ITエンジニアにおすすめの資格32選!選び方や学習方法も解説

こんにちは、「ITプロマガジン」です。

ITエンジニアとして働く際に資格は必要なのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。また、実際に資格取得を検討しているものの、どのような資格があるのかわからない人も多いでしょう。ITエンジニアの資格を取得する際には、自分のレベルや目的にあった資格を選ぶことが大切です。

この記事では、ITエンジニアの資格の種類やレベル・職種別のおすすめの資格を紹介します。あわせて、資格の選び方や学習方法も解説しているのでぜひ参考にしてください。

フリーランスエンジニアの
ドンピシャ案件の探し方

「案件はたくさんあるはずなのに、なかなか自分の望む案件が見つからない…」

エンジニア市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいマッチングノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

ITプロパートナーズでは、

・9割がエンド直案件のため、高単価
・約6割が週3-4案件のため、柔軟に働ける
・事業会社の自社開発案件が多い

などの魅力的な案件を数多く保有し、マッチング能力の高い即戦力エージェントが完全サポートします。

初めてのフリーランス、情報収集段階でも大丈夫です。あなたの働き方にマッチし、単価も高く、最もバリューを発揮できる案件を探しませんか?

⇨ ITプロパートナーズに無料登録してみる

ITエンジニアに資格はいらない?取得するメリット

そもそもITエンジニアに資格が必要なのか気になっている人も多いでしょう。結論、エンジニアにとって資格は必須ではないものの、取得することで様々なメリットが得られます。

以下で資格取得の具体的なメリットについて解説します。

スキルアップにつながる

エンジニアにとって、常に続けていかなくてはいけないのが自身のスキルアップです。
資格取得がメリットになる最大の理由に、自身のスキルアップにつながるという部分があります。

もちろん資格といっても、初心者エンジニアレベルのものから上級エキスパートレベルの資格があります。これらさまざまな資格を取得していくことにより、常に最新の状況から置いていかれることなく最前線で必要とされるエンジニアへと成長できます。

給料アップにもつながる

働いている環境により一概には言えませんが、IT企業の中には資格手当制度を導入している企業が多数あります。

せっかくスキルがあるのに、それが給料につながらないというのは非常にもったいなく、それならば資格を取り給料面の評価につなげた方が有意義です。

また、現状の給料に満足していない方なども資格を取ることで給料アップを狙えますので、これだけでも十分なメリットになります。

一般的な資格手当の相場は、資格の取得難易度により変わるものの5,000~30,000円ほどとなります。毎月これだけの金額が受け取れるようになりますし、役職を上げていくためにも資格が必要な企業も増えています。

将来のことも考え、取れる資格は取得しておくようにしましょう。

スキルの証明になる

同じチームや部署の人ならば、今の自分がどれほどスキルを持っていて貢献できているか分かってもらえると思います。

しかし、転職する場合など新しい環境に移る際に、資格を取得していないと履歴書に書くこともできず書面でのアピールはできません。

そのため、資格を取得している人と比べてしまうとどうしても不利になってしまいます。
また、新しい部署の人などに自分のスキルを一目で理解してもらうのにも、資格を取得しておくのは非常に効果的といえます。

フリーランスエンジニアとして独立した際にも、アピール材料の一つとして活用することができます。

フリーランスエンジニアにおすすめの資格22選!取得メリットや勉強方法

知識を深められる

エンジニアの資格を取得することで、知識を深められます。現場での学びだけになると、トラブルが発生した際、経験した事案に依存してしまうため、臨機応変に対応するのが難しくなるでしょう。

資格を取得すると、内容の理解につながり間違っていた認識を訂正できるケースもあります。現場だけでは知ることのできない、最新技術や業界の動向など知ることができて役立つでしょう。

ITエンジニアの資格の種類

上記のように、エンジニアが資格を取得しておくのは大きなメリットにつながることを理解して頂けたかと思います。

そこで気になるのが、エンジニアの資格の種類です。エンジニアの資格の種類ですが、大きく分けて3種類の資格があります。

国家資格

国家資格は、国の法律に基づき、特定の職業に従事するために必要な能力や知識があることを証明する資格です。代表的な国家資格には「基本情報技術試験」や「応用情報技術試験」などがあります。

公共機関や大手企業などを目指している場合は、国家資格を取得しておくと有利になるでしょう。国家資格は認知度と信頼性が高く、昇進や転職に大いに役立つためです。

ベンダー資格

ベンダー資格は、民間企業が独自に行っている試験で取得できる資格です。一般的に、ベンダー資格では、自社製品の知識や技術を問われます。

目指している企業のベンダー資格があれば、取得により企業への大きなアピールにつながるはずです。なお、国家資格と比べて受験機会が多いことも、ベンダー資格の特徴といえます。

ベンダーニュートラル資格

ベンダーニュートラル資格の特徴は、特定のベンダーに依存せず、中立的な視点から運営されている点です。

資格取得により、業界全体で通用する基礎的知識や普遍的スキルの習得が証明されます。特定の製品やサービスに縛られない柔軟なキャリアを描いている人は、ベンダーニュートラル資格取得を検討するとよいでしょう。

ITエンジニアにおすすめの資格32選

レベル・職種資格
未経験・初心者エンジニア・ITパスポート
・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
Webエンジニア・HTML5プロフェッショナル認定試験
・PHP技術者認定試験
・Javaプログラミング能力認定試験
・Ruby技術者認定試験
・Rails技術者認定試験
セキュリティエンジニア・CompTIA Security+
・CompTIA PenTest+
・CISM
・情報セキュリティマネジメント試験
・情報処理安全確保支援士試験(SC)
インフラ・ネットワークエンジニア・LPIC
・CCNA
・CCNP Enterprise
・ネットワークスペシャリスト試験
クラウドエンジニア・AWS認定資格
・Microsoft Azure認定試験
・Google Cloud 認定資格
データベースエンジニア・Oracle Master
・データベーススペシャリスト
・MySQL認定資格
・OSS-DB技術者認定資格
組み込みエンジニア・ETEC
・JSTQB認定テスト技術者資格
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
・OCRES
マネージャー・コンサルタント・プロジェクトマネージャ試験
・ITストラテジスト試験
・PMP® 資格
・ITコーディネータ試験

上記ITエンジニアにおすすめの資格を、レベル・職種別に、資格概要や試験内容などを解説します。※掲載内容は2025年5月末時点の情報です。

未経験・初心者エンジニア向けの資格

未経験・初心者も含めて、全エンジニアにおすすめの資格を紹介します。

ITパスポート

資格の種類国家資格
試験内容一般的なビジネスで必要となるIT基礎知識
合格率50%前後
受験料(税込)7,500円
開催時期CBT方式・随時

ITパスポート」は、情報処理技術者試験の入門レベルに位置づけられています。ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野にわたり、ビジネス用語や経営関連の知識も問われる点が特徴です。

エンジニアとしての実務経験がなくても挑戦できるため、学生や、異業種からIT業界への転身を考える人などにおすすめです。

基本情報技術者試験

資格の種類国家資格
試験内容プログラミングを含むIT基礎知識
合格率40%前後
受験料(税込)7,500円
開催時期CBT方式・随時

基本情報技術者試験」は、新入社員や若手エンジニアにとって取得する価値の高い資格です。試験は同日に実施される科目A試験と、科目B試験から構成されています。

科目A試験の出題範囲は、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系です。科目B試験では主に、アルゴリズム・プログラミングや情報セキュリティに関する知識が問われます。

応用情報技術者試験

資格の種類国家資格
試験内容開発・運用から管理・経営までで必要となる幅広いIT知識
合格率20~30%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・春期(4月)、秋期(10月)の年2回

応用情報技術者試験」は、ITを活用したサービスやシステム、ソフトウェア開発に必要な応用的な知識と技能を持つ人材を認定する資格です。

試験は午前と午後の二部構成となっています。午前の部は選択式で、出題範囲はIT基礎理論、アルゴリズム、コンピュータ構成要素、データベース、ネットワークなどです。午後の部では記述式の問題が提示され、出題範囲には経営戦略、システムアーキテクチャ、ネットワーク、データベースなどが含まれます。

Webエンジニア向けの資格

Webエンジニア向けに、フロントエンドとバックエンドの知識とスキルを証明できる資格を紹介します。

HTML5プロフェッショナル認定試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容フロントエンド領域の知識
合格率不明
受験料(税込)16,500円
開催時期CBT方式・随時

HTML5プロフェッショナル認定試験」は、Linux技術者認定機関が運営する、フロントエンド開発者に適した資格です。

試験は2つのレベルで構成されており、レベル1ではマルチデバイス対応のWebコンテンツ制作に関する基礎的な能力が評価されます。レベル2の出題範囲は、システム連携や最新マルチメディア技術を活用したWebアプリケーションおよび動的コンテンツの開発・設計スキルに関する内容です。

HTMLの資格「HTML5プロフェッショナル認定試験」とは?おすすめの勉強方法を解説!

HTMLの資格「HTML5プロフェッショナル認定試験」は必要?概要や取得メリット

PHP技術者認定試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容PHP言語の基礎・応用・実践プログラミング能力
合格率不明
受験料(税込)・初級試験:13,200円
・上級・準上級試験:16,500円
開催時期CBT方式・随時

PHP技術者認定試験」は、PHP技術者認定機構が主催する、バックエンド開発で重視されるPHPのスキルを証明する資格です。試験はPHP5、PHP7、PHP8と、PHPの各バージョンに対応しており、数字が大きいほど新しいバージョンを表します。

難易度は3段階です。初級試験から、準上級・上級試験、ウィザード認定の順に難易度が上がります。なお、ウィザード認定は独立した試験ではなく、PHP8上級試験で特定の高得点を獲得することで認められる称号です。

PHPの資格「PHP技術者認定試験」とは?難易度と勉強法を調査!

PHPの資格「PHP技術者認定試験」とは?難易度や勉強方法を解説

Javaプログラミング能力認定試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容Javaの基本知識とオブジェクト指向プログラミング能力
合格率55%前後
受験料(税込)3級:5,400円
2級:6,600円
1級:8,000円 ※2025年現在休止中(個人向け)
開催時期公開試験・随時(3~4ヶ月おきに1回程度)

Javaプログラミング能力認定試験」は、株式会社サーティファイが主催・認定する、Javaのスキルを証明する資格です。試験の難易度は3段階に分けられ、3級ではJavaの基本知識と簡単なプログラミング能力が評価され、2級になると試験の難易度が上がります。

もっとも高度な1級試験に合格するためには、事前に公開されているテーマプログラムに対する実践的な課題への解答が必要です。

Ruby技術者認定試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容Ruby言語の文法・オブジェクト思考・組み込みライブラリなどの能力
合格率不明
受験料(税込)・一般:16,500円
・学生:8,250円
開催時期CBT方式・随時

Ruby技術者認定試験」は、Rails技術者認定試験運営委員会が主催する、Ruby言語の技術力を証明する資格です。試験はSilverとGoldの2つのレベルに分かれており、Silverレベルでは、Rubyの基本文法、クラスとオブジェクトの概念、標準ライブラリの基礎知識などが問われます。

Goldレベルの出題範囲は、標準添付ライブラリの詳細知識、アプリケーション設計に必要な専門知識、Rubyを使った効率的なプログラム設計技術などです。

Rubyの資格「Ruby技術者認定試験」とは?おすすめの勉強法を調査!

Ruby技術者認定試験とはどんな資格?取得メリットや勉強方法を解説

Rails技術者認定試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容Ruby on Railsの基礎知識と実践的プログラミング能力
合格率不明
受験料(税込)・Rails 4 技術者認定ブロンズ試験とRails 5 技術者認定ベーシック試験は、一般:11,000円、学生:5,500円
・Rails 4 技術者認定シルバー試験は一律13,200円
開催時期CBT方式・随時

Rails技術者認定試験」は、Rails技術者認定試験運営委員会が主催する資格で、RubyのフレームワークであるRuby on Railsに関するスキルを証明する資格です。

試験は、ブロンズ、ベーシック、シルバーという3段階のレベル構成になっています。ブロンズとベーシックのレベルでの出題範囲はRuby on Railsの基礎知識です。一方、シルバーレベルでは実践的なスキルが評価されます。

セキュリティエンジニア向けの資格

組織のシステムとデータを守る、セキュリティエンジニア向けの資格を紹介します。

CompTIA Security+

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容情報セキュリティの脅威・脆弱性対策・リスク管理等の基礎知識
合格率不明
受験料(税込)52,192円
開催時期CBT方式・随時

CompTIA Security+」は、ITセキュリティ分野における入門から中級レベルの実務者を対象とした国際的な認定資格です。主催者はCompTIAで、セキュリティの基本概念から脅威・脆弱性の識別と対策、セキュリティアーキテクチャの構築などが出題されます。

CompTIA PenTest+

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容ペネトレーションテストと脆弱性評価の技術・知識
合格率不明
受験料(税込)52,192円
開催時期CBT方式・随時

CompTIA PenTest+」は、CompTIAが主催する脆弱性評価に特化した資格です。取得するとサイバーセキュリティの高度なスキルを証明できます。

出題範囲は、侵入テストの計画立案とスコープ設定能力、情報収集と脆弱性スキャンの技術、実際の攻撃手法とエクスプロイトの知識などです。実際の攻撃者視点からシステムの脆弱性を発見できる能力が問われる、実践的な資格といえるでしょう。

CISM


資格の種類
ベンダーニュートラル資格
試験内容情報セキュリティガバナンス、リスク管理等の管理者向け知識
合格率不明
受験料(税込)ISACA会員 $575 (非会員$760)
開催時期CBT方式・随時

CISM」(公認情報セキュリティマネージャー)は、ISACAが主催する、情報セキュリティマネジメントの高度な知識と経験を認定する資格です。

試験では、組織レベルでの情報セキュリティ戦略の策定能力、高セキュアなシステムの設計・運用知識、脆弱性診断の方法論など、マネジメント層に求められる戦略的なセキュリティスキルが評価されます。

情報セキュリティマネジメント試験

資格の種類国家資格
試験内容情報セキュリティ全般の基礎知識と管理・運用知識
合格率60~70%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期CBT方式・随時実施

情報セキュリティマネジメント試験」は、情報処理技術者試験のひとつで、セキュリティ関連の担当者におすすめの資格です。試験では、セキュリティ計画の立案から運用、評価、継続的な改善に至るまでの管理全般に関する知識が問われます。

試験は科目Aと科目Bの二部構成です。科目Aでは、情報セキュリティの基本的な考え方、管理体制、技術的対策、関連法規などが出題されます。科目Bの出題範囲は、情報資産の適切な管理方法、リスクアセスメントの実施手順などです。

情報処理安全確保支援士試験(SC)

資格の種類国家資格
試験内容高度な情報セキュリティ技術・マネジメント能力
合格率15~20%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・春期(4月)、秋期(10月)の年2回

情報処理安全確保支援士試験(SC)」は、情報処理技術者試験においてセキュリティ関連で難易度が高い資格です。

試験の出題範囲には、システム構成要素の詳細な理解、ソフトウェアとハードウェアのセキュリティ対策、最新のセキュリティ対策技術、インシデント発生時の分析と対応などが含まれます。広範囲で深い専門性を求められる資格といえるでしょう。

セキュリティエンジニアの資格でおすすめは?難易度別に試験を解説!

セキュリティエンジニアの資格一覧!難易度別でオススメを紹介

インフラ・ネットワークエンジニア向けの資格

ITシステムの基盤である、ネットワーク関連の知識やスキルを証明できる資格を紹介します。

LPIC

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容Linuxの運用・管理に関する技術力を級別に認定
合格率不明
受験料(税込)・LPIC-1:試験1つにつき15,000円
・LPIC-2とLPIC-3:試験1つにつき18,000円
開催時期CBT方式・随時実施

LPIC」は、LPIが運営しています。インターネットサーバーでLinuxは広く採用されており、国際的にも認知度が高い状況です。

資格レベルは難易度順に「LPIC-1」「LPIC-2」「LPIC-3」となり、段階的な取得が求められます。LPIC-1およびLPIC-2の認定を得るには、各レベルで2科目の試験合格が必要です。一方、LPIC-3については4科目から任意の1科目を選択して受験します。

CCNA

資格の種類ベンダー資格
試験内容ネットワークとシスコシステムズ社製品の基礎的な知識やスキル
合格率不明
受験料(税込)$300
開催時期CBT方式・随時実施

CCNA」は、ネットワーク機器の大手メーカーであるCisco社が主催する資格です。取得により、ネットワークの基本的な知識に加え、シスコ製品の操作技術や関連知識の習得を証明できるでしょう。

シスコの技術者認定制度は4段階の難易度設定があり、「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」の順で取得難易度が上がります。CCNAは「アソシエイト」カテゴリーに位置づけられる資格です。

CCNP Enterprise

資格の種類ベンダー資格
試験内容ネットワークとシスコシステムズ社製品に関する専門的な知識やスキル
合格率不明
受験料(税込)コア試験:$400
コンセントレーション試験:$300
開催時期CBT方式・随時実施

CCNP Enterprise」は、技術者認定制度のプロフェッショナルレベルに該当する資格です。試験構成は「コア試験」と「コンセントレーション試験」の2部構成となっています。

コア試験は全受験者共通の必須科目ですが、コンセントレーション試験は複数選択肢から選べる仕組みです。自身の業務領域に適した分野を選択して受験することが推奨されます。

ネットワークスペシャリスト試験

資格の種類国家資格
試験内容大規模ネットワークシステムの設計・構築・運用能力
合格率10~20%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・春期(4月)の年1回

ネットワークスペシャリスト試験」は、情報処理技術者試験のなかでも難易度の高い資格です。試験形式は午前が多肢選択式、午後が記述式となっています。

午後試験では長文問題への対応が求められるため、技術的な専門知識に加えて論理的な文章構成力が必須です。出題範囲には、ネットワークおよびセキュリティ分野を中心に、コンピュータ構成要素、システム構成要素、開発技術におけるシステム開発技術などが含まれます。

クラウドエンジニア向けの資格

クラウドエンジニア向けに、代表的なクラウドサービス関連の資格を紹介します。

AWS認定資格

資格の種類ベンダー資格
試験内容AWSクラウドサービスの設計・構築・運用知識
合格率不明
受験料(税込)試験によって異なる(ファンデーションレベルは$100)
開催時期CBT方式・随時実施

AWS認定資格」は、Amazon Web Servicesが主催する認定資格で、難易度や領域に応じて12の試験区分が設けられています。

初学者には基礎レベル(ファンデーション)の「AWS認定クラウドプラクティショナー」や「AWS認定AIプラクティショナー」から受験するとよいでしょう。資格取得を通じて、AWSの基本概念に加えて、クラウド業界全般の知識も体系的に習得できます。

AWS認定資格12種類の難易度一覧!各資格の概要や取得メリットも紹介

Microsoft Azure認定試験

資格の種類ベンダー資格
試験内容Azureクラウドサービスの設計・構築・運用知識
合格率不明
受験料(税込)試験によって異なる(Azure Fundamentalsは12,180円)
開催時期CBT方式・随時実施

Microsoft Azure認定試験」は、Microsoftが主催するAzureクラウドサービスに関する資格です。スキルレベルは初級・中級・上級の3段階に区分され、担当する職務内容に応じて資格を選択できる仕組みになっています。

入門レベルの「Azure Fundamentals」は開発者全般が対象です。Azureの主要製品やクラウドコンピューティングの基礎理論、セキュリティ関連などが試験範囲に含まれます。

Google Cloud 認定資格

資格の種類ベンダー資格
試験内容Google Cloudサービスの設計・構築・運用知識
合格率不明
受験料(税込)試験によって異なる(Cloud Digital Leader
は$99)
開催時期CBT方式・随時実施

Google Cloud 認定資格」は、全13種類の試験で構成されています。レベル区分は基礎、アソシエイト、プロフェッショナルの3層構造です。基礎レベルが2試験、アソシエイトレベルが3試験、残りの8試験がプロフェッショナルレベルです。

基礎段階「Cloud Digital Leader」では、クラウドの基本概念をはじめ、各種製品や活用事例など広範囲な知識が問われる内容となっています。

クラウドエンジニアの資格一覧とおすすめは?効率的な勉強法を調査!

クラウドエンジニアにおすすめの資格一覧!難易度や効率的な勉強方法も紹介

データベースエンジニア向けの資格

データベースエンジニア向けに、データ管理や分析に関するスキルを証明できる資格を紹介します。

Oracle Master

資格の種類ベンダー資格
試験内容データベースやSQL全般およびOracle製品の管理・開発に関する知識やスキル
合格率不明
受験料(税込)試験によって異なる
開催時期CBT方式・随時実施

Oracle Master」は、Oracle社が主催するデータベース関連の技術資格で、Oracle製品の管理・開発技術や、SQLの実践的な活用能力などが評価対象です。

認定レベルは4段階に分かれており、難易度の低いものから、Bronze、Silver、Gold、Platinumとなっています。

データベーススペシャリスト

資格の種類国家資格
試験内容データベースの企画・要件定義・設計・運用管理に関する知識やスキル
合格率15~20%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・秋期(10月)の年1回

データベーススペシャリスト」も、情報処理技術者試験のひとつです。試験は午前の選択式問題と午後の記述式問題で構成されています。出題内容はデータベース技術を中心とし、実際の業務で活用できる実践的なスキルを重視した問題設定となっています。

MySQL認定資格

資格の種類ベンダー資格
試験内容MySQLデータベースの設計・運用に関する知識やスキル
合格率不明
受験料(税込)試験によって異なる
開催時期CBT方式・随時実施

MySQL認定資格」は、Oracle社が主催するMySQLデータベースの専門知識と技術力を測定する認定試験です。MySQLは、SQL言語で操作可能な代表的なRDB(リレーショナルデータベース)として広く利用されています。

資格区分は2種類あり、「MySQL Database Administrator」はデータベース管理者を対象とし、「MySQL Developer」は開発エンジニアを対象とした内容です。

OSS-DB技術者認定資格

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容OSS-DBに関するスキルと知識
合格率不明
受験料(税込)16,500円
開催時期CBT方式・随時実施

OSS-DB技術者認定資格」は、Linux技術者認定機関が主催する、オープンソースデータベース(OSS-DB)に関する資格です。オープンソース系データベースの技術力と専門知識の習得度が評価されます。

試験は「Silver」と「Gold」の2つのレベルがあり、Silverは小規模なデータベース環境、Goldは中規模から大規模なデータベース環境を想定した内容です。Gold試験では実際の運用現場を想定したより実践的な問題が出題されます。

組み込みエンジニア向けの資格

IoT(モノのインターネット化)のニーズが高まる近年、組み込みエンジニアは将来性の高い職種といえます。組み込みエンジニア向けの資格を見ていきましょう。

ETEC

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容組み込みシステムの知識とスキル
合格率不明
受験料(税込)・クラス2:16,500円
・クラス1:22,000円
開催時期CBT方式・随時実施

ETEC」は、組み込みシステム技術協会(JASA)が運営する資格です。自動車や家電製品など、取得すると、組み込み技術によって動作する機器全般における知識とスキルを証明できます。

試験区分はクラス1とクラス2に分かれており、クラス1を受験するにはクラス2において500点以上のスコア獲得が前提です。

JSTQB認定テスト技術者資格

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容組み込みシステムの知識とスキル
合格率・Foundation Level:50~70%程度
・Advanced Level:10~80%程度
受験料(税込)22,000円
開催時期CBT方式・随時実施

JSTQB認定テスト技術者資格」は、JSTQBが主催しています。組み込み系のなかでも特に、自動車産業や情報システム産業における知識とスキルを認定する資格です。

認定レベルは「Foundation Level」と「Advanced Level」の2段階構成で、Advanced Levelについては合格率に年度による変動が見られる特徴があります。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

資格の種類国家資格
試験内容組み込みシステムの高度な知識やスキル
合格率10~20%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・秋期(10月)の年1回

エンベデッドシステムスペシャリスト試験」は、技術力に加え、市場環境や業界トレンドを考慮した事業戦略・製品戦略を立案できる高度な専門性を認定する資格です。

試験範囲は非常に広範囲にわたり、先端技術からOS関連、法務知識、セキュリティまで、多分野の専門知識が求められる内容となっています。

OCRES

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容BPM・SysML・UMLに関する知識やスキル
合格率不明
受験料(税込)37,250円(為替変動を考慮し1年単位で見直し)
開催時期CBT方式・随時実施

OCRES」は、一般社団法人日本OMGが主催する、OMG認定の組み込み系の資格です。試験はモデリング技術の国際標準である「BPM」「SysML」「UML」の3分野で構成されており、各分野の基本概念や実践に関する知識を問われます。

マネージャー・コンサルタント向けの資格

プロジェクトの成功には、技術的なスキルだけではなく、マネジメント能力やコンサルティング能力も欠かせません。マネージャー・コンサルタント向けの資格を紹介します。

プロジェクトマネージャ試験

資格の種類国家資格
試験内容プロジェクトマネジメント全般の知識とスキル
合格率10~15%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・秋期(10月)の年1回

プロジェクトマネージャ試験」は、情報処理技術者試験のなかでも難易度の高い資格です。プロジェクトの開始段階から完了まで、プロジェクト運営に関わる全工程の専門知識が試験範囲となります。

試験形式は選択式問題と記述式問題で構成されており、実際の業務経験に基づいた論文作成が必要です。実務経験の少ないエンジニアにとっては合格のハードルが高い資格といえます。

ITストラテジスト試験

資格の種類国家資格
試験内容経営戦略およびIT戦略に関する知識とスキル
合格率10~15%程度
受験料(税込)7,500円
開催時期筆記方式・春期(4月)の年1回

ITストラテジスト試験」は、プロジェクトマネージャ試験と同じく、情報処理技術者試験のなかでも難易度が高い資格です。IT分野の課題に対する原因究明、解決策の立案、実行支援といったコンサルティング能力が評価されます。

試験は選択式と記述式で実施され、未経験者でも受験は可能です。ただし、記述式問題では、時間的制約を守り的確な回答を作成する高度なスキルが要求されます。

PMP® 資格

資格の種類国家資格
試験内容プロジェクトマネジメント全般の知識とスキル
合格率不明
受験料(税込)・会員: $405
・非会員: $655
開催時期CBT方式・随時実施

PMP® 資格」は、PMI本部が主催する、プロジェクトマネジメント分野の国際資格です。「PMBOKガイド」というプロジェクトマネジメント標準書に準拠した出題が行われます。

受験にはプロジェクトマネジメントの実務経験が必要です。加えて、PMI本部認定の35時間公式研修の受講完了も受験要件となっています。

ITコーディネータ試験

資格の種類ベンダーニュートラル資格
試験内容IT戦略に関する知識とスキル
合格率50~70%程度
受験料(税込)・一般コース:19,800円
・専門スキルコース:9,900円
開催時期CBT方式・随時実施(ただし研修への参加必須)

ITコーディネータ試験」は、ITコーディネータ協会が主催する、経営面におけるIT活用支援スキルを認定する資格です。

ケース研修の受講完了が資格取得の必須条件となっており、試験は年2回(各期間約50日間)開催されます。難易度設定は一般コースと専門スキルコースの2段階があり、一般コースには受験制限がありません。

ITコーディネータ試験の難易度は?合格率や資格取得のメリットも解説

ITエンジニアの資格の選び方

取得する資格は、自身のキャリア設計に配慮して選びましょう。ITエンジニアの資格の選び方を解説します。

自身のレベルや目的で選ぶ

自身の現時点のレベルに見合った難易度の資格を選択しましょう。無理に難しい資格に挑戦すると、学習の継続が困難になり挫折する可能性が高まります。

難易度の高い資格ほど学習にかかる時間や費用も増大するため、特に初心者は基礎的な資格から段階的にステップアップするアプローチが効果的です。最終目的が高度な資格取得であっても、まずは実力に合った資格から順に取得しましょう。

希望職種で選ぶ

目指す職種や業界で評価される資格を見極め、挑戦する資格を選択してください。一口にエンジニアといってもさまざまな専門分野があり、それぞれに特化した資格が存在します。

キャリアの方向性に直結した資格であれば、転職活動や案件獲得、昇進・昇格などに役立つでしょう。

知名度や需要で選ぶ

資格の価値は、知名度と市場での需要によって大きく左右されるものです。業界で広く認知され、求人票に頻繁に記載される資格を取得しておけば、転職活動や案件獲得において有利になります。

一方で、マイナーな資格は取得に労力を費やしても、評価されるとは限りません。資格取得には時間も費用もかかります。せっかく取得するなら知名度と需要の高い資格取得を目指しましょう。

ITエンジニアの資格取得を目指す際の注意点

ITエンジニアの資格取得を目指す際の注意点を解説します。資格取得が就職や転職の決め手にはならないことを理解したうえで、計画的に勉強しましょう。

必ずしも就職や転職の有利になるわけではない

資格を取得しさえすれば、就職・転職で有利になる訳ではない点に注意が必要です。

ただし、資格取得のため勉強すると、体系的な知識や技術を得られます。スキルアップという位置づけで資格取得に挑戦すると、間接的に就職・転職を有利に進められるかもしれません。

学習計画を立て勉強時間を確保しておく

資格取得にはまとまった勉強時間が必要です。勉強に費やせる時間が限られる人は、休日だけではなく、通勤時間などのスキマ時間も勉強に充てましょう。試験日に間に合うように学習計画を立てて、勉強に取り組んでください。

ITエンジニアの資格の勉強方法

エンジニアの資格を取得するにあたって、おすすめの方法は以下の2つです。

  • 専門学校に通う
  • 本や学習サイトなどを使い独学で勉強する

2つの内容を詳しく紹介します。

専門学校に通う

自身で学習するのが苦手な人や初心者は、専門学校に通い資格取得に向けて勉強するのがおすすめです。専門学校では、資格試験に合格するための知識やスキルを体系的に学べます。講師に直接質問できるため疑問をすぐ解決でき、周囲の受講生の頑張りを目にすることでモチベーションも高まるでしょう。

自主学習室も用意されている専門学校を選べば、自宅で学習するのが難しい人でも場所を確保できます。

本や学習サイトなどを使い独学で勉強する

ある程度の経験者であれば、本や学習サイトなどを使い独学で勉強するのもおすすめです。書籍やオンライン講座などを利用すれば、自分のペースで資格取得の勉強を進められます。特に、仕事をしている人や時間を確保するのが難しい人の場合は、独学の方が勉強を柔軟に継続しやすいかもしれません。

実際に使ったことのあるサービスや身近なものから学習していくと、知識が身につきやすく効率よく勉強を進められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

エンジニアを目指す人、またはスキルアップや出世を考えている人のために資格取得は大きなメリットとなります。実際の経験と資格を活かし、さらなるキャリアアップを狙いましょう。

資格勉強、仕事での実践、両輪で、よりレベルの高いエンジニアを目指してください!

フリーランスの方でこのようなお悩みありませんか?
  • 高額案件を定期的に紹介してもらいたい
  • 週2日、リモートワークなど自由な働き方をしてみたい
  • 面倒な契約周りはまかせて仕事に集中したい

そのような方はぜひ、ITプロパートナーズをご利用ください!

フリーランスの方に代わって高額案件を獲得
週2日、リモートなど自由な働き方ができる案件多数
専属エージェントが契約や請求をトータルサポート

まずは会員登録をして案件をチェック!

この記事を書いた人
アバター画像
ITプロマガジン
ITプロパートナーズはITフリーランスの方に案件紹介をしているエージェントです。当メディア「ITプロマガジン」では、フリーランスの働き方から仕事探しまで幅広い情報を日々発信しています。