フリーランスになるなら月収は最低いくら必要?目安額と現実

こんにちは、ITプロマガジンです。

これからフリーランスとして独立したいと考えている人は、「フリーランスのリアルな月収ってどんな感じなんだろう?」「最低いくら稼げればフリーランスになれる?」といった疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。

今回は独立後の生活を具体的にイメージできるよう、フリーランスのリアルな収入や、フリーランスとして生計を立てるために必要な最低月収についてご紹介します。

フリーランスで月収が高い仕事や職種についても解説しているので、独立して稼ぎたいという人もぜひ参考にしてください。

フリーランスの単価の伸ばし方

「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」

フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

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フリーランスのリアルな収入はどれくらい?

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フリーランス白書2022によると、フリーランスの年収で一番多かったのが200万〜400万円未満の29.4%、次いで多かったのが200万円未満の21.8%と続いており、1,000万以上の収入を得ている人の割合は8.8%です。

多くのフリーランスの働き方は主に在宅で行える事業を行っており、年収は概ね200万円未満から400万円未満が全体の約半分を占めています。

また、ランサーズが行った「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によると、自営業系独立オーナーのフリーランスの場合、平均年間報酬は297.5万円です。

上記2つのデータから、専業フリーランスとして働いている人の年収はおよそ平均300万円前後であることが予想できます。

フリーランスの年収実態について更に詳しくは以下の記事で解説しています。

フリーランスの平均年収は?職種別の給料相場と収入アップのコツ

フリーランスになるなら最低月収20万円は必要

実際にフリーランスとして生計を立てるためには、どんなに低くても月収最低20万円は稼げている必要があります。

なぜ月収20万円なのかというと、総務省統計局の 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要 にある「表Ⅱ-1-1 消費支出の対前年増減率の推移(P15)」のデータを見ると、2022年度の単身世帯の消費支出の月平均額は16万1,753円となっているためです。

ただし、フリーンランスで月収20万円は実態としてはかなり厳しい収入と言えます。何故なら、そこから引かれる金額があるので、手取り金額はもう少し減ってしまうからです。

フリーランスで月収20万円の手取りはいくら?

フリーランスの月収20万円の手取りは、およそ15万円程度になります。月収から5万円引かれる内訳については、下記の通りです。

  • 所得税:約6,000円
  • 住民税:約10,000円
  • 健康保険料:約12,000円
  • 国民年金:約16,600円

先ほど紹介した家計調査のデータと比較すると、厳しい金額であることが分かるかと思います。

フリーランスで月収20万円の生活レベルは?

月収20万円のフリーランスの場合、手取りは15万円程度になることがわかりました。それでは、15万円の生活レベルとは、どのようなものなのでしょうか。生活費をシミュレーションしてみましょう。

  • 家賃:50,000円
  • 水道光熱費:10,000円
  • 食費:20,000円
  • 通信費:5,000円
  • 生活用品費:4,000円
  • 被服費:8,000円
  • 保健医療費:5,000円
  • 交通費:18,000円
  • 娯楽費:15,000円
  • 理美容・交際費:15,000円

1ヶ月の手取りが15万円だと、上記のようになります。実家暮らしであれば家賃はかからないので、家賃分を引くと5万円余りが出ますが、家賃がある場合は貯蓄ができません。

フリーランスは会社員とは違って基本給がなく、受注した仕事によって収入が変わります。顧客の事情で突然、契約を打ち切られてしまうこともあるので、毎月かかる出費を節約して、貯蓄に回すことは非常に大切です。

家賃相場が安い都道府県であれば、もっと家賃を抑えることもできますが、東京や神奈川、大阪など、家賃相場が高い都道府県だと、上記の例より家賃が高くなるので、生活が苦しくなることがわかります。

フリーランスで「ある程度余裕のある生活」をするなら月収30万円以上必要

前述した通り、月収20万円だと、住む場所によっては生活がカツカツになる可能性もあります。そのため、ある程度余裕のある生活をしたいなら、月収30万円を目指すようにしましょう。

フリーランスで月収30万円の場合、税金や保険料などで引かれる金額の合計は約7万円となるので、手取りは約23万円です。

手取り23万円だとどのような生活になるか、生活費をシミュレーションしました。

  • 家賃 90,000円
  • 水道光熱費 10,000円
  • 食費 20,000円
  • 通信費 5,000円
  • 生活用品費 4,000円
  • 被服費 8,000円
  • 保健医療費 5,000円
  • 交通費 18,000円
  • 娯楽費 15,000円
  • 理美容・交際費 15,000円

東京23区1Kの家賃の平均相場は約9万円となりますが、手取りが23万円あると家賃が9万円になっても4万円ほど貯蓄できるので、娯楽費や理美容・交際費を少し増やしても、生活にゆとりが出ることがわかります。

フリーランスの手取り額については、以下の記事で早見表付きで詳しく紹介しているので、参考にしてください。

【早見表付き】フリーランスの手取り | 年収/月収別の手取り額と計算方法

フリーランスの収入は職種によって大きな差が出る

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フリーランスの月収は、当然スキルや経験によって変わりますが、そもそも職種によっても大きく変わります。フリーランスとして高収入を得たいなら、月収が高い職種を選んで独立するのが手っ取り早いでしょう。

月収が高いのはIT関連やコンサルティング業

フリーランスの月収が高い職種は、IT関連やコンサルティング業です。それぞれの職種のフリーランスの平均年収については下記の通りです。

  • IT関連
    • エンジニア:約700万〜800万円
    • Webマーケター:約350万〜550万円
  • コンサルティング業
    • ITコンサルタント:400万~1,000万円
    • 戦略コンサルタント:700万〜1,000万円
    • 財務会計コンサルタント:500万〜900万円

IT関連とコンサルティング業は、どちらも専門的なスキルと技術が必要となります。そのため、企業側もフリーランスに依頼しやすく、なかには1,000万円以上稼いでいるフリーランスも少なくありません。

Webライターなど高度なスキルが必要ない職種は月収が低い

Webライターや事務代行など、スキルが必要ない職種は、フリーランスとして仕事を受注しやすい反面、月収が低いというデメリットもあります。下記では、月収が低いとされている職種別に、それぞれの平均年収をまとめました。

  • Webライター:約200万〜600万円
  • 事務系:約200万

Webライターの平均年収は振り幅がありますが、3人に1人は200万円以下とされるほど、稼げる人と稼げない人の差が出る職種です。

フリーランスで稼げる仕事・職種

いざ、フリーランスになろうと思っても、仕事や職種選びを間違ってしまうと、収入が思うように上がらず、生活が困窮しかねません。フリーランスとして長く働くためには、稼げる仕事や職種を選ぶことが、長続きするためのコツと言えるでしょう。

ここでは、フリーランスでも稼ぎやすい仕事として、「エンジニア系」と「クリエイティブ系」「マーケティング系」の3つをご紹介します。

1.エンジニア系

エンジニア系の仕事は全て、インターネット関係のIT知識やスキルが必須となります。エンジニアと一言でいっても、幅広い種類がありますが、フリーランスにおすすめのものとしては下記3つがあります。

システムエンジニア
・平均年収:600万〜960万円
・仕事内容:ソフトフェアの設計・開発
・必要なスキル:コミュニケーション能力、プログラミングの知識、マネジメント力
インフラエンジニア
・平均年収:330万〜792万円
・仕事内容:IT基盤の設計・構築・運用・保守
・必要なスキル:自主的・主体的な行動力、エンドユーザーを意識した構築・運用、マネジメント力
ネットワークエンジニア
・平均年収:484〜755万円
・仕事内容:コンピューターネットワークの構築・保守・管理
・必要なスキル:コミュニケーション能力、論理的思考能力、説明能力や調整力、ネットワークに関する知識

2.クリエイティブ系

クリエイティブ系とは、雑誌からWeb、アプリまで、あらゆる媒体や制作物に携わる仕事のことを言います。スキルや感性はもちろん、協調性も求められるのが特徴です。稼ぎやすい職種は以下3つです。

Webデザイナー
・平均年収:350万〜600万円
・仕事内容:Webサイトのコンセプト設計、ワイヤーフレームの作成、コーディング
・必要なスキル:デザインに関する知識、デザインツールの操作スキル、コーディングやプログラミングスキル
Webディレクター
・平均年収:600万〜900万円
・仕事内容:納期の管理、コンテンツの品質管理、メンバーのマネジメント、クライアントとの交渉
・必要なスキル:Web制作全般の知識・経験、マネジメントスキル、コピーライティングの知識、マーケティングスキル
グラフィックデザイナー
・平均年収:700万〜800万円
・仕事内容:広告・雑誌・Webページなどのパッケージ制作
・必要なスキル:レイアウトスキル、色彩に関するスキル、タイポグラフィに関するスキル、ソフトフェアの操作スキル

3.マーケティング系

マーケティング系とは、企業が利益を生み出すためにどうするべきか、戦略や仕組みを作り出す仕事のことです。近年注目を集めている職種のうちの一つで、たしかな分析力と世の中の流行を察知する力が求められます。高収入を狙えるフリーランスにおすすめの職種は下記2つです。

デジタルマーケティング
・平均年収:600万〜840万円
・仕事内容:デジタルマーケティングに関する調査・分析・戦略・立案・検証
・必要なスキル:マーケティングの知識、コミュニケーション能力、コンサルティング能力、タスク管理能力
Webマーケティング
・平均年収:600万〜1,200万円
・仕事内容:集客施策の推進、アクセス解析、リピーターの確保
・必要なスキル:マーケティングの知識、Webサイト構築スキル、データの収集・分析スキル、コミュニケーション能力、調整力、プレゼンテーション能力

稼げるフリーランスの仕事13選と稼ぎ方!平均年収や稼ぐ人の特徴も解説

フリーランスとして稼ぐための4つのステップ

フリーランスとして稼ぐためには、下記4つのステップを踏むようにしましょう。

1.キャリアプランを立てる

フリーランスになって稼ぎたいならまず、キャリアプランを立てましょう。「自分はこの分野が得意だから、その分野に関する仕事をしたい」というような、漠然としたイメージしか持っていない人は、フリーランスになったとしても稼ぐというモチベーションを保ち続けることは難しいです。

キャリアプランを明確にすれば、フリーランスとしての方向性が自然と定まってきます。オンラインスクールに通ったり、スキルを磨ける会社で一旦働いたりなど、自分に足りない部分を補うために、具体的なアクションを起こすことが可能です。

そのためには、いつまでに何をするというスケジュールを組み、設けた期限ごとに目標が達成できているか確認してみてください。予定通りにいかなかったとしても、スケジュールを調整しながら進めていけば、着実に稼げるフリーランスへと近づけるはずです。

2.まずは副業で稼ぐ

キャリアプランを明確にしたら、まずは副業として仕事を受注しましょう。いきなり会社員を辞めてフリーランスとして仕事を受注すると、継続的に依頼をもらえなかった場合、もとの生活に戻れなくなります。

副業フリーランスになるメリットや注意点などは以下の記事で解説しているので、こちらを参考にしてください。

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3.契約数を増やして安定的に稼ぐ

フリーランスとして独立するためには、契約数を増やすことが大切です。契約が一つしかない場合、その契約が終了すると収入も途絶えてしまうためです。

契約数を増やして複数の収入源を確保できていれば、リスクを分散することができます。さらに、それぞれの契約ごとの金額が同じくらいであれば、一つの契約が終了しても収入が大幅に下がることはないので、生活そして精神的にも余裕ができるでしょう。

4.金銭面の目処が立ったらフリーランスへ!

複数の契約から継続的に依頼をもらい、金銭面の目処が立ったら、フリーランスを本業にしましょう。フリーランスを副業から本業にするタイミングは、副業の収入が本業を上回ったときがベストです。

ただし、会社員と同じ手取り額を稼げたとしても、実際の年収は会社員の方が高いケースが多いので、税金などを差し引いても副業の収入の方が上回る状態が続いてから、本業化するのがおすすめです。

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まとめ

フリーランスになるために必要な最低月収や、ゆとりをもって生活するために必要な月収について解説しました。

フリーランスとして生計を立てるためには、働き方より収入面が何より大切です。フリーランスとして独立しはじめたときは不安に思うかもしれません。しかし、自分の強みは何かを明確にし、常にスキルアップを図ることで、継続的にお仕事をもらうことができます。

特定の分野で確実にお金を稼げる経験やスキルを身につければ、会社員時代より高収入を稼ぐことも夢ではないので、まずは現時点で自分のできることからスタートしてみてください。

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