フリーランスの3大リスクとは?直面する課題とリスクヘッジ方法

こんにちは、ITプロマガジンです。

フリーランスを目指している人はメリットのほうが目に入りがちですが、多くのリスクもあるため注意が必要です。リスクを把握しないまま独立してしまうと、フリーランスとして長く活躍するのは難しいかもしれません。

この記事では、フリーランスが抱えるリスクについて詳しく解説します。実際に直面するリアルな課題と、独立前・独立後でそれぞれ対策しておくべき内容を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

フリーランスの単価の伸ばし方

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フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

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フリーランスにおける3大リスク

平成30年に厚生労働省が「雇用類似の働き方に関する検討会報告書」を公表しました。「雇用類似」とは請負や自営など雇用契約によらない働き方のことで、この報告書ではフリーランスのような働き方の実態や課題の整理を行っています。

このように、政府もフリーランスのリスクを問題視していることがわかります。特に代表的なリスクは、以下の3つです。

  1. 事業リスク
  2. 仕事上のリスク
  3. ライフリスク

ここでは、フリーランスにおける3大リスクについて詳しく見ていきましょう。

1.事業リスク

事業リスクとは、契約解除や長時間労働、スキルアップが難しいなど、フリーランスが事業を続けていくうえでのリスクです。

雇用契約を結ばないフリーランスは、クライアントの都合で契約を解除されてしまうおそれがあります。一方的に契約を解除されると収入が途切れてしまいますし、契約解除を避けるために低単価での請負や長時間労働に陥ってしまうリスクは無視できません。

また、会社員なら成長のために未経験分野の仕事にアサインされることがあり、その際には上司や先輩のサポートが受けられます。一方、フリーランスは実績のある分野の案件が中心で、未経験分野の経験を積むことは困難です。このように、スキルアップの難しさもフリーランスが抱えるリスクのひとつです。

2.仕事上のリスク

仕事上のリスクとは、契約周りにおけるトラブルや業務上の事故、ハラスメント被害など仕事を進めるうえでのリスクです。

契約周りでよくあるトラブルとして、正式な契約を交わさずに仕事を請け負ってしまい、仕事をしたのに賃金が支払われないケースが挙げられます。また、契約をしていても一方的に条件の変更や破棄をされてしまうことも。

機密情報の漏洩や納品物が著作権を侵害しているなど、意図せずに事故を発生させてしまうリスクもあります。場合によってはクライアントから損害賠償請求をされる可能性があり、個人にとって大きなリスクです。

そのほか、立場の弱さからパワハラやセクハラの被害にあうリスクもあります。

3.ライフリスク

ライフリスクとは、自身のライフイベントに伴うリスクです。フリーランスは会社員ほどの保障がないため、育児や介護、病気など何らかの事情で働けなくなっても受けられる給付はなく、収入が途切れてしまいます。

これらのライフイベントはいつ発生するのか予測が難しく、「突然働けなくなって収入が途絶える」というリスクを把握しておかなければなりません。会社員のようなセーフティネットがないのも、フリーランスの代表的なリスクです。

フリーランスのメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてチェックしてみてください。

フリーランスのデメリットは?メリットと共に経験者の声も紹介

フリーランスが実際に直面するリアルな課題

先ほど紹介した3大リスクを前提として、フリーランスに実際に降りかかる具体的な課題についても理解しておきましょう。フリーランスが直面するリアルな課題として、以下の6つがあります。

  • 収入が不安定になる
  • 社会的信用が低い
  • ライバルが多い
  • 孤独感を感じる
  • 自己管理が難しい
  • 事務作業に追われることもある

それぞれの課題について、フリーランスとして働く人の実際の声も踏まえながら以下で詳しく解説します。

収入が不安定になる

フリーランスの収入は、受注した案件の単価と数によって決まります。業界の景気がよくニーズが高ければ安定して案件を受注できますが、さまざまな要因で思うように案件を受注できなくなるケースも珍しくありません。そのため、収入が不安定になるのがフリーランスの大きなリスクです。

こちらは、収入の不安定さを感じている人の声です。会社員なら毎月一定の給与がもらえますが、フリーランスの場合は今月と同じ収入を来月も維持できるとは限りません。

社会的信用が低い

フリーランスは、会社員と比べて社会的信用が低いのがデメリットです。各種ローンやクレジットカードの作成、賃貸契約など、さまざまな場面で支障が出る可能性があります。たとえ同程度の年収でも、「会社員なら通る審査がフリーランスでは通らない」といったケースも考えられるため注意しなければなりません。

こちらは、実際に社会的信用が得られにくいと感じている人の声です。フリーランスに対して華やかなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、社会的信用は生活のさまざまな場面で重要となってくるため、大きなリスクとなります。

ライバルが多い

近年、フリーランス人口は増加傾向にあり、これはライバルの多さを意味しています。ライバルが多いと好条件の案件に応募者が集まり、十分なスキルや実績がなければ仕事を獲得できません。仕事を獲得できるかどうかは収入に直結するため、ライバルが多い点もフリーランスが直面するリスクとして把握しておく必要があります。

こちらは、ライバルが多いなか工夫して案件を獲得している人の声です。このように、多くのライバルがいる現状では、仕事を得るために何かしらの工夫が求められます。

フリーランスは増えすぎ?増加の背景や今後成功する為のポイント

孤独感を感じる

フリーランスになると基本的に一人で仕事をすることになるため、人によっては孤独感を感じるでしょう。「一人のほうが気楽に仕事ができる」と思っていても、ずっと一人で黙々と仕事をしていると、だんだんと寂しく感じてくることもあります。会社員のように「同僚やチームメンバーと協力してひとつの仕事に取り組む」という一体感は感じにくいため、人との関わりを重視する人は注意が必要です。

こちらの声は、フリーランスになってから一番つらかったこととして「孤独」を挙げています。特に一人暮らしの場合、自宅で仕事をしていると誰とも顔を合わせない日も珍しくありません。

自己管理が難しい

フリーランスは多くの場合、業務委託契約を結んで仕事をします。雇用契約と違って勤務時間などの指定がないため、自己管理を徹底して計画的に仕事を進めることが重要です。「やる気が起きずに作業を先延ばしにしてしまう」など自己管理ができない人は、納期に間に合わずクライアントに迷惑をかけてしまうかもしれません。

また、自分のキャパシティを大きく見積もって案件を受注しすぎた結果、働きすぎで体調を崩してしまう人もいます。このように、自己管理ができなければフリーランスとしての活動を安定させることは困難でしょう。

自己管理に自信がない人は、こちらの書き込みのように「締め切りを設ける」など何らかの対策を行うのがおすすめです。

事務作業に追われることもある

フリーランスは、仕事以外のこともすべて一人で対応しなければなりません。実際の仕事以外に、契約書の確認や請求書の作成、債権の管理や確定申告など、多くの事務作業が発生します。案件の受注数が増えるほど事務作業も増えるため、事務作業に追われると作業の進捗に影響が出てしまうかもしれません。

こちらは、フリーランスの事務作業の多さを実感している人の書き込みです。コツコツとした地味な作業が多いことも把握しておかなければ、イメージとのギャップに戸惑ってしまう可能性があります。

フリーランスが辛い事10選!経験者の本音や解決策・魅力も紹介

フリーランスがすべきリスクヘッジ

ここまで紹介してきたように、フリーランスには多くのリスクがあります。そのため、独立前からリスクヘッジをしておくことが大切です。

以下で、独立前と独立後にそれぞれ行っておくべきリスクヘッジの内容を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

独立前

独立前に実施しておくべき対策として、以下の5つがあります。

  • 即戦力スキルを身につけてから独立する
  • 副業を経験しておく
  • 十分な貯蓄をしておく
  • 各種審査を済ませておく
  • 万が一のための選択肢も考えておく

それぞれの対策について、以下で詳しく見ていきましょう。

即戦力スキルを身につけてから独立する

多くのクライアントは、フリーランスに対して即戦力であることを求めています。そのため、即戦力スキルがなければ案件を獲得できないおそれがあり、収入に関するリスクが高くなる点に注意してください。

フリーランス案件を獲得できる実績の目安として、「実務経験3年以上」があります。数年の実務経験があれば即戦力とみなされ、安定して案件を獲得できるでしょう。

収入が不安定になるリスクをなるべく低くするために、クライアントから求められる即戦力スキルは確実に身につけておきたいところです。

フリーランスに必要なスキル一覧!基礎編/職種別に分けて紹介

副業を経験しておく

独立前に副業にチャレンジしておくと、個人として仕事を請け負う経験ができるのでおすすめです。案件探しやクライアントとのやりとり、契約関連の事務作業などを実際に経験すると、独立後の仕事の進め方をイメージしやすくなります。

副業は実務経験になるため、独立前から実績を多く作れるのもメリットです。独立後に案件を獲得しやすくするためにも、副業には積極的に取り組んでみてください。

副業フリーランスの始め方は?メリット・注意点とおすすめ職種

十分な貯蓄をしておく

収入の不安定さのリスクヘッジとして、独立前に十分な貯蓄をしておきましょう。半年から1年ほど生活できる金額を貯蓄しておけば、独立後すぐに安定した収入が得られなかったとしても、すぐさま生活に困ることはありません。

「お金がない」という状況はかなりのストレスになり、焦って相場よりかなり低単価な案件を受けてしまうなど、トラブルのもとにもなります。フリーランスとして余裕をもって活動できるように、しっかり貯蓄してから独立することが大切です。

フリーランスはいくら貯金するべき?独立前後や老後に分けて紹介

各種審査を済ませておく

フリーランスになると会社員時代よりも社会的信用が下がってしまうため、独立前に各種審査を済ませておくことをおすすめします。賃貸契約やローン、クレジットカードの作成など何らかの審査を受ける予定がある場合は、独立前に申し込んで審査を通過しておきましょう。

万が一のための選択肢も考えておく

独立前から、「フリーランスとしての活動がうまくいかなかったらどうするか?」ということを考えておくのも大切です。例えば「案件を◯ヶ月獲得できなかったら就職活動をする」など、万が一のための選択肢を具体的に作っておきましょう。

ひとつの道しか見えていないと、その道がうまくいかなかったときに精神的に追い込まれてしまいます。本記事で紹介したとおりフリーランスにはさまざまなリスクがあるため、想定外の事態に陥ったときの逃げ道を用意しておくのがおすすめです。

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独立後

独立後には、以下の6つのポイントを意識して活動しましょう。

  • 複数の案件獲得経路を確保する
  • スキルアップを怠らない
  • 日々体調管理を徹底する
  • 人との繋がりをつくる
  • 事務作業はアウトソーシングする
  • フリーランスの補償サービスを活用する

上記6つのリスクヘッジについて、以下で解説します。

複数の案件獲得経路を確保する

独立したばかりのころは、ひとつのプラットフォームや取引先に依存しがちです。最初はそれでも構いませんが、少しずつ案件獲得経路を広げていくことを意識してください。収入の柱を一か所に依存する状態では、そこからの依頼が途切れると一気に仕事がなくなってしまいます。

「急に仕事がなくなる」というリスクを少しでも減らすために、案件獲得経路を複数に分散させておきましょう。収入へのリスクヘッジをしておくと、精神的な安定にもつながります。

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スキルアップを怠らない

ライバルが多いなかで安定して仕事を獲得するには、常にスキルアップを怠らない姿勢でいることが大切です。特にIT業界のように新しい技術やツールが次々と登場する業界では、スキルアップや最新情報の収集を積極的に行わなければライバルから差をつけられてしまいます。

また、ある程度年齢を重ねてからはマネジメントのスキルや経験が求められることが増えてきます。そのため、将来のことを考えてマネジメントスキルを身につけておくとよいでしょう。

日々体調管理を徹底する

体調を崩して働けなくなると、その間は収入が得られません。案件の途中で体調を崩して作業が間に合わなくなり、クライアントに迷惑をかけてしまうケースもあります。

日々の体調管理はフリーランスの基本です。収入を上げるために無理をして仕事を詰め込んでしまう人もいるかもしれませんが、このような働き方ではすぐに心身ともに疲弊してしまいます。フリーランスとして長く活躍するには、メリハリをきちんとつけて「休むときは休む」という姿勢も大切です。

人との繋がりをつくる

孤独感に対するリスクヘッジのために、人との繋がりを積極的につくっておくのがおすすめです。例えばフリーランス向けのコミュニティに所属すると相談や情報共有ができ、モチベーションアップにもつながるでしょう。

SNSで情報発信しているフリーランスも多いため、SNSで仲間を見つけるのも方法のひとつです。フリーランス同士の横の繋がりがあると、孤独感の解消だけでなく仕事を紹介してもらえることもあるため、人脈づくりにも力を入れることをおすすめします。

フリーランスにおすすめのコミュニティ12選!選び方も紹介

事務作業はアウトソーシングする

本業に集中したいなら、税理士や事務スタッフに事務作業をアウトソーシングする方法があります。事務作業に追われていた時間を仕事に充てて収入を増やすことができれば、アウトソーシングのための費用がかかったとしても、結果的に手元に残るお金は増えるかもしれません。

近年はオンライン秘書やオンライン事務代行などのサービスも多く登場しているので、事務作業をストレスに感じている人は利用を検討してみてはいかがでしょうか。

フリーランスの補償サービスを活用する

トラブルに備えて、フリーランス向けの補償サービスに加入しておくと安心です。例えばフリーランス協会のベネフィットプランに加入すると、賠償責任保険や報酬トラブル弁護士費用保険などが利用できます。

小規模企業や個人事業主のための積み立て退職金制度である小規模企業共済など、フリーランスに役立つ制度やサービスは多くあるため、必要に応じて加入を検討してみてください。

収入におけるリスク対策はフリーランスエージェントの活用がおすすめ

フリーランスにおける最大のリスクや不安は、収入が安定しないこと。収入のリスクを払拭するためには、即戦力スキルや実務経験を積んだうえでフリーランスエージェントを活用するのがおすすめです。

エージェントを活用するとスキルや経験に合う案件を紹介してもらえるので、自分で営業する必要がありません。ひとつの案件が終了してもブランクができないように次の案件を紹介してくれるので、収入が途切れるリスクを抑えられます。

ITプロパートナーズは、エンド直が9割の高単価案件を多く取り扱っているエージェントです。間に仲介会社を挟まないので、稼働日数が少なくても生活に十分な報酬が得られます。

自社開発案件も多く、スキルアップにつながる魅力的な案件が見つかります。スタートアップやベンチャーなどトレンド技術を積極的に取り入れるクライアントも多いため、エンジニアとして良い経験を積みたい人にもおすすめです。

まとめ

フリーランスは収入の不安定さやクライアントとのトラブルなど、さまざまなリスクがあります。リスクヘッジが十分でなければフリーランスとしての活動を続けられなくなってしまうおそれがあるため、独立前と独立後のそれぞれでしっかりと対策を行いましょう。

最大のリスクである収入の不安定さは、フリーランスエージェントの活用でリスクヘッジが可能です。個人では獲得が難しい高単価案件を獲得できる可能性があり、ブランクができないように案件の終了に合わせて次の案件を紹介してくれるなど多くのメリットがあります。

フリーランスエージェントを利用するには即戦力スキルが必要なので、独立前に十分なスキルと実績を積んでおきましょう。

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