こんにちは、ITプロマガジンです。
デザイナーとしてさまざまな仕事を経験するうちに、起業したい気持ちが高まってきた人もいるのではないでしょうか。起業したデザイナーは、自分で考えた商品やサービスを販売して収入を得ます。クライアントワークとは異なる自由さ、収入アップなど、デザイナーが起業する目的はさまざまです。
しかし、起業のステップや集客方法を理解していなければ、事業が軌道に乗らないかもしれません。そこでこの記事では、そもそも起業とは何か解説し、デザイナーの事業例や起業のステップ、集客方法なども解説します。起業を成功させるポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。
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目次
デザイナーの起業とフリーランスの違い
デザイナーとしての起業とは、これまでの経験で培ってきたデザインスキルを活かして、自ら商品やサービスを開発して販売することです。起業後に収入源の1つとしてクライアントワークに取り組む場合もありますが、自らの商品やサービスで得た売上が主な収益源となります。
デザイナーが起業するときは、法人を設立します。法人とは、法律により人(自然人)と同じ権利・義務が認められている組織です。個人事業主(自営業)として起業する人もいますが、個人事業主は開業届を出すのみで会社を立ち上げてはいません。
法人化には「一人起業」と「従業員を雇って起業」の2つがあります。一人起業は従業員を雇わず、事業にかかわる全てを1人でこなすスタイルです。自由度が高くさまざまな起業を経験できる点は、一人起業のメリットといえます。
一方、従業員を雇って起業すると、業務を分担でき事業をスピーディーに成長させられるでしょう。しかし、人件費が発生する点は注意してください。最初は一人起業で、事業が軌道に乗ってから従業員を雇用する人も見られます。
フリーランスデザイナーとの違い
起業するデザイナーとフリーランスデザイナーは、似ているようで大きな違いがあります。そもそもフリーランスとは、特定の組織に所属せず個人でクライアントから業務を請け負う働き方です。フリーランスデザイナーは、スキルをクライアントに提供して働きます。クライアントから依頼されなければ、フリーランスデザイナーの仕事は成立しません。
デザイナーが起業して展開できる事業例
デザイナーが起業した会社が、展開している事業例を紹介します。
雑貨や文房具などオリジナルグッズを開発・販売する
グラフィックデザインのスキルがあるデザイナーは、イラストや文字を活用したオリジナルグッズを開発・販売できます。しかし、ただおしゃれなデザインだけでは、グッズが売れないかもしれません。ターゲットの好みや趣味、価値観などを考えて、興味をひくデザインを考えましょう。
Webサービスを開発する
手に取れる商品以外でも、事業を展開できます。例えば、素材サイトをつくって広告収入で利益を得る方法を見ていきましょう。無料素材を手に入れようと多くのアクセスが集まれば、広告収入を稼げます。また、一部素材を有料にすれば、データ販売で稼ぐことも可能です。
デザイナーとして起業するためのステップ
デザイナーとして起業するためのステップを解説します。
- 起業する目的を明確化する
- 事業内容・方向性を決定する
- 起業資金の調達・人材の確保を行う
- 必要な手続きを行う
- 事業をスタートする
1.起業する目的を明確化する
まずは起業する目的を明確にしましょう。目的が定まっていないと、詳細な事業計画を立てられません。「時間に縛られず自由に働きたい」「自分のデザインのオリジナルグッズを作ってみたい」など漠然とした目標では、事業へのモチベーションも低下してしまうでしょう。
改めて目的を整理してみると、起業するまでもないケースもあります。フリーランスになったり、副業でデザイン案件に取り組んだりすれば達成できる目的であれば、あえて起業する理由を考えてみてください。
2.事業内容・方向性を決定する
事業計画書を作成して、事業内容・方向性を明確にしましょう。事業計画書があれば、事業の全体像がイメージでき、スムーズに事業を展開できます。また、のちほど解説する補助金や助成金、融資を得るためにも、詳細な事業計画書が必要です。
Webデザイナーとしての独立や起業を考えている人は、以下の記事も参考にしてください。
3.起業資金の調達・人材の確保を行う
事業計画を立てたら、起業資金の調達・人材の確保に移りましょう。法人化に必要なものを明確にして、起業資金を計算してください。
手続き面の費用は、株式会社設立には25万円程度、合同会社設立には10万円程度かかります。株式会社は出資者と経営者が異なる組織で、合同会社は出資者と経営者が同じです。株式会社も合同会社のいずれも、一人で起業できます。
手続き面の費用に加え、備品やソフト、事務所の賃料も必要です。自己資金では起業資金が足りない場合は、銀行からの融資・日本政策金融公庫からの融資・国や地方自治体の補助金や助成金などさまざまな制度で資金を工面しましょう。
なお、従業員を雇いたい場合は採用活動も必要です。起業前、直後は会社が認知されていないため、広告を打つ、HP・SNSで情報発信するなどして採用活動に注力してください。
4.必要な手続きを行う
法人化、または個人事業主になる手続きをしましょう。法人を設立すると、社会的な信用を得やすく節税しやすい反面、手続きが煩雑で費用もかかりがちです。個人事業主になると手続きは簡単で費用を抑えられますが、社会的な信用度は法人の方が高くなります。
法人化する場合は、会社の基本事項や印鑑、定款を作成・準備して、資本金を払って登記申請してください。個人事業主になるときは、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。
5.事業をスタートする
手続きが終わったら事業をスタートさせます。集客などすべきことは多いため、あらかじめ作成していた事業計画書にもとづき、商品やサービスの展開に取りかかりましょう。集客のコツは、以下で解説しています。
デザイナーが起業して集客するための方法
デザイナーが起業して集客するための方法を解説します。
- HP・SNSで情報発信する
- 知人・友人の協力を得る
- 営業活動を行う
- 広告を出稿する
HP・SNSで情報発信する
自身のHPやSNSのアカウントを作成し、お役立ち情報などを発信すると集客につながります。
HP・SNSはそれぞれ特徴が異なるため、両方使いましょう。HPは問い合わせフォームを利用しやすく、見込み客の獲得に効果的です。会社としての信頼性を高めるためにも、HPを持っておくとよいでしょう。SNSは拡散力が強く、運用しだいでは大きな集客効果を得られます。
なお、HP・SNSで情報発信するには時間がかかります。起業する準備に忙しいときは、ほかの集客方法も併用しましょう。
知人・友人の協力を得る
知人・友人に頼むと、費用を抑えて集客できます。起業前にお世話になった会社の同僚などに、仕事を募集していると伝えておきましょう。自分をよく知る人なら信頼されやすく、コミュニケーションを取りやすいと考えられます。
ただし、知人・友人にいつまでも集客を頼み続ける訳にはいきません。自然に口コミで依頼が集まるように、丁寧に対応しましょう。
営業活動を行う
クライアントのHP・SNSから、見込み客に営業をかける人もいます。交流会やコミュニティに参加して人脈を広げることも、営業活動の一環といえるでしょう。特に異業種交流会のような場では、デザインに詳しくない人に大勢出会える可能性があります。
ただし、なかには営業が苦手という人もいるでしょう。デザインスキルが高い人が、営業スキルも高いとは限りません。自分の個性も踏まえつつ、営業活動以外の集客も取り入れましょう。
広告を出稿する
起業したては、会社や商品・サービスの認知度が低いものです。Webや雑誌、新聞などに広告出稿すると、短期間で認知度を大幅にアップできる可能性があります。
広告を出稿すると費用がかかるため、効果が出るようにターゲット設定に注力する必要があります。ターゲットの目に付きやすい媒体を選び、広告を出稿してください。
デザイナーが起業して成功するためのポイント
デザイナーが起業して成功するためのポイントを解説します。
まずは小さく始めてみる
現在フリーランスや会社員なら、本格的に起業する前に、今の立場を保ったまま商品やサービスを開発・販売してみましょう。いきなり起業だけにコミットしても、事業が軌道に乗らない恐れがあります。
また、利用できる既存のサービスは利用しましょう。例えば、オリジナルグッズを販売する場合は、SUZURI (スズリ)やCanvath (キャンバス)が便利です。既存のサービスは集客力が高いため、自分で販売用のサイトを立ち上げるよりも効率よく販売にこぎ着けます。
ニーズを把握したうえで事業を始める
ニーズのない商品やサービスを作っても、売れません。自分が得意とするデザインや実現したいことが市場に受け入れられるとは限らないため、リサーチが大切です。
リサーチには、アンケート調査、SNS調査、インタビューなどがあります。精度を高めるには、商品やサービスのターゲットを設定してからリサーチしましょう。
マーケティングの知識は身につけておく
起業を成功させるには、マーケティングの知識が欠かせません。マーケティングとは、売るための仕組みを考えることです。マーケティングを上手く行えると、事業にかかるコストを抑えつつ利益を伸ばせるでしょう。
マーケティングを学ぶには、デザイン事業を手がける企業の成功例を調べる、書籍で独学する、学習サイトやスクールを使う、などの方法があります。
資金繰りも大切
事業を継続するうえで、資金繰りは重要です。資金繰りとは、会社の収入と支出を管理し、事業が回るように手元の資金を調整することです。帳簿上は黒字でも、売掛金が多ければ廃業に追い込まれる恐れがあるため気をつけましょう。
起業したての資金繰りには、弊社「ITプロパートナーズ」をお役立てください。ITプロパートナーズには、デザイナー案件が豊富です。週2~3日から稼働できる案件が多いため、会社を続けながらでも柔軟に働けます。エンド直の高単価案件も豊富です。
社会の変化に柔軟に対応していく意識を持つ
息の長いビジネスを展開するなら、最新情報をキャッチアップして世の中の動きに対応しましょう。
デザインのトレンドは日々変わっていきます。自分の得意なデザインや好きなデザインが、顧客にも好まれるとは限りません。トレンドを押さえたデザインを作れると、顧客に受け入れられる可能性が高まります。
まとめ
起業するデザイナーは、自分で商品やサービスを考案し、販売して利益を得ています。起業を成功させるためには、集客が重要です。まずは会社や商品・サービスが認知されなければ、売上につながりません。また、事業を継続するためには、資金繰りにも注意しましょう。
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