SIerに将来性はある?なくなるって本当?今後も無くならない6つの理由

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こんにちは、ITプロパートナーズ編集部です。

IT業界での就職・転職先としてSIer企業を候補として考えていたものの、少し調べてみるとSIerがなくなるなどという情報も目にして不安になる人もいるかもしれません。

確かにIT業界はトレンドや動向も変わりやすく、常に最新の情報を手に入れて進路を決めないと損をしてしまうこともあります。ただし、SIerはこれからも高い需要があるという声もあります。

そこで本記事では、SIerの今後の将来性について解説していきます。

なおSIerから、フリーランスエンジニアとして仕事をするという選択肢もお考えの方は「フリーランスエンジニアの案件紹介!経験年数別の年収・実態を調査」の記事でフリーランス案件のご紹介しているので、こちらも見てみるとよいでしょう。

SIer業界の現状

SIerのSIとは「システムインテグレーション(System Integration)」のことです。

システムインテグレーションとは、クライアントの課題解決のために、システム開発を請け負うサービスを指します。そして、単語の末尾に「〇〇をする者」の意味となる「er」を付けることで、「システムインテグレーションを提供する企業」という意味になります。

クライアントからシステム開発を請け負い、要件定義や開発から保守・運用までを行うSIerは、長くIT業界で重要なポジションを占めてきました。

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SIerの種類と仕事内容

SIerには以下の4種類が存在します。

  • ユーザー系:企業の情報システム部門が独立。親会社や特定の顧客に向けたシステム開発やソリューション提案が業務の中心です。
  •  メーカー系:ハードウェア開発企業のソフトウェア開発専用企業として独立。親会社のハードウェアを用いたシステム開発、ソリューション提案などが業務の中心です。
  •  独立系:親会社を持たず独立して運営。メーカーなどは関係なく比較的に自由なビジネスが可能です。
  • 外資系:外国に拠点を置く企業の日本支店として設立。グローバルな展開もあり、コンサルに力を入れている会社もあります。
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SIerの代表的な企業や顧客例

上述のようにSIerには種類がありますが、主な顧客もそれぞれ異なります。

ユーザー系のメイン顧客は親企業です。「NTTデータ」「伊藤忠テクノソリューションズ」などが有名でしょう。

メーカー系は分離前のハードウェア開発企業が主な顧客です。「NECソリューションイノベーター」「日立ソリューションズ」などが挙げられます。

独立系は幅広い企業が顧客ターゲットです。「大塚商会」「SCSK」「オービック」などの企業が該当します。なお、SCSKは厳密には住友商事という親会社がありますが、もとは独立運営していたCSKと住友系のSCSが合併したため、独立系SIerとしての性質を残しています。

外資系企業の場合は、海外の親会社が作成したパッケージを利用したい企業が主な顧客です。「日本オラクル」や「シスコシステムズ」(日本法人)などが有名です。

SIerの市場規模と平均年収

SIer業界の市場規模については、経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると2020年の受注ソフトウェアの売上高は7兆円を超え、そのうちSIの売上高は約4兆9435億円に上ります。

大手求人サイトの調査によると、SIerで働くエンジニアの平均年収は、450万円前後とされています。

外資系企業やメーカー系・ユーザー系企業に関しては、大手企業の方が年収が高くなる傾向にあります。

独立系に関しては、平均すると年収が低くなる傾向にありますが、専門性の高い技術を扱う企業など、突出した年収を提示している企業もあるのが特徴です。

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SIerに将来性がないといわれる6つの理由

最近は「SIerがなくなってしまうのでは」との声も一部で聞かれますが、大きな要因としては、「クラウド・SaaS利用」「下請け構造の常態化」「IT業界の人材不足」などが挙げられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.SaaS・クラウドサービスの普及

「SaaSやクラウドサービスの普及が、SIerの市場を奪うのではないか」との見方があります。

多くの企業が自社専用のシステム開発を行うのではなく、提供されているクラウドサービスを利用する方向にシフトしており、今後もこの流れは加速すると考えられているからです。

各企業がベンダーによるクラウド上のソフトウェアサービスをSaaSやPaaS、IaaSなどを経由して利用するようになると、SIerが得意としてきたオンプレミスやスクラッチ型のシステム開発需要が減少する可能性はあります。

2.下請け構造の常態化

現在のIT業界の悪しき慣習となっているのが、多重下請けという構造です。元請けと実際に業務にあたる下請けの間にある中間企業がマージンの中抜きを行うため、下請けのエンジニアは給与がなかなか上がらないという状況になっています。

それでいてクライアントの要望は厳しいことから、ただでさえ人手不足というIT業界のなかで、ますます人が流出してしまう状況を生んでいます。

また、多重下請けというシステムのなかでは元請け会社が競争力を失うと、その下にある二次請け、三次請けの会社も共倒れする危険もあります。

3.大口顧客への依存

大口顧客への依存もまた、SIerの先々への不安材料となっています。

多数のSIerは官公庁や大企業などの大口案件を受注しています。特定の顧客に対して経営や事業などに合わせて、自社サービスを駆使して提案を行うという営業を行っているSIerはとても多いのです。

確かに大口顧客を持つことで、小口の顧客を多く持つよりも効率よく利益を上げることは可能ではあります。大口顧客であれば発注の件数は多くなくても、プロジェクト自体が大きいため相応の収入にはなるからです。

ただし、国内の大企業は企業全体の1%にも満たず、中小企業の方がマーケットとしては大きいため、大口顧客に依存しすぎることは危険だとも考えられます。

4.優秀なエンジニア不足

IT業界全体で人材が不足していることもSIerの苦しい状況を生んでいると考えられています。経済産業省の「ITベンチャー等によるイノベーション促進のための人材育成・確保モデル事業」では、調査が行われた2015年時点でIT業界の人材不足数は約17万人とされ、2030年には約59万人にも上るとされています。

業界全体で不足していることから、Web系やユーザー企業とも若手人材を奪い合う状況です。

若手エンジニアが十分に確保できていない状況から、ある程度システム開発企業が集約されるのではとの予測もあります。

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5.ウォーターフォール開発

SIerの現場では主に、ウォーターフォール型の開発が行われます。ウォーターフォール型とは開発の工程を分け、フェーズごとに成果物をクライアントとともに確認し、抜け漏れがないかを確かめ進めていく手法です。

間違いが少なくスケジュールも立てやすいなどのメリットがありますが、一方で、進みが遅くリリースまでに時間もコストもかかるというデメリットがあります。

それに対して、要件定義からリリースまでを短い期間で繰り返すアジャイル開発を求める企業が多くなっています。リリースを早められるというメリットがあるからです。その点の調整もSIerの課題となっています。

6.2025年の崖問題の顕在化

「2025年の崖」とは、歴史あるSIerほど複雑・老朽化したレガシーシステムを維持・運用しており、2025年までにベテランIT人材が引退したり関連サポートが停止したりすることで、システムの開発・管理において機能不全を起こすリスクがある問題を指します。

現在、企業が市場で競争力を保つために、2025年に向けてDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されていることはご存知かと思います。古いシステムから脱却することが急務のSIerが、DXの波に乗れるかどうかも気にしておく必要があるでしょう。

ただし、システムの刷新は大規模なプロジェクトになるため、SIerが得意とする分野という見方も業界にはあります。

SIerは将来的に無くなることはない6つの理由

ここまではSIerを取り巻く状況についてお話ししてきました。では、目まぐるしく状況が変わるIT業界において、本当にこれからSIerは姿を消してしまうのでしょうか。結論からお伝えすると、無くなることはないと考えられます。

ここからは実際のSIerの将来性について、無くなることはない理由を詳しく解説していきます。

1.開発案件の需要は一層増加する

まずIT関連のシステム開発案件は今後も増加していくことは間違いないでしょう。現在の国内での業界構造からも、SIerへの仕事がなくなることは間違いなくありません。

むしろこれまで以上にシステム開発の需要が高まることから、成長する可能性が高いと考えてよいかもしれません。

定番のERPパッケージの他にも、RPAなどの大きなパッケージソリューションもSIerの得意な分野であることから、今後もなくなることはなさそうです。

2.大規模案件の受け皿としての需要は続く

大企業・官公庁のような大規模案件を統括するのは、経験やノウハウの蓄積から見てもSIerに分があります。大口クライアントだけに頼るのは危険だと上述しましたが、一方で大企業や官公庁などはよほどのことがない限り存続しますので、やはり安心できるクライアントであるといえます。

最近はクラウドサービスを利用する企業も増えていますが、大規模案件は大きすぎるゆえにクラウド化も簡単ではありません。そのため、今後も大口顧客のプロジェクトについては、スクラッチ開発やメンテナンスなどに長けたSIerへと発注されることが予想されます。

大規模案件は継続的に発注があるため、SIerにとっては安定した収入源となります。

3.長期的に任せられるベンダーとして期待される

大口の顧客からもSIerは長くシステムを任せられるベンダーだと期待され、その信頼が仕事につながっています。

というのも、大手のSIerであれば経営が安定していることが多く、中小ベンダーと比較して倒産の心配が少ないからです。

もし、長期でのパートナーシップが難しい会社と判断されれば、大口のプロジェクトの発注は望めません。長く培ってきた信頼もまた、SIerの強みの1つです。

4.蓄積された各種ノウハウ・技術は有益

長くSIerが蓄積してきたノウハウや技術は膨大であり、今後も大いに活用されていくと考えられます。

SIerが続々と登場したのは1980年代の終わりごろで、以来、企業システムのオープン化も経て、さまざまなIT技術を駆使してサービスを提供してきました。

その歴史のなかでSIerは多くのノウハウや技術を蓄積してきました。現在の大手企業や省庁、行政のシステムの多くを手がけてきたことを考えても、今後もSIerなくしては業界が成り立たないと思われます。

5.優れたエンジニア人材を育成する機能がある

多くのSIerは研修制度を設け、スキルの高いエンジニアを育て輩出しています。座学とOJTなどを取り混ぜ、現場で問題なく業務を遂行できるような育成を行っています。

また、未経験からの新人研修はもちろん、年次やポジションに合わせた講座や研修を行っています。

やがて育ったエンジニアは他社に移ったり、フリーランスとして独立したりすることもありますが、いずれにせよ、SIerが人材育成の機能を持ち、業界のなかで一定の役割を果たしていることには変わりはありません。

6.コンサルティングを含めた企業の需要が増す?

上でも説明しましたが、企業によってはクラウド、SaaSなどを活用して、「システムを開発する」から「クラウドなどを経由してシステムを利用する」にシフトする傾向にあることも事実です。

従来のような開発だけを行うSIerよりも、システムを活用してどのように企業としての利益を上げるのか、コンサルティングを含めた事業が行える会社の方が、需要が高くなることが予想されています。

長く活躍できるITエンジニアになるには

SIerに在籍していても、そうでないとしても、将来性の不安を解消するにはエンジニアとしての付加価値を高めることが不可欠です。ここでは付加価値を高めるために具体的にどうすればよいのか、3つの方法を紹介します

専門スキルを身につける

長く活躍したいなら、ITエンジニアにとって必要といわれている専門スキルをしっかりと押さえておきたいところです。例えば、IoT(モノのインターネット化)やAI(人工知能)に関するスキルが挙げられます。

経済産業省の参考資料「IT人材育成の状況等について」でも成熟期に入った従来型のITサービスに関する市場よりも、今後はIoTやAIに関する投資が増えると予想されています。

IoTやAI技術は暮らしや社会のあらゆるシーンで不可欠の技術となっています。IoTやAIに関するスキルなどを修得したいところです。

上流・管理スキルを身につける

上流工程やプロジェクトリーダー(PL)、プロジェクトマネジャー(PM)としての業務を担当できるようになると報酬が上がりやすくなります。

PL/PMとして全体のスケジュールを調整したり、上流工程の要件定義、仕様設計などが担当できたりするようになると、より仕事の幅が広がるのは間違いありません。

PL/PMとして活躍するためには、ITの知識はもちろんクライアントと案件の内容を詰めるための交渉力やコミュニケーション能力、課題に対応する問題解決力も大切になるので、日ごろから意識してみてください。

就職・転職の際は上流工程や将来的にPMを任せてもらえるのか、確認しておくとよいでしょう。

Web系/自社開発案件に関わる

Web系案件や自社開発案件では、高いスキルが身につきやすいといわれています。

WebエンジニアはPHPなどの言語を用いてシステム開発をし、公開のためのサーバー構築やネットワーク構築も行いますが、常に新しい技術が求められるためスキルの習得が可能です。

また、自社開発案件の場合は実力や実績で評価されやすく、給与などにも反映されるので、仕事のモチベーションを保ちやすくなります。社内のスタッフには若い世代が多く、考え方が柔軟という点でも働きやすさを感じるでしょう。

ある程度、SIerで基礎ができたらWeb系を自社開発する企業へと転職を試みるのも良策です。

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将来性を高めたいITエンジニアにおすすめのキャリア

SIerで働いて技術を磨いた後に、さらにポジションや収入をアップさせながら将来的にも長く活躍するエンジニアになるためにはどのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか。

スキルを磨ける会社に転職する

SIerでしっかりと基礎を学んだら、よりスキルを磨ける会社へ転職する道も開けます。上述のようなWeb系サービスなどを自社開発する会社への転職もおすすめです。

優秀なエンジニアはどこでも引く手あまたなため、日ごろからしっかりと基礎を身につけておけば、好条件の転職は十分可能です。

転職先としてはITコンサルティングを行う会社も選択肢に入れたいところです。ITコンサルタントはIT系の職種でも年収が高く、900万円台は稼いでいるという人も多くいます。

また、上述のように上流工程やPMなどのスキルがあると活躍の場が広がります。上流工程やPMなども経験できる会社への転職も視野に入れたいところです。

副業で多様な経験を積む

SIerとして働きながら、副業で経験を積んでエンジニアとしてスキルアップしていく方法もあります。とはいえ、どこで副業を探せばいいのか分からないという人も多いでしょう。

現在、エージェントやクラウドソーシングでは、副業で受注できる案件が豊富に紹介されています。弊社「ITプロパートナーズ」をはじめ「レバテックフリーランス」などのエージェントや、「クラウドワークス」「ランサーズ」などのクラウドソーシングでも、副業にしやすい「週2日~」や「土日だけ」という案件を多く見つけられます。

フリーランスとして独立する

副業で案件を引き受け自信がついたらフリーランスとして独立するのも手です。フリーランスであれば自分のやりたい分野の案件を受託することができ、スキルアップしていくことが可能です。また、よい案件に巡り合えれば、収入アップの可能性もあります。

フリーランスとして成功したいのであれば、まずは基礎をみっちりと学んだ後、できるだけ早い段階でチャレンジするのがよいでしょう。

例えば、「ITプロパートナーズ」でもエンジニアで検索をすると3,000件以上がヒットし、「週2日稼働で想定月収40万円」などの案件も見つけることができます。

まとめ:SIer業界はなくならないがキャリア設計も重要

現在、IT業界の構造的な問題もあり、SIerがなくなると見る人もいます。

しかし、大型のプロジェクトに強いSIerの特性から、今後もDXなどの大口案件で、各SIer会社とも活路を見出す可能性は十分にあります。

ただし、そのままSIerで働くにせよ、フリーランスに転向するにせよ、エンジニアとして生き残るためには、しっかりとスキルを身につけキャリア設計をすることが大切です。そこでエンジニア向けエージェントに登録し、フリーランスや副業で案件を引き受け、自身のレベルを上げていく方法は1つのキャリアパスとしておすすめできます。

弊社「ITプロパートナーズ」では、面倒な契約周りも代行するので、フリーランスは初めてという人も安心して働くことができます。ぜひ一度、お問い合せください。

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