こんにちは、ITプロマガジンです。
近年、クラウドサービスを利用する企業が増加していることから、クラウドエンジニアの社会的ニーズが増えています。その一方で、「クラウドエンジニアはやめとけ」「きつい」という声も根強くあります。クラウドエンジニアはキャリアパスとして目指すべきなのでしょうか。
この記事では、クラウドエンジニアが「きつい」「やめとけ」と言われる理由やその実態を、実際の体験談と併せて紹介します。また、クラウドエンジニアの年収や将来性についても言及するので、クラウドエンジニアを目指すか悩まれている方は参考にしてください。
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目次
クラウドエンジニアはやめとけ・きついと言われる6つの理由とは?
クラウドエンジニアは、ネット上のクラウドサービスを活用してシステム設計・構築・保守などを行うエンジニアです。なぜ「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われるのでしょうか。
その理由は次の6点にまとめられます。
1.スキルの習得範囲が広い
まず、クラウドエンジニアは、その業務内容上求められるスキルの習得範囲が非常に広いということが挙げられます。
クラウドエンジニアはクラウドサービスを利用してITインフラを構築するので、パブリッククラウドの知識・経験を欠かすことができません。中でも、Linuxのスキルは必須となります。
また、データベースなどのミドルウェアの知識やスキルも求められることになります。さらに、オンプレミスからクラウドへの移行案件が多いことから、オンプレミスの知識・経験も必要になります。
2.資格取得の難易度が高い
クラウドエンジニアが取得すべき資格は難易度が高く、学習を継続していくことが大変ということも指摘できます。
クラウドエンジニアに求められる資格としては、AWS認定資格、Google Cloud認定資格、Microsoft Azure認定資格などがあります。いずれも難易度が高く、学習段階で挫折してしまうことも少なくありません。
資格を取得するためには、クラウドに関する知識に加えて実務経験も必要になります。また、一度認定されたとしても技術更新があるため、数年おきの再認定が求められるものもあります。
3.緊急の障害対応の可能性がある
クラウドエンジニアがシステムの保守・運用を守備範囲としているならば、もしサーバーやネットワークに障害が発生した場合、緊急対応が求められることになります。
クライアントのサーバーやネットワークでトラブルが起きたら、通常の業務が滞り、利用者からのクレームも考えられるので、一刻も早い対応が必要となります。
トラブルは夜間でも休日でも起こりえます。そのため、クラウドエンジニアは日時に関係なく障害対応のために出勤しなければなりません。夜間・休日の緊急出勤の可能性は、身体的・精神的に大きなストレスを与えることになるといえるでしょう。
4.仕事の責任が重い
上記の障害対応の件からもわかるように、クラウドエンジニアにかかる責任はとても重いといえます。トラブルへの緊急対応もそうですが、トラブルが起きづらいシステムの構築と保守・運用が求められることになります。
クライアントの企業活動がストップするような事態になれば、多大な損害を招くことになります。クラウドエンジニアは、こうした大きなプレッシャーの中で業務を行わなければなりません。
5.長期案件が多い
クラウドの案件は、クライアントの希望に沿ったシステム・サービスを構築するために工数が多くなり、対応期間も長くなる傾向にあります。また、保守・運用も任されることがあるので、さらに長期案件になっていきます。
常駐先が相性の良いクライアントであればいいのですが、「肌に合わない」と感じたり、業務上のトラブルが続いたりしますとモチベーショの維持が難しくなります。
6.常に最新技術を求められる
クラウド技術の進歩は早いため、クラウドエンジニアには継続的に新しい技術を身につける姿勢が必要となっています。
たとえば、アマゾンが提供するクラウドサービス・AWS(Amazon Web Services)には、現在200種類以上ものサービスがあり、今でも増え続けています。クラウドエンジニアには、新しいサービスの提供などへのアンテナをつねに張り、仕事に応用していくことが求められるわけです。
クラウドエンジニアとして働いている人の体験談
次に、実際にクラウドエンジニアとして働いている人の意見をツイッターから見ていきましょう。
良い口コミ
「やめとけ」という意見があるクラウドエンジニアですが、肯定的な口コミも多く見られます。
需要が伸びている
クラウドを扱える人材の需要はどんどん伸びている クラウドエンジニアは増え続けているものの、人材の供給が需要の伸びに追いついていない でも、欲しがられるのは方針を決めて作業に切り出せる人、作業を自動化できる人だね 最初は作業ができる人でいいから、知識をつけてステップアップしてほしい
— あずきつね?AWS/Azure/GCP (@azktn) May 1, 2022
クラウドサービスを活用したシステム・サービス開発などの仕事は増える一方なのに、求められる人材はそれに比例して増えていない現実があります。クラウドエンジニアの社会的需要は強く、これからも伸びるようです。
市場価値が高い
Salesforceエンジニアが市場価値高いと言われてますが、AWSやAzureも価値が高いし、総じてクラウドエンジニアが伸びてますね!プログラミング理解してる人はブラックボックスのクラウドでも懸念事項や飲み込みが早いです。web系の方がイメージできてキラキラしてますがクラウドの方が穴場という。
— ぺろ@Salesforceエンジニア (@perogineer) September 17, 2022
アマゾンのAWS、マイクロソフトのAzure、グーグルのGCPとクラウドサービスが充実している現在、クラウドエンジニアの市場価値も高まっているようです。Web系エンジニアのほうが目立っている傾向はありますが、クラウドエンジニアにも陽が当たりつつあるのです。
悪い口コミ
続いて、否定的な口コミを見ていきましょう。
業務範囲が幅広く大変
エンジニアにはいっぱい種類があるのに、クラウドエンジニアだけ唐突に幅広くなるのは何故?ネットワーク、サーバ、データベース、ストレージ、セキュリティ、色々含まれている。全部カバーすると実質フルスタックに近いのでは。
— うめめ??ITエンジニンジャ?? (@beConjuror) September 27, 2022
クラウドエンジニアの業務上、どうしても対応すべき範囲が広くなってしまいます。その分、負担感は大きいのでしょう。
休日・夜間に緊急対応が必要なことがある
オンプレ時代のインフラエンジニアが人気無かったというのはよく分かるんですけどもw、今のクラウドは最新技術が真っ先に集約される上に需要が非常に大きい花形分野ですから、クラウドエンジニアは相当お薦めな職種ではありますねー。
— 勝又健太|エンジニア系YouTuber|雑食系エンジニア|「Web系エンジニアになろう」著者 (@poly_soft) February 17, 2022
ただし休日夜間のオンコール対応には覚悟が必要ですがw??
クラウドエンジニアは夜間や休日の緊急障害への対応も求められることがあり、そのことを覚悟する必要があるわけです。時間を選ばない突発的な対応を強いられる可能性があることが、「きつい」と言われる理由の一つといえそうです。
クラウドエンジニアの年収や将来性
以上、「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われる6つの理由について見てきました。それでは、クラウドエンジニアは稼ぐことはできず、将来性はないのでしょうか。
現在の求人から年収を探り、将来性について考えてみましょう。
年収目安は500万円~1,000万円
求人サイトの給与情報ページである「求人ボックス 給料ナビ」によると、クラウドエンジニア(インフラエンジニア)の平均年収は約546万円とされています。日本の会社員の平均年収と比べると高い傾向にあることがわかります。
会社員ではなく、フリーランスではどうでしょうか。弊社ITプロパートナーズに掲載されている案件から見ていきましょう。
こちらは週3日稼働の案件です。クライアント企業のサーバー・ネットワーク設計構築から導入までの仕事になります。求められるスキル・経験は、オンプレミス環境でのサーバー・ネットワーク設計構築・導入経験で、想定月収は40万円になります。
次の案件は、週5日稼働のものです。クライアント先のクラウドインフラの運用を取りまとめるプロジェクトマネージャーです。Cloudformationでのシステム構築、Ansibleの使用経験が求められるスキル・経験になります。PMという立場なので、クライアントとのコミュニケーション能力も求められます。想定月収は100万円です。
このように、フリーランスのクラウドエンジニアは週3日稼働でも月収40万円、週5日だと月収100万円にも到達する職種です。年収にすると1,000万円以上を目指すことも可能です。
責任の重大さ、業務の大変さから「やめとけ」と言われる職種ですが、その分の見返りは十分見込める仕事だと言えるでしょう。
約7割の企業がクラウドを利用しており需要が高い
AWS、AzureといったIaaSパブリッククラウドの充実化にともない、クラウドサービスを導入する企業が増えています。総務省が情報通信サービスの利用状況について調査した「令和3年通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを導入している企業の割合は 70.4%となり、7割を超えたことがわかりました。また、導入した結果として、「非常に効果があった」「ある程度効果があった」とする企業は、導入企業全体の88.2%に上っています。
この流れはさらに拡大することが予想されます。オンプレミスからクラウドへの移行にともなって、同じネットワークエンジニアでもクラウドの知見を有しているクラウドエンジニアの需要が高くなることでしょう。
クラウドエンジニアの魅力とは
SNSなどでは「やめとけ」と言われることも多いクラウドエンジニアですが、将来性のある職業なことがわかりました。クラウドエンジニアの魅力について、あらためてまとめてみましょう。
さまざまなスキルが自然と身に付く
クラウドエンジニアにはパブリッククラウドやミドルウェア、オンプレミスなど非常に幅広い知識・スキルが求められます。数あるITエンジニアの中でも、守備範囲の広さは随一といっていいでしょう。
クラウドエンジニアに関わる資格は、習得難易度が高いことも特徴です。さらに、パブリッククラウドは日々更新されているので、その知識も常にアップデートが求められています。
いつまでも努力が求められることになりますが、その分常に最先端の技術に触れているというやりがいを感じられる分野でもあります。クラウドエンジニアとしての知見の積み上げは、エンジニアとしてのキャリアパスに役立つものとなるでしょう。
将来性が高い
繰り返しになりますが、クラウドサービスの拡大にともなってクラウドエンジニアの社会的需要はますます高まっていくことが予想されています。人材としてのクラウドエンジニアは、将来長くにわたって活躍できることになるでしょう。
年収が高い傾向にある
クラウドエンジニアの需要が高まっているのに対して、現在人材の供給が追いついていない状況です。クラウドエンジニアの市場価値が高まることによって、必然的に年収も高くなる傾向にあります。
前述したように、年収1,000万円以上を十分に狙える職種のため、クラウドエンジニアを目指す価値は十分にあるといえるでしょう。
クラウドエンジニアに向いている人の特徴
クラウドエンジニアには、「やめとけ」と言われるネガティブな面もあれば、将来性や報酬面の高さといった魅力も多いことをお伝えしてきました。
それでは、クラウドエンジニアに向いている人はどのような人なのでしょうか。その特徴を見ていきましょう。
最新の技術に敏感な人
ITに関する最新の技術に敏感に反応する人は、クラウドエンジニアに向いているといえます。
なぜなら、パブリッククラウドは日々更新されており、クラウドエンジニアは最新の技術情報をキャッチし、知識を常にアップデートしていく必要があるからです。また、クライアントにネットワークやサービスを提案する際には、最新技術を採用していることが望まれます。
こうしたアップツーデートの姿勢を苦に思わず、好んで行う人がクラウドエンジニアに向いているといえるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
クラウドエンジニアに限りませんが、ITエンジニアの案件はチームでプロジェクトを進めていくことになります。大きなプロジェクトになれば、関わる人数も多くなり、異なる部署とのやり取りやスケジュール調整も複雑になっていきます。
クライアントのヒアリングや提案の際には、エンジニアリングの技術とともにコミュニケーションスキルも求められることになります。
逆にいうと、コミュニケーション能力の高いクラウドエンジニアは、どの現場でも重宝される存在になるということです。
コツコツとデスクワークができる人
クラウドエンジニアの作業のほとんどが、地道なデスクワークです。インフラ設計・システム構築・管理や会議の資料作成など、地味な作業の連続といっていいでしょう。
こうした地道なデスクワークが苦にならず、地味な裏方作業をコツコツと続けられる人がクラウドエンジニアに向いているのです。
注意力があり細かなミスに気づける人
クラウドにかかわるシステムのトラブルは、クライアント企業の事業に多大な影響を与える恐れがあります。些細なミスが命取りにつながることがあるので、細心の注意を払える人がクラウドエンジニア向きといえます。
自身がミスをしないことはもちろん、他者が書いたコードのミスに気付ける注意力があると安心です。
クラウドエンジニアになるために必要なスキル
クラウドエンジニアには、幅広い知識やスキルが求められることを紹介してきましたが、
具体的にはどのようなスキルが必要なのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
クラウドの知識・スキル
クラウドサービスを取り扱う知識・スキルは、クラウドエンジニアなら必須となります。アマゾンが提供するAWS、マイクロソフトのAzure、グーグルのGCPには、それぞれ特徴があり、それを生かしてシステムを構築することが必要です。
サーバーの知識・スキル
サーバーの設計・構築のスキルも必要となってきます。業務としては、サーバーへのOSインストール、ミドルウェアのインストール、パラメータの設定などがあります。サーバーOSには、Unix、Linux、Windows Serverなどがあります。
ネットワークの知識・スキル
ITインフラの通信に関する知識・スキルもクラウドエンジニアに必須のものです。通信プロトコルであるTCP/IP、OSI参照モデルなどの知識・スキルが求められます。
ミドルウェアの知識・スキル
OSとアプリケーションの仲介役にあたるミドルウェアの知識・スキルも必要です。Webサーバー、アプリケーションサーバー、データベース管理システムなどの設計・実装のスキル・経験が求められます。
オンプレミスの知識・スキル
オンプレミスとはシステムを自社で保有・管理する運用形態ですが、この形態からクラウドに移行する案件が増えています。その意味で、クラウドエンジニアはオンプレミスの知識・スキルにも習熟する必要があります。
ただし、オンプレミス環境であってもクラウド環境であっても、基本技術は同じなので応用は十分可能です。
クラウドエンジニアを目指す人におすすめの資格
クラウドエンジニアを目指す人におすすめの資格に、クラウドサービスを提供する各社が主催する認定資格があります。
AWS認定資格
クラウドサービスの中でもアマゾンが提供するAWSは一番のシェアを持っているので、AWS自体が主催している認定資格はクラウドエンジニアにとって必須といえるものです。
AWS認定資格は大きくFOUNDATIONAL、ASSOCIATE、PROFESSIONAL、SPECIALTYの4段階に分かれます。
FOUNDATIONALは、6ヶ月間の基礎的なAWSクラウドを扱っていること、業界知識を持っていることがレベルの目安となります。ASSOCIATEは、1年間のAWSクラウド実務経験レベルに相当します。PROFESSIONALは、2年間のAWSクラウドを使用したソリューションの設計、運用、トラブルシューティングに関する経験に相当します。SPECIALTYは、さらに上級の知識と専門的なスキルが求められ、試験に合格すればAWSのプロフェッショナルとして大きな価値を持つことになるでしょう。
Microsoft Azure認定試験
Microsoft Azure認定資格は、マイクロソフトが提供するAzureに関する知識やスキルを認定する資格です。マイクロソフトの認定資格であるMCP(Microsoft Certification Program)の一つに数えられます。
世界中で実施されている資格試験であり、権威性の高い資格の一つといえます。無料のオンライントレーニングが公開されているため、自分で学習しやすいメリットがあります。
Google Cloud認定資格
Google Cloud認定資格は、グーグルのパブリッククラウドであるGCPの知識やスキルを認める資格です。基礎的な認定資格、アソシエイト認定資格、プロフェッショナル認定資格の3つに区分されています。
日本語で受験できる科目は6つと限られており、全ての資格を獲得するには英語の読解スキルが必須となる試験です。
クラウドエンジニアにおすすめの資格をもっと知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
クラウドエンジニアは、難易度が高く守備範囲の広いスキルが求められ、緊急の障害対応の可能性もあり、仕事の責任が重大であるという特徴がありますが、将来性は明るく年収も高くなる傾向にあります。
ITエンジニアとしてのキャリアパスとして、クラウドエンジニアを目指すのは、大いにあり得る選択肢ではないでしょうか。
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