フリーランスの単価の決め方は?注意点や単価の上げ方・交渉術も紹介

こんにちは、ITプロマガジンです。

フリーランスとして安定した収入を得るためには、単価設定が重要です。仕事内容はもちろん、経歴や実績、スキルから自分の市場価値に合う適正な単価を決めなければなりません。単価を低く設定しすぎると長時間労働になりやすく、高すぎると案件が獲得しづらくなるため、適正な基準を見極めることが大切です。

本記事では、職種別のフリーランスの単価相場や単価の決め方を紹介します。単価アップの秘訣や交渉術、単価アップに必要なポータブルスキルについても紹介するので、ぜひ参考にして下さい。

フリーランスの単価の伸ばし方

「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」

フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

ITプロパートナーズでは、

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目次

フリーランスの単価の決め方

フリーランスの単価は、以下のポイントを考慮して決める必要があります。

  • 単価相場を理解して決める
  • 自分の経験・スキルを把握する
  • 自分の働き方や契約条件を把握する
  • クライアントの予算を確認する
  • 時給換算する
  • 会社員時代の給料を参考にする
  • 目標年収から設定する

単価を決める時は、さまざまな角度からの調整が必要となります。それぞれ詳しく解説していきましょう。

単価相場を理解して決める

まずある程度の単価相場を理解しておくことで、クライアントに対して低すぎる、または高すぎる金額を提示してしまうリスクを回避できます。逆にあまりに相場から外れた単価を提示してしまうと、受注できないばかりか、信頼を失いかねません。

同業者がSNSやブログで発信している内容を参考にしたり、交流会などに出席して情報交換し合ったりして、自分が取り組みたい仕事の単価相場を探りましょう。

また、複数の案件紹介サイトを比較してみるのもおすすめです。サイトによって取り扱う案件のジャンルや得意分野が異なるため、自分のスキルや経験をより高く評価してもらえる案件を見つけやすくなります。

弊社ITプロパートナーズは、IT/Web系を対象としたフリーランスエージェントです。フリーランスエンジニア、デザイナー、マーケター、コンサルタントなど様々な職種の案件を扱っているので、単価相場の参考になるはずです。ぜひ実際に募集している案件をチェックしてみてください。

自分の経験・スキルを把握する

自分の経験・スキルを正確に把握できれば、自分のレベルに合う案件に応募できるうえ、単価交渉で提示する金額も決めやすくなります。

例えばエンジニアであれば、「使いこなせるプログラミング言語の種類」と「実務経験の年数」を明確化するとよいでしょう。複数のプログラミング言語や開発手法の使用実績があり、3〜5年ほどの開発経験があれば、月80万円程度の案件単価も見込めます。

自分の働き方や契約条件を把握する

単価を決める際は、自分の働き方や契約条件を明確にしましょう。業務内容や工数、稼働日数、参画期間などの条件によって単価は大きく変わるためです。

クライアントによっては工数を正確に把握していない場合もあるため、自分の経験や同業者などから得た情報をもとに、適切な作業量と金額を見積もりましょう。

契約時に細かく擦り合わせをしていないと、仕事を始めてから、クライアントとの認識の相違が発覚するリスクがあります。お互いに正しい認識を持つことが、納得感のある単価設定のポイントです。

クライアントの予算を確認する

適切な単価設定をするためには、経験年数やスキルといったフリーランス側の要素のほかに、クライアントの予算の把握も重要です。

例えば、クライアントの予算がそう多くないにもかかわらず、相場より高い単価を提示すれば、クライアントに発注したい意志があっても契約にはいたりません。よって、募集時や面談時などで自分の単価感に合う案件かを確認し、提示する単価の参考にしたり受注を見送ったりと対応を考えましょう。

時給換算する

単価の方向性がおおよそ固まったら、時給換算して単価を計算してみましょう。フリーランス案件の多くは、時給ではなく案件単位で金額を提示されています。案件単価としては高単価といえる金額だったとしても、業務時間を考えると割に合わないケースは珍しくありません。

具体的には、「案件単位での単価」や「受注から納品までにかかる工数」という2つの情報をもとに算出します。業務内容の分類ができるのであれば、種類ごとに工数をシミュレーションしておくと、新規案件に応募したり単価交渉をしたりする時に便利です。

フリーランスの時給相場を職種別で紹介!決め方のポイントも解説

会社員時代の給料を参考にする

会社員時代の給料を基準に単価を決めるのもおすすめです。ただし、フリーランスは社会保険料や税金、交通費や備品などの経費が自己負担となる点に注意してください。

単純に会社員時代と同じ程度で単価を設定すると、手取りが減る可能性があります。自己負担分を加味し、少し高めの単価を設定するのが現実的です。

目標年収から設定する

生活費や将来のライフプラン、スキルアップのための投資などを踏まえて、目標年収から逆算して単価を設定する方法もあります。例えば、家賃や食費といった毎月の固定費に加え、貯蓄目標や学習費、各種ライフイベントの支出などを含めて「どのくらい稼ぎたいか」を明確にしましょう。

目標とする年収を決めたら、それを12で割ることで毎月の目安となる単価を算出してください。

【職種別】フリーランスの単価相場と単価別の求められるスキル・経験

フリーランスの職種ごとに単価相場を紹介します。単価ごとに求められるスキルや経験の目安もまとめているので、自分のスキルレベルと照らし合わせながら、適正な単価設定の参考にしてみてください。

フリーランスエンジニアの場合

フリーランスエンジニアの単価相場と、単価別に求められるスキルを解説します。

単価相場

フリーランススタートによる2025年1月の集計」によると、フリーランスエンジニアの平均単価は74.9万円と発表されています。ただし、これはあくまで全体の平均値であり、実際の単価は経験年数によっても大きく異なります。

ITプロパートナーズ」の案件データをもとに算出すると、経験年数別の単価相場は以下のとおりです。

経験年数単価相場
1〜2年40万~50万円/月
3年65万円/月
4年70万円/月
5年~80万円〜/月

上記はあくまで参考ですが、基本的には最低でも実務経験が3年以上なければ、単価の高い案件は獲得できないと考えてよいでしょう。

また、当然ですが経験年数だけでなく、扱える言語や職種によっても、単価は大きく変動します。より詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。

フリーランスエンジニアの単価相場は?100万円目指す方法も紹介

単価別の求められるスキル

単価目安別に、求められるスキル・経験をまとめました。

単価目安/月求められるスキル・経験
30万〜50万円・実務経験1〜3年
・基本的なエンジニアスキルがあり、先方が求める業務・成果物納品を問題なく行える
50万〜80万円・実務経験3〜5年
・複数言語・スキルを扱える
・社員教育や講師案件にも対応できる
80万円以上・実務経験5年〜
・PM・コンサルなど上流工程を担当できる
・ビジネスへの理解があり、企業の経営課題を解決できる

例えば、単価50万〜80万円なら以下のような案件があります。PHPとフレームワークのLaravelを扱えることに加え、API設計の経験やGitの基本的な操作スキルが応募の必須条件となっています。

案件名【PHP/Laravel】予約システム開発におけるバックエンドの業務委託案件・フリーランス求人
PHPの案件単価〜600,000円/月(週5日)
勤務地フルリモート
スキルPHP,Laravel
職種・ポジションバックエンドエンジニア

フリーランスWebデザイナーの場合

フリーランスWebデザイナーの単価相場と、単価別に求められるスキルを解説します。

単価相場

フリーランスのWebデザイナーの働き方は、請負契約と準委任契約に分かれます。

以下で、請負契約では業務内容ごとの単価相場を、準委任契約では月単位の単価相場をまとめました。

業務内容単価相場
バナー制作3,000円~/件
ロゴ制作1万円~/件
LP制作3万円~/件
サイトのページ作成5,000~2万円/件
準委任(月単位)40万~70万円/月

サイトのページ作成は、担当するページの種類によって単価が変わります。既存デザインをベースに作成する場合は1ページあたり5,000円前後ですが、トップページや下層ページの新規デザインを含む場合は、より高単価になる傾向です。

フリーランスのデザイナーになるには?年収・案件単価や仕事の取り方

単価別の求められるスキル

単価目安別に、求められるスキル・経験をまとめました。

単価目安/月求められるスキル・経験
~20万円・Webデザインの基本を理解している
・Photoshopなど基本的なデザインツールを操作できる
20万~40万円・デザイン系のプログラミングスキルがある
・UI/UXを意識してデザインできる
50万円以上・マーケティング視点でデザインを提案できる
・ディレクター案件にも対応できる

例えば、単価50万円以上の案件として、以下があります。応募の際は、toC向けサービスのLP制作経験や簡単なコーディングスキルが必要です。レスポンスの速さや円滑なコミュニケーションなどのポータブルスキルも重視されます。

案件名【Photoshop/デザイン制作】toCサービスにおけるLP制作の業務委託案件・フリーランス求人
PHPの案件単価〜600,000円/月(週1日〜2日)
勤務地フルリモート
スキルPhotoshop,デザイン制作
職種・ポジションWebデザイナー

フリーランスWebマーケターの場合

フリーランスWebマーケターの単価相場と、単価別に求められるスキルを解説します。

単価相場

フリーランスWebマーケターの案件単価は、規模や内容によって異なりますが、1ヶ月フル稼働した場合で50万~90万円前後が相場です。業務内容別では、以下のような単価相場になります。

業務内容単価相場
マーケティング・上流戦略・CMO100万円/月
SEO対策72万円/月
SNS運用48万円/月
広告運用64万円/月
Webディレクション56万円/月

特に、SEOや広告運用、データ分析などに精通し、成果を出せるマーケターは高単価での契約につながりやすい傾向があります。一方で、実績が浅い場合や作業範囲が限定的な案件では、月30万〜40万円台にとどまるケースもあります。報酬は稼働時間だけでなく、成果報酬型やプロジェクトベースで設定されることも多いため、自分のスキルや対応可能な業務範囲を明確にしておくとよいでしょう。

フリーランスWebマーケターの収入について、より詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみましょう。

フリーランスWebマーケティング案件の種類ごとの単価相場

フリーランスWebマーケティングは稼げる?年収・なり方・案件例

単価別の求められるスキル

単価目安別に、求められるスキル・経験をまとめました。

単価目安/月求められるスキル・経験
〜20万円・Webマーケティングツールの使い方が分かる
・SNSアカウントを運営できる
20万〜50万円
・Webマーケティング戦略を立案・実行できる
・オウンドメディアや広告運用の企画・改善ができる
60万円以上・統計や機械学習を用いた高度な分析ができる
・ディレクションや戦略設計を担える

単価60万円以上の案件として、以下があります。応募にあたってディレクション経験が必須です。アイデアの提供から台本制作、撮影計画の策定まで幅広い範囲を任されるため、プロジェクト全体を見渡す力が求められると理解しておきましょう。

案件名【動画マーケティング】新規スクール事業におけるYoutubeアカウントグロースの業務委託案件・フリーランス求人
PHPの案件単価〜600,000円/月(週2日~5日)
勤務地基本リモート一部出社
スキル動画マーケティング
職種・ポジションマーケター

フリーランスWebライターの場合

フリーランスWebライターの単価相場と、単価別に求められるスキルを解説します。

単価相場

フリーランスWebライターについて単価相場をまとめました。一般的に、文字単価、記事単価、月単価の3つで設定されます。

業務内容単価相場
1文字あたりの単価1~4円程度(専門性が高い場合は4円を超える場合もある)
1記事あたりの単価数千円~数万円
月契約の単価20万~50万円程度

Webライターの単価は専門性に大きく左右され、インタビュー、写真撮影、画像の選定などがあれば報酬が上乗せされる場合もあります。

フリーランスライターの年収と収入を上げる9つの方法【事例あり】

単価別の求められるスキル

文字単価目安別に、求められるスキル・経験をまとめました。

単価目安/文字単価求められるスキル・経験
〜2円・実務未経験でも対応可な案件もある
・基本的な文章スキルがある
・レギュレーションに沿って執筆できる
2~4円・構成企画から執筆まで対応できる
・SEOを意識して執筆できる
4円以上・編集者案件にも対応できる
・取材・インタビューに対応でき、専門性の高い内容を執筆できる

以下は、フリーランスWebライターのなかでは比較的高単価な、月契約で60万円の案件です。応募にあたって法務に関する知識や実務経験が求められるなど、執筆以外の専門スキルが重視されます。

案件名【編集/ライティング】AIプロダクトにおけるコンテンツマーケターの業務委託案件・フリーランス求人
PHPの案件単価〜600,000円/月(週3日~5日)
勤務地フルリモート
スキル編集/ライティング
職種・ポジションマーケター

フリーランスの単価の決め方で意識したいポイント

単価を決める時は、下記のポイントを意識することで、適切な金額で契約を結びやすくなります。

  • 単価を低く見積もりすぎない
  • フリーランス特有の負担を考慮する
  • 見積書の記載方法を工夫する
  • 成果やスキルアップに応じて単価交渉をする

決め方次第では、より高い金額で合意してもらえる可能性もあるため、1つずつ確認していきましょう。

単価を低く見積もりすぎない

フリーランス初心者は、高単価を提示して断られることを恐れるあまり、低すぎる金額を設定してしまいがちです。もちろん、自分の能力以上の単価を無理に設定しては仕事を得るチャンスを逃してしまいますが、単価を低く設定しすぎるのも、割に合わない仕事ばかりになってしまいます。

最初は比較的高めの金額を提示し、そこから徐々に単価を下げていくほうが、自分にとって魅力的な単価で落ち着きやすくなります。生活が立ち行かなくなったり、健康を害したりしないよう、業務量や難易度に合う単価で受注するよう意識しましょう。

フリーランス特有の負担を考慮する

会社員であれば社会保険料や交通費や備品代などの必要経費を会社側が負担してくれます。しかし、フリーランスは、基本的に全て自己負担となります。万が一に働けなくなった時の治療費や生活費も用意しておかなければなりません。

自己負担分や万が一に備えた貯蓄を考慮すると、会社員時代の給与よりも2〜3割程度多い金額を確保しておく必要があります。こういった目安を知りながら、所得水準を保つ意識を持ちましょう。フリーランスの手取りについては、以下の記事で紹介しています。

【早見表付き】フリーランスの手取り | 年収/月収別の手取り額と計算方法

見積書の記載方法を工夫する

見積書を提示する際も、ひと工夫を加えることで、業務に対する単価を安定させることができます。

よく使われるのがオプション料金の設定です。「トラブル時の緊急対応」「スケジュールにないMTG」「仕様の変更・追加」など、本業務以外で発生しそうな作業については、事前に料金を設定しておきます。成果物の作成にかかる費用だけの金額となるように見積りを作ることで、大量の追加の要望が来ても、採算が合わなくなるリスクを軽減できます。

フリーランスの見積書の書き方と注意点!テンプレートも紹介

成果やスキルアップに応じて単価交渉をする

案件の単価は一度決めてしまって終わり、というわけではありません。同じクライアントであっても、それまでの成果に応じて単価交渉をすると、金額を上げてもらえる可能性があります。

順調にスキルアップして、実績を積めば、クライアントから信頼を得ているという実感があれば、単価交渉に進んでみましょう。クライアントが望む水準の仕事ができていれば、単価交渉をしたからといって発注を中止されるということは基本的にありません。

フリーランスの単価交渉のコツ

フリーランスが単価交渉する際のコツついても、押さえておきましょう。

適切なタイミングで交渉する

フリーランスの単価交渉は、基本的に契約を更新するタイミングがおすすめです。

契約の更新は、それまでの実績や成果をもとに適正な単価を見直す絶好のタイミングです。業務範囲が広がったり、新たなタスクが増えたりしている場合は、その内容に見合った報酬を提示する根拠にもなります。

また、クライアントとの信頼関係が構築されていれば、単価交渉もスムーズに進む可能性が高いでしょう。
 

提示単価の根拠となる情報を用意しておく

単価交渉を行う前に、自分の提示額に説得力を持たせるための根拠を準備しておきましょう。

漠然とした理由や感情的な主張だけでは先方に納得してもらえず、却って信頼を損ねる可能性もあります。交渉を成功させるためには、業界全体の単価相場やクライアント企業の予算感を事前にリサーチし、根拠のある数字をもとに提案するのがよいでしょう。

また、これまでの貢献度や成果を具体的に示すことで、自分の価値を理解してもらいやすくなります。冷静かつ論理的に交渉を進める姿勢が、単価交渉をするうえで大切です。

フリーランスの単価交渉について、より詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみるとよいでしょう。

【例文付き】フリーランスの単価交渉のやり方と3つのコツ

エージェントに単価交渉を代行してもらう

できるだけ本業務に集中したい人や営業トークが苦手という人は、単価交渉の代行を利用するのがおすすめです。

フリーランスがクライアントと直接契約する場合、基本的に営業や単価交渉は全て自分で行わなければなりません。しかし、営業や単価交渉の代行などのサポートを受けられるフリーランスエージェントを利用すれば、契約までの負担を軽減できます。単価交渉の部分が負担になっている場合は、利用を検討してもよいでしょう。

弊社「ITプロパートナーズ」では、フリーランスの希望やスキルに合った案件の提案はもちろん、単価交渉や契約手続きの代行も行っています。営業が苦手な方や、自分のスキルに見合った適正な報酬が分からないという方は、ぜひ登録してみてください。

フリーランスが単価を上げる方法

それでは、もっと単価を上げたい時は、何が必要になるのでしょうか。

  • 専門・トレンド分野のスキル・知識を身につける
  • 上流工程・管理系分野に挑戦する
  • 実績・信頼を積み重ねる
  • 優良案件を扱うサービスを活用する

ここからは、フリーランスが単価を上げる方法をみていきましょう。

専門・トレンド分野のスキル・知識を身につける

当たり前ではありますが、ハイレベルな人材であればあるほど高単価で仕事を発注してもらいやすくなります。そこで、専門・トレンド分野のスキル・知識を身につけ、自分の市場価値を上げましょう。

例えばITの分野は、トレンドの移り変わりが激しく、今人気の言語や技術が数年後には廃れていることも珍しくありません。そこで、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)など将来的にも需要が見込まれる分野のスキルや知識を身につけておくことで、自分の希少価値を上げられます。

ほかのフリーランスが持っていないスキル・知識を持つことで、高単価で契約を取れるフリーランスになれるのです。

上流工程・管理系分野に挑戦する

上流工程・管理系分野に挑戦することでも、案件の単価アップを狙えます。例えば、コンサルタントや、上級SE、PM/PLといった職種が該当します。

一般的にどの業界においても、下流行程よりも上流工程の担当者が、プレイヤーよりも管理職のほうが高収入を得やすい傾向があります。これは、上流工程・管理系分野の業務のほうが、豊富な経験・実績や技術以外の専門的スキル・知識を要求されるうえ、プロジェクトにおける責任も大きいためです。

技術以外のスキル・知識としては、プレゼンテーションスキル・コミュニケーションスキル・コーチングスキルといったマネジメント関連の能力や、マーケティング・経営・会計といったヒトやカネを管理するための知識が求められます。

フリーランスが上流工程の案件を獲得する方法と必要スキル、案件例

実績・信頼を積み重ねる

フリーランスが単価を上げるためには、実績や信頼を確実に積み重ねることが鍵になります。

クライアントの視点で考えてみれば分かりますが、実績も信頼もない相手に重要な仕事を依頼するでしょうか。単価アップを考えることもほぼないでしょう。反対に、豊富な実績と高い信頼があれば、ほかのフリーランスよりも、優遇されることは、想像に難くありません。

「連絡をこまめに返す」「期限内に納品する」「クオリティの高い成果物を作る」など地道にクライアントからの信頼を構築することを意識しましょう。

優良案件を扱うサービスを活用する

個人で活動していると、どうしても直接つながれる企業数はそう多くありません。そこでおすすめなのが、優良案件を紹介してくれるサービスの活用です。

例えば、クラウドソーシングだけを利用しているのであれば、フリーランスエージェントへの登録を検討してみましょう。フリーランスエージェントは、ハイレベルなフリーランス人材を集めるために、高単価かつ長期的に働ける案件を多く扱っています。個人であれば、委託先に十分な報酬を用意できる優良企業と直接契約することは簡単ではありませんが、フリーランスエージェントを活用すれば、ステップアップのきっかけになるかもしれません。

なかなか単価アップが実現しないという場合は、自分が活用しているサービスを変えてみましょう。

フリーランスの単価アップのために必要なポータブルスキル

フリーランスが単価アップを目指すうえで欠かせないのは、技術力だけではありません。評価を高めるためにポータブルスキルについて解説します。

資料作成・プレゼンテーションスキル

スキルシートで自分の経験や実績を正確に伝えられると、単価アップを検討してもらいやすくなります。提案書やプレゼン資料も、要点を整理し分かりやすくまとめることで、クライアントからの信頼や評価につなげましょう。

主体性・対応力

プロジェクトでトラブルや急な変更が起きた時、自ら課題を整理し解決に動ける人は重宝されます。能動的に動く姿勢が評価されれば、「多少単価を上げても一緒に働きたい」と思われる存在になれるでしょう。

コミュニケーション能力

スムーズにやり取りできる人には、重要な仕事を任せたくなるものです。報連相を怠らず認識のズレを防ぎ、相手が理解しやすい言葉で簡潔に伝えることで、円滑にコミュニケーションを取りましょう。

プレゼンテーションスキル

単価交渉時に、自分の強みを的確に伝えられるかどうかが成果を左右します。論理的で説得力のある説明ができれば、クライアントの納得を得やすく、好印象にもつながります。根拠となるデータや資料を上手に活用できるスキルも必要です。

フリーランスに必要なスキル一覧!基礎編/職種別に分けて紹介

フリーランスの単価の決め方に関するよくある質問と回答

最後は、フリーランスの単価の決め方でよくある質問と、その回答を紹介します。

単価を値切られた場合の対処法は?

自分で業務ごとに単価を設定していても、クライアントから値引き交渉をされることがあります。値切られた時は、簡単に金額を下げるのではなく、まずクライアントに自分の仕事の価値やスキル・経験の貴重さを説明しましょう。

そして、価格以外で交渉できるポイントがないか落とし所を探ります。納期や仕様、品質などで付加価値を付けることで、金額を下げずに契約できることがあるためです。交渉の余地がなく、また自分が許容できないレベルの単価であれば、勇気を持って断ることも大切になります。不当に安い金額での契約は避けましょう。

フリーランスは時給でも案件を受けられる?

フリーランスは、時給でも案件を受けることが可能です。

通常、フリーランスが結ぶ業務委託契約には、成果物に対して報酬を受ける「請負契約」と、労務・サービスに対して報酬を受ける「委任契約(準委任契約)」の2種類があります。IT業界では「SES」という業態も多いように、ITフリーランスは後者で時給制を基本とした契約も一般的に行われています。

時給制の案件については、下記で詳しく解説しています。

業務委託の時給制は違法?雇用契約との違いや注意点、時給相場

まとめ

本記事では、フリーランスが仕事を受ける前に必ず確認しておきたい単価の決め方について詳しく解説しました。同じ経歴やスキルを持った人でも、単価設定によって収入が大きく変わる可能性があります。

適切な単価を決められるか不安な人や、単価交渉の負担を減らしたい人は、ITプロパートナーズの利用がおすすめです。希望に合う案件の紹介や交渉の代行、トラブル時の対応など、不安になりがちなフリーランスの契約もサポートします。

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