テストエンジニアのキャリアパスとおすすめな資格

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ITプロパートナーズ 代表エージェント 木村 直人

ITプロパートナーズ 代表エージェント 木村 直人

「すべらない起業論」編集長であり、エンジニアの起業・独立・フリーランス支援のプロエージェント。大手損害保険会社を経て、I&G Partners(現アトラエ)入社。成功報酬型求人サイト「Green」の立ち上げから関わる。その後、「IT起業家・フリーランスの自立を支える」というビジョンの元、「週2日からの業務委託案件を紹介する、ITプロパートナーズ」を立ち上げる。 ■BestVenture100に創業初年度で選出 ■取材記事:自立する覚悟が、働き方を変える
ITプロパートナーズ 代表エージェント 木村 直人

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こんにちは!

ITエンジニア・webディレクター・webデザイナーなどのIT人材の自立・キャリアを支援するITプロパートナーズの木村です。

弊社では、独立精神旺盛な優秀なエンジニアの方々の独立・起業サポートや、フリーランス支援を行っています。 こちらでは、日々の現場でサポートさせていただいている中での、プロの目線で、エンジニアに役立つお話をしてまいります。

さて、今回はテストエンジニアのキャリアパスについて考えていきます。

システムエンジニアやプログラマーが作り上げたシステムコードやシステム、作っただけでは完成とは言えません。

完成品と認められるためには、所定の機能を持っているのか品質確認をする必要があります。

この品質確認を担うITエンジニアのことをテストエンジニアと呼びます。

どちらかと言えば目立つ存在ではありませんが、非常に重要な役割を担うテストエンジニアのキャリアパスと関係する資格について見ていきましょう。

そもそも、テストエンジニアとは?

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テストエンジニアのキャリアパスについて確認する前に、改めてテストエンジニアという職務について見ていきましょう。

その前提知識として、念のためにそもそも「システムのテスト」について確認しましょう。

システムのテストについて

システム開発はよく家を建てる作業に例えられます。ということで、今回も家の建築でおおまかなイメージをつかみましょう。

家の建築で一番最初に行われるのは依頼者の話を聞いて、その要望を叶える設計を、設計士さんが行います。

設計が終わってから、図面に基づいて、大工さんが柱を建てたり、専門の業者が電気の配線を行ったりと実際に立てる作業になります。

ここからが重要なのですが、その柱に使っている木材にひびが入っていて、地震が起きると、すぐに真っ二つになってしまったり、ケーブルの被膜が破れていて、漏電するようなことがあると非常に困ったことになりますよね。

なので、いわゆる建材類の品質に問題がないか、チェックされることになります。そのチェックをパスした建材だけが実際の工事に使われます。

各工事についても、工事後チェックが必要です。

壁も全部固定したあとに、トイレの明かりを付けるボタンを押したら、トイレではなく玄関の明かりが点灯するミスに気が付きました、なんていう事態が発生してしまったら相当な手戻りが発生し、確実に工期に遅れが生じます。

各工事が終わった時点で、それぞれの範囲で問題ないか確認します。

概ね家全体が出来てきたら、第三段階のチェックが行われます。ここでのチェックは、最終チェックであり、間取りが図面通りになっているのか、また電源・水道といった各機能がすべて想定通りに動作するかの総確認となります。

システムのテストも同じで、建材たるソースコードの確認をする、「単体テスト」、建材を組み合わせて完成した各機能の動作を確認する、「結合テスト」、そして、作り上げたシステムが果たして完成と言えるかどうかを確認する、「システムテスト(ST)」があります。

テストエンジニアの仕事内容

また、テストエンジニアの担当領域について、企業や業界によって位置付けが変わります。

いわゆるWebサイト構築などのエンタープライズの業界だと主に単体テスト、結合テストが担当領域で、組み込みの世界だとシステムテストも担当範囲であることが通常です。

ちなみに、ゲーム業界のデバッカーはシステム(ゲーム)が本当に完成したかどうかを確認するシステムテストを行っていると言えますが、彼らはテストエンジニアとは呼べません。

彼らは、言われた通りにテスト項目を消化するのが仕事で、テスターやテストオペレーターと呼べます。

言われたテスト項目を消化するのが仕事のテスターに対して、テストエンジニアは「これってなにをテストする必要があるんだっけ?」や「なにをもってテストが出来たと言えるんだっけ?」、「どういう手順で行えば良いんだっけ?」といった計画の立案を行ったり、「この結果はOKと言えるのだろうか?」といった結果への責任を負います。

また、テスト対象のソースコードの中には、他の処理から受け取ったデータをトリガーに動作したり、自分の処理した結果を他の処理に渡す役目のあるソースコードが多々あります。

そういったソースコードのために、テスト用のソースコードを作成するなどテスト環境を作成するのもテストエンジニアの仕事です。

テストエンジニアの年収は?

そんなテストエンジニアですが年収はピンキリです。

テストエンジニアと言いつつテスター相当の扱いを受けている方もいらっしゃいます。

テスターは言われた通りに動けば良いので、バイトでも構いません。

実際、テスターの代表選手である、ゲーム業界のデバッカーの大半は、時給1000円ほどのアルバイトです。

ゲームしているだけでお給料もらえるなんて羨ましい、と思う方も多いかと思いますが、彼らの勤務の大半は夜中です。

なぜならば、少しでもリリース速度を上げるために、日中にプログラマーが開発したものを、夜のうちにデバッガーで確認、なにかあれば翌日、プログラマーが修正というサイクルになっていることが多いからです。

給与に見合う仕事かと問われると疑問に思います。

逆に、高スキルテストエンジニアの場合、1000万円の大台に乗る方もいらっしゃいます。

ビジネスのIT化が進んだことによって、システムの不具合が、そのまま直接的に業務に支障をきたすようになりました。

また、組み込みシステムの場合、「車に組み込みたシステムのバグでブレーキが利かず事故になる」といったように安全や人命にも関わります。

それらの理由から、高スキルなテストエンジニアには高年収を提示する企業も多いのです。

特に組み込みシステム業界からのニーズは高まる一方です。

なお、人材派遣サービス会社を中心に様々なサイトで、テストエンジニアの平均年収が紹介されていますが、サイトによって、上は650万円、下は400万円とサイトによって実にバラバラです。

おそらく400万円というのはテスターもシステムエンジニアに含めた金額で、650万円は、特にテストエンジニアへ高年収を提示する傾向のある組み込みシステム業界に絞った金額ではないかと思われます。

推測でしかありませんが、「テスターを含まない純然たるシステムエンジニアのIT業界全体での平均年収」は、システムエンジニアと同程度の500万円を超える程度ではないかと思います。

テストエンジニアの現状と将来性って?

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テストエンジニアの業務内容について、分かってきたところで現状や今後の可能性について詳しく見ていきたいと思います。

確実に言えるのは、システムが作られる限り、テストエンジニアのニーズは絶対になくなりません。

コストカットや工期短縮の観点から、ソースコードの自動生成やテストツールなどを用い、極力、人間のITエンジニアの数を減らす研究が大手IT企業を中心に進められており、一定の成果を上げているのも確かです。

しかし、どれほど便利で優れたツールが使われても、出来上がったシステムの品質を担保する責任者は人間です。

そして、その責任者とはテストエンジニアの他ありません。その点において、ある意味で、もっとも未来の明るいITエンジニアと言えるかもしれません

特に、製造業からのニーズが高まる一方です。

上でも少々触れましたが、車や電化製品などに搭載された組み込みシステムの世界、誤作動やバグで人命にかかわる事故が起きる可能性が十分考えられます。

そして、近年、それらの機器はより優れた機能を提供するために、より高度なシステムが組み込まれるようになっており、より厳格なテストを実施できる優れたテストエンジニアが求められているのです。

テストエンジニアのキャリアパスについて

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さて、ここではテストエンジニアのキャリアパスについて見ていきましょう。

テストエンジニアにまとわりつくバイアス

実は多くのITエンジニア、特にエンタープライズシステムの開発に従事するシステムインテグレーション業界の方を中心に、「テストエンジニアはスキルの低い若者の仕事」という考えがやや常識化しています。

このような常識が当たり前になっている主な原因としてはエンタープライズの世界では、上流工程はシステムエンジニアの領域であり、上流工程のテストたるシステムテストも、システムエンジニアの領域にしておくのが良いという考えがあるからです。

結果、上流工程にタッチできないテストエンジニアは、システムエンジニアなどより格下の存在と侮られがちになります。

システムエンジニアによっては、テストエンジニアとテスターの違いは誤差程度にしか思っていない人もいます。

また、極端な話テストエンジニアはソースコードが苦手でも、なれないこともありません。

ソースコードを書くのが仕事ではありませんし、書くとしても、テスト対象を動作させるための簡単なソースコードを書く程度の上に、それもすでに、「過去案件などで実績のある、間違いなくバグのない、使っても大丈夫なもの」が用意できることが多く、自分で白紙から書き起こすことは滅多にないです。

結果、やっぱりIT業界には凄いソースコードを書ける人が偉い、という風潮があるので、テストエンジニアはソースコードが満足に書けない若手がやるものと思われがちです。

実際問題として、テスターとしてIT業界に入った方が、とりあえずの次のステップとしてテストエンジニアになることが多く、なかなかできるベテランがいないというのも、システムインレグレーション界隈でのテストエンジニアの評価が上がらない理由になっています。

ちなみに、できるベテランはそんなエンタープライズの世界を卒業して、組み込みシステムの世界に行ってしまう方が多いです。

あくまで、ずっとテストエンジニアでいたいという方は、組み込みシステム業界へのシフトチェンジを目指すべきだと思います。

では、組み込みシステムよりエンタープライズの世界の方が良い、ITエンジニアといったらWebシステムやERPだよね、という方の場合、どうすれば良いかと言うと、組み込みシステムより地位の高い職種へのキャリアチェンジを検討するべきでしょう。

テストエンジニアの具体的なキャリアパス

候補になるのは、以下のようなキャリアパスです。

  • プログラマー
  • システムエンジニア
  • プロジェクトマネージャー
  • コンサル

システムの品質を評価する能力はプロジェクトマネージャーやコンサルとしても重要なスキルの一つなので、それらの職群への適性は非常に高いと言えます。

ただし、プロジェクトマネージャーやコンサルに進むためには上流工程を含めたシステム開発の様々な側面を理解しておく必要があるでしょう。

そのためには、まずシステムエンジニアとしての職務経験があるのが好ましいと言えます。

また、ソースコードをチェックする中でプログラミング知識を習得し、プログラマーとして活躍することも可能です。

テスターとしてIT業界に入った方が「品質的に危ないソースコードのパターンを学べたことが、今、プログラマーとして活躍できる下地になっている」とお話していました。

確かにテストエンジニアとしても活躍している方、経験のある方のソースコードは、バグが少ないように思います。

テストエンジニアにおすすめな資格

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では、最後にテストエンジニア志望の方におすすめの資格を三つ紹介したいと思います。

①JSTQB認定テスト技術者資格

一つ目はJSTQB認定テスト技術者資格です。

JSTQBは、ベルギーの首都ブリュッセルにあるNPO法人、国際ソフトウェアテスト資格認定委員会(ISTQB)の日本支部という位置づけの日本のNPO法人です。

認定試験はJSTQBの各国支部で相互認証されることになっており、JSTQB各国支部がある世界58か国でも評価されます。

しかし実際は、JSTQB各国支部のない国にも有資格者がおり、世界120か国で約60万人が有資格者と、まさに世界規模のテストエンジニア資格です。

テストは下位から「Foundation Level」「Advanced Level」「Expert Level」の三つに分かれています。

ちなみに「Foundation Level」の合格率が年度によっては35%~75%と相当なバラつきがあるものの、おおむね50%前後となっています。

2人に1人合格と考えると、勉強のやり甲斐のある資格試験と言えそうです。

②IT検証技術者認定試験(IVEC)

二つ目はIT検証技術者認定試験(IVEC)です。こちらはIT検証産業協会という日本の一般社団法人が実施しています。

IT検証産業協会の会員企業には、パソコン周辺機器で知られる株式会社アイ・オー・データ機器やプリンターの富士ゼロックス株式会社といった製造業や富士通グループの組み込みシステムの中核企業である、富士通コンピュータテクノロジーズなどが名前を連ねています。

テストエンジニアのニーズが組み込みシステム中心であることがよく分かるかと思います。

試験はレベル1~レベル5の語段階ですが、いずれも内容は記述です。

レベル1の場合は正直、テストエンジニアというよりはテスターだね、という内容ですので、レベル2以上の受験をおすすめします。

公式サイトに過去問と回答があるので気になる方は一度、ご確認ください。

③ソフトウェア品質技術者資格

三つ目はソフトウェア品質技術者資格です。

一般財団法人である日本科学技術連盟が行っている資格試験です。

日本科学技術連盟は1946年に創立された歴史ある団体であると同時に、総合品質管理(TQM)という考えを日本企業に根付かせ、現在の日本ブランドを生み出す契機を作ったことでも知られている由緒正しい団体です。

資格試験の公式サイトにある、「企業担当者の声」のページを見ても、NECグループ各社や、日通のIT子会社である日通システム株式会社、NTT主要8社の一つであるNTTコムウェアと、日本を代表する企業が並んでいます。

資格試験としては初級・中級・上級の三段階に分かれており、いずれも情報処理試験でおなじみのIPAのITスキル標準(ITSS)マップに登録されています。

試験のレベル感や、どういう方面に進むのに必要なのか、参考になるかと思います。

まとめ

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今回はテストエンジニアのキャリアパスと資格を見ていきました。

すでにお伝えしていますが、車が自動運転したり、掃除機がロボット化したりと、製品が高機能化すれば、その分機器に組み込まれたシステムもより複雑化していきます。

そして、複雑化したシステムの性能を担保するために、より高度なスキルを持つテストエンジニアのニーズが高まっています。

絶対になくならないと言える、テストエンジニアという仕事、興味を持った方は、早速資格の勉強をしてみましょう!

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