや継続的な成果を持つエンジニアほど、長期的に求められやすい傾向があります。

IT業界は深刻な人手不足の傾向がある

IT業界全体では、エンジニアの人材不足が慢性的な課題となっています。新しい技術領域が次々と生まれる一方で、十分な経験を持つ人材は限られており、若手だけに採用対象を絞ると必要な人材を確保できないケースも少なくありません。

そのため、多くのクライアントは年齢よりも即戦力性や専門性を重視し、幅広い層のフリーランスエンジニアに目を向けています。こうした市場環境も、年齢を重ねたフリーランスが活躍し続けられる理由の1つです。

キャリアパスの自由度が高い

フリーランスエンジニアは、特定の職種や役割にこだわる必要がありません。開発スキルを軸にしながら、設計、テックリード、コンサルティング、PMなど、さまざまなキャリアパスを選択できます。

仮に特定の技術や職種の需要が低下したとしても、スキルを応用して別の領域へシフトして、市場価値を維持することも可能です。このように柔軟性が高いからこそ、フリーランスエンジニアは長く働きやすいとも言えます。

フリーランスエンジニアとしての寿命を延ばすためのポイント

フリーランスとして長く活動するためには、年齢を意識するよりも、日々の行動や選択が重要になります。特に次のようなポイントを意識すると、継続的に案件を獲得しやすくなります。

  • 案件の取り方の幅を広げる
  • クライアントとの信頼関係・人脈をつくる
  • 最新技術のキャッチアップを継続する
  • マネジメント職のスキルを磨く

以下で、それぞれの考え方を整理します。

案件の取り方の幅を広げる

フリーランスエンジニアとして長く活躍するためには、案件獲得方法の幅を広げることがポイントです。

案件獲得の方法を限定してしまうと、市況や条件の変化に影響を受けやすくなります。フリーランスエージェントの活用に加え、直接契約、知人からの紹介、コミュニティ経由など、複数の手段を併用すれば、安定して案件を獲得しやすくなります。また初めての方法に挑戦してみれば、思わぬ魅力的な案件に出会えることもあるのでおすすめです。

フリーランスの安定した仕事の取り方・探し方とは?継続のコツも紹介

クライアントとの信頼関係・人脈をつくる

寿命が短いという意見の多くは、「新しいクライアントと契約する際に不利になる」という観点からの考え方です。クライアントとの信頼関係や仕事を回してもらえる人脈があれば、長く仕事を続けることは十分に可能だと言えるでしょう。フリーランスには定年がないため、仕事を依頼してくれるクライアントが存在する限り働き続けられます。

とはいえ、信頼関係は一朝一夕で築けるものではありません。フリーランスエンジニアとして働き続けたいのであれば、獲得した案件を誠実にこなし、付き合いを深めていくことが重要です。

最新技術のキャッチアップを継続する

エンジニアとして働き続けるには、現状に満足せず、常に最新情報をキャッチアップしてスキルアップする必要があります。経験のあるジャンルや言語だけを武器にするのではなく、新しい分野にも積極的に挑戦しましょう。新旧の技術を使いこなせることは、大きなアドバンテージとなります。

常に最新技術を追い続けるには、義務感を持って取り組むだけでなく、好奇心や興味を持ち続けることも心がけなくてはなりません。モチベーションをキープしつつスキルアップしていくことが、エンジニアとしての寿命を延ばすことにつながります。

フリーランスエンジニアのスキルアップ方法6選とその重要性

マネジメント職のスキルを磨く

PM/PLといったマネジメント職の経験を積み、より上流工程に携わることで生き残るという方法もあります。

年齢が上がると、チームやプロジェクトをまとめるマネジメントのスキルが求められることが増えてきます。マネジメント職は経験がものをいう部分が大きいため、実績を生かしやすいと言えるでしょう。

いつまでも同じ働き方を続けていると、いずれ単価が低く体力もある若手に仕事を奪われてしまいかねません。経験を生かし、年齢に応じたキャリアパスを考えることが重要です。

フリーランスが上流工程の案件を獲得する方法と必要スキル、案件例

年齢が上がっても使えるフリーランスエンジニアの案件探しの方法

フリーランスエンジニアとして長く活動するためには、年齢に左右されにくい方法で案件を探すことが重要です。ここでは、年齢が上がっても使いやすい代表的な方法を紹介します。

  • フリーランスエージェント
  • スキルシェア
  • SNS

それぞれの特徴を理解し、自身の状況に合わせて使い分けることがポイントです。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントとは、個人で仕事を請ける人と仕事を依頼したいクライアントを仲介するサービスです。年齢に関係なく利用でき、登録するだけで経験や実績に応じた案件を紹介してもらえます。

フリーランスエージェントが取り扱う案件は難易度が高いものも多く、経験豊富な人ほど有利でしょう。また、「週に2~3日稼働」のような、体力的な負担が少ない案件もあります。加えて、仕事を獲得するために自分自身で営業する必要がないのもメリットです。業務に集中できるぶん、スキルアップや勉強の時間も確保しやすくなります。

フリーランスエージェントおすすめ31選【2025年最新版で徹底比較】

フリーランスエージェントである弊社ITプロパートナーズでは、実務経験豊富な方に高単価な案件を紹介しています。エンド直が9割で自社開発案件も豊富なので、自身のスキルアップにもつながります。どのような案件が獲得できるのか、興味のある方はぜひお気軽に案件を閲覧ください。

スキルシェア

スキルシェアとは、自分自身が持つスキルを商品として出品できるサービスのことです。「Pythonのコードを書きます」「プログラミングを教えます」のように、自分でサービス内容や価格などを自由に設定できるのが大きな特徴です。

出品すれば必ず稼げるというわけではないものの、口コミなどで高い評価を得られれば、継続的に受注しやすくなります。さらに匿名性が高く、本名や年齢層を明かさずに受注することも可能です。出品側が販売メニューを作れるスタイルだからこそ、やりたい仕事で稼ぎやすいのもメリットと言えます。

スキルシェアサービスに関しては、こちらの記事も合わせてご覧ください。

スキルシェアサービスおすすめ29選一覧!副業で稼ぐコツも紹介

SNS

さまざまなSNSで発信や情報収集をし、幅広い人と交流することで案件を探す方法もあります。SNSでは基本的に年齢を公開する必要がないため、年齢による先入観を持たれにくいでしょう。

発信内容や実績、人柄や仕事に対する考え方など、年齢以外の要素で興味を持ってもらえることは、ベテランにとって大きなメリットです。SNSを通じて「この人にぜひ仕事をお願いしたい」と感じたクライアントから声がかかることも珍しくありません。ただし使い方や発信内容によっては、炎上するリスクがある点には注意が必要です。

フリーランスエンジニアが目指せる長期的なキャリアパス

フリーランスエンジニアとして長く活躍するには、開発スキル以外でも勝負できるようにキャリアパスを描くことが重要です。年齢を重ねても働きやすい代表的な選択肢としては、次の3つが挙げられます。

  • PM/PL
  • ITコンサルタント
  • 起業家

それぞれの特徴を理解し、自身の志向や強みに応じて検討することがポイントです。

フリーランスエンジニアのキャリアパスの描き方と実例7選

PM/PL

PMやPLは、年齢を重ね経験を積むほど活躍しやすい職種です。マネージャーやリーダーに求められるスキルは、リーダーシップやマネジメントスキル、問題解決力など多岐にわたります。これらは座学のみで身につくものではなく、業務に関する深い理解と豊富な実務経験が必須です。長年にわたってエンジニアとして生きてきたベテランだからこそ、こなせる仕事だと言えます。

フリーランスエンジニアとしてある程度の実績を積んだら、PMやPLを目指してみることをおすすめします。

フリーランスPMの仕事内容や年収については、こちらの記事をご覧ください。

フリーランスのプロジェクトマネージャー(PM)になる方法と単価相場

ITコンサルタント

ITコンサルタントの仕事は、ITに関する課題を抱えるクライアントの相談に乗り、問題解決のためにアドバイスをすることです。ITコンサルタントとしての案件を請けるには、豊富な知識と実績が欠かせません。さらに深い洞察力や論理的思考力も求められます。そのため経験の浅い若者よりも、経験豊富なフリーランスエンジニアのほうが有利になりやすい職種だと言えるでしょう。

年齢が上がることには、マイナス面だけでなくプラス面もあります。仕事を長く続けるためには、経験や実績をプラスに転化できる職種を目指すことも重要です。

フリーランスのITコンサルタントになる方法に関しては、こちらの記事をご覧ください。

フリーランスITコンサルタントになるには?独立後の年収や案件例

起業家

フリーランスエンジニアには、思い切って起業するという選択肢もあります。自分で仕事を生み出すことができれば、年齢に関係なく長期的に稼ぐことが可能です。

起業すれば、「こういうサービスがあったらいいな」と思うものを形にして売り出したり、スクールを立ち上げたりなど、自分のやりたいことや適性があることを仕事にできます。規模が大きくなれば、数十年と続く企業になる可能性も決してゼロではありません。まずはハードルが低めな一人起業からチャレンジしてみることをおすすめします。

エンジニアの起業についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。

ITエンジニアが独立・起業に向いている理由と成功に必要なスキル

まとめ

本記事では、フリーランスエンジニアの寿命が短いと言われる理由や、その背景にある業界構造を整理したうえで、年齢だけで評価が決まるわけではないという点を解説してきました。実際の現場では、年齢よりもスキルや実績、信頼関係が重視されるケースが多く、キャリアの選択肢も1つではありません。

フリーランスとして長く活躍するためには、案件の獲得方法の拡大や、クライアントとの関係構築、技術のキャッチアップ、マネジメントスキルの習得など、意識的なキャリア設計が欠かせません。年齢を重ねても選ばれ続けるエンジニアを目指すなら、将来を見越して戦略的に準備を進めましょう。

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