2017年転職市場に見るIoT求人の動向は?

最近、「IoT」という言葉が注目を集めています。調査会社IDC Japanによると、2015年の日本国内のIoT市場は6兆2232億円で、2020年には13兆7595億円まで市場が拡大すると予測しています。今回は「そもそもIoTとは?」「IoT関連に転職するにはどうすればいいかを解説していきます。

また、IoTに限らずフリーランスでどのような仕事や職種があるのか知りたい方は、「フリーランスの仕事一覧と職種ごとの特徴や想定年収」もご覧ください。

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そもそもIoTとは?

「IoT(アイオーティー)」とは「Internet of Things」の略称です。「モノのインターネット化」とも言われます。明確な定義はありませんが、従来は主にパソコンやサーバ、プリンタなどのIT関連機器が接続されていたインターネットに、それ以外の様々なモノを接続することを意味します。

インターネットへの接続といえば、既にテレビやデジタルカメラ、HDレコーダーなどのデジタル情報家電などは既に始まっています。IoTでは、それらを含めた様々なモノがインターネットに接続する世界を実現することが可能です。

IoTと似たような概念に「M2M」というものがあります。M2Mは「Machine to Machine」の略称で機械同士の通信を指します。IoTは人との通信(コミュニケーション)までを可能にするという意味で異なります。

IoTはモノに対して各種センサー(IoTデバイス)を付け、その状態をインターネットを介してモニタリングしたり、コントロールしたりすることで安全で快適な生活を実現しようとしています。センサーには、温度センサーや湿度センサー、加速度センサー、人感センサー、音声に関するもの、静止画や動画に関するものなど様々な種類があります。

IoTでは、環境モニタリング(温度、湿度、気圧、照度、騒音など)やモーションモニター(衝撃、振動、傾斜、転倒、落下、移動)、位置情報(存在検知、近接検知、通過検知)などが可能です。また、ドアや窓、引き出しなどモノの開閉が分かったり、首輪に付けられたセンターによって留守中のペットの行動を知ることもできます。

さらに照明機器やエアコン、ヘルスケア機器、家電などをインターネットに接続したり、家電以外の機器の状態モニターや遠隔制御なども可能です。加えて、工場やビル、店舗、病院、学校や屋外などあらゆる場所に設置された様々なセンサーの情報を取得できます。

2017年、IoTの求人は増える?

求人サービス大手インテリジェンスは1月、2016年12月の中途採用求人数が前月比2.9%増の約15万件となり、25カ月連続で過去最高になったと発表しました。けん引役はIT人材。特にIoT技術を巡って幅広い業種が人材を奪い合っていると説明しています。

2016年の転職市場を振り返ると、エグゼクティブから中堅クラス、若手まで年齢を問わず幅広い分野で採用活動が盛んに行われてきました。現在の転職市場では、業種を問わず人材不足の状況が続いてします。そのため、幅広い業種で転職の受け皿が増え、2016年はいわゆる「売り手市場」ともとれます。2017年も転職希望者にとって有利な状況が続きそうです。

新しい技術が活用される分野であるIoTに関する新規事業などは、業界の垣根を越えた広がりを見せています。こうした新技術に基づく事業は、技術者と管理統括にあたるスタッフだけでは完結しないのが特徴です。そのため、事業の成功には営業部門など多くの部門が緊密に連携する必要があり、全ての職種や世代に転職のチャンスが生まれているといえます。

実際にビジネスとして盛り上がるまでには一定のタイムラグがあります。転職市場も同様で、事業化が本格的に進み出すタイミングで各社が採用に動き出す。この観点からすると、IoT領域においては2017年が転職普及の転換点になることが予想されます。

IoTの企業で求められる人材って?

IT人材では「35歳転職限界説」は完全に崩れているという声が聞かれます。35歳転職限界説とは、35歳を過ぎると転職は難しいとされる説で、これまでIT業界に限らず多くの業界でも言われてきたことです。最新技術を持っていれば、40~50代で転職先が見つかるのが現状のようです。また、異業種に散らばっているIT人材。中でも、IoT活用は共通のテーマだと言えます。

IoTのWebエンジニアの求人で求められることは、必要な開発言語としては、「C言語」「C++言語」「Java」などが現時点では適切な言語だといえます。また、様々な端末で動作するソフトウェアを開発することが中心となるため、幅広い知識が必要とされています。また、多くの業務をチーム単位で行うため、コミュニケーション能力も重要視されます。

IoT未経験でも大丈夫?

既存の技術領域と別領域がクロスオーバーする開発を展開するが、未経験者を求める動きは今後IoT転職市場で進むと予想されます。

また、中堅クラスや若手社員については、経験を重視した通常の採用に加えて未経験者を対象とした求人も多くあります。新しい事業の成長には異業種での成功体験や知識が求められることも多いのです。また地方企業でも、新たなビジネスチャンスを求める傾向にあると考えられるため、首都圏だけでなく地方の求人にも着目する必要がありそうです。

まとめ

今後、生活のあらゆる場面で活躍することになるIoT。IoT関連の求人は、より幅広い人材が求められています。そのため、転職市場はしばらく売り手市場だと考えられます。年齢や経験の有無によってIoT関連の転職をあきらめているという方は、その考え方を見直して積極的に転職活動を進めていくとよいかもしれません。

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