システムエンジニアはやめとけと言われる7つの理由とその実態

こんにちは、ITプロマガジンです。

需要が高い職業の1つであるシステムエンジニア。一方で、「システムエンジニアはやめとけ」という声も見受けられます。とはいえ「やめとけ」と言われる理由の全てが真実とは限りません。システムエンジニアはやりがいや魅力のある職業でもあります。

本記事では、なぜ「システムエンジニアはやめとけ」と言われるのか、その理由について詳しく解説します。SEを目指している方はぜひ参考にしてください。

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目次

システムエンジニアはやめとけと言われる7つの理由

システムエンジニアについて否定的な意見が出る背景には、システムエンジニアという職業の仕事内容や性質が関わっているようです。「やめとけ」と言われる理由には、主に下記の7つがあります。

  • 納期やトラブル対応に追われることがあるから
  • 長時間労働のイメージが強いから
  • 常に勉強・スキルアップが求められるから
  • 多重下請けの下層だときついから
  • 実力主義の厳しい世界だから
  • 35歳定年説があるから
  • 将来性がなさそうだから

それぞれ詳しく見ていきましょう。

納期やトラブル対応に追われることがあるから

システムエンジニアは納期やトラブル対応に追われることも多く、激務になることがあるため、「やめとけ」と言われることがあります。

プロジェクトによってはシステム開発のスケジュールがシビアに設定されている場合があり、そうなると納期近くには残業や休日出勤が発生しやすくなります。トラブルが発生したり、要件定義にミスがあったりすると、さらに期日までの納品が厳しくなるでしょう。

システムの保守・運用業務でも、システム障害やエラーが発生すれば、休日や夜間であっても即座に対応を求められる場合があります。

長時間労働のイメージが強いから

残業や休日出勤が多いことから、システムエンジニアの仕事は長時間労働になりやすい傾向があります。また、近年は長時間労働の続いた労働者が過労死してしまう事案も発生していることから、「過労死リスクが高い」と敬遠する人がいるようです。

ただし、厚生労働省「令和3年度 過労死等の労災補償状況」によると、「情報サービス業」の脳・心臓疾患の労災請求件数は14位。5位の「医療業」や8位の「飲食店」よりも順位が下で、とりわけ高い職種というわけではないのです。

長時間労働がある企業が存在することは事実ですが、他の職業と同じく、ブラック企業を避けることで、長時間労働や過労死のリスクを回避することが可能です。

常に勉強・スキルアップが求められるから

システムエンジニアを長く続けるためには、プライベートの時間を削りながら勉強しなければならないため、負担が大きいと感じる人は多いようです。学習時間を十分に取れないと、第一線で活躍できなくなるかもしれないというプレッシャーもあります。

ITの進化・変化はめまぐるしく、日々新しい技術やトレンドが登場しています。そのため、エンジニアとして第一線で働くためには、常に情報収集を行い、新しい知識を身につける努力が必要です。

また受託案件やSESの場合、クライアントが変わるたびに新しいことを覚える必要があるという大変さもあります。

多重下請けの下層だときついから

多重下請けの下層で働くと、仕事から得られるメリットが小さくなるため、上流工程を担当しやすい職業を選ぶ人もいます。

システム開発のプロジェクトでは、クライアントから依頼を受けた元請け企業が上流工程を担当し、下流工程は下請け・孫請けとなる中小・零細企業に委託するのが一般的です。

仲介する企業が多くなればなるほど、下層にいる企業の従業員の給与が低くなりがちです。また、複数の下請けに業務を分割して委託するため、各企業における業務の幅や裁量権は限定され、従業員はやりがいを感じにくくなったり、身につくスキルが限られたりする傾向があります。

結果的に、転職市場におけるシステムエンジニアとしての価値を上げられず、収入アップやキャリアアップができない人も存在します。

実力主義の厳しい世界だから

システムエンジニアの待遇や報酬は、実績と専門性、プロジェクトへの貢献度などによって決まる「実力主義」の傾向があります。

自身の専門性を高め、実績を上げ、それらを上手くアピールしなければ、安くて簡単な仕事しか任されなくなっていく恐れがあります。その結果、システムエンジニアとしての市場価値が上がらず、年齢が上がっても収入アップができなくなるのです。実力主義が合わない人にとっては厳しい世界といえるでしょう。

35歳定年説があるから

システムエンジニアには以前から、「35歳が定年」という意見があります。そのことを理由に、第一線で活躍できる期間が短いとして、システムエンジニアは「やめとけ」と言われることがあります。

人間は年齢と共に新しいことを吸収しにくくなり、体力が衰えていく傾向があります。そのため、すでにお伝えした「常に勉強・スキルアップが求められる」「長時間労働になりやすい」「実力主義」などの要素に、35歳ごろにはついていけなくなるという見方です。

しかし現在の日本は、深刻なIT人材不足に陥っています。また、ITエンジニア向け総合求職・学習プラットフォームpaiza「40歳以上のITエンジニアの転職動向調査」によると、実際には35歳以上で活躍するエンジニアも多くいることが分かっています。

システムエンジニアとしての経験を生かし、独立してITコンサルタントになるなど、経験と年齢に合わせた働き方を選んでいくことも可能です。工夫次第で、35歳も活躍することは十分に可能な業界だといえます。

将来性がなさそうだから

システムエンジニアという職種自体に、将来性がないという見方をする人もいます。SaaSなどの発達により、パッケージ化されたシステムを導入する企業が増え、「システムエンジニアの仕事がなくなっていくのではないか」という意見です。

またAI(人工知能)などが発展し続ければ、一部の業務におけるシステムエンジニアの需要がなくなる可能性はあります。しかし、技術の進化に合わせてスキルの幅を広げていくのであれば、将来的にも自身の市場価値を高めていくことは可能です。

こういうイメージならやめとけ!システムエンジニアについてよくある誤解

下記のようなイメージを持っている人は、システムエンジニアについて誤解している可能性が高く、そのままの認識で仕事を始めるのは「やめとけ」と言わざるを得ないでしょう。

  • コミュニケーションが下手でもできそう
  • 人手不足で簡単に就職・転職できそう
  • 給料が高そう

それぞれ、どのように注意が必要なのか以下に詳しく解説します。

コミュニケーションが下手でもできそう

エンジニアといえば、パソコンの前に座って、1人で黙々と作業するというイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、システムエンジニアはチームで連携しながら業務をこなす必要があり、クライアント折衝も必要になることがあるため、コミュニケーションは必須。

「人と関わるのが嫌」「コミュニケーションが苦手」という人は、円滑な業務の遂行が難しくなるでしょう。コミュニケーションスキルが低いと、スキルアップ・キャリアアップはもちろん、就職自体も難しくなることを意識する必要があります。

人手不足で簡単に就職・転職できそう

先ほどもお伝えした通り、エンジニア職は人手不足が深刻です。そのため、人手不足で楽にシステムエンジニアになれると考えがちですが、この考え方にはリスクがあります。

人手不足というのは、あくまでも求人全体に対する人材の供給割合にすぎません。求人のなかには、低賃金の仕事やブラック企業の募集も含まれています。求人数が多いからといって、簡単に優良企業に就職・転職できるわけではないのです。

優良企業への入社は、他の職業と同じように厳しい選考を潜り抜ける必要があります。自身の市場価値を上げ、本気で挑まないと条件のよい仕事は得られないと考えましょう。

給料が高そう

システムエンジニアは、高収入が目指せる職業です。しかし、収入アップのみを目的としていると、期待外れになるリスクがあります。システムエンジニアの平均年収は約570万円ですが、金額は就職先・担当業務・年齢などによって大きく異なります。

マイナビ転職「2022年版 職種別 モデル年収平均ランキング」によると、ITエンジニア系が上位に来ているものの、高い収入を得ているのは「システムアナリスト」や「システムコンサルタント」など、分析・コンサルティングができる職種や「プロジェクトマネジャー・リーダー」などのマネジメント職に限られます。「システムエンジニア(アプリ設計/汎用機系)」は67位で、あまり上位ではありません。

高収入の人がいる一方で、低い収入で働いている人もいることも認識しましょう。システムエンジニアの収入については、以下の記事もご確認ください。

システムエンジニア(SE)の平均年収は?年代や性別・企業規模別で紹介

こんな人はやめとけ!システムエンジニアに向いていない人の特徴

多くの職業に共通することですが、システムエンジニアにも向き・不向きがあります。下記の点に当てはまる人は、システムエンジニアになっても、負担が大きく長続きしない可能性があります。

  • 論理的な思考や分析が苦手
  • 仕事の変化がストレスになる
  • 長時間集中できない

3つの点について以下に詳しく解説します。自分がシステムエンジニアに向いているのか・向いていないのかを確認してみてください。

論理的な思考や分析が苦手

システム開発の仕事には、論理的な思考力や分析力が必要不可欠です。システムにエラーが出たら、その原因を見つけ出し、問題点を分析、解決策を導き出さなければなりません。またクライアントの希望・予算をふまえた最適なシステムやスケジュールの策定にも、論理的思考力が役立ちます。

論理的思考力がないとチーム全体の業務の進捗に影響する可能性があります。また分からないことをすぐ人に聞いてしまうなど、分析や自己解決が苦手な人は、システムエンジニアに向いていない可能性があるでしょう。

仕事の変化がストレスになる

システム開発では、予想もしていなかったエラーやトラブルが突発的に発生することがあります。また、開発途中でクライアントから追加の要望が出されることも珍しくありません。そのため、柔軟性を持って、臨機応変に対応する力が求められます。

イレギュラーな業務にストレスを感じるという人は、システムエンジニアになっても、精神的な負担が大きくなるかもしれません。ルーチンワークを好む人や、突然のトラブルに冷静でいられない人は、システムエンジニアに向いていないといえます。

長時間集中できない

開発においては、小さなミスがシステムに大きな影響を与えることが多々あります。特にプログラミングでは、コードを1文字でも間違えると致命的なエラーやバグにつながることがあるため、ミスや見落としをせず仕事を進める集中力が必要です。

集中が続かない人・小さなことでも気が散る人は、システムエンジニアになっても周囲に迷惑をかけてしまい、長続きしない可能性があります。

システムエンジニアの魅力・やりがい

システムエンジニアに関する厳しい現実やマイナスの意見を聞くと、どうしてもシステムエンジニアを目指すことを躊躇してしまうでしょう。とはいえ、システムエンジニアには、目指す価値のある魅力や、やりがいが大きい職業でもあります。例えば以下の3つの点です。

  • チームで働く楽しさ
  • キャリアパス・転職の選択肢が多い
  • スキルを磨く余地がたくさんある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

チームで働く楽しさ

システムエンジニアの仕事は、一部の業務だけであれば1人でもできますが、基本的にはチームで連携しながら働きます。一致団結して、目標を成し遂げる楽しさは、システムエンジニアの魅力といえるでしょう。

また1人では苦痛な勉強も、同僚や仲間がいれば情報を共有したり高め合ったりと、ポジティブに継続できることがあります。

キャリアパス・転職の選択肢が多い

システムエンジニアとしてのスキルと経験を生かせば、転職の選択肢の幅が大幅に広がります。

例えばAIエンジニアやセキュリティエンジニアなど他のエンジニアはもちろん、データサイエンティスト・プロジェクトマネージャー・ITコンサルタントなどの上流工程に携わる職も目指せます。

フリーランスとしての独立・起業が可能であることも考えると、理想のキャリアパスを描きやすい魅力的な職業といえるでしょう。

スキルを磨く余地がたくさんある

システムエンジニアに求められるスキルは、プログラミング言語のようなテクニカルスキルから、コミュニケーションスキル・プレゼンテーションスキルのようなヒューマンスキルまで多岐にわたります。そのため、スキルを磨く余地が多く、やりがいを感じながら、どんどんスキルアップ・キャリアアップを目指せることが魅力です。

ルーチンワーク系など、職種によってはスキルを磨きたくても限界があり、将来に不安が残る場合もあります。常に習得すべきスキルが存在することは、実力主義のエンジニア職だからこその魅力・やりがいでしょう。

システムエンジニアを目指す際に意識しておきたいポイント

これからシステムエンジニアを目指す人は、「やめとけ」と言われる理由として挙げたマイナス面を、どのように回避・解決すればよいのでしょうか。ここからは、システムエンジニアを目指す際に意識しておきたいポイントを解説します。

実務経験を積める就職先を選ぶ

企業やクライアントがシステムエンジニアを採用する時は、主に過去の実績から専門性の高さやプロジェクトへの貢献度を判断します。そのため経験が浅い間は、まずは実務経験を積むことを第一に考えてください。

実務経験がないと、スキルアップ・キャリアアップを目指せる仕事・好条件の仕事を得ることは、ほぼできないと考えましょう。就職先が決まらない場合は、学生であれば「インターンシップに参加する」、社会人であれば「初心者向けの案件をクラウドソーシングで受ける」または「エンジニア補佐のアルバイトを始める」などが選択肢となるでしょう。

専門スキル・幅広い知見を獲得できる環境を重視する

システムエンジニアとして市場価値を高める、またはキャリアアップを目指す場合は、給与や待遇よりも「専門スキル・幅広い知見」を獲得できるかどうかを重視しましょう。

将来のために、仕事内容や裁量権の範囲などのスキルを高められるかに着目して、仕事を選ぶ時期も必要です。なるべく専門性を高めやすく、細分化された狭い領域だけでなく「システム全体」を見ることができる、あるいは多様な開発現場がある職場を選びましょう。

最新情報・トレンド技術をキャッチアップし続ける

古い技術をずっと使っている職場より、新技術・言語にも関心が高く、新しい技術・手法を取り入れている職場を選ぶことも重要です。先述の通り、システムエンジニアに求められるスキル・知識は日々変化しており、情報をアップデートしないと時代に取り残されてしまいます。

就職先を探す際は、企業の実績や企業の方針などを確認し、新しい技術・手法を取り入れる姿勢があるのかを確認しましょう。もちろん、勉強会に参加したり、情報サイトを小まめにチェックしたりと個人の努力も必要です。

システムエンジニアに関するよくある疑問

最後は、システムエンジニアに関する疑問をまとめて解決します。

社内SEはやめた方がいいって本当?

「社内SEはやめとけ」という意見には、いくつかの理由があります。ただし悪い面ばかりではないため、一概にやめとけとは言いきれません。

社内SEとは、雇用された企業の社内で、自社のシステムを開発・保守運用を行うシステムエンジニアです。クライアントのオフィスに派遣されて勤務を行う客先常駐SEと比較して、社内SEは基本的にクライアント対応はなく、社内でのやり取りが中心。外部とやり取りする場合も、その大半は納入業者や社内で利用している外部システムベンダーなので、気楽に働くことができます。

ただし社内SEは、すでにあるシステムの保守運用が主な業務となることが多く、「どんどん開発経験を積みたい」という人には向かない傾向があります。

文系SEはやめた方がいいって本当?

IT業界の人手不足を背景に、文系の人材でも積極的にSEとしての獲得に乗り出しているIT企業は多いものです。また、関連して、文系人材でも活躍できるように研修・育成制度を整えている企業も多くあります。そのため、文系だからといってシステムエンジニアになるのを諦めた方がよいということはありません。

ただし、お伝えした通り、システムエンジニアには向き不向きがあります。そのため、SPIのような適性試験をパスすることが採用条件となっている求人も見受けられます。

未経験エンジニアが増え過ぎているって本当?

仕事を求めて未経験からエンジニアになる人は多くいます。そのため、市場に未経験エンジニアが増え過ぎて供給過多になる心配はないのでしょうか?

日本でも世界でもIT需要は今後も拡大する見込みであり、IT人材の不足も続くといわれているため、この点の心配は少ないといえるでしょう。経済産業省「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には少なくとも約16万人のIT人材が不足するといわれており、システムエンジニアも人手不足が予想されます。

また、新言語や新技術は、日々生まれています。未経験エンジニアが増えたとしても、特定スキルの専門性を高めたり、他のエンジニア職の知識も習得したりと、差別化を図るチャンスは豊富にあるといえるでしょう。

IT業界の人材不足は嘘?噂される理由や真相、今後求められるスキル

まとめ

今回は、「システムエンジニアはやめとけ」という声が上がる理由について詳しく見てきました。システムエンジニアは仕事の性質上、心身の負担が大きくなることがあります。求められる知識・スキルのハードルも高く、簡単に目指せる職業ではありません。しかしながら、将来性の高さや仕事としてのやりがいの多さなど、さまざまな魅力もある職業です。

システムエンジニアを目指したいという人は、今回紹介したシステムエンジニアになる際に意識しておきたいポイントを参考にしてください。迷っている場合は、その他のIT職も選択肢に入れつつ、慎重に判断することをおすすめします。

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