セキュリティエンジニアはやめとけ・きついと言われる理由と実態

こんにちは、ITプロマガジンです。

情報セキュリティには必要不可欠なセキュリティエンジニア。NRIセキュアテクノロジーズ株式会社の2021年の調査によると、「日本企業の9割がセキュリティ人材の不足を感じている」という結果になりました。

このことからセキュリティエンジニアは今後も高い需要が見込まれると予想されますが、なかには「やめとけ」という意見も見られます。

この記事ではセキュリティエンジニアはやめとけと言われる理由について解説するとともに、必要スキルやおすすめの資格、セキュリティエンジニアになる方法などについてお伝えしています。

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Contents

セキュリティエンジニアの仕事内容や年収とは

セキュリティエンジニアとは、システムをサイバー攻撃から守るエンジニアであり、IT化が進む現代では必要不可欠な存在です。対応範囲はシステム設計や構築・運用・調査・改善が中心で、具体的には次のような仕事を担当します。

  • 企画・提案
  • 設計
  • 実装・テスト
  • 運用・保守

全てに関わることもあれば、一部の業務を専門的に担当する場合もあるため、仕事量はさまざまです。

気になる年収はどうでしょうか。正社員の平均年収は594万円とされており、月収なら約49.5万円です。一方、ITプロパートナーズに掲載されているフリーランス向けの案件では、想定月収40万~60万円が多い傾向にあります。

会社員のセキュリティエンジニアと比べてフリーランスの方が、スキルによっては高収入が期待できると言えるでしょう。

セキュリティエンジニアの平均年収は?1000万目指せるかも解説

セキュリティエンジニアはやめとけと言われる理由

需要や平均年収も高いセキュリティエンジニアですが、なぜ「やめとけ」と言われるのでしょうか。5つの理由について解説します。

仕事の責任が重い

セキュリティを守ることが仕事であるため、被害が発生した時の対応にプレッシャーを感じ、きついと感じる場合があります。

もし、情報漏洩やサイバー攻撃などの被害があると企業に重大な損害となり、多くの利用者にも影響を及ぼすことになります。利用者からの信頼は失われ、損害賠償による経営悪化の可能性も捨てきれません。

被害を防ぐためにもセキュリティエンジニアは十分な調査・対策を講じて業務にあたりますが、責任の重さに精神的な負担を感じてしまう場合があるのです。

インシデントの対応が大変

セキュリティ上のインシデントが発生すると多くの業務が発生し、激務になるケースがあります。十分な対策を講じてシステムを設計しますが、全てを完全に防げるとは限りません。

いつインシデントが発生するか分からないうえに、迅速な対応が求められるため、セキュリティエンジニアは夜間や休日でも作業にあたることがあります。復旧後も原因調査や報告などに追われることになり、体力的・精神的にきついと感じる場合があるのです。

勉強に終わりがない

IT業界は技術革新が著しく、不正アクセスやサイバー攻撃も複雑化しています。インシデントの発生件数も年々増加しており、2022年上半期の集計では前年よりも200件以上多い件数が確認されました。

そのためセキュリティエンジニアは、新しい技術・新しい脅威の登場など、常に最新情報をキャッチアップしなければなりません。時にはプライベートの時間を削って勉強しなければならず、終わりがない状況に疲れてしまうことが考えられます。

クライアント対応がストレスになる

エンジニアと言えども、仕事をするうえでクライアントとのコミュニケーションは避けられません。セキュリティエンジニアはクライアントに現在の状況やセキュリティ上の問題を説明し、理解してもらう必要があります。

システムの脆弱性などへは早急な対応が必要であり、システムをダウンさせて作業を行うケースもあるでしょう。しかし、システムダウンなどは企業が損失を被る場合もあるため、説得などの対応が大変と感じる場合があります。

嫌われ役になりやすい

セキュリティエンジニアの努力の成果は、極端に言えば「何も起こらないこと」であり、目に見える成果に表れにくいと言えます。そのためあまり感謝されず、むしろ「面倒なことを言ってくる厄介な存在」として見られることも。

企業にとってセキュリティの確保は重要で、優先事項のはずですが、それが生産性の妨げになる時もあります。そのため、その業務を担当するセキュリティエンジニアが嫌われ役になることもあるのです。

セキュリティエンジニアはやめとけと言いきれない理由

セキュリティエンジニアはやめとけとされる5つの理由を紹介しました。しかし、そうとも言い切れない理由もあります。ここでは、セキュリティエンジニアになるメリットについてお伝えしましょう。

セキュリティ分野特有の楽しさがある

セキュリティ分野を目指す人のなかには、「攻撃手法の研究」や「侵入経路のシミュレーション」が楽しいなど、仕事自体に面白さを感じる人がいます。

また、システムの脆弱性を発見するなど宝探しに似た側面もあることから、少なからずゲーム性がある仕事とも言えるでしょう。

セキュリティエンジニアは最新情報をキャッチアップし、勉強しつづけることが必要と前述しましたが、新しい知識・刺激を好む人にとっては魅力的な仕事にもなり得るのです。

将来性があり安定収入が期待できる

IT化が広がる一方でセキュリティ人材の不足が懸念されており、企業もそれを強く感じている状況です。さらにセキュリティインシデントの発生件数も年々増加傾向にあるため、トラブルに対応できるセキュリティエンジニアは安定した需要が見込まれます。

求人ボックスで検索すると、2022年10月時点でセキュリティエンジニアの求人はおよそ4万件。求人数が豊富で、前述の通り平均年収も高いことから、将来性と安定収入が期待できる職種だと言えます。

セキュリティエンジニアの将来性は?需要はこれから増えるのか調査!

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やりがいを感じられる

セキュリティエンジニアの仕事は、仕事の責任が重くプレッシャーになると前述しましたが、人によってはその責任感が「やりがい」につながります。

サイバー攻撃や不正アクセスを防いでセキュリティの安全を守ることは、企業や利用者の資産を守ることになり、社会貢献にもなるからです。

また、システムの脆弱性をいち早く見つけられた時には、事故を未然に防いだことへの達成感や満足感も感じられるでしょう。

キャリアの選択肢が豊富

セキュリティエンジニアは、キャリアアップの選択肢が豊富なのも特徴です。幅広いスキルが必要とされる仕事であるため、活躍できる職種・業界も多岐にわたります。例えば、次のような職種が挙げられるでしょう。

  • セキュリティコンサルタント
  • セキュリティアナリスト
  • セキュリティ責任者
  • ホワイトハッカー
  • フリーランスエンジニア

詳しくは「セキュリティエンジニアからのキャリアパスの選択肢」の項目で解説します。

セキュリティエンジニアに向いている人の特徴

セキュリティエンジニアになるために、技術力やセキュリティに関する知見は必須ですが、それ以外の部分も重要です。ここでは、メンタリティ面を中心にセキュリティエンジニアに向いている人の特徴を解説します。

注意深い

注意深くシステムを点検しなければ気が済まず、わずかな脆弱性も見逃さないという意識の人がセキュリティエンジニアに向いています。

セキュリティエンジニアはクライアントのニーズに応えながら、高いセキュリティ環境を構築する仕事です。しかし、全体としては優れたシステムでも、たった1点の穴で破られてしまうのがシステムセキュリティでもあります。

システム設計や機器設定は正確に行わなければならず、些細なミスも許されないため、いい加減な仕事をする人には不向きでしょう。集中力があって注意深く、正確性を兼ね備えた人におすすめの職種です。

柔軟な思考ができる

既存の考え方にとらわれず、新しいセキュリティ手法を柔軟に取り入れられる人がセキュリティエンジニアに向いています。

サイバー攻撃は「DDoS攻撃」のような古典的な方法のみならず、「エモテット」のような比較的新手の攻撃手法まで幅広く存在し、今後も数々の手法が開発されていくことが予想されるでしょう。

そのためにはあらゆる状況を想定し、解決策を見つけ出す柔軟な発想力が必要です。加えて、最新技術や知識など積極的な学びが苦にならないことも重要な要素と言えます。

責任感や正義感が強い

「自社を守る」「ユーザーを守る」「取引先を守る」という責任感や正義感を持ち、実際に行動に移せる姿勢の人はセキュリティエンジニアに向いているでしょう。

セキュリティ上のトラブルは自社やユーザー、取引先にも影響を及ぼし、深刻な被害にもつながることがあります。その被害から多くの人を守りたいという気持ちは、セキュリティエンジニアとして働くモチベーションにつながるでしょう。

すでに解説した通り身体的に大変な業務もあり、最後までやり遂げる力が求められますが、責任感や正義感のある人にとっては、やりがいのある仕事とも言えます。

セキュリティエンジニアに必要なスキル

セキュリティエンジニアにIT知識が必要なのは当然ですが、そのほかにも法律知識やコミュニケーションスキルなどが求められます。ここからはセキュリティエンジニアに必要なスキルについて見ていきましょう。

ITインフラ全般のスキル

セキュリティエンジニアは企画から運用・保守まで、携わる業務範囲が幅広く、サーバー・ネットワーク・クラウドなどインフラ系全般の知識が求められます。

各種OSはもちろん、「サーバーの仮想化」に対応する知識・スキルも身につけ、日々アップデートしていくことも大切でしょう。また、安全な「ネットワークの構築・運用」についてのスキルも不可欠です。
さらに近年はクラウドサービスの需要も増えているため、SaaSやIaaSなどのクラウドサーバーに関する知識・スキルも欠かせません。

セキュリティ関連の法律知識

情報セキュリティの重要性が高まるとともに、法整備も進んでいます。セキュリティエンジニアはそのようなセキュリティに関する法律知識も身につけなければなりません。

以下は、情報セキュリティ関連の法律の例です。

  • 個人情報保護法
  • 不正アクセス禁止法
  • マイナンバー法
  • サイバーセキュリティ基本法
  • 電子署名法

今後、情報セキュリティ関連の法律が新たに施行されたり、既存の法律が改定・改正されたりなどの変化があることも考えられます。そのようなセキュリティ関連の法律についての最新情報を、常に把握しておくことが必要です。

コミュニケーション・プレゼンテーションのスキル

セキュリティエンジニアは、クライアントに現在の状況やセキュリティ上の問題を説明し、理解してもらう必要があると前述しました。

セキュリティ対策の提案や、システムに関する情報のヒアリングなど、クライアントとの打ち合わせや意見交換をする場面は多々あります。

クライアントのなかにはITやセキュリティに関する知識が少なく、専門用語を並べられても理解できないケースもあるでしょう。そのような場合でも分かりやすく説明し、納得してもらうためのコミュニケーション・プレゼンテーションのスキルが必要です。

セキュリティエンジニアを目指す方におすすめの資格

セキュリティエンジニアに資格は必須ではありませんが、保有していると技術と知識の証明になる資格はあります。ここではセキュリティエンジニアにおすすめの資格を3つ紹介します。

セキュリティエンジニアの資格でおすすめは?難易度別に試験を解説!

セキュリティエンジニアの資格一覧!難易度別でオススメを紹介

基本情報技術者・応用情報技術者

基本情報技術者」は経産省が認定する国家資格で、高度なIT人材となるために必要な基本的な知識・スキルがあり、それを実践的に活用できることを証明する資格です。

ただし、これから情報技術を学ぶのであればこの資格でも問題ありませんが、さらに高度かつ幅広い知識が必要なセキュリティエンジニアには、やや物足りなさを感じます。

できれば、次のステップである「応用情報技術者」まで習得し、管理・経営までの幅広い知識と応用力を身につけたいところです。

シスコ技術者認定(CCNA)

シスコ技術者認定(CCNA)は、ネットワーク機器の大手シスコシステムズ合同会社が主催する資格制度です。民間資格ですが、ネットワークに関する基礎知識を体系的・効率的に学ぶことができ、取得しているとセキュリティエンジニアへの就職・転職に有利とされています。

認定プログラムは次の4つに分かれていて、段階的に難易度が上がります。

  • エントリー
  • アソシエイト
  • プロフェッショナル
  • エキスパート

CISSP

CISSP(セキュリティ プロフェッショナル認定資格制度)は、セキュリティ専門家としてのスキルを証明する国際資格です。アメリカの非営利団体「(ISC)2 :国際情報システムセキュリティ認証コンソーシアム」が実施しています。

アメリカでは国家安全保障局でセキュリティ従事者の推奨資格となっていて、国際的にも信頼性の高い資格です。実務経験も必要なハイレベルの資格ですが、セキュリティエンジニアとして世界で活躍することを視野に入れるなら取得しておきたいところです。

未経験からセキュリティエンジニアになる方法3選

将来性もあり、高い安定収入も望めるセキュリティエンジニアですが、未経験からでもなれるのでしょうか。未経験でセキュリティエンジニアになる方法を3つ紹介します。

未経験OKの求人に応募する

1つは未経験者歓迎で、社内研修により教育を受けられる企業の求人に応募する方法があります。採用されやすいように、初心者向けの資格を取得すると役立つでしょう。

情報セキュリティ関連の人材不足もあり、未経験者を採用して入社後に教育する体制を用意している企業は多く見られます。求人ボックスで「セキュリティエンジニア 未経験」と検索すると、2022年10月時点で約1万件の求人がヒットしました。

ただし会社によっては望むスキルが学べない、または希望する部署へ配属されないといった可能性があることも考慮しましょう。

社内で異動できないか交渉する

2つ目は、今の勤務先でセキュリティエンジニアになる方法です。社内でセキュリティエンジニアの募集があるかどうか確認してみましょう。今の会社に不満がなければ、転職先選びに失敗するリスクを抑えながらセキュリティエンジニアになることができます。

ただし、この場合は基本的に独学で必要なスキルを身につけなければなりません。セキュリティエンジニアに必要な幅広い知識を完全独学で身につけるのは大変なので、専門スクールなどに通って体系的・網羅的に学ぶのがおすすめです。

社内でセキュリティエンジニア向けの研修を実施しているなら、ぜひ活用しましょう。

エンジニア系の他の職種からスタートする

IT業界そのものが未経験の場合、いきなりセキュリティエンジニアを目指すのではなく、まずは他のエンジニア職種になるというのも1つの方法です。

例えば、システムエンジニアやWebエンジニア、サーバーエンジニアなどで経験を積んでからセキュリティ面も担当できるようにシフトしていく方法があります。資格取得などで段階的にステップアップすれば、セキュリティエンジニアに必要な知識を身につけられます。

何らかの開発経験があればセキュリティエンジニアの求人で採用されやすくなるでしょう。

セキュリティエンジニアからのキャリアパスの選択肢

セキュリティエンジニアはキャリアの選択肢が豊富とお伝えしました。ここではキャリアパスの具体的な選択肢について紹介します。

セキュリティコンサルタント

セキュリティエンジニアとしての経験と実績を活かして、セキュリティコンサルタントになるという選択肢があります。

セキュリティコンサルタントとは、セキュリティに関する課題に向き合い、解決の手助けをする職種です。例えば以下のような仕事を担当します。

  • セキュリティに関する戦略立案
  • マネジメント支援
  • 運用体制構築
  • 実行支援

業務フローを理解し、最善のセキュリティを提案できるスキルが求められます。さらに企業規模や予算に応じた提案をするために、経営者の視点も必要でしょう。

ホワイトハッカー

ホワイトハッカーもセキュリティエンジニアのスキルと関係の深い職種です。

ハッカーには「ブラックハッカー」と「ホワイトハッカー」の2種類があります。悪意を持って不正アクセスやサイバー攻撃をするのが「ブラックハッカー」ですが、「ホワイトハッカー」は、その知識やスキルを善良な目的に利用する人を指します。

ホワイトハッカーの主な仕事はサイバー犯罪に対応することです。セキュリティに問題がないかを診断するために、システムに侵入するテストを行うなどの業務を担当します。勤務先はIT関連企業だけでなく、商社や金融業、官公庁など幅広い選択肢があります。

フリーランスエンジニア

フリーランスエンジニアは即戦力が求められる働き方なので、セキュリティエンジニアとしての経験・実績のある人は歓迎されやすいでしょう。

案件の獲得方法には人脈やSNS、クラウドソーシングなどがありますが、特にフリーランス向けのエージェントサービスがおすすめです。エージェントサービスでは、希望条件やスキルにマッチした案件をスタッフが紹介してくれるため、営業活動に手間をかけなくても仕事を見つけることができます。

セキュリティエンジニアはフリーランスになれる?単価や案件例も紹介

まとめ

セキュリティエンジニアの仕事や年収、「やめとけ」と言われる理由について解説しました。責任の重さや身体的なきつさを理由に「セキュリティエンジニアはやめとけ」と言われることがあります。

しかし、IT化が進む現代では、セキュリティエンジニアは「なくてはならない存在」であり、やりがいや将来性のある仕事です。高い知識やスキルは求められますが、フリーランスとして独立など、さまざまなキャリアパスの選択肢もあります。このようなマイナス面・プラス面を比較して、自分に合っているかどうかを検討しましょう。

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