こんにちは、ITプロマガジンです。
フリーランスとして働き始めると、「帳簿付けは何をどこまでやればいいのか」「白色申告と青色申告の違いは何か」など悩む方も多いのではないでしょうか。慣れていないと会計用語や制度が難しく、確定申告の直前に慌ててしまうケースも少なくないでしょう。
帳簿は確定申告の根拠になるだけでなく、利益や資金繰りの見通しを考える材料にもなります。電子帳簿保存法やインボイス制度など、ルールが変わる領域だからこそ、運用フローを固めることが大切です。
本記事では、帳簿の基本から、申告方式による違い、記帳の手順、作成方法、おすすめソフト、効率化のコツまで整理して解説します。フリーランスの税金の基礎知識を知りたい方は、「フリーランスが支払う税金の種類や対策」も併せてご覧ください。
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目次
フリーランスが知っておくべき帳簿の8つの基本

帳簿付けを始める前に、まずはその概要やルールを理解するのが大切です。ここでは、フリーランスが最低限押さえておくべき8つの基本事項を整理します。
そもそも帳簿とは何か
帳簿とは、取引や経費といったお金の流れを記録するための台帳です。取引や経費支出の日時および内容、あるいは保有する固定資産などを管理します。確定申告の方法によって必要な帳簿は異なりますが、税務署への提出は必要ありません。しかし、作成は義務付けられており、保存期間も定められています。
帳簿を付けていないとどうなるか
帳簿が不十分だと、申告内容の説明が難しくなります。青色申告の場合は、要件を満たせず控除を受けにくくなる可能性もあるでしょう。
また、経費の根拠(領収書や請求書の控え)が揃っていないと、申告のやり直しが必要になったり、追加で確認が入ったりするケースもあります。罰則や取り扱いは状況によって変わるので、個別の判断は税務署や税理士に確認してください。
フリーランスが扱う帳簿の種類
帳簿には、大きく分けて「主要簿」と「補助簿」の2種類があり、それぞれがさらに細かく分類されています。
| フリーランスが扱う帳簿の種類 | ||
|---|---|---|
| 主要簿 | ・仕訳帳 ・総勘定元帳 |
|
| 補助簿 | 補助記入帳 | ・現金出納帳 ・当座預金出納帳 ・仕入帳 ・売掛帳 ・買掛帳 |
| 補助元帳 | ・商品売高帳 ・仕入先元帳 ・得意先元帳 ・固定資産台帳 |
|
主要簿は青色申告の際に必要な帳簿です。補助簿は主要簿を補助するためのものであり、取引内容に応じて必要な帳簿のみ作成します。帳簿の詳細については別項で詳しく解説します。
フリーランスに帳簿作成が必要な理由
フリーランスが帳簿を作成すべき理由は、次の2点です。
- 確定申告
- 金銭の流れを自身で把握する
フリーランスは自分で1年間の収入・所得税を計算し、税務署に申告しなければなりません。これが確定申告であり、提出書類の作成時は取引や経費を記した帳簿をベースとします。
また、日々の取引を記録しておくことで、金銭や資産の流れを把握することにもつながるのです。
発生主義と現金主義の違い
フリーランスの帳簿は、原則「発生主義」です。現金主義との違いは以下になります。
- 発生主義:報酬の支払いや受け取りが確定した日で計上する
- 現金主義:実際に支払いや報酬の受け取りがされた日で計上する
発生主義は請求書などを発行し、金額が確定したタイミングで計上します。年末年始で請求と入金に時差がある場合は、確定申告に影響するため注意が必要です。二重計上にならないように気をつけましょう。
電子帳簿保存法との関係
「電子帳簿保存法」が施行され、メールやWebサイト経由で受け取った電子データの領収書・請求書は、データのまま保存することが義務化されました。紙に出力して保存するだけでは不備と見なされるため、注意が必要です。
電子保存にあたっては、データの検索性を確保し、改ざんを防止するための法的要件を満たす必要があります。Amazonの領収書PDFやクラウドソーシングサイトの明細など、対象となるデータは多岐にわたります。
紙で受け取った領収書は引き続き紙での保存が可能ですが、スキャンして電子化すれば管理効率が大幅に向上します。法改正に対応したクラウド型の会計ソフトを導入すれば、これらの要件をスムーズにクリアできます。
インボイス制度との関係
インボイス制度の導入に伴い、課税事業者は帳簿に「適格請求書発行事業者の登録番号」や「税率別の税額」を正確に記載する義務があります。この制度により、仕入税額控除の適用を受けるための条件が厳格化されました。
特に2026年10月以降は、免税事業者からの仕入れに係る経過措置が「80%控除」から「50%控除」へと縮小されます。外注費などの取引がある場合、相手方の登録状況によって納税額が変動するため、より正確な記帳が求められます。
参考:国税庁
簡易課税制度を選択している場合は帳簿への記載義務が一部緩和されますが、保存義務自体は無くなりません。制度の変更に合わせた記帳ルールを確立しておくと、将来的なトラブル防止につながります。
確定申告の方法によって帳簿の決まりが異なる
確定申告には「青色申告」と「白色申告」があり、どちらの申告方法を選択するかによって、必要な帳簿の種類や記帳方法などが異なります。
おすすめは最大65万円の特別控除が受けられる青色申告です。一方の白色申告は帳簿付けがシンプルで手間がかからない点がメリットでしょう。それぞれの詳しい特徴について、次項で解説します。
白色申告・青色申告の帳簿の違い
確定申告の種類によって、作成すべき帳簿の範囲や記帳方法には明確な違いがあります。
| 項目 | 白色申告 | 青色申告(10万円控除) | 青色申告(55・65万円控除) |
|---|---|---|---|
| 作成する帳簿 | 法定帳簿・任意帳簿 | 補助簿 | 主要簿・補助簿 |
| 記帳方法 | 単式簿記(簡易簿記) | 単式簿記(簡易簿記) | 複式簿記 |
| 保存期間 | 5年〜7年 | 7年 | 7年 |
| 提出書類 | 確定申告書・収支内訳書 | 確定申告書・青色申告決算書 | 確定申告書・青色申告決算書(貸借対照表・損益計算書を含む) |
それぞれの特徴を正しく理解し、自身の状況に適した方法を選択してください。
作成する帳簿の種類の違い
青色申告(65万円控除)では「主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)」の作成が必須ですが、白色申告では「法定帳簿」への収入・経費の記録だけで認められます。
青色申告は、単に所得を計算するだけでなく、具体的な損益計算書・貸借対照表まで報告する義務があるため、より多くの帳簿が必要となるのです。一方で白色申告では、単式簿記で済み、簡易的な収支管理で完了します。
帳簿の記載方法の違い
記帳の方法には、1つの取引を2つの側面(勘定科目)で捉える「複式簿記」と、家計簿のような「単式簿記」の2種類があります。複式簿記では「なぜお金が増減したか(収益・費用)」と「その結果どうなったか(資産・負債)」を同時に記録し、正確な財務状況を示します。
例えば、5万円の備品を後払いで購入した場合、単式簿記では「支出 5万円」と記録するだけです。一方で複式簿記では「消耗品 5万円 / 未払金(負債) 5万円」といった仕訳を行い、購入の事実と同時に、将来支払う義務が発生したことも表現します。
手書きで複式簿記を付けるのは難解ですが、会計ソフトを活用すれば、単式に近い入力で自動的に複式へと変換されます。専門知識に不安があっても、ツールを使えば青色申告の恩恵を受けることが可能です。
帳簿の保存期間の違い
原則として、帳簿類は「7年間」、領収書や請求書などの書類は「5〜7年間」保存することが税法により義務付けられています。保存期間内に書類を紛失してしまうと経費として認められない場合があるため、厳格な管理が必要です。
具体的には、仕訳帳や総勘定元帳、現金出納帳、売掛帳といった「帳簿」は7年間の保存が必要です。また、決算関係書類である損益計算書や貸借対照表も同様に7年間、請求書や領収書などの「証憑書類」の保存期間は原則5年間ですが、青色申告者やインボイス課税事業者の場合は7年間の保存が必要です。
詳細は国税庁のWebサイトで確認することをおすすめします。
フリーランスが帳簿を付ける基本的な流れ

フリーランスが効率的に記帳を進めるためには、日々の積み重ねと、決算書作成のフローの確立が大切です。
- 領収書・レシート・通帳などを整理する
- 取引内容を帳簿に記載する
- 決算処理を行う
具体的な3つのステップを詳しく見ていきましょう。
1.領収書・レシート・通帳などを整理する
帳簿作成の基本は取引の「証拠」を漏れなく収集し、整理することです。電子データは専用フォルダへ、紙の領収書は月別や項目別にファイルへ集約し、重複や漏れを防ぎます。
具体的には、クレジットカードの明細やAmazonの注文履歴、Suicaなどの交通系ICの利用履歴、請求書控えなどを網羅的に集めます。領収書がない少額費用(香典や慶弔費など)については、出金伝票を作成して代用しましょう。
証拠書類が散逸していると、後から記帳する際に時間を要するだけでなく、経費の計上漏れにつながるおそれがあります。常に「取引の証拠」を収集し、一箇所にまとめる習慣をつけましょう。
2.取引内容を帳簿に記載する
整理した証拠をもとに、日付・金額・内容を帳簿や会計ソフトへ正確に入力します。複式簿記の場合は仕訳帳への入力が基本となりますが、ツールを利用すれば作業を効率化することが可能です。
例えば、会計ソフトの「銀行連携」や「CSVインポート」機能を活用すれば、手入力を最小限に抑えられます。事業用とプライベートが混ざった支出(家賃や光熱費など)は、按分処理を行い、適切に事業主貸などの科目を使い分けましょう。
3.決算処理を行う
個人事業主は原則として12月末で事業年度が締まり、決算処理を行います。日々の記帳内容をもとに、減価償却費の計上や未払費用の整理など、決算整理仕訳を実施して帳簿を確定させます。
そのうえで、確定申告に必要な書類を作成します。青色申告であれば貸借対照表と損益計算書、白色申告であれば収支内訳書を提出しましょう。会計ソフトを利用すれば、仕訳データをもとに自動で書類を作成できるため、最終チェックに集中できます。
帳簿の作成方法は3つ
帳簿の作成方法は主に主に次の3つに分かれます。
- ノートなどに手書きで記帳する
- Excelに記帳する
- 会計ソフトに記帳する
それぞれの作成方法と特徴を確認していきましょう。
ノートなどに手書きで記帳する
1つ目の方法は、ノートなどを使って手書きで帳簿を作成する方法です。ノートを使用するので、すぐに帳簿をつけ始められる点と自分の好きな形式で帳簿を作成できる点がメリットです。
一方で、帳簿の基本的な書き方を知らないと作成するのが難しく、取引量が多いと全て手書きするのが大変といったデメリットもあります。
Excelに記帳する
2つ目は、Excelを使って帳簿を作成する方法です。Excelはある程度自分の好みにあった帳簿づけができ、取引量が増えても柔軟に対応できる点がメリットです。また、フォーマットが完成すれば、同じ形式を翌年以降も使い回すことができます。
一方で、帳簿づけのフォーマットを作成するのに知識が必要であったり、自己流すぎる結果、単なる集計表となり帳簿として認められないといったデメリットに注意しなければなりません。インターネット上に、Excelを使った帳簿のフォーマットを紹介したサイトもあるので、参考にしてみましょう。
会計ソフトに記帳する
最後は、会計ソフトを活用して帳簿を作成する方法です。会計ソフトを使用すると、仕訳の入力をするだけで簡単に帳簿を作成することができます。また、帳簿から申告決算書や確定申告表を作成するのもスムーズです。
ただし、費用がかかってしまう点と帳簿づけの知識が深まらない点には注意しましょう。会計ソフトは、帳簿づけだけでなく確定申告などの書類作成にも役立つので、フリーランスにはおすすめのツールです。
フリーランスの帳簿付けにおすすめの会計アプリ・ソフト3選

帳簿付けは簿記の知識がなければ、手間と時間がかかる作業ですが、会計ソフトを使うことで大幅に効率化することが可能です。ここからは、フリーランスが帳簿を付ける際におすすめの会計ソフトを3つ紹介します。
freee会計
「freee会計」は青色申告・白色申告の両方に対応しており、銀行口座やクレジットカードとの連携もできる会計ソフトです。個人事業主・中小企業に人気が高く、簿記の知識が少なくても完結できます。
レシートをスマホで撮影するだけで、AIが日付や金額、勘定科目を推測して自動取り込みする機能もあり、電子帳簿保存法にも対応済みです。確定申告は〇×形式の質問に答えるだけで必要書類の作成が可能なうえ、e-Taxにも対応しています。
マネーフォワードクラウド
「マネーフォワードクラウド」は確定申告に必要な機能が揃った会計ソフトです。連携サービスが豊富で、複数の収入源・取引先があるフリーランスにも向いています。
特に「マネーフォワードクラウド確定申告」は、銀行口座やクレジットカード、電子マネー、通販サイトまで幅広いデータ連携が可能なクラウド会計ソフトです。銀行明細やカード明細を自動で取り込む機能もあり、仕訳作業を自動化して、帳簿入力の手間を減らせます。
やよいの青色申告 オンライン/やよいの白色申告 オンライン
「やよいの青色申告 オンライン」「やよいの白色申告 オンライン」は、老舗の信頼性とシンプルさが魅力で、会計の知識が少ない人でも始めやすい青色申告特化型サービスです。
特に青色申告の方は個人事業主向けのクラウド青色申告ソフトとして長年の実績を持ち、帳簿付けから決算書類の作成・e-Taxによる申告までワンストップで完結できます。銀行口座やクレジットカード明細の連携により自動仕訳が可能であり、複式簿記の知識がなくても日付と金額を入力するだけで帳簿が作成される点も特徴です。
セルフプランは初年度無料で利用できるため、コストを抑えて始めたい方にも適しています。
フリーランスが効率よく帳簿をつけるポイント
フリーランスの方は、次の4つのポイントを実践することで効率よく帳簿をつけられるようになります。
- 銀行口座とのデータ連携で効率化する
- プライベート用・事業用を区別する
- 電子帳簿の保存にはクラウドを利用する
- 帳簿はこまめにつける
それぞれを詳しく確認していきましょう。
銀行口座とのデータ連携で効率化する
会計ソフトの「同期機能」を活用し、手入力をゼロに近づけましょう。
銀行口座やクレジットカードと連携すると、明細データが自動で取り込まれ、日付や金額を入力する作業が不要になります。例えば、事業用カードで決済したサブスクリプション代が自動的に取り込まれ、過去の登録履歴をもとに「通信費」として分類されるといった具合です。
一度ルールを整えれば、同種の取引はほぼ自動処理されるため、記帳は確認作業が中心になります。連携時には二段階認証の設定が必要な場合があるため、初期設定だけは時間を確保して丁寧に行いましょう。
プライベート用・事業用を区別する
事業専用の銀行口座とクレジットカードを用意し、私用の支出を混在させないことが効率化の基本です。
支出が混ざると、全ての取引について「事業か私用か」を判定し、帳簿上で事業主貸などの処理を行う必要があり、作業負担が増えます。一方、事業用カード1枚にPC代・SaaS利用料・書籍代などの経費を集約すると、会計ソフトとの連携も整理しやすくなります。
もし私用の支払いを誤って事業用口座から行った場合は、早めに修正仕訳を行い、できれば月内で帳簿を整理しておくことが重要です。
電子帳簿の保存にはクラウドを利用する
電子帳簿保存法への対応を考えるなら、一元的にクラウド保存しましょう。PC内や外付けハードディスクだけで管理すると、改ざん防止や検索要件を自力で満たすのが難しくなります。クラウド会計ソフトを使えば、法令要件を踏まえた保存形式で管理することが可能です。
例えば、会計ソフトのファイルボックス機能にPDFをアップロードすると、取引データと紐づけて保存できます。検索機能も備わっているため、税務調査への対応も万全です。
保存期間は原則7年間で、いつでも検索・閲覧できる状態にしておく必要があるため、データの整理ルールをあらかじめ決めておきましょう。
帳簿はこまめにつける
帳簿づけは溜め込まず、日常のルーチンに落とし込みましょう。確定申告前に1年分をまとめて処理すると、取引内容を思い出せず、経費にできるはずの支出を計上できないことがあります。記憶が鮮明なうちに入力すれば、仕訳の精度も上がります。
例えば、毎月末に、当月の領収書をまとめてスマホで撮影し、会計ソフトに登録する習慣をつけるのも手です。こまめに処理しておけば、確定申告時は最終確認だけで済み、精神的な負担も減らせます。
まとめ
本記事では、フリーランス帳簿の基本として、帳簿の概要や主要簿・補助簿の役割、帳簿を付けない場合のリスク、発生主義の考え方を整理したうえで、青色申告・白色申告で必要な帳簿・記帳方法の違いを解説しました。
帳簿は「正しく作る」だけでなく「続けられる運用にする」ことが重要です。証憑の集め方、入力の仕組み化、公私の切り分けを整えると、申告時期の負担を軽減しやすくなります。
もし帳簿や確定申告、税金・契約まわりの不安をまとめて相談しながら進めたいなら、税務署や税理士など、専門的な窓口に相談するのも手です。
- 高額案件を定期的に紹介してもらいたい
- 週2日、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
- 面倒な契約周りはまかせて仕事に集中したい
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