プログラマーはやめとけと言われる理由と実態は?多すぎるって本当?

こんにちは、ITプロマガジンです。

近年人気のプログラマー職ですが、未経験者に対しては「これからプログラマーになるのはやめとけ」という助言も多く見受けられます。そのため、目指すべきか迷っている人が多いかもしれません。

なぜ「プログラマーはやめとけ」という否定的な意見があるのでしょうか?

今回は、プログラマーになることに否定的な意見がある理由や実態について紹介します。プログラマーに向いている人の特徴も紹介するので、これからプログラマーを目指そうとしている人はぜひ参考にしてください。

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目次

そもそもプログラマーはやめとけといわれる8つの理由

働き方の幅が広く、日本の平均年収程度が期待できるにもかかわらず、「プログラマーはやめとけ」という意見が出てくるのでしょうか。

ここでは、プログラマーを目指すことに否定的な意見が出る8つの理由について見ていきます。

1.時間外労働が発生する

プログラマーに否定的な意見が出る大きな理由は、時間外労働が日常的に発生しやすい職業であることが挙げられます。

もちろん全てのプログラマーが残業をしているわけではありませんが、ゲームやWeb関連のプログラマーは特に残業が多いというデータが出ています。

これは、時間外労働が増える原因として、システムにバグや障害が発生した際に対応するのがプログラマーであることが大きく関連していると考えられます。

トラブル対応だけでなく、取引先からの要望によって残業が発生することもあるようです。残業の多さが負担となり、転職を検討する人が多いことも伺えます。

2.柔軟な働き方を要求される

プログラマーは、自社のシステムやソフトウェアを導入している企業や工場に常駐したり(客先常駐)、1ヶ月〜数年という長期出張したりすることもよくあります。

SES(システムエンジニアリングサービス)と呼ばれる、契約企業に技術者を提供するサービスを展開している企業では、クライアント企業に派遣されて開発・保守・運用を行うことも珍しくありません。

実際に、長期の出張があったり、出張が頻繁にあることが負担になったりしていることが分かります。

3.スキル習得が簡単ではない

プログラミングでは、作業の過程で覚えなければならないことがかなり多くあり、スキルの習得に時間がかかることも否定的な意見が出る理由の1つです。

また、プログラマーが使うプログラミング言語は1つではなく、何種類もの言語について理解しなければなりません。

何をプログラミングするかにもよりますが、WebプログラマーであればHTML/CSS・JavaScript・PHP・Ruby・C+・Perlなどの多くの言語、C++やRなど難解な言語の知識が求められます。

プログラマーとして、複数の言語を習得し、それを使いこなすことは未経験者や初心者にとってはハードルが高いようです。

4.継続的な勉強が必要

プログラミング言語は一度覚えたら終わりではなく、バージョンが更新されればその都度変更内容を習得し直さなければなりません。さらに、新しいプログラミング言語も次々登場しており、最新のプログラムを組むためには知識の更新が必要となります。

プログラマーである限り、勉強し続けなければならないのです。就業時間中に個人の勉強はできないので、終業後や休日に自主的な学習が必要となります。

「一生勉強が必要」というプログラマー全体の共通認識があることが分かります。職業問わず継続的な勉強が求められるものの、プログラマーは知識の更新の有無が死活問題になるといえるでしょう。

5.収入が上がりづらい

プログラマーは時間外労働が発生しやすい職業柄、ほとんどの職場で見込み残業が設定されています。見込み残業の時間も一般的な職業よりも長く設定されていることが多く、残業す

れば収入が増えるというわけではないので、簡単には収入が上がりません。長時間残業や就業時間外の勉強が必要など負担に対して、相応な報酬が得られないと感じている人は多いようです。

業務量が収入に比例していないという意見が見受けられます。プログラマーとして独立できるだけの実力が付けば、フリーランスになることで収入アップが見込めることに言及する声も見られました。

6.納期に追われることが多い

納期厳守は、多くのプログラマーに付いて回る悩みの種となっています。

特に、クライアントに発注される受託開発やSESでは、残業時間や時間帯に関係なく納期を守ることが大前提。

深夜や早朝まで作業しなければならないケースや泊まり込みで仕事を続けるというケースも見られ、ワークライフバランスを重視する人には厳しい職業といえるでしょう。

スケジュールどおりに作業を進めていても、クライアントの追加要望や設計の変更によって納期に追われることもあるようです。

7.緊急対応が発生する

プログラマーの仕事内容に、バグの修正や障害の対応も含まれています。そのため、深夜や早朝、休日を問わずトラブルが発生すれば、緊急対応・緊急出勤が求められることがあります。

「バグでシステムが上手く動かない」「クライアントから追加要望がある」「アクセスの集中によるサーバーダウン」など緊急対応が必要なシーンは幅広く、プログラマーへの負担が大きくなっています。

アプリケーションやWebサービスのトラブル時も、プログラマーたちが緊急対応して復旧を行っています。プログラマーの種類にもよりますが、定期的に更新されるアプリケーション開発やゲーム、Web系のプログラマーは緊急対応が多くなる傾向があります。

8.向き不向きがある

プログラマーは負担が大きい職業であることから、人によって向き不向きがあるといえます。ここまで紹介した「プログラマーはやめとけ」といわれる理由を聞いても、自分なら「頑張れそう」と感じた人であれば、これからプログラマーとして活躍できるでしょう。

ただし、覚悟して飛び込んだ世界でも、「自分はプログラマーに向いていない」と感じる人はいるようです。

プログラマーに向いているか向いていないかの基準は、人によって異なる意見もあります。「向いていないと思っていたけど乗り越えた」という声も見受けられたので、しばらくやってみないと分からないという側面もあるようです。

プログラマーは辛いのか?仕事内容や働き方

まずは、プログラマーがどのような職業なのか、仕事内容・働き方・平均年収といった基本的な情報から確認していきましょう。

プログラマーの仕事内容

プログラマーとは、プログラミング言語を用いてコンピューターのプログラムを組む職業です。システムエンジニアが作成したシステムの仕様書をもとに、プログラミングをすることがプログラマーの主な仕事内容となります。

プログラミングは、コンピューターが仕様書の設計どおりに動くよう、動きの1つひとつに関してコンピューターに動作命令(コード)を書いていく作業です。

さらに、プログラミング後の動作確認やバグのチェック・修正もプログラマーの仕事に含まれます。パソコン・電化製品・ソフトウェア・アプリケーション・ゲームなど、日常を取り巻くIT技術は、プログラマーがプログラミングしたとおりに動いています。

プログラマーの働き方

プログラマーは比較的自由な働き方を選択できる職業で、企業に雇用されて働くことも、個人で独立してフリーランスプログラマーとして働くこともできます。

雇用形態もさまざまで、正規雇用はもちろん、契約社員・派遣社員・アルバイトなどの非正規雇用もあります。パソコンやインターネット環境など自宅でも作業環境を整えやすいことから、リモート・在宅など場所を問わない働き方をしている人もいます。

在宅プログラマーになるには?年収・仕事内容・未経験から目指す方法

プログラマーの平均年収

プログラマーの平均年収は、「令和元年 賃金構造基本統計調査」によると、プログラマーの男女合計の平均年収はボーナスを含めて425.8万円でした。年度や調査方法によって若干の差があるため、おおよそ430万円と考えるとよいでしょう。

日本人の平均年収は約436万円なので、「プログラマーはやめとけ」という否定的な意見はあるものの一般的な収入は見込めるといえます。

プログラマーの平均年収はいくら?言語・企業・働き方別の収入実態

プログラマーは多すぎる?食えないって本当?

プログラマーは決して食えない職業ではありません。実際に求人ボックスが発表している2022年10月31日時点の年収、時給、給料をまとめました。

正社員平均年収
派遣社員429万円
アルバイト・パート1,093円
引用:求人ボックス

全体の給与幅も290万円から838万円と広いため、勤務先はプログラマーとしての経験とスキルによって大きくと差がでます。また関東や関西の都市部の方が、給料は高い水準です。

プログラマーだけでなくIT業界全体はブラックなイメージがあるため、辞めてしまうプログラマーが多いと思うでしょう。

しかし令和3年上半期に厚生労働者が発表した、産業別入職率・離職率を見るとIT業界があてはまる情報通信業の離職率は低い水準です。

また入職率も他の項目よりも平均的に高いため、プログラマーの需要があることもわかります。スキルや経験が身に付くまでは、給料も低い可能性があります。

しかし十分な経験やスキルがあれば、プログラマーでも充分生活していけるでしょう。

プログラマーは本当に辛いだけ?実際の魅力

これだけ「プログラマーはやめとけ」という理由と実態を見てしまうと、「やっぱり厳しい世界なのか……」と諦めてしまいそうな人もいるでしょう。しかし、負担が大きいプログラマーにも、多くの人が目指し仕事を続けるだけの魅力があります。

需要が安定している

現在、電子機器やソフトウェア、ゲーム、アプリケーション、工場の制御システムなど、ITを活用した商品やサービスは欠かせない存在となりました。

IT化が進む昨今ではプログラミングが求められるシーンが増えていることから、プログラマーは将来的な需要も高く安定して仕事を得られる職業といえます。

ただし、簡単なプログラミングやバグのチェックなどは、AI(人工知能)の導入が進みより効率的な作業が目指されています。今後はより高い専門性を持っているプログラマーが求められるようになるでしょう。

プログラマーに将来性や需要はある?今後必要なスキルと併せて解説

高収入を目指せる

プログラマーはスキルの習得が難しく、専門性が高い職業です。ほかの人よりも多くのプログラミング言語が使える人や高収入につながりやすい分野で活躍できる知識や経験がある人であれば年収1,000万円を目指すことも夢ではありません。

特に高収入を得やすいのは、金融業界や保険業界の案件・ソフトウェア開発・外資系企業での勤務などです。

また、自社開発の場合、担当したアプリケーションやソフトウェアがヒットすれば、その分報酬に反映されることもあるため、努力次第で大幅な収入アップが期待できます。

プログラマーで年収1000万は可能!フリーランスが収入アップの近道?

フリーランスとしての独立も可能

何を開発するかにもよりますが、プログラマーはフリーランスとして活動することもできます。特に、システムやアプリケーション、ゲームの開発は、在宅でも作業できる案件が多くあります。

在宅ワークができれば、通勤時間がなくなったり、自分で作業時間を決められたりとかなり自由に仕事ができます。

一方で、フリーランスになったからといって在宅になるとは限らず、業務委託契約を結んで企業に出社して作業を行うこともあります。自分に合う働き方が選択できる点も、フリーランスになる魅力といえるでしょう。

フリーランスプログラマーになるには

フリーランスプログラマーになるには?必要スキルや案件獲得方法

プログラマーに向いている人の特徴

プログラマーには向き不向きがあります。プログラマーが向いている人の特徴は4つあります。

  • 向上心が強い人
  • 倫理的に考えられる人
  • 柔軟な働き方ができる人
  • チームプレーができる人

4つの特徴を簡単に紹介していきます。

向上心が強い人

プログラマーには、常にトレンドをチェックするなど知識のアップデートが求められます。「就業時間外にも勉強することが苦痛ではない」「貪欲に学び続けられる」という向上心がある人はプログラマーに向いているといえます。

プログラマー関連の参考書は多く、セミナーや研修も頻繁に開催されています。スキルが向上すれば収入アップが見込めることから、楽しんで勉強できる人であれば自然に受け取る給与や報酬も上がるでしょう。

論理的に考えられる人

プログラマーには論理的思考が非常に重要だといわれています。論理的思考力とは、物事を筋道立てて考え、必要なタスクを順序よく効率的に実行するための方法を導き出す能力です。

コンピューターは、曖昧な指示では希望したとおりに動いてくれません。論理的思考力があると、情報を整理できるため、コンピューターが正しく理解できるよう明確な指示を出すことができます。

また、「こう操作したら、こうなる」と各処理について順序に沿って細かい指示を出せるため、論理的思考力に優れている人はプログラマーに向いているといえるのです。

柔軟な働き方ができる人

突発的な事態にも対応できるように、柔軟な働き方ができる人もプログラマーに向いています。

プログラマーがプログラミングをした商品やサービスにユーザーがいる限り、バグや障害が発生したらできるだけ早く復旧させなければなりません。

プライベートな予定があっても急な残業や休日出勤が必要になることがあるので、「気持ちを切り替えられる」「臨機応変に対応できる」という人が活躍しやすいといえます。

チームプレーができる人

プログラミングというと、1人で作業するというイメージを持っている人もいるでしょう。しかし実際には、コミュニケーションを取りながらチームプレーで仕事を進められる人が求められています。

一般的にIT系の商品やサービスは、チームで開発・保守・運用をします。大掛かりなプロジェクトでは複数人で同じプログラムを組むこともあります。

クライアントにも要望をヒアリングしたり、問題点や自分の意見を上手く伝えたりしなければなりません。そのため、人と円滑にコミュニケーションを取りながら、チームでの仕事を進められる人が向いているといえます。

プログラマーに向いていない人の特徴

プログラマーが向いていない人の特徴は3つです。

  • 倫理的な思考が得意でない人
  • 既存の方法にこだわる人
  • コミュニケーションが苦手な人

3つの特徴を簡単に紹介します。

論理的な思考が得意でない人

先述のとおり、論理的思考はプログラマーにとって大切な資質です。論理的な思考力がないと、「バグが発生した時に原因の洗い出しができない」「緊急の修正を迫られた時にスムーズな対応ができない」「数式的な処理の記述ができない」などさまざまなトラブルが発生します。

論理的思考力がなくてもプログラマーになること自体はできますが、長く続けるためには必ず身につけておきたいスキルです。

既存の方法にこだわる人

プログラマーの仕事では、臨機応変に柔軟な対応が必要となるため、既存の方法に固執してしまう人はプログラマーに向いているとはいえません。

プログラマーは、常に新しい知識をアップデートしなければ、進化を続ける業界や新しい言語の登場についていけません。結果的に、プログラマーとして市場価値が下がってしまい、数年で多くの仕事に携われなくなる可能性があります。

コミュニケーションが苦手な人

チームで仕事をするためには、円滑なコミュニケーションが欠かせません。人と接することが苦手な人や指示を正確に理解して自分の考えを提示できない人などは、プログラマーには向いていないといえるでしょう。

特に、「高収入が得られる仕事に携わりたい」「将来的にフリーランスとして独立したい」という場合は、高いコミュニケーションスキルは必須と考えましょう。

未経験からプログラマーは可能?実態を紹介

未経験からプログラマーになることは可能です。プログラマーは特別な資格や学歴も必要ではないため、基本的な知識とスキルがあれば企業から採用されます。

国内外でも活躍できる場所が広がるので、未経験でも挑戦しやすい分野といえるでしょう。AIやIoT、ブロックチェーンなど新しいテクノロジーも増えておりプログラマーの求人は引き続き増加するともいわれています。

しかしプログラマーにはさまざまな種類があるため、混同しないよう注意が必要です。未経験で始める人は、プログラマーについて正しく理解しましょう。

  • どのような分野、業種があるのか
  • それぞれの働き方や想定収入はどのくらいか
  • 需要や将来性はどのくらいか

このように、未経験からプログラマーをはじめる人は、まず業界全体について理解を深めると良いです。

未経験からプログラマーになるための失敗しない4つのステップ

では、具体的に未経験からプログラマーになる為のステップを紹介します。

  • 1.進みたい方向を決める
  • 2.独学やスクールでスキルを習得する
  • 3.余裕があれば副業案件を受ける
  • 4.エージェントなどを活用してプログラマーに転職する

以上4つのステップを踏むといいでしょう。それぞれのポイントを解説していきます。

1.進みたい方向を固める

プログラマーは、仕事内容や携わる商材によっていくつかの種類に分類されます。

  • Webプログラマー
  • アプリケーションプログラマー
  • 汎用システムプログラマー
  • ゲームプログラマー

種類によって仕事内容や習得が必要なプログラミング言語、難易度などが異なるため、自分の希望や将来性から自分が進みたい方向を決めましょう。

プログラマーは、システムエンジニアの仕様書に沿って作業します。待遇はシステムエンジニアのほうが良いことも多いので、プログラマーからシステムエンジニアへのキャリアアップも視野に入れておくとよいでしょう。

2.独学やスクールでスキルを習得する

自分の進みたい方向が固まったら、独学、またはスクールで必要なスキルを習得しましょう。最短で必要なスキルを身につけるためには、専門のスクールに通うのがおすすめです。

しかし、プログラマーは一生勉強を続ける必要があることから、独学する力を身につけておくことも重要です。

スクールに通う場合でも、「自発的に新たな情報を収集する」「プログラムを練習する」など自習を習慣化しておくと、プログラマーとして早く活躍できるようになるでしょう。

3.余裕があれば副業案件を受ける

プログラミングスキルの習得には、経験を多く積むことが鍵となります。ある程度プログラミングの知識を習得できたら、副業として個人で仕事を受けて、数をこなして力をつけていきましょう。

ランサーズ」や「クラウドワークス」などのクラウドソーシングを使えば、簡単なプログラミング案件を単発で受けることができます。

独学やスクールでプログラミングを学ぶなか、挑戦できそうな案件を見つけたら、単価などを気にせず積極的に受注を目指してください。

4.エージェントを活用してプログラマーに転職する

プログラマーと名乗れるまでスキルを習得できたら、転職エージェントに登録して転職活動を始めましょう。転職エージェントにも色々あるので、特にIT業界・Web業界に強い転職エージェントを利用することがポイントです。

「プログラマーはやめとけ」という否定的な意見が出るほど、厳しい職場も存在します。転職エージェントは、求人票には記載されていない企業の雰囲気や内情を知っている場合も多いもの。

転職エージェントを上手く活用すれば、より条件の良い企業に転職できる可能性が高まるでしょう。

まとめ

プログラマーという職業は、仕事の特性上「やめとけ」という否定的な意見も聞かれます。しかし、現在そして将来的にIT人材の不足が叫ばれる日本では、高いスキルを持ったプログラマーは需要が高く、高収入を得るチャンスもあります。

プログラミングが好きだという人であれば、継続的な勉強も苦にはならずに進められるはずです。

プログラマーとして独立する際は、フリーランス専門エージェントの「ITプロパートナーズ」の利用がおすすめ。経験者向けの高単価案件を多く取り扱うエージェントなので、安定して収入を得ることができるでしょう。

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