こんにちは、ITプロマガジンです。
クライアント企業に出向いて働くのが「常駐型フリーランス」ですが、「実際どんな働き方をしているのか」「在宅型と比較した際のメリット・デメリットを知りたい」といった疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
また、そもそも自分が常駐型と在宅型、どちらに向いているのか分からない、という方もいるかと思います。
そこでこの記事では、常駐型フリーランスのリアルな働き方やメリット・デメリットについて詳しく解説しながら、常駐型フリーランスに向いている人・向いていない人の特徴、働く際の注意点などを紹介しています。良質な常駐型案件を獲得する方法、見極め方についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
常駐型フリーランスの働き方とは?
常駐型フリーランスとは、会社員と同じようにクライアントの指定するオフィス・現場に一定期間出向いて働くフリーランスを指します。一般的にフリーランスエンジニアといえば自宅などで働く在宅型(請負型)をイメージする人が多いかと思いますが、実際には常駐型の案件も少なくありません。
常駐型と請負型の違いを次の表で見てみましょう。
常駐型 | 在宅型 | |
---|---|---|
働き方 | 出社 | 主に在宅 |
報酬 | 準委任契約の場合は契約締結時に定めた金額が、契約締結時に定められた期間ごとに支払われる | 請負契約の場合は成果物に対して、準委任契約の場合は業務遂行に対して報酬が支払われる |
契約 | 準委任契約が多いが請負契約の場合もある | 請負契約が多いが準委任契約の場合もある |
福利厚生 | なし | なし |
常駐型フリーランスは、主にフリーランスエージェントを通して契約することが多いです。常駐型はクライアントのオフィスで勤務するため、企業文化への順応やコミュニケーション能力が求められます。また、勤務時間が決まっていることも多いため、自由度も制限されますが、情報共有をリアルタイムで解決できる特徴があります。
以下、常駐型フリーランスとその他の働き方の違いについて詳しく解説します。
在宅型(請負型)との違い
在宅型(請負型)フリーランスは、主に自宅はカフェなどのインターネットが接続できる好きな環境で仕事をするフリーランスです。プロジェクトの進捗状況はオンラインで報告し、コミュニケーションも主にツールを使いリモートで行われます。
在宅(請負)フリーランスは自由度が高い分、自己管理やコミュニケーション能力が求められます。常駐型と違い、リアルタイムでコミュニケーションが取れない部分に違いがあります。
その他サービス開発型や派遣との違い
常駐型と在宅型がフリーランスの主な働き方ですが、その他にも「サービス開発型フリーランス」や、フリーランスと似て異なる「派遣」という働き方もあります。それぞれ違いを解説していきましょう。
サービス開発型との違い
サービス開発型のフリーランスは、企業から案件を請け負うのではなく自らサービスやアプリを開発し収益を得る働き方です。自分のアイデアやスキルを活かし、独自の事業を展開できるため、サービスが売れれば数千万や数億といった収益を出すことも可能です。
ただし、サービスやアプリが軌道に乗るまでには時間がかかることが多く、その間は収入が不安定になるため、別途クライアントから案件を請け負いながら生活しているフリーランスもいます。また、開発、運営、マーケティングなど、さまざまな部分を1人でこなさなくてはならず、実質起業に近い働き方であるといえるでしょう。
派遣との違い
派遣とは派遣会社を通じて一定期間、クライアント企業に就業し報酬を得る働き方です。報酬は時給制となっていることが多く、クライアントから直接もらうのではなく、派遣会社を経由して支払われます。また契約もクライアント企業ではなく、派遣会社と労働契約を結び、クライアントの指示や監督のもと業務を行います。
また、そもそも派遣はフリーランスではないため、福利厚生や労働条件が一定の水準で保証されていることが多いです。
常駐型フリーランスとして働くメリット
常駐型フリーランスには、主に次のようなメリットがあります。
- 一定のリズムで生活できる
- 周りの社員と一緒に仕事ができる
- 基本的に細かい指示は出されない
- 収入が安定しやすい
- 人脈を広げるチャンスがある
- 参画するプロジェクトを選べる
- 人間関係で悩むことが少ない
- 仕事での発生したお金を経費に計上できる
- さまざまな現場での経験を得られる
- 作業環境が整っている
以下、それぞれについて詳しく解説します。
1.一定のリズムで生活できる
常駐型フリーランスには勤務時間が定められていることが多く、会社員と同じように一定のリズムで生活できるのがメリットの1つです。
在宅型フリーランスの場合、働く時間を自由に決められる分、毎日のリズムが崩れやすくなる傾向がありますが、常駐型フリーランスであればそのような心配がなく、生活習慣の維持や健康管理もしやすいといえます。
また、仕事はクライアントのオフィスにて行うため、プライベートと明確に分けることが可能です。自宅で仕事ができる在宅型フリーランスでは、ともすればプライベートとの境界があいまいになってしまいがちですが、常駐型フリーランスであれば容易にオン・オフが切り替えられます。
2.周りの社員と一緒に仕事ができる
クライアントのオフィスに出向くことで、人との関わりが多くなるのも常駐型フリーランスのメリットです。
在宅型フリーランスの場合、1人で仕事をするケースが多いため、孤独を感じてしまうことがあります。一方、常駐型フリーランスであれば孤独を感じにくいうえ、クライアントの社員などと直接コミュニケーションを取ることによって、情報の共有や意思の疎通もスムーズになります。一緒に仕事をすることでさまざまな刺激を受け、モチベーションも維持しやすいでしょう。
3.基本的に細かい指示は出されない
常駐型フリーランスはクライアントのオフィスに勤務しますが、社員として雇用されているわけではないため、就業規則などに縛られる必要がありません。業務内容や進め方に細かい指示を出されることもなく、比較的自由が認められているケースがほとんどです。服装や髪型についても、過度に気を遣う必要はないでしょう。
ただし、チームの和を乱したり、他のメンバーに不快感を与えたりしないよう、最低限のモラルとビジネスマナーは不可欠です。
4.収入が安定しやすい
在宅型やサービス開発型と比べて収入が安定しやすいことも、常駐型フリーランスのメリットです。
在宅型では短期案件が多く、常に新しい案件を獲得する必要に迫られているフリーランスも少なくありません。また、サービス開発型は、収益が出るまでに時間がかかるうえ、必ずしも上手くいくとは限らないというリスクがあります。一方で、常駐型は長期案件が多く、結果を残すことで繰り返し契約が更新されることも珍しくありません。
5.人脈を広げるチャンスがある
常駐型フリーランスには、人脈を広げるチャンスがあるというメリットもあります。
在宅型フリーランスの場合、1人で仕事をすることが多く、クライアントともオンラインのみでのつながりとなるケースがほとんどです。そのため、人脈を広げるチャンスが多いとはいえません。一方、常駐型フリーランスであれば常に直接コミュニケーションが図れるため、人脈を広げるチャンスは豊富にあります。
同じオフィスで一緒に働く仲間としての信頼関係が築ければ、他部署の人間を紹介してもらうなど、さらに人脈が広がっていく可能性もあるでしょう。
6.参画するプロジェクトを選べる
常駐型フリーランスには、参画するプロジェクトを自由に選べるというメリットもあります。「高額報酬が得られる」「得意なスキルが活かせる」「興味がある」など、その理由も自由です。会社員のように、人事異動や人員配置によって参画するプロジェクトを強制されることはありません。
自分の市場価値を高めるために、将来性のある分野のプロジェクトに参画して最新スキルを身につけるなど、キャリアを考慮しながら戦略的に仕事を選ぶことも可能です。会社員がこれを叶えるには、転職するしかない場合もありますが、フリーランスであればフレキシブルに動けます。
7.人間関係で悩むことが少ない
常駐型フリーランスは、正社員と比べて人間関係で悩まされる心配は少ないです。特定の人間関係の中で仕事に取り組むのは、プロジェクトに参画している間だけだからです。たとえ人間関係に問題を感じても、悩むのはプロジェクトの期間だけで済みます。
常駐型フリーランスの場合、プロジェクトが終了すると、新しい企業へ移ることが多いです。職場での人間関係のいざこざに巻き込まれるリスクは少ないといえます。
8.仕事での発生したお金を経費に計上できる
常駐型フリーランスには、仕事で発生したお金を経費に計上して確定申告することで、節税ができるというメリットもあります。
会社員の場合、仕事で発生した経費は基本的に会社が負担してくれますが、それによって税金が控除されることはありません。一方、フリーランスは経費を計上することで、場合によっては会社員よりも税金を少なくし、手取り額を増やすことが可能です。
また、個人所有のパソコンや自動車など、会社員であれば経費として認められないようなものでも、フリーランスであれば仕事で使用する場合に限り、全額もしくは一部を経費として計上できます。
9.さまざまな現場での経験を得られる
案件ごとに異なるクライアントと取り引きすることで、さまざまな現場での経験を得られるのも常駐型フリーランスのメリットです。
会社員が他の企業の現場を知るには基本的に転職するしかありませんが、常駐型フリーランスであれば転職するほどの大きな手間をかけなくてもさまざまな企業の内部で働けます。案件によって、スタートアップから大手・有名企業まで多種多様なクライアントがあり、それぞれの業務の進め方や文化の違いに触れながら、多くの経験を積むことが可能です。
10.作業環境が整っている
常駐型フリーランスは、クライアントのオフィスで働くことになるため、インターネット回線やパソコンなどの作業環境が整っているのが一般的です。在宅型やサービス開発型では、全てを自分で揃える必要があるうえ、予算によってはパソコンのスペックが低かったり、周辺機器を満足に揃えられなかったりするケースも考えられますが、常駐型ではそのような心配はありません。
さらにクライアントによっては、最先端の機器や大規模な設備が整っており、個人では決して実現できないような快適な環境で働ける可能性があるのもメリットといえます。
常駐型フリーランスとして働くデメリット
常駐型フリーランスには多くのメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。
常駐型フリーランスになることを検討する際には、メリットだけではなく、これらのデメリットにも目を向けることが重要です。以下、それぞれについて詳しく解説します。
1.社内で孤独になることがある
常駐型フリーランスは、正社員が多いクライアントのオフィスで働くことで、外部の人間として疎外感を感じ、孤独になってしまうことがあります。
正社員同士であれば、1つの企業に所属する同じ立場の人間として一体感を抱きやすいところ、常駐型フリーランスはどうしても「外部からやって来たメンバー」という目で見られがちだからです。また、基本的に長期間一緒に働くことが前提となる正社員と違い、契約が満了すれば別の現場に移ることになるため、深い人間関係を築きにくいという点も一因でしょう。
2.福利厚生が適用されない
常駐型フリーランスには、会社員のような福利厚生は適用されません。社会保険や年金に自分で加入する必要があるうえ、保険料の半額を会社が負担してくれる会社員と違い、全額を自己負担でまかなう必要があります。
また、フリーランスが加入する国民年金は、会社員が加入する厚生年金と比べて将来受け取れる金額が少なくなるため、老後の資金計画も自己責任で考えておくことが重要です。
3.突然契約が終了する可能性もある
常駐型フリーランスには、突然契約が終了してしまうリスクがあります。会社員であっても、解雇や倒産によって突然仕事がなくなるリスクはありますが、一般的にその可能性は高いものではないでしょう。
フリーランスの場合、クライアントの業績悪化や方針変更などによって、契約期間中であっても突然終了となる恐れがあります。また、無事に契約が満了したとしても、次の案件が見つからなければ仕事がなくなり、収入はゼロになります。そのため、後述するフリーランスエージェントの活用などにより、継続的に案件を獲得するための工夫が必要です。
4.働く場所・時間帯の自由度があまり高くない
常駐型フリーランスは、在宅型フリーランスに比べて働く場所・時間帯の自由度があまり高くないのもデメリットといえます。
在宅型フリーランスの場合、働く場所や時間を自由に決めながら、自分のペースで仕事を進められますが、常駐型フリーランスでは、クライアントのオフィスに出社することが基本となるうえ、勤務時間も定められているのが一般的です。
そのため、「会社員時代と働き方があまり変わっていない」「毎日の通勤ラッシュにストレスを感じている」といった不満や悩みを抱える常駐型フリーランスもいます。
5.成果を出し続けるプレッシャーがある
常駐型フリーランスのなかには、成果を出し続けるプレッシャーが会社員時代よりも大きいと感じている人が少なくありません。
常駐型フリーランスは、会社員のように就業規則に縛られることがなく、基本的には細かい指示が出されることもない一方で、仕事の成果が重要視されるからです。実際、常に成果をあげ、クライアントを満足させる仕事をしていなければ、契約が終了となってしまうこともあります。
常駐型フリーランスに向いている人の特徴
以下のような人は、常駐型フリーランスに向いています。
- 専門的なスキルを持っている
- コミュニケーション能力・協調性がある
- 柔軟な働き方に適応できる
上記3点について、以下で詳しく見ていきましょう。
専門的なスキルを持っている
常駐型に限りませんが、フリーランスは基本的に即戦力が求められます。そのため、既に一定の実務経験があり、専門スキルを持っている人は、常駐型フリーランスに向いているといえるでしょう。
一方で、未経験の状態からいきなり常駐型フリーランスに転身するのは簡単ではありません。常駐型フリーランスを目指す場合は、まず会社員として実務経験を積むのが基本です。
コミュニケーション能力・協調性がある
クライアントのオフィスに出社し、他のメンバーと顔を突き合わせて仕事をするのが基本となる常駐型フリーランスには、コミュニケーション能力や協調性があることも重要です。専門的なスキルに加えて、チームメンバーと協力しながら仕事を進める姿勢が求められます。
当然その傾向は、1人で仕事をすることの多い在宅型フリーランスよりも強くなります。
柔軟な働き方に適応できる
常駐型フリーランスは、案件ごとにクライアントが変わります。クライアントによってオフィスの雰囲気や文化、仕事の進め方などが異なるため、柔軟な働き方に適応できる人が常駐型フリーランスに向いているといえます。
会社員であれば、自社の仕事の進め方やルールを一度覚えれば問題ありませんが、フリーランスは案件ごとに新しいことを覚える努力が必要です。環境の変化が苦にならず、スムーズに順応できる人でないと厳しいでしょう。
常駐型フリーランスに向いていない人の特徴
一方、以下のような人は常駐型フリーランスには向いていません。
- 働く場所や時間を自分で決めたい
- 新しい環境で人間関係を構築するのが苦手
- 実績やスキルが少ない
上記3点について、以下で解説します。
働く場所や時間を自分で決めたい
常駐型フリーランスの案件は働く場所や時間が条件に含まれているため、自分で働き方を決めたい人には向いていません。「自宅で仕事がしたい」「日によって働く時間を変えたい」といった人は、常駐型ではなく請負型の案件を選ぶのがおすすめです。
新しい環境で人間関係を構築するのが苦手
常駐型フリーランスは、案件が変わるたびに働く場所やメンバーが変わります。新しい環境で人間関係を構築するのが苦手な人にとっては、大きなストレスになるでしょう。人間関係の構築が苦手な人やコミュニケーション能力に自信がない人は、自分で自由に開発できるサービス開発型が向いています。
実績やスキルが少ない
先述のとおり、クライアントは即戦力となれる人材を求めています。そのため、そもそも実績やスキルが少ない人は、常駐型フリーランスの案件を受注するのは難しいでしょう。これは、請負型フリーランスも同様です。まずは、フリーランスエンジニアとして一人で案件に対応できるスキルを身につける必要があります。
常駐型フリーランスが案件を獲得する方法
フリーランスが常駐型案件を見つける方法を3つ紹介します。
- フリーランスエージェントを活用する
- 人脈を活用する
- 自分で営業して仕事を取る
順番に見ていきましょう。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスエージェントの活用は、常駐型フリーランスが案件を獲得するための有効な方法の1つです。
フリーランスエージェントとは、仕事を探しているフリーランスに対し、経験やスキルに見合った案件を紹介してくれるサービスです。クライアントとの条件交渉なども代行してくれるため、営業が苦手な人でも効率的に案件を獲得できます。
常駐型の案件が数多く登録されているほか、AI(人工知能)など最先端技術を扱う案件も探せるため、有効に活用することでキャリアを充実させることが可能です。
なお、弊社ITプロパートナーズでも、高単価の常駐型案件を数多く扱っています。ぜひお気軽にご相談ください。
人脈を活用する
常駐型フリーランスが案件を獲得するには、人脈を活用するという方法もあります。友人や知人から仕事を紹介してもらったり、かつての同僚や取引先が人材を探していないか問い合わせてみたりする方法です。
業界に関わる人物だけではなく、あらゆる人脈が仕事の経路となる可能性があるため、手持ちの名刺や連絡先を改めて確認することをおすすめします。
もし人脈不足を感じるのであれば、コミュニティなどに参加して人脈を広げる努力をすることも大切です。
自分で営業して仕事を取る
常駐型フリーランスは、自ら営業することで新規クライアントを開拓することもできます。自分のスキルや経験が活かせそうな事業を行っている企業に電話やメールでアプローチし、常駐型案件がないかを問い合わせる方法です。
また、自分のスキルや実績を、他の有益な情報とともにSNSやブログなどで発信しておくと、興味を示してくれた企業から問い合わせが入る可能性があります。
なお、フリーランスの営業方法について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご参照ください。
常駐型フリーランスとして働く際の注意点
常駐型フリーランスとして働く際は、気をつけたほうがよいこともあります。ここでは、常駐型フリーランスとして働く際の注意点を解説します。
体調管理を徹底する
常駐型フリーランスが体調を崩して仕事に穴を開けると、クライアントからの評価はもちろん、収入にも直結します。そのため、会社員以上に体調管理が重要です。会社員であれば有給休暇や休職制度を活用することもできますが、フリーランスにそのような保障はありません。
クライアントによっては、次項で解説する「精算幅」が適用され、多少の休みであれば報酬に影響しないケースもありますが、基本的には体調を崩して仕事を休むような事態は、収入減につながりやすいことを意識しておく必要があります。
精算幅について理解しておく
常駐型フリーランスとクライアントの契約には、精算幅が設定されていることがあります。精算幅とは、「定められた月額報酬を支払うのに必要な稼働時間(時間幅)」のことです。例えば、「精算幅:140〜180時間」と設定されている場合、1ヶ月の稼働時間が140時間を下回れば報酬が減額されてしまいます。一方で、180時間を超えると、報酬が上乗せされます。
休暇の取り方などにも影響するため、精算幅が設定されている場合は、その内容を正確に把握しておくことが重要です。
先方の社員と積極的にコミュニケーションをとる
常駐型フリーランスは、先方の社員と積極的なコミュニケーションを図るようにしましょう。
クライアントのオフィスに出社し、複数のメンバーで仕事を進める常駐型では、在宅型よりもコミュニケーションの重要性が高いといえます。外部のフリーランスという独立した存在ではあるものの、クライアントの正社員になったつもりで、チームに馴染むよう努力する意識が大切です。
情報漏洩には細心の注意を払う
常駐型フリーランスは、クライアントの社内に出社することになるため、在宅型フリーランスよりも機密情報に触れる機会が多くなります。そのため、情報漏洩には一層の注意を払うことが重要です。社内で先方のルールやガイドラインに従うのはもちろん、パソコン・USB・資料などを外部に持ち出すことのないよう十分に気をつけましょう。
万が一、自分の責任で情報漏洩が発生した場合、損害賠償を請求されることがあるうえ、フリーランスとしての信用を失い、今後の活動に支障をきたす恐れもあります。
違法な常駐案件には注意する
なかには違法な常駐案件も存在するため、注意しなければなりません。その代表例が、偽装請負です。
偽装請負とは、業務委託契約を結んでいるのに実態としては派遣契約になっている案件を指します。本来は企業側が業務指示や仕事ぶりの評価などをしてはいけない契約ですが、実際には派遣社員のように細かく業務の進め方などの指示を請けているケースも存在します。
また、契約に含まれない業務を依頼したり、残業や休日出勤をさせたりするのも禁止です。上記のような違法な常駐案件に遭遇したら、労働基準監督署やエージェントの担当者など、然るべき窓口に相談してください。
フリーランスとして良質な常駐案件を見極めるためのポイント
ここでは、先述のような違法案件を避け、良質な常駐案件を見極めるためのポイントを4つ紹介します。契約前の判断に役立ててください。
企業として業務委託人材を積極的に採用している
企業として業務委託人材を積極的に採用しているクライアントの案件であれば、良質である可能性が高いといえます。常駐型フリーランスを受け入れるノウハウが確立されているため、契約などがスムーズに進み、社内メンバーも違和感なく迎えてくれることが期待できるでしょう。
一方で、初めて業務委託人材を受け入れる会社は、ノウハウが社内に蓄積されておらず、契約時にトラブルが発生したり、依頼内容があいまいになったりする恐れがあるため注意が必要です。
企業の窓口担当者の対応が良い
企業の窓口担当者の対応やコミュニケーションも、チェックしておきたいポイントのひとつです。働き方や契約条件について相談したいことが出てきた場合にやりとりをする相手になるため、窓口担当者の対応が良い企業は安心できます。一方、「態度が高圧的」「コミュニケーションが取りにくい」といった印象を持った場合、契約には慎重になったほうが良いでしょう。
交通費の支給がある
交通費の支給があるかどうかも、良質な案件を見極める際のポイントの1つです。交通費を支給してくれるクライアントは、フリーランスに対して配慮のある良心的な企業であると考えられるからです。
また、交通費は経費に計上できるとはいえ、出費であることに変わりはありません。些細な要素として軽視せず、契約の際には交通費の扱いもしっかりと確認することをおすすめします。
プロジェクトの内容やスケジュールが明確
良質な常駐案件は、プロジェクトの内容やスケジュールが明確になっている傾向があります。そのため、案件を選ぶ際には、それらがあいまいでないかを確認することが重要です。
プロジェクトの内容やスケジュールがあいまいな案件では、作業内容が判然とせず思うように進められなかったり、結果的に厳しいスケジュールとなって激務を強いられたりする恐れがあります。
常駐型フリーランスとして働く人の体験談
常駐型フリーランスとして働いた経験をもつ人の体験談を紹介しましょう。
例えば、以下の口コミでは常駐型フリーランスのメリットとして「出会い」を挙げています。案件ごとにさまざまな人と出会えるのは、常駐案件の特徴です。
常駐型フリーランスの良いところは「出会い」です。高スキルの人と知り合えるし今後の仕事につながったりもします。現場を変える度に財産が増える感覚。#就活#転職#副業#フリーランス#業務委託#Web制作#webデザイナー#プログラミング#エンジニア#ディレクター#Webライター#マーケティング
— バフをかける社長@楽しく生きて収入を伸ばす (@buffdesigninc) October 31, 2022
求められる実務経験については、「3年程度」という意見が見られます。常駐型フリーランスとしての独立を考えている人は、3年を目安に実務経験を積みましょう。
【常駐型フリーランスで重要なこと】
— わたる@SESエンジニア (@Glober_watapapa) February 28, 2020
・無理しない
・定時を意識
・信頼されるコミュニケーション
これだけ、現場経験3年くらいのスキルあれば問題ないし、日本の平均所得以上を安定的に稼げるなら嬉しいですよね☺️
生活安定するし
趣味や投資、副業もできる!#駆け出しエンジニアと繋がりたい
常駐型フリーランスに関するQ&A
最後に、常駐型フリーランスに関するよくある質問にお答えします。気になるポイントがある人は、チェックしておきましょう。
常駐型フリーランスの休みの取り方は?有給はある?
常駐型フリーランスの休日については、事前に契約で取り決めます。基本的には常駐先の勤務形態に従う形で、例えば土日祝日を休みとする企業なら常駐型フリーランスも土日祝日が休みとなります。シフト制の場合は契約で月間の休日日数を取り決め、いつ休みを取るかはチームで相談して決めることになるでしょう。
決まった休日以外に休みを取る場合は、職場と別途調整が必要です。フリーランスに有給はなく、契約で定められた日数は働かなければならないため、休んだ分の工数は別日の勤務時間を伸ばして補填するといったケースが考えられます。対応については案件によって異なるため、詳細は契約前に確認しておきましょう。
常駐勤務でトラブルがあった場合はどうする?
常駐勤務で何らかのトラブルが生じたときは、エージェントを介して参画している案件ならまずはエージェントの担当者に相談しましょう。トラブルの内容に応じて適切に対応してくれます。
エージェントを介していない場合は、労働基準監督署や弁護士など、然るべき機関に相談してください。近年はフリーランス人口が増えているため、厚生労働省による「フリーランス・トラブル110番」など政府主導の相談窓口も整備されています。
常駐型フリーランスが経費にできるものは?
常駐型フリーランスも請負型フリーランスと同様に、仕事に必要な出費は経費として計上できます。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- 交通費
- 書籍の購入費
- パソコンなど必要機器の購入費
- 会計ソフトの利用料
- 資格試験の受験料
- 事務用品の購入費
- 税理士や弁護士への相談費用 など
まとめ
常駐型フリーランスには、会社員や在宅型フリーランスにはない数多くのメリットがある一方で、フリーランスならではのデメリットも存在します。また、働く場所や時間について、在宅型フリーランスのような高い自由度は望めないことにも注意が必要です。
そのため、常駐型フリーランスを目指す際には、メリットばかりに目を向けることなく、デメリットや注意点もしっかりと把握しながら、自分に向いているかどうかを慎重に検討することが大切です。その際は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
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- 高額案件を定期的に紹介してもらいたい
- 週2日、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
- 面倒な契約周りはまかせて仕事に集中したい
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