Rubyを使って開発をより効率的に進めるには、フレームワークの活用が欠かせません。Ruby on Railsをはじめ、Rubyフレームワークは種類が多く、目的や開発規模に応じてさまざまなフレームワークが活用されています。
本記事では、Rubyエンジニアを目指す方やすでにRubyを使って開発している方に、おすすめのRubyフレームワーク10選と選び方を詳しく解説します。フレームワークを活用した開発に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
Rubyフレームワークとは?

Rubyフレームワークとは、Rubyを用いた開発を効率化するためのツールです。そもそもフレームワークとは、システムやアプリケーションの開発に必要な機能や構造をあらかじめパッケージ化したものを指します。フレームワークを活用すると、一からすべてのコードを書く必要がなくなり、工数を大幅に削減できます。
Rubyは需要の高いプログラミング言語のひとつであり、対応するフレームワークの種類も豊富です。
フレームワークとライブラリの違い
開発を効率化するためのツールには、フレームワークのほかに「ライブラリ」と呼ばれるものもあります。フレームワークは、前述の通りシステムやアプリケーションの開発に必要な機能や構造をひとまとめにした「枠組み」を提供するものです。
一方、ライブラリは特定の処理を実行するためのクラスや関数などを集めたもので、必要に応じてプログラムに組み込んで使用します。イメージとしては、フレームワークがシステム全体の「土台」を提供するのに対し、ライブラリはその土台の上に組み込む「部品」を提供するツールです。
Rubyフレームワークを活用するメリット

ここでは、Rubyフレームワークを導入することで得られる主なメリットを具体的に見ていきましょう。
開発効率が向上する
Rubyフレームワークを利用する大きなメリットのひとつは、コード記述の量が大幅に削減され、開発効率を向上させられる点です。一からプログラムを書く場合と比べて、短時間で機能の実装が可能になり、開発スピードが格段にアップします。
また、コードの記述量が減ることで、バグが発生するリスクを抑えられるのもメリットです。バグの修正に手間や時間がかからない分、スムーズに開発を進められます。
これは、短納期の案件や素早いリリースが求められるプロジェクトにおいて、特に大きな強みとなるでしょう。
コードのバラつきを防止できる
フレームワークを活用すると、チーム開発におけるコードのばらつきを抑えられる点もメリットです。共通のルールに基づいて開発が進められるため、プログラマーごとの書き方の違いによる可読性や保守性の低下、ミスの発生などを防ぎやすくなります。
その結果、コードの品質が安定し、メンテナンスも容易になるでしょう。さらに、チーム間で共通認識を持っておくとコミュニケーションが円滑になり、プロジェクトの進行もスムーズになります。
セキュリティ対策がしやすい
Rubyフレームワークを活用することで、セキュリティ対策を一から実装する手間を省きながら、安全性の高いアプリケーションを効率よく構築できます。セキュリティ性が開発者のスキルに依存しにくくなるため、一定のセキュリティレベルを安定して保ちやすくなるのも特徴です。
サイバー攻撃のリスクが高まる中、こうしたセキュリティ対策のしやすさもフレームワークを活用する大きなメリットといえるでしょう。
開発コミュニティが充実している
多くのエンジニアに利用されているRubyフレームワークには、活発な開発コミュニティが存在します。インターネット上には、公式ドキュメントだけでなく実装例やサンプルコードも豊富に公開されており、開発中に困ったときにも情報を得やすい環境が整っています。わからないことがあればQ&Aサイトやフォーラムで質問できるため、迅速に解決できる可能性が高いでしょう。
これは開発の効率化につながるだけでなく、これからRubyフレームワークを学ぼうとしている人にとっても、学習コストを抑えられるという大きなメリットがあります。
豊富なライブラリが用意されている
Rubyフレームワークの多くは、基本的な機能から高度な処理までをカバーする豊富なライブラリを提供しています。既存のライブラリを活用すると必要な機能を一から実装する手間を省けるため、開発工数の大幅な削減が可能です。
さらに、ライブラリを活用することでリリース後の機能追加にも柔軟かつ迅速に対応できるため、長期的な運用や継続的な機能拡張にも適しています。
Rubyフレームワークを活用するデメリット
Rubyフレームワークの活用にはメリットが多い一方で、注意しておきたい点もいくつかあります。ここではRubyフレームワークを活用する2つのデメリットを紹介するので、こちらもチェックしておきましょう。
有料のフレームワークがある
Rubyフレームワークの中には、利用にあたって費用が発生する有料のものも存在します。そのため、導入前にそのフレームワークが無料か有料か、有料であればどの程度のコストがかかるのかを確認しておきましょう。
特に、プロジェクトの予算や運用コストに制限がある場合は、導入後に想定外の負担が発生しないよう注意が必要です。無料で使えるフレームワークも多くあるため、必要な機能やサポート体制とコストを見比べながら、最適なものを選ぶようにしましょう。
学習時間の確保が必要になる
Rubyフレームワークを活用するには、Rubyそのものの理解に加えて、各フレームワーク特有の構造や書き方を習得する必要があります。特に初心者の場合、フレームワークの概念や使い方に慣れるまでにある程度の時間がかかるかもしれません。
また、日本語の情報が少なく英語のドキュメントしか用意されていないフレームワークもあります。これから学習を始めたいという人は、フレームワークごとの人気や需要に加えて日本語のドキュメントやコミュニティがあるかどうかもチェックしておきましょう。
おすすめのRubyフレームワーク10選

Rubyはフレームワークが多く、それぞれ特徴が異なります。ここでは、おすすめのRubyフレームワーク10選を紹介します。
1.Ruby on Rails
Ruby on RailsはRubyフレームワークの代表格であり、多くの開発者に支持されています。略して「Rails」とも呼ばれ、豊富な機能を少ないコードで実現できるのが特徴です。「DRY」(同じコードを繰り返さない)原則を指針としており、スピーディかつ保守性の高い開発ができます。
2.Sinatra
Sinatraは、非常に軽量でシンプルなフレームワークです。コードの記述量が極めて少なく、シンプルなWebアプリを短時間で構築できます。学習の難易度も低いため、Ruby初心者が入門として触れる場合にもおすすめです。
3.Ramaze
Ramazeは、自由度の高い開発が可能な軽量フレームワークです。「複雑な記述はしない(KISSの原則)」と「リスクが少ない方を選ぶべき(驚き、最小の法則)」という2つの指針を採用しているのが特徴です。
4.HANAMI
HANAMIは、短いコードで効率的にWebアプリが構築できるフレームワークです。「スレッドセーフ」という機能を搭載しており、大量アクセスに強いという特徴があります。豊富なライブラリが揃っているのも特徴で、効率的に開発を進められます。
5.Padrino
Padrinoは、SinatraにRuby on Railsの機能を融合させたフレームワークです。軽量でありながら高い機能性を持ち、Railsに次ぐ選択肢として開発者に人気があります。
6.Cuba
Cubaは「フレームワークでないフレームワーク」を目指して開発された、非常に軽量で最小限の機能に絞ったフレームワークです。実行速度に優れ、特に小規模アプリケーションに適しています。
7.Camping
Campingは、わずか4 KBの超軽量フレームワークです。MVCモデルを採用しており、Ruby on Railsにスムーズに移行できるのが特徴です。
8.Goliath
Goliathは非同期処理を得意とし、読みやすさや保守性を重視して設計されたフレームワークです。ベアメタル性能などのサポート機能を有しており、オープンソースで軽量さが特徴です。
9.Volt
Voltは、JavaScriptを書かずに動的アプリをRubyだけで開発できるフレームワークです。データ量の多いアプリにも対応し、フロントとバックエンドをRubyで統一したいプロジェクトに適しています。
10.Scorched
ScorchedはSinatraを拡張したフレームワークで、多様な規模のWebアプリに対応可能です。Sinatra経験者であれば、比較的容易に習得できるでしょう。
Rubyフレームワークのトレンド

GoogleトレンドでRuby on Rails・Sinatra・Ramazeの検索状況を調べたところ、上記のような結果となりました。(2025年6月時点)
全体としてはRuby on Railsの注目度が高いものの、Sinatraが上回っている時期もあり、この2つは拮抗しているといえます。
現状のトレンドとしてはRuby on Railsが強いものの、今後はSinatraをはじめとするその他のフレームワークが注目を集めていく可能性も十分あるでしょう。
Rubyフレームワークの案件数

フリーランスエンジニア向けエージェントの弊社ITプロパートナーズで人気のRubyフレームワークであるRuby on Railsの案件を検索したところ、472件がヒットしました。(2025年6月時点)
想定月単価は70〜100万円程度の案件が多く見られ、高収入が期待できることがわかります。このように、Rubyフレームワーク関連の案件は数多く存在するため、スキルを習得しておけばフリーランスエンジニアとしても活躍できるでしょう。Rails関連の案件としてどのようなものがあるか気になる場合は、ぜひITプロパートナーズに掲載されている案件をご確認ください。
Rubyフレームワークの選び方
学習や導入するRubyフレームワークを選ぶ際には、「難易度」「学習コスト」「実行速度」をチェックしましょう。それぞれの選び方のポイントを、以下で解説します。
難易度で選ぶ
フレームワークによって学習の難易度は異なるため、これから学習を始める場合は難易度の低いものから取り組むのがおすすめです。例えば、有名なRuby on Railsは機能が豊富である反面、初心者にはやや難易度が高いといえるでしょう。
一方、Sinatraのような軽量でシンプルなフレームワークは比較的扱いやすく、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。まずは学習しやすいフレームワークで基礎を固めてから、より高度なフレームワークへとステップアップしていく方法もあります。
学習コストで選ぶ
フレームワークの中には、有料で利用料金が発生するものや、習得に時間がかかるものもあります。できるだけ学習コストを抑えたい場合は、無料で導入しやすく、難易度も比較的低いフレームワークを選ぶのがおすすめです。まずは気軽に始められるものから取り組んでみると、継続しやすくスムーズにスキルを習得できるでしょう。
実行速度で選ぶ
フレームワークは、搭載している機能の多さに応じて処理速度に差が出ます。軽量なフレームワークは動作が高速ですが、高機能なものは処理に時間がかかる傾向があります。
そのため、保守性や動作の速さを重視するなら軽量なフレームワークを、開発スピードや機能の充実を優先するなら、処理速度は多少落ちるとしても高機能なフレームワークを選ぶとよいでしょう。
Rubyフレームワークに関するQ&A

最後に、Rubyフレームワークに関するよくある質問と回答を紹介するので、気になる点がある人はチェックしてみてください。
Ruby on Railsが人気なのはなぜ?
Ruby on Railsは、豊富な機能によって記述するコードが少なく済むため、開発にかかる手間や時間を大幅に短縮できるのが特徴です。また、業界を問わず幅広く活用できる汎用性の高さも人気の理由のひとつでしょう。難易度はやや高めですが、Rubyのフレームワークとしては第一の選択肢に挙がりますので、特別な理由がない限りはRailsから習得した方がよいです。
Rubyフレームワークを使わないことのデメリットは?
フレームワークを使わない場合、開発効率が落ちやすく、コードのバラつきやバグ発生のリスクが高まるのがデメリットです。ただし、用途や開発規模によっては、フレームワークなしで軽量な実装を選ぶケースもあります。
Rubyフレームワークの勉強方法は?
Rubyフレームワークを学ぶ方法には、書籍や学習サイトを使った独学や、プログラミングスクールの活用があります。独学は自分のペースで無理なく学習を進められ、コストを抑えられるのがメリットです。
一方、効率的にスキルを身につけたい人や、実践的な開発経験を積みたい人には、プログラミングスクールの利用がおすすめです。カリキュラムが体系化されており、講師からのフィードバックや質問対応を受けられるため、理解が深まりやすく、モチベーションの維持にもつながります。
まとめ
Rubyフレームワークを活用すると、開発効率やセキュリティの向上、コードのバラつきの防止など多くのメリットがあります。Ruby on Railsをはじめとする人気フレームワークは案件数が多く、習得すればフリーランスとしても活躍できるでしょう。Rubyを用いた開発に興味がある人は、自分の目的やスキルに合ったフレームワークにぜひチャレンジしてみてください。
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