エンジニアは残業が多いってホント?ウソ?現場事情や目安の時間

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こんにちは。ITエンジニア・webディレクター・webデザイナーなどのIT人材の自立・キャリアを支援するITプロパートナーズの木村です。

弊社では、独立精神旺盛な優秀なエンジニアの方々の独立・起業サポートや、フリーランス支援を行っています。

こちらでは、日々の現場でサポートさせていただいている中での、プロの目線で、エンジニアに役立つお話をしてまいります。

今回は、残業が多いとされるエンジニアについてお話しできればと思います。実際、エンジニアは本当に残業が多いのでしょうか?大手企業の調査などからその実情を解明していきます。

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「エンジニアは残業が多い」と噂される理由

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突然の要件変更に振り回されたり、曖昧な仕様に頭を抱えたりするプロジェクトってありますよね。仕事に忙殺され終電にすら間に合わず、徹夜で仕事をしたという経験をお持ちのエンジニアの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いわゆるデスマーチ(死の行軍)という現象です。デスマーチに陥ると、残業時間が極端に多く月間労働時間が法定範囲を超えていたり、休日出勤は当たり前でなかなか休みが取れなくなります。このような状態が長期間続くと、プログラマを始めとして多くの開発者が心身共に疲労してしまいます。

また、体調不良や心の病にかかってしまい脱落することもあります。デスマーチという言葉は、アメリカのプログラマが提唱をした言葉だとされています。特にIT業界で使われ始めた言葉ですが、昨今ではIT業界に限らず広く使われています。

残業が多くなりがちだと言われるITエンジニアという職業。実際はどのくらい残業しているのでしょうか。今回は、公表されている幾つかの調査結果を踏まえて考察してみます。

300人のエンジニアに実施したTech総研アンケート

まずは「Tech総研」がエンジニア300人に対象に実施したアンケート調査の結果を見ていきましょう。このアンケートでは回答者の平均退社時間を尋ねています。その結果は、

  • 定時~19時:28%
  • 19時~21時:41%
  • 21時~23時:28%
  • 23時以降:3%

となっています。

約7割が21時以前に退社している

ほぼ7割が21時前に退社していることが分かりました。また、平均退社時間が23時以降のエンジニアは300人中10人という結果になっています。

このアンケートでは、職種分布(ソフトウェア系/ハードウェア系/その他の技術職)に分けて調査も行っています。平均退社時間が遅くなるに従い、「ソフトウェア系職種」の比率が高くなっていました。

残業を逃げる口実まで調査

さらにTech総研のアンケートでは、1カ月で残業の断る割合についても調査しています。
それによると、以下のような結果となりました。

  • 0回:18%
  • 1~2回:39%
  • 3~4回:22%
  • 5~6回:6%
  • 7~8回:1%
  • 9回以上:14%

1カ月の就業日数を22日と考えると、多くのエンジニアが1週間で2~3回の割合で残業を断っていることになります。また、「残業回避に失敗したことがない」と回答した人が241人いたとのこと。

実に8割のエンジニアが何らかの理由をつけて残業を断って帰っているという結果になりました。

残業を断る理由は「言い訳なし」が過半数

このアンケートでは、残業を断る理由も回答者に尋ねています。その結果は、

  • 家族をダシに使った:18%
  • 自己都合を伝えた:16%
  • 体調の悪さを訴えた:14%
  • 言い訳はしなかった:52%

となりました。

半数以上の回答者が特に理由を告げずに残業を断ったとのことです。このアンケートの結果について、Tech総研では回答者のバイアス(偏り)がかかっているのではという見解を示しています。

その理由は、本当に忙しいエンジニアはアンケートに協力する時間も惜しいのではということです。

「DODA」が440人のエンジニアに聞いた残業事情

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次に転職サイト「DODA」がエンジニア440人を対象に実施したアンケート結果を見てみましょう。

このアンケートの調査対象は、ITエンジニア(システムエンジニア、プログラマ、ITコンサルタント、テクニカルサポート、Webクリエイタ/デザイナなど計235人)とモノづくりエンジニア(機械/筐体/回路設計、制御設計、生産技術/品質管理、研究開発、建築土木など計205人)となっています。

1月の平均残業時間

「20~40時間未満」が最多回答者に1カ月の残業時間を尋ねたところ、以下のような結果となりました。

  • 【ITエンジニア】
    • まったく残業はしない:6.4%
    • 20時間未満:28.9%
    • 20~40時間未満:34.5%
    • 40~60時間未満:15.7%
    • 60~80時間未満:6.0%
    • 80時間以上:8.5%
  • 【モノづくりエンジニア】
    • まったく残業はしない:4.9%
    • 20時間未満:25.4%
    • 20~40時間未満:36.6%
    • 40~60時間未満:16.0%
    • 60~80時間未満:9.8%
    • 80時間以上:7.3%

IT/モノづくりともに最多は「20~40時間未満」となり、全体の3割は1カ月の残業時間が20時間未満となっています。

また、「まったく残業しない」「80時間以上」も1割程度は存在するという結果になっています。

現場の残業事情の本音も聞いている

このアンケートでは「周りの雰囲気からして帰りづらい」という帰りたいけれど帰れないという意見が多くあったとのこと。

その一方で「残業代目当てで残業している」という意見(本音)もあったようです。
1カ月の残業時間が「20~40時間未満」の場合、1日当たり1時間から2時間程度残業している計算になります。

この数字だけを見ると「エンジニアは残業時間が多い」とは必ずしも言えないのではないでしょうか。

他の職業と比較してみる

先述したDODAでは80業種、95職種別の残業時間、年間休日数を調査しています。

では、続いて他の職業と比較した際の残業時間を見ていきましょう。

80業種の残業時間をランク付け

その調査結果によると、残業が少ない業種TOP3は1位「スポーツ/ヘルス関連施設」(残業時間 12.3時間)、2位「薬局」(12.4時間)、3位「金融(クレジット/信販)」(12.8時間)と続いています。店舗を構えて消費者にサービスを提供する業種が並んでいます。

一方、残業が多い業種1位の「メディア(広告)」(49.1時間)をはじめ、2位の「新聞」(40.9時間)、3位の「IT(EC・ポータルサイト)」(36.5時間)とメディア関連の業種が並んでいます。

IT関連では「IT(コンサルティング/シンクタンク)」が6位(35.3時間)となっています。その他、IT関連業種の主なランキング(残業が少ない順)は以下のようになっています。

  • Webインテグレータ:33位(20.9時間)
  • ITコンサルティング:40位(21.6時間)
  • アウトソーシング:45位(22.8時間)
  • ハードウェアメーカー:46位(23.1時間)
  • ソフトウェアメーカー:49位(23.7時間)
  • 通信/ISP/データセンター:56位(25.9時間)
  • システムインテグレータ/ソフトハウス:57位(26.3時間)
  • ネットワークインテグレータ:58位(27.1時間)

IT関連業種は40位以下が大半を占めており、他の業種に比べると残業時間が長い傾向にあると言えそうです。

職種別(95職種)で見てみると

残業が少ない職種TOP5を見てみると4職種が事務・アシスタント系が占めています。

一方、残業が多い職種を見ると「映像関連」や「編集、デスク」などクリエイティブ系の職種がトップ10のうち5つがランクインしています。IT関連の職種の主なランキング(残業が少ない順)は以下のようになっています。

  • 社内システムエンジニア:10位(13.9時間)
  • ヘルプデスク:19位(16.3時間)
  • サーバーエンジニア:36位(21.6時間)
  • テクニカルサポート:38位(21.8時間)
  • セキュリティエンジニア:40位(22.5時間)
  • 研究開発:42位(22.7時間)
  • ネットワークエンジニア:44位(23.0時間)
  • システムエンジニア/プログラマ:59位(27.0時間)
  • プロジェクトマネージャー:68位(29.6時間)
  • ITコンサルタント:69位(29.7時間)

社内システムエンジニアとは、社内のパソコンのトラブルシューティングや外注管理、ユーザー調整などのマネジメントを行う職種です。IT関連の職種としてはプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどの上級職が長く残業している傾向にあると言えます。

政府の調査でも残業時間が分かる

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政府が公表している「平成26年賃金構造基本統計調査」でも、職種別(全129種)に労働時間を見ることができます。この調査では1カ月の労働時間を「所定内実労働時間数」と「超過実労働時間数」の2つに大別しています。

所定内実労働時間数とは、会社で決められた勤務時間の中で休憩を省いた実働時間を指し、超過実労働時間数とは、所定内実労働時間数以外の残業時間を指します。

その結果では、システムエンジニアの実働時間が156時間、残業時間が22時間(計178時間)で全体の55位となり、プログラマの実働時間が161時間、残業時間20時間(計181時間)で66位となっています。

全職種の平均労働時間が181時間なので、ほぼ平均に近い順位だと言えます。この調査でも、ITエンジニア/プログラマの1カ月の残業時間は20時間前後となっていました。

残業時間は法的にどれくらいまで認められているのか

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労働基準法では45時間以内

そもそも労働基準法では、1カ月の残業時間は45時間を越えてはいけないと規定されています。1日当たり1~2時間程度の残業は、ほぼ法定範囲内に収まっています。

残業60時間は普通なのか

残業時間が60時間の場合はどうなるでしょうか。

週休2日として計算すると、1日当たりの労働時間は平均11時間です。ほぼ一日の半分の時間、仕事に従事していることになります。これでは集中力に欠けて思わぬミスをしたり、疲れが取れにくくなったりすることもあります。

残業時間80時間はどう?

先ほどのアンケートでも回答があった80時間ではどうでしょうか。

1カ月に80時間を越える残業時間は、労働者災害補償法の過労死認定基準となります。健康に障害が発症した2カ月から6カ月の前に80時間を超える残業を続けていた場合は、その障害との因果関係が認められる可能性があります。

上司と相談するなど、残業時間を減らす努力をした方がよいでしょう。

残業をしたくない人へ

ITエンジニアで働く以上残業から免れる事はなかなか難しいというのが現状です。
中には、自分の時間を全く作れず仕事だけをしているという人もいます。

でもやっぱり自分の時間を作りたいと思っている方は多いと思います。

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まとめ

幾つかの調査結果を見る限りでは、ITエンジニアの残業時間が他の業種よりも突出して多いわけではないと言えます。

ただ、それぞれの業務内容やプロジェクトの状況次第では、残業を余儀なくされるケースも多くあるのが実情でしょう。「最近忙しくて、〇〇時間も残業した」なんて残業自慢をするような時代ではありません。

自身の身体的・精神的な健康状態を確保しつつ、効率よく業務をこなすことが求められています。他の人よりも残業が多い方は、何か改善できる点はないかと現状を見直してみてはいかがでしょうか。

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