テストエンジニアのキャリアパスと将来性について徹底解説

こんにちは、ITプロマガジンです。

ソフトウェアや製品が仕様書通りに動作し、問題点がないかテストや検証を行うテストエンジニア。現在テストエンジニアとして活躍されている方のなかには、「テストエンジニアのキャリアパスって何があるんだろう?」「キャリアアップするにはどうすればいいの?」と、今後のキャリアパスについてお悩みの方もいるでしょう。

今回はテストエンジニアのキャリアパスについて詳しく解説していきます。キャリアパスに役立つ資格もご紹介しているので、今後の活躍のご参考にしていただければ幸いです。

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テストエンジニアのキャリアパス

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テストエンジニアには、テストエンジニアの経験を活かすキャリアパスとプログラマーへ転職するという2つのキャリアパスが考えられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

テストエンジニアの経験を活かすキャリアパス

テストエンジニアとして実績を積んだ場合、テストの工程はもちろんシステム全体に対する知見があることから、テスト工程に関する重要なメンバーとして仕事を任せられることがあります。

あらゆる現場で経験を積んだ場合だと、開発環境など幅広い知識やテスト経験を持った即戦力の人材として期待されることでしょう。下記ではこのように多彩なスキルを持ったテストエンジニアに求められるキャリアパスをまとめました。

スペシャリストになる

キャリアパスの一つとして、テストエンジニアのスペシャリストになるという道があります。テストエンジニアは基本的にテストを実行する立場ですが、スペシャリストになればテストの設計や方法、提案や結果の判定、報告などの業務を担当します。IT関連の知識だけでなく、その分野に関するノウハウも必要となるため、上流工程の近くで経験を積めるでしょう。

テストリーダーやテストマネージャーになる

テストの工程に仕事のやりがいを感じるなら、テストリーダーやテストマネージャーもおすすめです。規模の大きなプロジェクトを担う企業であれば、各工程ごとにテストリーダーを設けるケースも少なくありません。
テストマネージャーは、テストチーム全体の統括や管理などを監督する仕事です。さらにシステム開発経験やプログラミングスキルがあるテストマネージャーであれば、年収700万円を上回ることもあります。

SETエンジニアになる

SETエンジニアとは、ソフトウェア専用のエンジニアのことです。自動化アーキテクトを中心とした仕事で、自動テスト界隈の知識や一般的なプログラミング知識が必要になります。
既存のテスト工程を熟知している必要があるため、テストエンジニアとしての経験を活かすことができるでしょう。

プログラマーへ転職する

テストエンジニアからプログラマーへ転職するというキャリアパスもあります。仕事で実践したことはないけれど、すでにプログラミングを学んだ経験があったり、一定のスキルを持っていたりする場合、転職活動でテストエンジニアの経験と合わせてアピールすれば、プログラマーになることが可能です。

もし、学んだ経験やスキルがなくても、最近では書籍やスクールはもちろん、学習サイトも充実しているので、パソコンがあれば基礎から学ぶことができるでしょう。また、テスト工程はプログラマーが担当しやすい工程であるため、テストエンジニアとしての経験を活かしやすいのが、おすすめする理由の一つです。

テストエンジニアのキャリアパスを実現する資格

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テストエンジニアとしてのキャリアアップに役立つ資格と、別のエンジニア職種への転職に役立つ資格をご紹介します。

キャリアアップに役立つ資格

テストエンジニアのキャリアアップに役立つ資格は主に4つあります。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験とは、IT業界で働くために必要な基礎的な知識と技能を問われる国家試験です。ハードウェアやネットワークの仕組み、テスト技法などがテスト試験範囲に含まれているため、テストエンジニアに必要な基礎知識を身につけることができます。

2021年以降の合格率は40%と、難易度が低い試験ではありませんが、十分な勉強時間を確保した上で効果的な対策を行えば、独学でも取得できる資格です。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQBは、ベルギーの首都ブリュッセルにあるNPO法人、国際ソフトウェアテスト資格認定委員会(ISTQB)の日本支部という位置づけの日本のNPO法人です。認定試験はJSTQBの各国支部で相互認証されることになっており、JSTQB各国支部がある世界58か国でも評価されます。

しかし実際は、JSTQB各国支部のない国にも有資格者がおり、世界120か国で約60万人が有資格者と、まさに世界規模のテストエンジニア資格です。テストは下位から「Foundation Level」「Advanced Level」「Expert Level」の三つに分かれています。

ちなみに「Foundation Level」の合格率が年度によっては35%~75%と相当なバラつきがあるものの、おおむね50%前後となっています。2人に1人合格と考えると、勉強のやり甲斐のある資格試験と言えそうです。

IT検証技術者認定試験(IVEC)

IT検証技術者認定試験(IVEC)はIT検証産業協会という日本の一般社団法人が実施しています。IT検証産業協会の会員企業には、パソコン周辺機器で知られる株式会社アイ・オー・データ機器やプリンターの富士ゼロックス株式会社といった製造業や富士通グループの組み込みシステムの中核企業である、富士通コンピュータテクノロジーズなどが名前を連ねています。

テストエンジニアのニーズが組み込みシステム中心であることがよく分かるかと思います。試験はレベル1〜レベル5の語段階ですが、いずれも内容は記述です。レベル1の場合は正直、テストエンジニアというよりはテスターだね、という内容ですので、レベル2以上の受験をおすすめします。公式サイトに過去問と回答があるので気になる方は一度、ご確認ください。

ソフトウェア品質技術者資格

ソフトウェア品質技術者資格は、一般財団法人である日本科学技術連盟が行っている資格試験です。日本科学技術連盟は1946年に創立された歴史ある団体であると同時に、総合品質管理(TQM)という考えを日本企業に根付かせ、現在の日本ブランドを生み出す契機を作ったことでも知られている由緒正しい団体です。

資格試験の公式サイトにある、「企業担当者の声」のページを見ても、NECグループ各社や、日通のIT子会社である日通システム株式会社、NTT主要8社の一つであるNTTコムウェアと、日本を代表する企業が並んでいます。

資格試験としては初級・中級・上級の三段階に分かれており、いずれも情報処理試験でおなじみのIPAのITスキル標準(ITSS)マップに登録されています。試験のレベル感や、どういう方面に進むのに必要なのか、参考になるかと思います。

別のエンジニア職種への転職に役立つ資格

次に、別のエンジニア職種への転職を考えている人におすすめの資格をご紹介します。

Microsoft認定資格

Microsoft認定資格とは、マイクロソフト製品に関する知識と技能をレベル別に認定する資格です。取得することで、IT技術に関する学習意欲の高さを評価されたり、経験を裏付ける資料のひとつとして評価されます。

「開発者」や「管理者」、「データエンジニア」や「AIエンジニア」など、受験者の職務や技術役割によって9つのロールが提示されており、使用する製品によってさらに細分化されています。ご自身が転職したい仕事によってどの資格を取得するべきかは、公式ホームページを確認しましょう。

LinuC

LinuCはLPI-Japanが独自に作ったLinuxの資格です。LinuxはWindows Serverと同じく多用されているサーバーであるため、インフラエンジニアを目指す人は取得しておきたい資格の一つと言えます。

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シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、Ciscoシステムズ社が認定する資格です。取得することでネットワークのスキルを証明することができます。この資格には認定レベルと認定分野があり、認定レベルによって難易度が異なります。ネットワークの基礎から応用、ネットワークセキュリティまで幅広い資格が用意されているので、インフラエンジニアやネットワークエンジニアへの転職を考えている人におすすめです。

Oracle認定Javaプログラマ

Oracle認定Javaプログラマは、日本オラクル社が認定するプログラミング言語「Java」の技術者資格です。Javaのバージョンアップに伴い、数年ごとに認定試験のバージョンも改訂されるのが特徴で、プログラマーなど、キャリアアップ転職を目指すテストエンジニアにとっても有益な資格であると言えます。

グレードはBronze・Silver・Goldの3つに分かれており、Bronzeは日本国内のみに有効な資格で、SilverとGoldは世界共通のグローバル資格です。海外での仕事を検討している方は、上位資格も視野に入れつつ、試験対策を行うと良いでしょう。

PHP技術者認定

PHP技術者認定とは、プログラミング言語のPHPのスキルを証明できる唯一の資格です。PHPを用いてWebアプリケーションの開発を行うPHPエンジニアを目指すなら、取得することで技術力を正式に評価してもらうことができます。

試験の難易度は「初級」「上級」「認定ウィザード」の3種類があります。初級の合格率は70%、上級になると10%まで下がるため、持っているだけでステータスになる資格と言えるでしょう。

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テストエンジニアの平均年収

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ここではテストエンジニアの平均年収を雇用形態別にご紹介したいと思います。

会社員テストエンジニアの平均年収

求人ボックス(2023年6月時点) を見ると、テストエンジニアの会社員の平均年収は521万円です。国税庁の 令和3年分民間給与実態統計調査 によれば、日本の平均年収は443万円であるため、平均より高いことがわかります。

フリーランステストエンジニアの平均年収

フリーランスのテストエンジニアの平均年収のデータはありませんが、弊社 ITプロパートナーズの求人情報 の想定月収から平均を出すと約64万円です。このことから、年収相場は約768万円になることがわかります。

フリーランスのテストエンジニアの年収相場は、日本の平均年収や会社員の平均年収より、高いと言えるでしょう。

テストエンジニアの求人例

弊社ITプロパートナーズに掲載されている、フリーランステストエンジニアの求人例としては下記のようなものがあります。

どのシステムを使うにしても、必ずテストを実施します。あらゆる開発のシーンでテストエンジニアが必要となるため、他のエンジニアと比べると、携われる案件の幅は広がるのではないでしょうか。

テストエンジニアの今後の需要と将来性

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最近ではテスト工程に自動化ツールを活用しているケースが増えていることから、テストエンジニアの今後の需要や将来性について不安を抱いている人は少なくありません。

テストのみを担当するテストエンジニアの需要は減る

確かにAIの普及によって、テスト工程だけに特化したテストエンジニアの需要は減るでしょう。しかし、テスト工程自体は早い段階でAIに代替されていくとされていますが、AIが完全にテストの工程を担当するのは随分先のことです。また、AIだけではカバーしきれない領域はたくさんあるため、テストエンジニアの需要はまだまだ続くと想定できます。

今後はAIにはできない情報力とコミュ力が必要

これからのテストエンジニアにはAIが苦手とする、「情報共有力」と「質の高いコミュニケーション能力」が強く求められるようになります。コミュニケーション能力が高いテストエンジニアであれば、開発エンジニアやプロジェクトマネージャーなど、一緒にプロジェクトを進める人たちと連携して、問題の早期解決につなげることが可能です。そのため、今後はテスト工程だけでなくプラスアルファのスキルを身につけるようにしましょう。

テストエンジニアが今後活躍する分野

テストエンジニアの将来性を考えると、テスト自動化をどこまで使いこなせるかがポイントになるのではないでしょうか。テスト用のプログラムを作成する工程で、システムエンジニアやプログラマーといった、他職種へのキャリアチェンジも視野に入るかもしれません。先ほどご紹介した通り、スペシャリストやテストリーダー、テストマネージャーとして活躍することもできるのではないでしょうか。

まとめ

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今回はテストエンジニアのキャリアパスと資格を見ていきました。すでにお伝えしていますが、車が自動運転したり、掃除機がロボット化したりと、製品が高機能化すれば、その分機器に組み込まれたシステムもより複雑化していきます。

そして、複雑化したシステムの性能を担保するために、より高度なスキルを持つテストエンジニアのニーズが高まっています。絶対になくならないと言える、テストエンジニアという仕事、興味を持った方は、早速資格の勉強をしてみましょう!

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