データベースエンジニアはやめとけ・きついと言われる9つの理由

こんにちは、ITプロマガジンです。

データベースエンジニアは、企業の顧客情報や売上データ、業務システムといったデータ基盤を支える専門職です。システムの安定稼働に欠かせない職種である一方、「データベースエンジニアはやめとけ」「きつい」といった声を見て、不安を感じている人も多いでしょう。

実際、データベースエンジニアの仕事には、個人情報を扱う責任の重さや障害対応の負担、クラウドやセキュリティまで学び続ける必要性があります。ただし、データ活用や基幹システムの運用が続く限り、データベース領域の知識は多くの現場で必要とされます。

本記事では、データベースエンジニアがやめとけ・きついと言われる理由を整理したうえで、仕事内容、将来性、向いている人、必要な知識・スキル、未経験から目指す方法を解説します。職種選びや転職前の判断材料として参考にしてください。

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目次

データベースエンジニアはやめとけ・きついと言われる9つの理由

データベースエンジニアは、企業の重要データを扱い、システムを安定して動かす役割を担います。そのため、仕事内容を十分に理解しないまま目指すと、責任の重さや学習範囲の広さに負担を感じる場合があります。ここでは、やめとけ・きついと言われる主な理由を紹介します。

個人情報・セキュリティを扱うため責任が重い

データベースエンジニアは、企業が保有するデータの安全な管理に責任があります。

企業のデータベースには、顧客や従業員の個人情報、商品やサービスに関する企業秘密などが大量に保管されています。万が一漏洩や消失などが起きた場合、企業側の重大な過失としてニュースで大々的に報道されることもあり、重大な損失をもたらします。

万全なセキュリティ対策を施す一方で、データベースを利用する各ユーザーの業務に支障がないよう、データベースを円滑に運用するのもデータベースエンジニアの仕事です。

ミスが許されない責任の重い仕事を任されることが、やめとけと言われる理由の1つです。

地道な作業が多い

データベースエンジニアは、安定稼働のために細かい設定や数値確認を繰り返し行うことが多い仕事です。システム開発などの表舞台に立つ仕事とは違い、データベースエンジニアは縁の下の力持ち的な存在のため、表立って評価される機会にはあまり恵まれていません。

一人での作業が多い

現場によっては、1つの開発チームにデータベース専任者が少数しかいないケースがあります。そのような現場では、データベースの関連業務が一人のエンジニアに集中し、業務過多になりがちになり、作業が長時間に及ぶこともあります。

全ての業務を一人でこなさなければならないため、孤独感に陥りやすいのも事実です。

働ける会社・職場が限られている

データベースエンジニアは需要がある一方で、データベース専任ポジションが全ての企業に用意されているわけではありません。特に中小規模の現場では、インフラエンジニアやサーバーエンジニアがデータベース業務を兼任するケースがあります。

大規模システムや大量データを扱う企業では、専任のデータベースエンジニアの需要が高いものの、求人の選択肢はアプリケーション開発職ほど広くないケースも普通です。企業規模やシステム規模によって、求められる担当範囲も変わり、データベース以外の仕事を任されることもあります。

クラウドやセキュリティなどのスキルも必要になる

現在のデータベース業務では、従来のデータベースの知識だけでなく、クラウドやセキュリティ、監視運用の知識も求められます。オンプレミス環境だけで働ける現場は減り、Amazon RDS、Cloud SQL、Azure SQL DatabaseなどのマネージドDBを扱う機会も増えています。

クラウド化によってデータベースエンジニアが不要になるわけではありません。設計、移行、権限管理、バックアップ、コスト管理、障害対応など、求められる知識の内容が変化するものの、需要自体はむしろ増えていくでしょう。

コミュニケーションスキルが必要

データベースエンジニアとして働くには、コミュニケーションスキルも必要です。

基本的にチーム内で一人だけのポジションとはいえ、業務を進めるうえで他のチームメンバーとのコミュニケーションが必要な業務は多くあります。円滑に業務を進めるためには、専門知識がない相手にも分かりやすく状況を説明することや、自分の意見や疑問を相手に明確に伝えることが必要になります。

計画通りに進まず緊急対応が発生する

データベース業務では、計画通りに作業していても、障害や性能劣化によって緊急対応が発生することがあります。データベースは多くのシステムと接続しているため、停止や遅延が発生すると、業務システム、ECサイト、会員サービスなどに広く影響することも少なくありません。

具体的には、「リリース後にクエリが急に遅くなる」「アクセス集中でデータベース負荷が上がる」「バックアップからの復旧が必要になる」といったケースがあります。原因調査や復旧対応を優先する場面では、予定していた作業が後ろ倒しになったり、夜間・休日対応が必要になったりする場合も考えられます。

レガシーシステムに対応しなければならないことがある

データベースエンジニアは、古いシステムや長年運用されてきたデータベースに対応することがあります。レガシーなデータベース製品、古いテーブル設計、複雑なSQL、十分に整備されていないドキュメントを読み解く必要がある現場も多いです。

特に長年運用されたデータベースは、過去の改修が積み重なり、なぜその設計になっているのか分かりにくいケースがあります。変更の影響範囲を読み違えると障害につながるため、調査や確認に時間がかかりやすい点が負担です。

成果が見えづらくキャリアアップに時間がかかることがある

データベースエンジニアの仕事は、システムが問題なく動いている状態を維持する裏方業務が多く、成果が見えにくいことが多いです。障害を未然に防ぐ、処理速度を少し改善する、バックアップを確実に取るといった仕事は重要ですが、利用者や経営層から直接評価されにくいこともあるのが現実です。

さらに、データベース設計、SQL、クラウド、セキュリティ、監視運用など習得範囲が広く、専門性が評価されるまで時間がかかりやすい職種でもあります。短期間で分かりやすい成果を出したい人にとっては、成長実感を得にくい場面も多いでしょう。

データベースエンジニアとして働いている人の体験談

実際にデータベースエンジニアとして働いている人は、自分の仕事をどう考えているのでしょうか?

良い口コミ

まずは、ポジティブな内容の口コミをピックアップしてご紹介します。

年収が高い

転職市場の真実は転職者データベースをみると一撃でわかる。例えば49歳で年収380万円のサーバエンジニアが存在する。28歳でデータベースエンジニアが850万円だったりする。36歳で900万円から680万円になってもジョブチェンジして幸せだという人がいる。実は学歴は全員同じ。仕事の選択で人生は本当に変わる、ということを知っておいてほしい。

引用元:https://x.com/MaedaLEGAPRO/status/2020820962858656185

【5月➄】
5月の方、年収604万円で確定しました。
スキルは、

・40代
・データベースエンジニア
・前職500万円

参画する案件のキーワードは
「Oracle,Linux,PL/SQL」です。
4年目以降は約710万円になります。
単価交渉もあるので787万円を想定しております

引用元:https://x.com/ritsuan_kudaka/status/1789557442478838149

データベースエンジニアの場合、スキル・経験によって高単価の仕事も存在するようです。

求人ボックスによると、正社員のデータベースエンジニアの平均年収は453万円です。1,000万円以上稼いでいる人も一定数いるなど、報酬の幅が広い職種と言えそうです。

データベースエンジニアの年収は?仕事内容や必要スキルも紹介

需要が高い

新卒採用に関わってると、データサイエンスの人材は大学や大学院からドンドン出てくる感じあるけど、データエンジニアやデータベースエンジニアは大学の勉強だけじゃなかなか技術身につけられないから、こういうインフラ系の仕事の需要は高いよね

引用元:https://x.com/akirugaishi/status/1629496583200051202

データベースエンジニアのようなインフラ系の仕事は、現場での経験や実務で身につけた技術が必須で、そのような人材は少ないため専門人材は奪い合いになる可能性があります。

ビッグデータの活用、機械学習の発展に伴い、データを管理するための大規模なデータベースの需要増が見込まれるため、データベースのスペシャリストとして高度なスキルを身につけられれば、仕事に困ることはなさそうです。

悪い口コミ

次に、データベースエンジニアに関するネガティブな口コミをピックアップしてご紹介します。

配属が一人で仕事量が多い

データベースエンジニア調べるときついやめとけ、がキーワードで出てきて笑った。いくつか記事読んだけど確かにそうだわ…と思っている。そっかー、そうだよなー、どこでも配属は1人なんだなぁ。面白いんだけどな。単純に仕事量が多い。。。

引用元:https://x.com/kino_keno/status/1548928245642706944

実際、チーム内に配属されるデータベースエンジニアは一名というのが、よくあるケースのようです。仕事そのものはやりがいがあるものの、たった一人に課せられる責任の重さと業務量の膨大さが見て取れます。

勉強する範囲が広い

最近のデータベースエンジニアはクラウドやらnosqlやら大変っすね

引用元:https://x.com/bloodymary_t/status/1317656081057812481

データベースエンジニアは、データベース製品やSQLだけでなく、ネットワーク、クラウド、セキュリティ、監視運用など周辺領域の知識も求められます。学習範囲が広いため、仕事と並行して学び続ける負担を感じる人もいます。

データベースエンジニアの仕事内容

データベースは、企業が取り扱うデータを管理するための基盤です。データベースエンジニアは、データベースが正常に稼働するよう、設計・開発、構築、管理、運用・保守などを担当します。ここでは、主な業務内容をフェーズごとに解説します。

データベースの設計・開発

最初のフェーズはデータベースの設計・開発です。企業が扱うデータの種類や用途に合わせて、データベースを設計・構築します。Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Server、MySQL、PostgreSQLなどのDBMSを使い、業務要件に合うデータベースを作ります。

特に、「顧客情報、注文情報、在庫情報をどのように分けて管理するか」「どの項目を主キーにするか」「どのテーブル同士を関連付けるか」は重要な検討事項です。設計が不十分だと、後からデータの不整合や処理速度の低下が起きやすくなるため、初期段階での設計力が求められます。

データベースの構築・デプロイ

データベースの構築は、設計した内容を実際のサーバーやクラウド環境に反映し、DBMSを使える状態にする工程です。具体的には、DBMSのインストール、初期設定、ユーザー権限の設定、ストレージやネットワークの調整、バックアップ設定などを行います。

オンプレミス環境ではサーバーやOSとの連携が重要になり、クラウド環境ではマネージドDBの設定やセキュリティグループ、可用性、バックアップポリシーなども確認します。設計・開発と混同されやすいものの、構築は実環境で安定稼働させるための初期セットアップという位置づけです。

データベースの管理

データベースが万全の状態で稼働して企業の業務に支障が出ないようにするために、調整を施して管理します。DBサーバーの状態確認、ストレージ容量の管理、権限の見直し、パフォーマンス調整などが主な業務です。

業務に支障が出ないよう、処理速度や利用状況を確認し、必要に応じてインデックスの調整や設定変更を行います。長期的に安全にデータを保管するうえでは、日々の管理作業を継続し、トラブルの兆候を早めに把握することも重要な仕事です。

データベースの運用・保守

データベースの運用・保守は、稼働中のデータベースを安定して使い続けるために必要な仕事です。稼働監視、定期バックアップ、アクセス権限の見直し、ログ確認、障害発生時の調査・復旧、パッチ適用などを行います。

データベース停止やデータ消失は業務への影響が大きいため、運用・保守では慎重な確認と迅速な対応が求められます。特に24時間稼働するサービスでは、夜間・休日対応が発生する場合もあります。

データベースエンジニアのやりがい・魅力や将来性

データベースエンジニアには、責任の重さや学習範囲の広さがある一方で、事業に不可欠なデータ基盤を支えるやりがいがあります。大規模システムやデータ活用の現場では、専門性を活かして重要な役割を担える職種です。ここでは、データベースエンジニアの魅力と将来性を解説します。

大規模なプロジェクトに携わりやすい

案件にもよりますが、金融、公共、通信、大規模ECなど、重要なデータを扱うシステムに関わる機会があります。

もちろん大規模なプロジェクトであればあるほど業務量も多く責任も重大ですが、困難であればあるほど、成功した際のやりがいや喜びはひとしおです。

大規模プロジェクトに関わる経験を積めば経歴にも箔が付き、フリーランスとしてより魅力的な案件を獲得する機会も増えるでしょう。

プロジェクトの主要メンバーとして活躍できる

プロジェクトやチームに一人で配属されるケースが多いため、立ち上げ当初から、データベースの専門家として活躍する場が用意されています。プロジェクトの主要メンバーとして他分野のエンジニアと連携しながら、データベースの知識やスキルを生かし、目標の達成に貢献できます。

大規模案件での経験は、技術力や調整力を示す材料になり、転職やフリーランス案件の提案時にも活かしやすくなります。

扱う技術領域が広く市場価値を高めやすい

データベースエンジニアは、扱う技術領域が広く、経験を積むほどキャリアの選択肢を広げやすい職種です。例えば、データベース設計、SQL、インフラ、クラウド、セキュリティ、データ活用など、複数の領域に関わる機会があります。

周辺領域を理解すると、アプリ開発者やインフラ担当者との調整がしやすくなり、上流工程や改善提案にも関わりやすくなります。例えば、SQLの最適化だけでなく、アプリ側の処理、ネットワーク、クラウド設定まで見られる人は、原因調査や改善の幅が広がります。

こうした経験があると、より多くの現場で活躍しやすくなるのに加えて、高単価案件を獲得するうえでも有利です。

データ活用や基幹システム運用により需要は続きやすい

データベースエンジニアは、データ活用や基幹システムの運用などのニーズに伴い、今後も需要が続きやすいと考えられます。企業は、顧客情報、売上データ、在庫データ、ログ、会員情報などを継続的に管理しており、データベースは事業運営に欠かせない基盤です。

基幹システムや業務システムは長期間使われることが多く、設計後も運用、保守、改善、移行の需要が残ります。また、BI、マーケティング分析、機械学習などでデータ活用が進むほど、正確で扱いやすいデータベース設計も重要になります。

将来性は、新しい技術だけに支えられているわけではありません。既存システムを安定運用し、必要に応じて改善やクラウド移行を進められる人材は、今後も多くの現場で必要とされます。

キャリアパスによって年収・給与水準を高められる

データベースエンジニアは、キャリアパスの選び方によって年収・給与水準を高められる可能性があります。単に運用業務を続けるだけでなく、設計・構築、性能改善、クラウドDB、セキュリティ、上流工程まで担当できると、活躍できる範囲が広がります。

主なキャリアパスは以下の通りです。

キャリアパス主な方向性評価されやすい経験
PMプロジェクト全体の進行、要件調整、品質管理を担うデータベース知識、要件定義、関係者調整、進行管理
データベースコンサルタント性能改善、移行計画、設計見直し、運用改善を提案するチューニング、移行、設計レビュー、課題整理
データエンジニア・データサイエンティストデータ基盤や分析活用へ領域を広げるSQL、ETL(抽出/変換・加工/格納)、DWH(データウェアハウス)、BI、データ分析基盤
クラウド・インフラエンジニアクラウドDB、ネットワーク、セキュリティ、運用自動化へ広げるAWS、GCP、Azure、監視、権限管理、可用性設計

なお、平均年収だけで判断せず、担当工程やスキルによって差が出る点を理解しておくことが大切です。給与水準を上げたい場合は、自分がどの方向に進むのかを決め、必要な実務経験を計画的に積む必要があります。

データベースエンジニアに向いている人の特徴

データベースエンジニアには、どのような人が向いているでしょうか?データベースエンジニアに向いている人の特徴を解説します。

論理的思考力のある人

先を見越して筋道を立てる論理的思考力のある人は、データベースエンジニアに向いています。

データベースエンジニアは、データを快適に利用するための環境や操作性、ニーズに適したデータベース製品、納期や予算などのポイントを踏まえながら、セキュアなデータベースの構築・運用を進めていきます。

そのため、データベースを利用する企業の業種やビジネスの内容、ニーズ、要求など複雑に絡み合うさまざまな要素を、論理的に整理する能力が求められるのです。

課題解決力のある人

課題解決力がある人も、データベースエンジニア向きです。

データベースエンジニアは、「サーバーの処理速度が低い」「データの統合ができない」「セキュリティが脆弱」など、データベースやITシステムに関わるさまざまな課題と日々向き合っています。課題を一つひとつ解決してデータベースの最適なパフォーマンスを実現していくうえで、物を言うのは課題解決力です。

几帳面な人

几帳面さも、データベースエンジニア向きの資質です。

データベースエンジニアは、機密情報や個人情報などのデータを扱う仕事です。万が一データが漏洩、不正アクセスされてしまったら、大変な社会問題に発展するとともに、企業に甚大な損失を与えることになります。

重大な事故や事件が未然に防がれるよう、データベースが最適かつ安全な状態で稼働するよう管理するのが、データベースエンジニアの責任です。データベース開発においても、あらゆる不安要素を想定して細部に至るまで確認と対策を重ねつつ、業務を進める必要があります。

他者の目からは過度に几帳面に見えたとしても、何度も何度も入念なチェックを繰り返して最善かつ安全なパフォーマンスに持っていく姿勢こそ、データベースエンジニアに必要です。

新しい技術を学び続けられる人

新しい技術を学び続けられる人も、データベースエンジニアに向いています。データベース製品、クラウドDB、セキュリティ、監視運用など、学ぶ領域が変化しやすい職種だからです。

一度身につけた知識だけで長く働くのは難しく、技術の変化に合わせて学び直す姿勢が求められます。例えば、オンプレミスDBの知識に加え、AWS、GCP、AzureのマネージドDBやアクセス制御、バックアップ設計を学ぶ必要があります。

新しい技術を負担ではなく、担当領域を広げる機会として捉えられる人は、変化の多い現場でも成長しやすくなります。

データベースエンジニアに向いていない人の特徴

データベースエンジニアは、システムの根幹となるデータを扱う職種です。そのため、プログラミングスキルだけでなく、正確性や継続的な改善意識も求められます。ここでは、データベースエンジニアに向いていないと言われやすい人の特徴を紹介します。

細かい確認作業が苦手な人

データベースエンジニアは、細かい確認作業を避けて通れません。設定ミスやSQLの記述ミスが、そのまま大規模な障害につながることがあるためです。

例えば、WHERE句の条件を誤っただけで大量データを更新してしまったり、インデックス設計を誤ってシステム全体の処理速度が低下したりするケースがあります。特に本番環境では、小さなミスでも影響範囲が大きくなるものです。

そのため、「大まかに進めたい」「確認作業が苦痛」というタイプの人は負担を感じやすい傾向があります。

地道な作業を継続するのが苦手な人

データベースエンジニアは、派手な開発よりも、安定運用や性能改善を積み重ねる場面が多い仕事です。そのため、地道な作業を継続するのが苦手な人は、やりがいを感じにくい場合があります。

実際の現場では、ログ分析、バックアップ確認、性能監視、障害原因の切り分けなど、日々の運用業務が重要になります。システムを「壊さず安定して動かし続ける」ことが評価されるため、新しい機能を追求したい人とは相性が分かれやすい職種です。

新しい技術を学ぶのが苦手な人

データベース分野は、クラウド化や分散処理の普及によって変化が続いています。そのため、新しい技術を学ぶことに抵抗がある人は、徐々に対応が難しくなる可能性があるでしょう。

近年では、OracleやMySQLなどの従来型データベースだけでなく、AWS RDS、Aurora、BigQuery、NoSQLなど、扱う技術領域が広がっています。インフラやセキュリティの知識も求められるため、継続的な学習は欠かせません。

もちろん、全てを一度に覚える必要はありません。ただ、変化に合わせて少しずつ知識を更新していく姿勢は不可欠でしょう。

コミュニケーションが極端に苦手な人

データベースエンジニアは、黙々と作業するイメージを持たれやすい職種ですが、実際には他メンバーとのやりとりが多く発生します。そのため、コミュニケーションが極端に苦手な人は、業務を進めづらくなる場合があります。

例えば、システム障害が発生した際は、アプリケーションエンジニアやインフラ担当者と連携しながら原因を切り分ける必要があります。また、業務部門からの要望をもとに、データ構造や検索性能を改善する場面も少なくありません。

特に大規模システムでは、「なぜ遅くなっているのか」「どの設定変更が必要なのか」を分かりやすく説明する力が重要になります。技術力だけで完結する仕事ではないため、最低限の情報共有や相談ができることは欠かせません。

プレッシャーに弱い人

プレッシャーがかかる状況に極端に弱い人も、データベースエンジニアには向いていない場合があります。データベースはシステム全体の基盤になるため、障害発生時の影響範囲が大きくなりやすいためです。

例えば、本番データベースの停止やデータ破損が発生すると、サービス全体が利用できなくなるケースもあります。そのため、障害対応では短時間で状況を整理し、優先順位を判断しながら対応を進めなければなりません。深夜対応や緊急対応が発生する現場もあります。

もちろん、最初から冷静に対応できる人ばかりではありません。ただ、トラブル時でも手順を整理し、落ち着いて対応する意識は重要です。プレッシャーがかかる場面でも、周囲と連携しながら対応できる人ほど、データベースエンジニアとして成長しやすくなります。

データベースエンジニアに必要な知識・スキル

データベースエンジニアを目指すには、データベース製品やSQLだけでなく、システム開発、クラウド、セキュリティ、コミュニケーションまで幅広く学ぶ必要があります。ここでは、特に必要な知識・スキルを分けて解説します。

データベース製品・SQL・データモデルに関する知識・スキル

データベースエンジニアには、データベース製品、SQL、データモデルに関する基礎知識が必要です。MySQL/PostgreSQLやOracleなど、代表的なDBMSの違いや用途を理解しておくと、現場で使う製品に対応しやすくなります。

SQLでは、データの検索、登録、更新、削除に加え、結合、集計、サブクエリ、インデックスを意識した書き方が求められます。単にSQLを書けるだけでなく、処理速度や読みやすさ、保守性まで考えることが重要です。

データモデルでは、テーブル設計、正規化、主キー・外部キー、トランザクション、整合性制約を理解する必要があります。

システム開発・情報システムの知識

データベースは単体で使われるものではなく、業務システム、Webアプリケーション、社内システムなどと連携して動きます。そのため、データベースエンジニアにも、システム開発の流れや情報システム全体の理解が必要です。

要件定義、設計、テスト、リリース、運用保守の基本を理解しておくと、アプリケーション側の仕様や業務要件を踏まえたデータベース設計がしやすくなります。また、開発者やインフラ担当者とコミュニケーションがしやすくなり、障害時にも「データベース側の問題なのか、アプリ側やインフラ側の問題なのか」を切り分けやすくなります。

クラウドの知識

近年は、オンプレミス環境だけでなく、クラウド上でデータベースを運用するケースが増えています。AWS、GCP、Azureでは、マネージドDBや自動バックアップ、監視、自動フェイルオーバーなどの機能を利用する場面が多く、クラウドの知識はデータベースエンジニアにも重要性が高まっています。

クラウドDBを扱う場合は、従来のデータベースの知識だけでは不十分です。ネットワーク設定、権限管理、可用性、コスト管理など、インフラ寄りの知識も求められます。特にクラウドは便利な反面、設定ミスによって情報漏洩や高額な利用料金につながるケースもあるため、仕組みを理解したうえで運用することが重要です。

セキュリティの知識・スキル

セキュリティ関連の知識・スキルも必要です。

データベースは不正アクセスや情報漏洩、データの消失などさまざまなリスクにさらされています。昨今はサイバー攻撃の頻度も手口も巧妙化の一途をたどっているため、セキュリティに関する知識・スキルの継続的な刷新も必要です。

強固なデータベースの構築および運用のためには、システムの脆弱性診断やユーザーアクセス権限の付与、アクセスコントロール、データの暗号化などの処理を適切に行う知識が求められます。

コミュニケーションスキル

データベースエンジニアには、コミュニケーションスキルも欠かせません。

クライアントがデータベースに関してどのような課題や要望を持っているのか、データベースの向上を通じてどのような経営目標を達成していきたいのかなどを把握し、具体的な形にしていくためには、綿密なヒアリングが不可欠です。

チーム内で情報共有できる人は、障害対応や改善提案も進めやすくなります。データベースの専門知識だけでなく、相手に合わせて説明する力を磨くことが大切です。

未経験からデータベースエンジニアになるには?

未経験からデータベースエンジニアを目指す場合は、SQLやIT基礎を学び、開発・運用保守などの実務経験を段階的に積むことが重要です。どうすればデータベースエンジニアになれるのかを解説します。

データベース関連のスキル・資格を習得する

第一の方法は、データベース関連のスキルや資格の習得です。

データベース関連のスキルとしては、情報システムやデータベースそのもの、セキュリティ関連のスキルなどが挙げられます。資格としては、情報処理技術者やデータベーススペシャリスト、オラクルマスターなどがあります。スキル・資格の詳細は改めて後述します。

プログラマーやSEで業務経験を積む

プログラマーやSEとしての知識を身につけた後、企業で働きながらデータベースエンジニアとしてのステップアップを図ることも可能です。実際の案件に触れながらエンジニアとしての幅を広げていくことが可能なので、実践力が身につきます。

数は少ないものの、全くの未経験者でも採用して、社内でプログラマーやSEを育成しているIT系企業も存在します。そうした企業に就職してキャリアを積みながら、データベース関連のスキルや知識を徐々に身につけていくやり方もあります。

運用・保守業務で経験を積む

未経験からいきなりデータベース設計や構築を任されるケースは少ないため、運用・保守業務から経験を積むルートが現実的です。例えば、監視・バックアップ確認、ログ調査、問い合わせ対応、SQL修正などから始めることがあります。

運用・保守では、実際の障害や性能課題に触れながら、データベースの仕組みを学べます。地道な業務が多い一方で、データベースの挙動・仕組みや関係者との連携方法を理解できるため、将来的な設計・構築への足がかりになります。

経験を積む際は、単に手順通りに作業するだけでなく、なぜその作業が必要なのかを確認することが重要です。ログの見方や障害原因の切り分けを学ぶと、次の工程に進みやすくなります。

プログラミングスクールに通う

データベースエンジニアになるうえで、プログラミングスクールも有効です。特に独学が苦手な場合や、何から手をつけたらよいか分からない場合は手っ取り早い方法です。

プログラミングスクールなら、未経験からでも体系的にスキルや知識を習得できるよう学習プログラムが組まれています。課題の進め方など、不明点があれば講師に相談できるのも心強い点です。また、就職や案件獲得に向けた支援も受けられるといったメリットもあります。

どの程度手厚いサポートが受けられるかはスクールにより異なるため、入学前に確認する必要があります。

データベースエンジニアを目指す人におすすめの資格

データベースエンジニアを目指す場合、プログラマーやSEなどとして経験を積みながら、徐々に専門的なスキルや知識を増やしてキャリアチェンジするルートが一般的です。ここではおすすめの資格を紹介します。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、IPAが実施する情報処理技術者試験の一区分です。IPAの公式情報では、データベースに関係する固有技術を活用し、情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たす人材が対象とされています。

試験では、データベースの設計、管理、運用、性能、セキュリティなど幅広い知識が問われます。実務経験者向けの難度が高い資格として位置づけられるため、未経験者はいきなり受験するより、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験から段階的に取り組むのが王道です。

オラクルマスター

日本オラクル社が提供する資格試験です。オラクル社が提供するOracle Database製品に関する知識・管理スキルを証明する資格として、IT業界では広く認知されています。オラクル社製品を使用している企業でデータベースエンジニアとして就職する、あるいは案件を獲得する場合に有利に働きます。

オラクルマスターには、「Bronze」「Silver」「Gold」そして「Platinum」の4つのレベルが設定されています。Bronzeではデータベースの基礎知識、Silverはデータベースの運用知識、Goldはバックアップ・リカバリ、マルチテナント環境、インストール・アップグレードなど、Platinumは高可用性やセキュリティ、性能管理に関わるスキルが出題されます。

OSS-DB技術者認定資格

OSS-DB技術者認定資格は、PostgreSQLなどのオープンソースデータベースに関する知識や技術力を示す資格です。公式サイトでは、PostgreSQLに関する技術力と知識を中立的な立場で認定する資格として紹介されています。

オープンソースDBを使う企業や、PostgreSQLを扱う案件を目指す人にとって、学習対象になりやすい資格です。商用DBだけでなく、オープンソースDBの仕組みや運用を理解したい人にも向いています。

基本情報技術者・応用情報技術者試験

基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は、データベース専用資格ではありませんが、IT基礎やシステム開発の理解に役立ちます。未経験者や経験の浅い人が、データベース専門資格に進む前の基礎作りとして活用しやすい資格です。

基本情報技術者試験では、ITを活用したサービスやシステム、ソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能が問われます。データベース、ネットワーク、セキュリティ、アルゴリズムなどを幅広く学べます。

応用情報技術者試験では、技術だけでなく管理や経営まで含めた応用的な知識を確認できます。データベース専門職を目指す場合でも、システム全体を理解するための基礎として役立ちます。

クラウド系資格

クラウドDBが使われるケースも一般化しており、AWS、GCP、Microsoft Azure系の資格も選択肢になります。クラウド環境では、SQLやデータベースの知識だけでなく、バックアップ、可用性、セキュリティ、監視、コスト管理などの知識が必須です。

例えば、AWS、GCP、Azureの基礎資格やアーキテクト系資格を学ぶと、「クラウドDBがネットワークや権限管理、監視機能とどのように関係しているか」を理解しやすくなります。クラウドDB案件や移行案件を目指す人には、データベースの知識とあわせて学ぶ価値があります。

まとめ

データベースエンジニアは、大量データや機密情報を扱う責任の重さ、地道な作業の多さ、緊急対応、学習範囲の広さなどから、やめとけ・きついと言われることがあります。特に、クラウドやセキュリティまで学び続ける必要がある点は、負担に感じやすい部分です。

一方で、データベースは基幹システムやデータ活用を支える重要な基盤であり、設計・運用・改善の需要も続くことが見込まれます。SQL、データベース設計、クラウドDB、セキュリティ、システム開発の知識を身につければ、キャリアの選択肢を広げやすくなります。

未経験から目指す場合は、SQLやIT基礎の学習から始め、プログラマーやSE、運用・保守業務で実務経験を積むルートが現実的です。データベースエンジニアを目指すか迷っている人は、やめとけと言われる理由だけで判断せず、自分の適性や希望する働き方と照らし合わせて検討しましょう。

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