開発から20年以上経っても、絶大な人気を誇るプログラミング言語「Ruby」。
軽量な「スクリプト言語」でありながら、現代のソフトウェア開発の主流ともなっている「オブジェクト指向」も兼ね備えているプログラミング言語です。
世界にはたくさんのプログラミング言語があり、歴史も古いです。
最も有名な言語だと「C言語」、使用率が高いと言えば「Java」、他にもたくさんの言語あります。
これは海外のプログラマによって作成されてきました。
しかし「Ruby」は日本のプログラマによって開発された日本国産の言語です。
今回は、誕生から発展、現在まで歴史を紐解いていきたいと思います。
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Rubyの歴史
1.Rubyの誕生
「Ruby」は1993年2月24日生まれ。日本人のまつもとゆきひろ(通称 Matz)さんによって開発されました。
子どもの頃から、さまざまなプログラミング言語に親しんできました。
大学はプログラミングを学べる学部に入学し、本格的にソフトウェアについて学び始めます。
そのうちに、効率的に記述できるプログラム言語の実現を目指し、新しいプログラミング言語の開発に取り掛かります。
この頃から開発していた言語が後の「Ruby」となります。
この「Ruby」の開発の原点は高校生のころまで、歴史を遡ります。
高校生のときに「僕の考えた最強の言語」というのをノートにまとめていて、いろいろなアイディアをためていました。
その考えを元に、今まで慣れ親しんだ好みの言語(Perl、Smalltalk、Eiffel、Ada、Lisp)の一部を組み合わせて、開発している言語に組み込んでいきました。
「Ruby」という名称は、プログラミング言語「Perl」が6月の誕生石である「Pearl」と同じ発音をすることから、まつもとさんの同僚の誕生石が7月のルビーであり、それを名付けたそうです。
2.Rubyの公開
「Ruby」は1995年12月に一般公開されました。
1995年と言えば、「Windows 95」が発売され、パーソナルコンピュータが爆発的に一般家庭に普及する起爆剤となりました。ほぼ同時期に、「Java」もリリースをされています。
「Ruby」の設計思想について、開発者のまつもとさんはこう述べています。
「Rubyの言語仕様策定において最も重視しているのはストレスなくプログラミングを楽しむことである。」
コードが簡単に読み書きができる。実行環境が無料でに入る。
Windows、Mac OS、LinuxなどOSに限定されずに動作するなど、多くの特徴があり初心者でも手軽にできるプログラミング言語です。
このような特徴を持ったプログラミング言語は、歴史上初めて誕生しました。
このような思想の元で設計された言語は、瞬く間に世界中のプログラマーが興味を持ちました。
さらに、「Ruby」はフリーウェアなので、無料で自由に使えるということだけではなく、コピー、変更、および再配布が自由にできます。
このことが、世界中の多くのプログラマを刺激して、どんどんバージョンアップされ、より良い言語へと成長していきました。
3.Rubyの飛躍
「Ruby」はフリーソフトため、自由に変更や改良を加えることができます。
「Ruby」をさらに使いやすくするために、2004年にフレームワークが開発されました。
「Ruby on Rails(RoR)」です。
これはWeb開発向けのフレームワークで、「Ruby」のWeb開発を非常に簡単に開発できるように考慮して設計されていました。
これは「Ruby」の人気を一気に上昇させました。このことは「Ruby」の短い歴史の中でも、革命的な出来事でした。
「Ruby on Rails」を開発したのは、まつもとゆきひろさんではありません。
デンマークのプログラマのデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンさんです。
この人が携わっていたプロジェクトで「Ruby」が使用されていて、その開発で使用したソースコードをリファクタリングして、一般化して作成し始めたが、始まりだそうです。
また、「Ruby on Rails」はデザインパターンの1つである「Model ViewController(MVC)」アーキテクチャにもとづいて構築されているため、開発を容易にしてくれます。
「Ruby on Rails」の登場により、「Ruby」の使用人口が急激に増えました。
TOIBE指標のような人気度や成長などからプログラミング言語を測る指標のほとんどで、徐々に順位を上げていきました。
近年では トップ10内にランクインしています。「Ruby」の歴史に新たな1ページが刻まれました。
4.Rubyの未来
「Ruby」は、自由にできるため世界中のプログラマがより良くしようとしていて、日々、進化、改善されていっています。
これは、企業が作成したプログラミング言語とは異なる進化をしていきます。
企業内では会議などで何の機能を盛り込むかなどの議論するので、バージョンアップの頻度は多くありません。
「Ruby」の最大の特徴は、他のプログラミング言語と比較して、少ない行数で作成できることです。
さらに「Ruby on Rails」という使い勝手の良いフレームワークが開発されたことにより、Webアプリケーションの開発コストが一気に下がりました。
また、アジャイル開発などとも相性が良く、これを実施している企業にとっては、欠かせないプログラミング言語となっています。
日本国産のプログラミング言語でありますが、海外での需要が急激に広がっています。
少し前の話ですが、2014年には、日本のRuby求人数をアメリカのそれよりも大幅に上回り、日本の4倍もの求人数を誇るという結果になりました。
2016年現在では、「Ruby」は2.3がリリースされています。
一方では、「Ruby 3.0」の構想もあるようで、さらに進化した「Ruby」に期待が高まります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「Ruby」は日本国産で、楽しくプログラミングできる言語です。
日本国産だということは、ドキュメントも日本語で充実しており、初心者向きの言語であると思います。
さらに求人の需要も高まっており、次に学ぶプログラミング言語としてはおすすめです。
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