こんにちは、ITプロマガジンです。
現役エンジニアのなかには、フリーランスとして着々と売上を伸ばしている人も多いのではないでしょうか。法人化すると社会的信用が増し、節税にも効果的です。しかし、法人化する際には、適切なタイミングや手続きの流れを把握しておかなければなりません。
ここでは、フリーランスエンジニアが法人化するメリット・デメリットや、法人化のタイミングなどを紹介。フリーランスエンジニアと法人の違いや、法人化の手続き方法、手続きをサポートしてもらえる士業も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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目次
法人化とは?フリーランスエンジニアとの違い
フリーランスエンジニアは個人事業主として仕事を請け負いますが、法人化すると企業として仕事を請け負います。以下にそれぞれの主な違いをまとめました。
| フリーランスエンジニア | 法人 | |
|---|---|---|
| 社会的信用度 | 低い | 高い |
| 経営者としての責任範囲 | 無限 | 有限 |
| 保険・年金の加入先 | 国民健康保険・国民年金 | 健康保険・厚生年金 |
| 事業開始のための手続き | 簡単:開業届の提出のみ | 複雑:法人登記や定款作成などが必要 |
| 税金 | ・収入が増えるほど税率が上昇(最大45%) ・経費計上できる範囲が限定的 | ・年800万円超の部分に対しては税率23.2%で固定 ・経費計上できる範囲が広い |
| 給与所得控除 | 受けられない | 受けられる |
| 事業年度 | 固定:1月1日~12月31日のみ | 自由 |
法人とフリーランスエンジニアの大きな違いは、社会的信用です。適切なタイミングで法人化して、大企業に契約してもらいやすい環境を整える、事業資金調達を有利に進めるなどして、事業を大きく成長させましょう。
なお、フリーランスエンジニアとしての働き方や実態については以下の記事で解説しているので合わせて参考にしてください。
フリーランスエンジニアが法人化すべき目安
節税のためには、課税所得が800万円を超えた段階で法人化を検討しましょう。課税所得が上がるにつれ、適用される税率も上がっていくためです。以下に、フリーランスに課せられる税率を示しました。

フリーランスの場合は、課税所得が899万9,000円までは税率が23%ですが、900万円を超えた時点で税率は33%まで大きく跳ね上がります。

一方、法人に課せられる税率は、800万円以下で19%、800万円超えの部分は23.2%です。このように、法人化しなければ、課税所得が900万円を超えるタイミングで支払う税金が大幅に増えます。課税所得が800万円に達した時点で法人化を検討し始めましょう。
ただし、800万円というボーダーラインは、あくまで所得税・法人税の比較に基づいた目安です。課税所得が800万円に満たない場合でも、法人化によって得られるメリットは税金面だけではありません。
社会的信用度の向上や経営者としての責任範囲、給与所得控除の適用といったメリットも考慮したうえで、法人化のタイミングを総合的に判断することが大切です。
フリーランスエンジニアが法人化するメリット

フリーランスエンジニアが法人化するメリットは、主に以下の4つです。
- 社会的信用が高まる
- 損害が発生した時のリスク分散になる
- 経費計上できる範囲が広まる
- 消費税が2年間免除される場合がある
社会的信用が高まる
法人化すると社会的信用が高まる理由は、以下のとおりです。
- 謄本によって会社の基本情報をクライアントに確認してもらえるため
- 法人格が認められるため
のちほど詳しく解説しますが、謄本には会社名や事業の目的、所在地などが記載されており、クライアントなどの第三者が自由に確認できます。フリーランスでもプロフィールを見てもらえれば詳細を確認してもらえますが、法的に認められた謄本の方が信用してもらえるでしょう。
また、法人格が認められることも、社会的信用が高まる理由の1つです。例えば、事務所を借りたり、銀行などに融資を申し込んだりする際に、法人の場合は誰かに保証人を依頼せずに済みます。法人格が認められるため、自分自身が契約者と保証人を兼任できるためです。
損害が発生した時のリスク分散になる
法人化すると事業の責任が有限となり、個人としての返済義務は発生しません。上述したとおり、法人化していれば法人格が認められるためです。
一方、フリーランスエンジニアの場合は、損害の責任を1人で被る必要があります。納品が大幅に遅れてクライアントの機会を損失させた、システムでトラブルを起こしたとなれば、高額な賠償責任を追及され財産を失ってしまうかもしれません。
フリーランス向けの損害賠償保険に加入している人もいますが、売上や仕事内容によっては法人化した方が効果的にリスク分散できるでしょう。
経費計上できる範囲が広まる
上述したとおり、フリーランスエンジニアには経費計上できるものが多くありません。しかも、課税所得が増えるにつれ高い税率が適用されます。
法人化すると経費計上できる範囲が広がり、節税に効果的です。例えば資本金1億円未満なら、交際費の飲食に関する費用を年間800万円まで、あるいは50%まで経費計上可能。また、退職金を支給した時も、適正な額であれば経費として認められます。
消費税が2年間免除される場合がある
法人化してから最長で2年間消費税が免除される理由は、消費税の仕組みを知ると理解できます。
消費税を支払う義務がある人は、2年前の課税売上高が1,000万円を超えた事業者です。しかし、いよいよ今年から消費税を支払うというタイミングで法人化すると、フリーランス時代の課税売上高の情報は反映されません。結果的に、法人化して2年間は納税義務が免除されるという訳です。
ただし、以下のケースに該当する場合は、法人化から2年以内であっても消費税が課されます。
- 資本金が1,000万円以上で法人を設立した場合
- 消費税課税事業者選択届出書を提出している場合
- 適格請求書発行事業者(インボイス)に登録している場合
2023年10月以降は、インボイスに登録した時点で、売上規模や設立からの年数にかかわらず消費税の納税義務が生じます。
フリーランスエンジニアが法人化するデメリット
フリーランスエンジニアが法人化するデメリットについて解説します。
- 社会保険料の支払いで負担が増える
- 役員報酬の変更は容易ではない
- 赤字でも住民税を納める必要がある
- 経理や税金に関する専門的な知識が必要になる
社会保険料の支払いで負担が増える
条件を満たした従業員は、社会保険に加入しなければなりません。法人化すると、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料を従業員と折半で支払い、雇用保険料も会社側がより多く負担します。例えば2026年4月時点で、厚生年金保険料の保険料率は、折半額の保険料率が「9.15%」。企業が支払う従業員1人あたりの厚生年金保険料は、標準報酬月額✕9.15%となります。
役員報酬の変更は容易ではない
役員報酬は、法人化する際に決定し、事業開始から3か月以内に限り1度のみ変更が認められます。仮に法人化してから売上が思わしくなくても、設定した額を支払わなければなりません。また、設定した額以上に役員報酬を払う場合は、増額分を経費計上できないため節税メリットが減ってしまいます。
赤字でも住民税を納める必要がある
フリーランスエンジニアの場合、赤字であれば住民税を支払う必要はありません。しかし、法人化すると赤字でも住民税の支払いが義務付けられます。法人住民税は「法人税割」と「均等割」で構成されており、均等割分は、法人が存続する限り課税されるためです。
法人住民税の均等割は、資本金の額や、従業員数で決まります。

例えば、資本金が1,000万円以下の法人で、従業者数が50人以下であれば、均等割の税額は7万円です。
経理や税金に関する専門的な知識が必要になる
法人化の手続きから、会計処理、決算報告まで、法人化するとフリーランスエンジニアよりも事務手続きが複雑になります。法人化すると節税に有利とはいっても、仕組みを理解できなければメリットを享受しきれません。
専門的な知識に不安がある場合は、早急に税理士や司法書士などの専門家に相談するとよいでしょう。
フリーランスエンジニアが法人化する際の手順

フリーランスエンジニアが法人化する際の手順は以下の通りです。
- 会社の基本事項の決定
- 法人用の実印の作成
- 定款の作成
- 定款の認証
- 設立登記の申請
会社の基本事項には、定款に記載する内容も含まれます。事業の目的・商号(会社名)・所在地・資本金・決算期などを決めておきましょう。所在地は後から変更すると手続きが発生するため、慎重に決めておくことが重要です。会社としての基本情報を盛り込んだ定款を作成したら、公証役場で公証人の認証を受けなければいけません。定款の認証と資本金の振り込みが終わったら、必要書類を用意して法務局で設立登記を申請します。
また、法人化した後は直ちに以下の手続きを済ませましょう。
- 会社用の口座を開設する
- 税務署や都道府県税事務所へ必要な書類を提出する
- 社会保険の加入手続きを行う
社会保険の加入手続きは、年金事務所で行います。自分1人の会社でも、社会保険には原則加入しなければなりません。また、従業員を1人でも雇う場合は、労働保険への加入手続きも必要です。労働保険には、労災保険と雇用保険があります。労災保険は労働基準監督署で、雇用保険はハローワークで手続きしましょう。
フリーランスエンジニアの法人化に関する注意点
法人化の手続きが完了しても、その後の運営でつまずくケースは少なくありません。以下では、法人化にあたって事前に押さえておきたい注意点を解説します。
バーチャルオフィスは法人口座の開設が難しくなる
バーチャルオフィスを登記先にしている法人は、実態のある事務所を構える法人と比べて信用度が低く見られる傾向があります。そのため、口座開設の審査が通りにくいケースも少なくありません。
ネットバンクであれば比較的審査のハードルは低めですが、融資に対応している銀行が限られており、借入できたとしても金利が割高になりがちです。
バーチャルオフィスでメガバンクや地方銀行での口座開設を目指す場合は、事業の実態を証明できる資料をそろえ、郵便物をきちんと受け取れる体制を整えておきましょう。また、審査の場で事業内容を分かりやすく説明できる準備をしておくと、開設できる可能性が高まります。
資本金の設定は慎重に行う
資本金の額は、会社の財務的な安定性を示す指標です。資本金の額が少ないと、金融機関からの融資審査で不利になるだけではなく、取引先から契約を敬遠されるかもしれません。
また、手元の資金が乏しい状態で事業をスタートすると、売上が安定しない創業期に資金ショートが起きるリスクが高まります。利益が出ていても入金が間に合わず倒産する、いわゆる黒字倒産に陥る可能性も十分あるでしょう。
目安として、3〜6ヶ月分の運転資金を確保してから法人化することをおすすめします。また、報酬の支払いサイトにも注意が必要です。取引先によっては入金まで数ヶ月かかる場合もあるため、その間をつなげるだけの資金を確保しておきましょう。
フリーランスエンジニアが法人化した後も安定して稼ぐには?
法人化の手続きには費用がかかり、会社の規模によっては従業員への給料や役員報酬なども支払わなくてはなりません。事務所の賃料など固定費も増えるでしょう。
効率よく稼ぐには、エージェントを使った仕事探しがおすすめです。法人化により仕事の規模が大きくなっても、エージェントを挟めばスムーズに仕事を請け負えるでしょう。また、途切れずに仕事を紹介してもらえると、収入が安定します。

弊社「ITプロパートナーズ」は、IT起業家・フリーランスの自立を支えるエージェントです。2026年4月時点で、エンジニア系の仕事は約5,600件掲載しています。フルタイム案件はもちろん、週2日・3日から働ける案件も多く、隙間時間を効率よく使って収入を得られます。エンド直の高単価案件や、リモート向け案件も豊富です。
フリーランスエンジニアの法人化に関するQ&A
フリーランスエンジニアが法人化するにあたってよく抱く疑問を、Q&A形式でまとめました。
法人化したらフリーランス時代のインボイス登録番号はどうなる?
フリーランス時代に取得したインボイスの登録番号は、法人化の際に引き継ぎできません。番号は事業者ごとに割り当てられるものであり、個人と法人はそれぞれ独立した別の事業者として扱われるためです。
個人事業主として「事業廃止届出書」を税務署に提出すると、個人名義の登録が取り消されます。その後、法人として「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出すると、新たな番号が発行される仕組みです。
なお、法人化後にあえてインボイス登録をしないという選択肢もあります。取引先の状況を事前に把握したうえで、登録するかどうかを慎重に検討しましょう。
法人化に関する手続きはどの士業に相談すればいい?
法人化は複雑で手間もかかるため、専門家への依頼が得策です。しかし、それぞれの士業は、役割や依頼できる範囲が異なります。概要や依頼できる範囲、費用の相場などを理解して、自分の状況に合わせて相談先を選びましょう。
司法書士は登記の専門家で、法務局や裁判所などに提出する書類を作成します。法人化に関して依頼する時の費用相場は7万~10万円程度。定款の作成と認証、設立登記の申請(司法書士の独占業務)を依頼できます。
税理士には、会社設立時の資金調達や節税対策を相談できます。法人化の書類作成や申請は税理士に依頼できないため、ほかの士業に依頼しましょう。なお、顧問契約を結ぶ場合は、月額2万~4万円が相場です。
行政書士は、官公庁に提出する書類を作成して手続きします。法人化にあたり、定款の作成と認証に対応してもらえ、相場は2万~3万円程度です。
社労士とも呼ばれる社会保険労務士は、社会保険の専門家です。法人化後に、社会保険関係の手続きや、労働基準監督署やハローワーク関連の手続きについて相談しましょう。社会保険労務士には書類作成から申請まで依頼でき、月額顧問料の目安は2万~4万円程度です。
法人化しないほうがよいケースは?
売上が少ない、または安定していない時期に法人化するのは得策とはいえません。赤字や売上ゼロの状態でも法人住民税は年間最低7万円の納付が必要なうえ、資本金が少ないと運転資金が底をつくリスクも高まります。収益と手元資金がある程度安定してから検討するのが賢明です。
また、税務・経理などの事務負担を極力抑えたいと考えている人にも、法人化は向いていません。法人になると税務申告の内容が複雑になり、税理士などの専門家に依頼する機会が増えるため、コスト負担も大きくなりがちです。
加えて、収益の使い方に自由度を求める人も法人化によりリスクがあります。法人化すると報酬は役員報酬として受け取る形になり、一度金額を決めると原則として年度途中での変更はできないためです。
まとめ
フリーランスエンジニアが法人化すると、社会的信用が高まり、節税効果も得られます。法人化を検討する目安は課税所得が800万円を超えたタイミングですが、税金面以外のメリットも考慮しながら総合的に判断することが大切です。
法人化はもちろん、法人化後も、口座開設や税務署への書類提出など複雑な手続きは続きます。難しいと思ったら早急に司法書士などの士業に相談しましょう。また、法人化後の仕事探しには、エージェントの活用がおすすめです。
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- 高額案件を定期的に紹介してもらいたい
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