【例文付き】フリーランスの単価交渉のやり方と3つのコツ

こんにちは、ITプロマガジンです。

フリーランスとして働く中で、「もう少し単価を上げてもらってもよいのでは?」と感じたことのある人は多いでしょう。しかしいざ単価交渉をしようと思うと、どうやって交渉に向かうべきなのか、どのような言葉で単価アップの希望を伝えればよいのかなど、さまざまなことに悩んでしまうかもしれません。

そこで今回の記事では、フリーランスが単価アップを交渉する流れや交渉成功のためのポイントを、実際の単価交渉に使える例文とともに紹介します。クライアントとの良好な関係を維持したまま受注単価を上げて、フリーランスとしての収入を高めたいと思っている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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目次

フリーランスが単価交渉を成功させるための事前準備

前提として、フリーランスがいきなり単価交渉するのは受け入れられにくいです。

例えばプロジェクト開始直後に単価交渉をすると、クライアントに対して「この人と契約して大丈夫かな?」という不安を抱かせる可能性があります。

クライアントはプロジェクトの開始時点で予算や契約条件を確定しており、それに基づいて作業を進めることを期待しています。そのため、いきなりの単価交渉はクライアントにとっては予期せぬ要求として受け止められ、信頼関係に影響を与える可能性があります。

単価交渉をスムーズに進めるための事前準備として、以下の点を押さえておきましょう。

まずは求められている成果を上げる

フリーランスの単価交渉の前提として、まずは最低限クライアントから求められている成果を確実に出すことが重要です。

納期を守り、品質の高い成果物を納品することで、前提となる信頼関係を作ることができます。さらに求められている以上の成果を出し、信頼や実績を積み重ねることで、報酬アップの交渉も受け入れられやすくなります。

逆に、成果が不十分な状態で交渉を持ちかけると、「報酬に見合っていないのでは?」という印象を与え、交渉が不利に進む可能性があるため注意が必要です。

クライアントと信頼関係を構築する

フリーランスの単価交渉がうまくいくかどうかは、クライアントとの信頼関係に大きく左右されます。

日頃から丁寧なやりとりを心がけ、納品物に一貫した品質を保つことが信頼の土台になります。加えて、報連相をしっかり行い、相手の立場を尊重した対応を続けることで、「この人と長く付き合いたい」と思ってもらえる存在になれるでしょう。

信頼関係があるからこそ、交渉時にも前向きに話を聞いてもらえる可能性が高まり、単価アップの提案が受け入れられやすくなります。

クライアントの予算感を把握する

フリーランスの単価交渉の際には、相手の予算感を事前に把握しておくことも重要です。

予算の上限を超える金額を提示してしまうと、交渉が決裂するリスクが高まります。見積もり依頼時や初回の打ち合わせで、相場観や予算規模についてさりげなく確認し、それに合った金額設定を検討するのが有効です。

また同じ金額でも「この成果が出るなら妥当」と思ってもらえるような納得材料を用意しておくことも交渉の成功に繋がるでよう。無理のない範囲での提案が、信頼を損なわずに済む交渉となるのです。

自身の市場価値を把握する

単価交渉では、自分のスキルや経験が市場でどの程度の価値があるのかを理解しておくことが不可欠です。

クラウドソーシングサイトや業界相場の調査、同業者との情報交換などを通じて、同レベルのスキルを持つ人がどのくらいの報酬で仕事を受けているかを把握しましょう。適切な相場を知ることで、根拠のある交渉が可能となり、説得力も増すでしょう。

例えばAnotherworksの調査によると、フリーランスエンジニアの経験年数別の時給は以下の通りです。

経験年数時給
3年未満2,000〜3,000円
3〜6年3,000〜4,000円
7年以上4,000円〜

その他、フリーランスデザイナーやコンサルタント、マーケターなどの職種別の時給相場について知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。

フリーランスの時給相場を職種別で紹介!決め方のポイントも解説

フリーランスが単価交渉するタイミング

フリーランスが単価交渉するタイミングは非常に重要です。中途半端な時期に交渉しても、なかなか結果に結びつきにくいです。おすすめの単価交渉タイミングは、以下の4つです。

新規契約で契約内容を確認するとき

フリーランスが交渉するおすすめのタイミングの一つは、新しく契約を結ぶときです。

提示される業務内容や求められるスキル・経験に対して単価が低いと思ったときは、契約を結ぶ前に交渉してみるとよいでしょう。ただし、希望単価を上げすぎて失注するのは避けたいことです。そのため相手の事情も慮りつつ、状況に応じて可能な範囲で希望を伝えるようにしてください。

契約更新をするとき

現在付き合いのあるクライアントの場合、契約更新時期も単価交渉に適したタイミングです。

契約の更新は、それまでの契約内容を振り返る格好の機会であり、業務内容に対して適正な価格を算出して提示しやすいためです。また、クライアントからの信頼が高まるにつれて、頼まれる仕事が増えたり、幅が広がったりすることもあるでしょう。

更新時期には、こういった変化もぜひ単価へと反映してもらいましょう。

新しいプロジェクトに参画するとき

同じクライアントから別のプロジェクトへの協力依頼を受けるケースもあるでしょう。このようなタイミングも、単価交渉に最適なタイミングのひとつです。

新たなプロジェクトに参画するのであれば、単純に稼働時間が増えることが想定されてますし、求められる能力・スキルが既存プロジェクトと違うこともあるでしょう。また、責任範囲が広がるのであれば、それも単価交渉の絶好のタイミングと言えます。

新年度に向けて動く3月末から4月始め

新年度に向けての動きが活発な3月末から4月初めも、単価交渉に最適な時期です。この時期は、新入社員の受け入れや人事異動が盛んで、多くの企業が新たな計画や予算を立てるため、単価交渉に最適なタイミングとなります。

そのため、現在のクライアントや新しいクライアントに対して単価交渉をしてみましょう。また、単価交渉の際は、自分の市場価値やこれまでの成果を収集するなどの事前準備をしっかりと行い、自分の価値を正確に伝えることが大切です。

フリーランスの単価交渉のやり方を3ステップで紹介

単価交渉を成功させるには、適切な順序で交渉を進めることが大切です。大まかな流れは以下の通りです。

  1. 交渉する際の必要な材料を用意する
  2. 最低希望単価を決定する
  3. 納得感のある理由や付加価値を添えて提案する

それぞれのステップで大切なポイントを詳しく解説していきます。

1.交渉する際の必要な材料を用意する

フリーランスが単価交渉を行う際に取り組むべきことは、交渉のための材料集めです。

単に単価を上げてほしいと伝えても、明確な根拠がなければクライアントは納得しづらく、むしろ不信感を与える可能性もあります。そもそも交渉は、求められている成果以上のパフォーマンスを継続的に発揮していることや、信頼関係が十分に築けていることが前提です。

そのうえで、交渉をスムーズに進めるには以下のような材料が有効です。

必要な材料内容
実績やスキルの証明「売上が〇〇万円上がった」「生産性が〇〇%上がった」など、具体的な成果
仕事に対する姿勢や責任感納期の厳守、対応スピード、フィードバックの柔軟さなど、日頃の仕事ぶり
クライアントとの信頼関係の構築任される業務範囲が拡大している、案件が長期間継続している、など関係の深まりが分かる事柄

このような経験や数字で示すことで、納得感のある交渉が可能になるはずです。

2.最低希望単価を決定する

交渉材料が集まったら、「少なくともこのくらいはほしい」という最低希望単価を決めます。

他社案件の単価相場を参照するほか、フリーランス仲間に相談するなどして情報を集めたり、先ほど紹介した単価相場を参考にしたりと、一般的な額を知った上で、自分のスキルや実績、仕事への姿勢やクライアントとの関係性も加味して金額を決めましょう。

フリーランスエンジニアの場合の単価相場については、以下の記事で詳しく紹介しています。

フリーランスエンジニアの単価相場は?100万円目指す方法も紹介

3.納得感のある理由や付加価値を添えて提案する

必要な材料が集まり、希望する単価が決まったら、いよいよクライアントとの交渉を始めるフェーズです。

クライアントが納得しやすい理由を添えて、単価アップの希望を伝えます。自分の用意した交渉材料をもとに、きちんと論理を組み立てて、丁寧な言葉遣いで伝えるように心がけます。

フリーランスの単価交渉のメール例文

単価交渉メールの例文を掲載します。実際の交渉に臨む際には、状況に応じた文章で交渉することが重要です。適宜加筆・修正の上、ご活用ください。

自身のスキル向上や成果を理由に単価交渉する場合

いつもお世話になっております。〇〇〇〇です。
本日は、ご契約の条件について相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

これまでお仕事をご一緒させていただく中で、さまざまな経験を重ね、私自身の開発技術や成果物の品質が向上したと自負しております。先日、御社の売上が昨年度から〇〇%アップしたとの嬉しいご報告もいただきました。

当方としましても、今以上の熱意をもって末永く貴社とのお仕事に取り組み、さらなる事業拡大に貢献していきたいと考えております。

そのため、誠に恐れ入りますが、契約料金の引き上げをご検討いただけませんでしょうか。お忙しいところ申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

他社案件の単価と比較して単価交渉する場合

いつもお世話になっております。〇〇〇〇です。
本日は、ご契約の条件について相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

先日、貴社の業務効率が〇〇%アップしたとの嬉しいご報告をいただきました。これまでお仕事をご一緒させていただく中で、ご期待に添うことができたと自負しております。そして、今後ますます高いエネルギーをもって、末永く貴社に貢献させていただきたいと考えております。つきましては、ベースアップをご検討いただけませんでしょうか。

金額につきましては、ほかのクライアント様からの同様のご依頼にて、月に〇〇万円のご提示をいただいております。こちらを参考にご検討いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

追加業務の依頼を理由に単価交渉する場合

いつもお世話になっております。〇〇〇〇です。
本日は、ご契約内容について相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

先日、追加で〇〇に関するお仕事のご依頼をいただきました。いつもお仕事のご相談をいただき、誠にありがとうございます。エンジニアとして貴社のお役に立てること、心より光栄に思います。

今回のご依頼に際して、これまでよりも作業時間が増加する見込みでございます。つきましては誠に恐縮ですが、契約金額の引き上げをご検討いただけませんでしょうか。

金額につきましては、業務にかかる時間が〇〇%程度増える見込みであることから、月に〇〇円程度を基準にご検討いただけますと幸いです。お忙しいところ申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

コストや手数料の増加を理由に単価交渉する場合

いつもお世話になっております。〇〇〇〇です。

本日は、ご契約条件についてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。昨今の物価上昇や各種手数料の見直し等により、業務遂行にかかるコストが増加しております。

特に、使用ソフトやクラウドサービスの利用料、業務管理ツールの有料化、ならびにフリーランス向けサービスの手数料率の変更などが重なり、従来と同様の品質と体制を維持するための負担が増している状況です。

これまでと変わらず、御社にとって価値ある成果を提供し続けたいと考えており、今後も安定的かつ継続的にご協力できる体制を整えるためにも、契約金額の見直しをご検討いただけますと幸いです。誠に恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

フリーランスが単価交渉する際の3つのコツ

フリーランスが、クライアントとの良好な関係を維持したままでスムーズに単価交渉を進めるには、以下3つのコツがあります。

  1. まずは希望単価より高めで交渉してみる
  2. 相手の都合にも配慮しながら提案する
  3. 単価交渉はテキストで行う

それぞれのポイントを詳しく解説しますので、ぜひひとつずつチェックしてください。

1.まずは希望単価より高めで交渉してみる

一般的な交渉術として、最初は高めのハードルを提示し、そこから徐々に下げていくことで、希望を通すというものがあります。フリーランスエンジニアの単価交渉においても、このテクニックが有効なケースが少なくありません。

最初は、自分で決めた希望単価よりも高めの単価をクライアントに伝えてみましょう。もちろん、法外な価格を要求すると話し合いに応じてもらえない可能性が高いので、あくまでも常識の範囲内で、希望よりも少し高めを提示してみてください。

2.相手の都合にも配慮しながら提案する

フリーランスに支払われる人件費は、クライアント企業の経営状況によっても変わります。「収入を上げたい」という自分の都合だけを押し出すのではなく、そういった相手側の事情にも配慮する姿勢を示すことで、交渉はスムーズに進みやすくなります。

また、単価が上がれば今までよりも多くの時間を割ける、より丁寧な仕事が可能になるなど、単価アップによるクライアント側のメリットに触れるのも効果的な場合があります。

3.単価交渉はテキストで行う

単価について交渉するときは、対面や電話、チャットツールを使うよりも、メールを使うのがおすすめです。

メールなら、送信するまでのあいだにしっかり時間をかけやすいので、慎重に内容を推敲できます。また、交渉の経緯を文章で残せるため、言った言わないのトラブルになりづらいのもメリットです。

単価交渉が苦手なフリーランスはエージェントを利用する

ここまでの内容を読んで、「クライアントと交渉するのは難しそう」「少しでも成功確率を高めたい」「適正な単価を自分の代わりに提示してほしい」と感じた人もいるのではないでしょうか。

その場合、フリーランスエージェントを利用して案件を獲得し、単価交渉を代行してもらう方法もあります。フリーランスエージェントはあなたの経験やスキルに応じて最適な案件を紹介するのが主な仕事ですが、単価などの条件交渉も仕事の一つです。従って、営業や交渉が苦手なエンジニアの方は、フリーランスエージェントに交渉を代行してもらうと良いでしょう。

IT/Web業界専門のフリーランスエージェントである弊社「ITプロパートナーズ」でも、エンジニアの皆様の契約内容に関する交渉をサポートしています。また、高単価の案件も多数掲載しています。現在の受注単価にお悩みの方は、ぜひ一度ITプロパートナーズにお問い合わせください。

単価交渉に関するよくある質問

最後に単価交渉に関するよくある質問に回答します。

クライアントへ希望単価を伝えるべきタイミングはいつですか?

クライアントへの希望単価は、プロジェクトの要件や範囲が明確になり、正式な見積もりや提案書を作成する前に伝えるべきです。この時期に単価設定の根拠を説明することで、双方にとって期待値が明確になり、後の交渉で発生する価格調整や誤解を避けられます。

クライアントの提示料金が期待以下だったらどうすれば良いですか?

クライアントの提示料金が期待に満たない場合、その価格が提示された背景や理由を理解するために質問することが大切です。これにより、クライアントの予算制約や価格設定の根拠を知ることができます。

その情報を基に、自分のサービスや製品の価値をアピールし、どのようにして価格が正当化されるかを説明しましょう。

まとめ

今回の記事では、フリーランスが単価アップを交渉する重要性やその流れ、交渉成功のためのポイントと失敗しやすいケースを、実際の単価交渉に使える例文とともに紹介しました。フリーランスとして自由に働きながら安定した生活を手に入れようと思うと、単価交渉が必要になる場面が往々にしてあります。

この記事を参考にして、収入アップを目指しましょう。「やっぱり交渉は苦手だ」と思った方は、ぜひフリーランスエージェントの「ITプロパートナーズ」にも頼ってください。

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