こんにちは、ITプロマガジンです。
フリーランスは、クライアントとの契約や報酬の受け渡しなども自己責任で行う必要があります。そこで心配になるのが報酬の未払いや踏み倒しです。フリーランスは会社員と違って後ろ盾がなく相談できる相手も自身で見つける必要があり、報酬をめぐるトラブルがあった場合に、どのように解決すればよいのか迷うことも少なくありません。
本記事では、フリーランスが未払い・踏み倒しにあった時にどのような対応が可能か、未払いを未然に防ぐためにはどのような対策があるかを分かりやすく解説します。
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フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
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目次
フリーランスの約7割が報酬未払いの経験あり
厚生労働省の資料によれば、「フリーランスで報酬未払いの経験のある人」は約7割であり、それほど珍しいケースではないようです。未払いを経験した場合にどう対応したかは、「泣き寝入りをした」が42.2%と最も多くなっています。
ほぼ半分程度の人が「報酬が支払われていないのにもかかわらずアクションが取れなかった」ということから、いかにフリーランスが立場として弱いかがよく分かります。また、「いざという時の対処法が分からない」といった知識の不足もあるかもしれません。
そのためフリーランスは、報酬未払いがそもそも起こらないよう防止策を十分に行い、それでも起こってしまった場合の対処方法を知っておく必要があります。
フリーランスの報酬未払いが起こる原因
フリーランスの報酬未払いが起こったとはいえ、人為的なミスの可能性もあるため、一概に「クライアントに悪意がある」とは言えません。ここでは、フリーランスの報酬未払いが起こる主な原因を解説します。
支払処理を忘れている
フリーランスの報酬未払いが起こる原因としてよくあるのが、支払処理を忘れている場合です。例えば緊急性の高い業務や、重要なプロジェクトなどに気を取られて、ついつい支払処理が見落とされるケースもあります。
他にも「支払いを担当する部署や担当者に対する情報の伝達が上手くいっていなかった」「担当者が変わったことにより情報が引き継がれていない」など、さまざまなケースが考えられます。上記の場合、確認をすればすぐに入金対応をしてくれるはずです。
事務処理上の問題が発生した
クライアントとフリーランスの双方が事務処理を適切に行ったつもりでも、何らかの問題が発生し、入金処理が完了していない可能性もあります。例えば「請求書が適切に送信できていない」「システム障害があって入金処理にエラーが発生している」といった相手側・金融機関側の事務的・システム的不具合です。
支払処理を忘れている場合とは異なり、クライアント側も未払いの状況を把握している可能性があるものの、特に連絡がない場合はこちらから確認するとよいでしょう。
フリーランス側に不備がある
フリーランス側に不備がある、つまりこちらに非がないかどうかも十分に確認しておく必要があります。例えば入金日を間違えて認識している、入金日が遅くなる旨のメールに気づいていないなどのケースです。
また、こちらの対応漏れの可能性も考えましょう。例えばクラウドソーシングは、フリーランス側も一定の入金処理をしないと報酬が入金されない場合があります。クラウドソーシングだけでなく、クライアント独自のプラットフォームで報酬計算・支払処理をしている場合も同様です。
踏み倒しトラブルが発生している
クライアント側で支払いを避けようとしている「踏み倒し」が発生している可能性もゼロではありません。
特に挙げられるのは納品物に不備があり、クライアント側で報酬の支払い有無や報酬金額の変更を検討しているケースです。受注時点で納品物の要件や精度(レベル)、仕様などのすり合わせが不十分な場合に起こりやすいと言えます。このような場合、「本当に当方だけの不備と言えるか」「報酬の未払い・減額は妥当か」はクライアント側だけで一方的に判断できるものではないため、交渉する余地はあるでしょう。
仮に一方的に支払わない旨を通知され議論の余地がなかったり、未払いのまま連絡が途絶えたりした場合は、弁護士などの専門家に相談するなどして解決に向けて動く必要があるれもしれません。
フリーランスが報酬の未払い・踏み倒しに直面した時の対処法

フリーランスが実際に未払いに遭遇した時は、次のような対処法が考えられます。
- 契約内容・過去のやり取りを確認する
- 先方に確認・交渉をする
- プラットフォーム運営者・担当者に相談する
- 専門家に相談する
それぞれの対処法を詳しく解説します。
契約内容・過去のやり取りを確認する
フリーランスが報酬の未払いや踏み倒しに直面した際、まずは契約内容・過去のやり取りを見て、こちらに認識違いがないかを確認しましょう。契約書を交わしていない場合は、最初の打合せの記録や、後のメールのやりとりなどを見直します。
あまり多いケースではありませんが、もし契約が口頭で行われた場合、当時のメモや記録があればそれらを参照しましょう。納品方法の間違いや入金日の勘違いなど、「こちらの間違いが原因ではないかどうか」をここで確定させておくと、他の対処法に踏み切りやすくなります。
先方に確認・交渉をする
契約内容・過去のやり取りが問題なければ、クライアントと話し合いましょう。まずは入金されていない旨を伝え、「こちらに必要な対応はないか」「こちらの認識に間違いはないか」などを確認しつつ、丁寧に問い合わせてみます。
連絡をする前に、契約内容や提出した請求書、過去のコミュニケーションの記録など関連する全ての情報を整理します。連絡方法はメールや電話、オンラインミーティングなどさまざまですが、最初はアポイントメントの必要がない文面でのやり取りがおすすめです。
クライアントと話し合う際、攻めるような口調になってしまうのはNGです。あくまでも「クライアント側の状況がどうなっているのか」「今後の対応はどのようになるのか」の2点を重点的に話しましょう。
プラットフォーム運営者・担当者に相談する
直接契約ではなくクラウドソーシングなどのプラットフォームや、エージェントなど仲介業者を通した取引の場合は、運営者・担当者に相談するのも有効です。
例えばクラウドソーシングでは、クライアントと連絡が取れなくなった時に、運営事務局が対応・交渉してくれる場合があります。相談方法はプラットフォームによって若干異なりますが、問い合わせフォームなどから相談するのが一般的です。
専門家に相談する
交渉しても解決しない場合、「内容証明」「支払督促」「少額訴訟」などさまざまな対処法があります。上記は自力で行うのも可能ですが、まずは無料で利用できる窓口などを使って専門家に相談するのがおすすめです。
無料で利用できる窓口としてよく知られているのが、法務省管轄の「法テラス」(日本司法支援センター)です。無料で法律相談ができ、今後どのように動けばよいかといった簡単なアドバイスを提供してもらえます。
また「フリーランス・トラブル110番」という組織もあります。これは厚生労働省のもと第二東京弁護士会が受託・運営している組織で、「報酬の未払い」「あいまいな契約」「ハラスメント」といったトラブルの相談が可能です。
そのほか、地方自治体で、相談窓口を設けている場合もあります。法テラスなどの団体に相談のうえ、弁護士のサポートが必要となれば紹介してもらえるため、法的措置への以降もスムーズです。
フリーランスの報酬支払いの催促・交渉の一般的な流れ
フリーランスとして仕事をするなかで、報酬の未払いに直面する可能性はゼロではありません。もしメールや電話での請求を行っても解決しない場合、正式な手続きを踏んで支払いを催促する、あるいは法的措置を取る必要があります。以下では、フリーランスが報酬未払いに直面した際に対応する流れを解説します。
1.内容証明郵便を送って支払いを催促する
まずは「内容証明郵便」を送って催促を行います。内容証明郵便とは、郵便局が提供する「一般書留郵便物の内容文書について証明するサービス」であり、「いつ、誰に、どのような内容の文書を送ったのか」を郵便局が保証するものです。
この方法を使えば、「正式な催促・請求があったこと」を確実に証明できます。内容証明郵便を送るだけで話し合いや支払いに応じるクライアントも多く、法的措置に進む前に試すべき方法と言えます。
2.裁判所に支払催促をしてもらう
内容証明郵便を送っても支払いが行われない場合、裁判所を通じて「支払督促」を申し立てる方法があります。支払督促とは、裁判所から相手に対して支払いを求める手続きです。通常の裁判と違い、書類のやり取りだけで進むため、手続きが簡素で費用も抑えられるのが特徴です。
相手が異議を申し立てなければ、そのまま強制執行が可能になります。しかし、相手が異議を申し立てた場合は以下の訴訟手続に移行することになります。
3.訴訟を行う
支払督促でも解決しない場合、最終手段として訴訟を起こすことになります。
未払いの報酬額が60万円以下の場合は、「少額訴訟」を活用するとよいでしょう。少額訴訟は、原則として1回の審理で決着するため、通常の裁判よりも早く結果が出るのがメリットです。
一方で、60万円を超える未払いがある場合は、「民事訴訟」が選択肢になります。裁判には時間と費用がかかるため、弁護士への相談を検討する段階と言えるでしょう。
フリーランスが報酬未払い予防・リスク対策のためにできる6つのこと

フリーランスが報酬未払い予防・リスク対策のためにできるのは、以下の6つです。
- 契約前にクライアントの信用度を見定める
- 契約書を交わす・内容を丁寧に確認する
- エージェントなどの仲介業者を通して契約する
- 仕事上のやり取りを保存する
- 保険に加入しておく
- ファクタリングサービスを利用する
それぞれの報酬未払い予防・リスク対策を詳しく解説します。
契約前にクライアントの信用度を見定める
フリーランスが報酬未払いを防ぐためには、契約前にクライアントの信用度を見定めるのが重要です。クラウドソーシングの場合は、運営会社が本人確認を行っているかどうかや、クライアントの過去の発注実績やワーカーからの評価などを確認します。
クライアントと直接取引する場合も同様で、公式サイトやSNS、ネット上の口コミなどをチェックしましょう。ネット上の情報だけでは不安がある場合は、一度会社を訪問して担当者と面談するのも手です。
契約書を交わす・内容を丁寧に確認する
契約書を交わす・内容を丁寧に確認するのも、フリーランスが報酬未払いを防ぐために必要な作業です。口頭での契約は、契約内容を保証する書面が残らないため、トラブルがあった際に「言った」「言わない」の水掛け論になります。
未払い発生時に証拠として使うためにも、金額や業務内容、業務に関する責任の所在・範囲が記載された契約書を交わしましょう。契約内容を明確にして、誤解を防ぐためにも重要です。
クライアントと直接契約で働く場合には、案件ごとに契約書を必ず作成し、それぞれ内容を確認します。クライアントと直接契約ではなく、クラウドソーシングやエージェントなど間に入る仲介業者と契約する場合は、登録の際に内容をチェックしましょう。
エージェントなどの仲介業者を通して契約する
フリーランスの場合、フリーランスエージェントなどの信頼できる仲介業者を通すことで、未払いリスクを避ける方法もあります。クラウドソーシングなどを使うと、取引の証拠がサイト上に残るため、トラブルがあった際にスムーズに対応可能です。仮払いや前払いの仕組みもあるため、直接契約に比べてそもそもトラブルが起こりにくい環境が整えられています。
もちろん仲介業者を経由しているからといって、未払いリスクがゼロになるわけではありませんし、プラットフォームの手数料もかかってきます。しかし第三者の存在によって未払いリスクを大幅に減らせるのであれば、必要な投資とも言えるでしょう。
弊社ITプロパートナーズは、IT/Web系分野に特化したフリーランスエージェントです。スキル・経験にマッチする案件をご紹介するだけでなく、面談調整や条件交渉、債権管理といった契約・報酬受け渡しに関するサポートも幅広く行っております。フリーランスとして安心して自分らしい働き方を実現したいという方はぜひご利用ください。
仕事上のやり取りを保存する
フリーランスとして活動する際のクライアントとのやり取りは、未払いを含むさまざまなトラブル時の証拠として役立つため、こまめに保存しておくのが重要です。SNSやチャットツールは削除・改ざんがしやすいため、できればメールなど後から改変できず、証拠が残りやすい方法でやり取りをするのがよいでしょう。
保存した文書や記録は、クラウドサービスや外部ドライブにバックアップを取っておくのがおすすめです。
保険に加入しておく
未払いなどさまざまなトラブルに備えて弁護士費用の保険に加入しておくのもよいでしょう。フリーランス向けの会員制サービスに加入すると、セット内容に弁護士費用の保険が入っているケースがあります。
有名なのが、弁護士費用保険「フリーガル」です。これは「契約・知的財産権トラブル時の弁護士費用を最大70万円補償」するサービスで、フリーランス協会の一般会員(年会費1万円)の特典の1つとして用意されています。
報酬トラブル防止の無料相談や、法的対応にかかった弁護士費用のサポートなど充実した内容ですので、選択肢の1つとして検討しておきましょう。
ファクタリングサービスを利用する
フリーランスの報酬未払い予防・リスク対策として、ファクタリングサービスを利用するのもおすすめです。ファクタリングサービスは、資金繰りの悪化を防ぐために利用されるサービスで、フリーランスの報酬未払いに備えるためにも使えます。
具体的には、ファクタリング会社に請求書の買取を申し込み、取引先の入金を待たずに資金を調達できる仕組みです。利用者とファクタリング会社との間で行われる「2社間ファクタリング」と、クライアントも含めて手続きができる「3社間ファクタリング」の2種類があります。
手数料がかかるものの、報酬未払いによる資金繰り悪化を防げます。未払い自体を防げるわけではありませんが、こうした観点からのアプローチでリスクを軽減しておくのは重要です。
まとめ
フリーランスが未払いに遭遇する確率は低くありません。その時に、泣き寝入りしたり、怒りにまかせて損な行動を取ったりしないよう対応策と事前の予防策を知っておきましょう。
「仕事をした分は必ず払ってもらう」という強い意志を持つこと、感情的にならないことが大切です。未払いについての基礎知識があると平常心で対応できて、精神的な負担による二重、三重のマイナスを抱えないで済みます。
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