C#のクラスライブラリ・拡張ライブラリ一覧!使用時の注意点も紹介

こんにちは、ITプロマガジンです。

C#を使った開発では、ライブラリを適切に活用できるかどうかが生産性や品質を大きく左右します。しかし、ライブラリの種類が多く、それぞれの機能や活用法を把握できていないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、C#でよく使われる主要ライブラリとその特徴をわかりやすく解説します。開発効率を高めたい方や、これからC#によるアプリケーション開発に取り組もうとしている方は、ぜひ参考にしてください。

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そもそもC#とは?概要や成り立ち

C#は、Microsoftが2000年に.NET Frameworkとともに発表した、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。Javaの影響を受けて設計されており、文法が似ているため、Java経験者にもなじみやすいのが特徴です。

当初はWindows専用のアプリケーション開発に特化していましたが、クロスプラットフォーム環境の登場により、MacやLinux向けのアプリケーション開発も可能になりました。現在では、業務システムやスマートフォンアプリ、ゲーム開発など、幅広い分野で活用されています。

なお、CやC++と名前が似ていますが、C#はまったく別のプログラミング言語です。

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C#のライブラリとは?

ライブラリとは、よく使われる処理を機能ごとにまとめ、必要な場面で再利用できるようにした仕組みです。C#では、.NET Frameworkが標準ライブラリとしてあらかじめ用意されており、汎用的な処理を簡単に呼び出して利用できます。

このようなライブラリを活用すると一からコードを書く必要がなく、開発効率を大幅に向上させられるのがメリットです。さらに、標準ライブラリに含まれない機能が必要な場合には、独自のライブラリを作成したり、既存ライブラリを拡張したりすることで柔軟に対応できます。

開発にあたっては、まず標準ライブラリに目的の機能が用意されていないかを確認しましょう。ライブラリを積極的に活用することで、コードの品質向上や保守性の確保につながります。

C#のライブラリの種類

C#のライブラリは、「クラスライブラリ」と「拡張ライブラリ」の大きく2種類に分類されます。

クラスライブラリとは、再利用可能なクラスやメソッドをまとめたもので、開発者自身がプロジェクト内で作成するものです。特定の機能を簡単に呼び出せるため、コードの再利用性が高まり、開発効率の向上につながります。

一方、拡張ライブラリはサードパーティが提供する外部ライブラリのことです。クラスライブラリだけでは対応できない機能を補完したり、開発をよりスムーズに進めるために導入します。

クラスライブラリと拡張ライブラリを柔軟に組み合わせることで、より開発の幅が広がります。

C#のクラスライブラリ一覧

C#には、さまざまな開発シーンで役立つクラスライブラリが数多く用意されています。ここでは、代表的なクラスライブラリとその機能について紹介します。

System.Console

System.Consoleは、コマンドプロンプトへのデータの入出力処理をまとめたクラスライブラリです。マウス操作が主流になる以前から使用されており、当時はすべての命令をキーボードから打ち込んで操作していました。現在では、テキストフィールドやボタンといったGUI要素を扱える「Toolkit APIサービス」などと組み合わせることで、より柔軟な操作も可能になり、使い勝手が向上しています。

System.Math

System.Mathは、数学関連の計算処理や定数を扱うためのクラスライブラリです。三角関数、指数関数、べき乗、絶対値、平方根(ルート)などの演算処理に加え、円周率や自然対数といった数学定数も提供されています。このライブラリを活用すると、複雑な数式や計算処理を自分で一から実装する必要がなくなり、開発にかかる手間や時間を大幅に短縮できます。

System.IO.Directory

System.IO.Directoryは、ディレクトリ(フォルダ)に対する操作を行うためのライブラリで、新規作成、削除、コピー、移動といった基本的な処理がまとめられています。使い方は比較的シンプルで、少ないコードで目的の処理を実現できるため、プログラミング初心者がファイル操作やディレクトリ構造について学ぶのにも適しています。

System.IO.File

System.IO.Fileは、ファイルの操作を行うためのライブラリです。新規作成、削除、コピー、移動といった処理がまとめられており、プログラム内でファイルを直接扱いたい場面で役立ちます。System.IO.Directoryがディレクトリ単位での操作に特化しているのに対し、System.IO.Fileはファイル単位での細かな操作が可能になる点が特徴です。

System.IO.StreamReader

System.IO.StreamReader は、ファイルの中身を読み込むための機能がまとめられたライブラリです。テキストファイルなどからデータを取得する際に使用され、「すべての文字を一括で読み込む」「1行ずつ読み込む」といったメソッドが用意されています。読み込み処理を効率よく行いたいときに便利で、ファイルの内容をプログラム内で使用したい際に広く利用されます。

System.IO.StreamWriter

System.IO.StreamWriter は、処理したデータをファイルに書き込むための機能がまとめられたライブラリです。簡単なコードで出力処理を実装できますが、読み取り専用のファイルに対して書き込みを行おうとした場合や、ディスクに空き容量がない場合はエラーが発生するため、使用時には注意が必要です。

System.Text.Encoding

System.Text.Encoding は、文字コードに関する処理を行うためのライブラリです。UTF-8 やUnicode など、さまざまなエンコーディング形式に対応しており、用途に応じて適切な文字コードを選ぶことができます。

System.Windows.Forms.Form

System.Windows.Forms.Form は、Windowsアプリケーションを作成する際に使用されるライブラリです。Windowsフォームで利用できる各種コントロールが用意されており、HTMLやCSSを使わなくても、ボタン、ラベル、テキストボックスなどの要素をフォーム上に配置するだけで、直感的に画面を構築できます。

C#の拡張ライブラリ一覧

標準のクラスライブラリに加えて、さまざまな拡張ライブラリを活用することで、開発作業を効率化しながら高度な機能を実装できます。ここでは、C#でよく利用される代表的な拡張ライブラリを紹介します。

無料拡張ライブラリ

無料で利用できる拡張ライブラリは、開発コストを抑えながら機能を強化できる点が魅力です。ここでは、代表的な3つの無料ライブラリを紹介します。

NLog

NLogは、.NET環境で利用できるオープンソースのログ出力ライブラリです。ログの出力先としては、「ファイル」「イベントログ」「データベース」「ネットワーク」など、さまざまな形式に対応しています。

システム開発では、動作確認や不具合の特定のためにログ出力機能が欠かせません。NLogを活用するとログ出力に関する処理を一から実装する手間が省け、あらかじめ用意された豊富な機能を活用することで、開発効率を大きく向上させられます。

Math.NET Numerics

Math.NET Numerics は、.NET環境で統計処理や数値計算を行うためのオープンソースライブラリです。基本的な統計量の計算はもちろん、確率分布や線形回帰、財務統計など、さまざまな数値解析機能が提供されています。Math.NET Numericsを利用すれば複雑な数値処理を効率よく実装できるため、金融・保険分野をはじめとするデータを扱う業務でも活用されています。

Accord.NET Framework

Accord.NET Framework は、.NET環境で利用できる機械学習ライブラリです。画像処理、統計解析、信号処理など、幅広い用途に対応しており、C#でAI開発を進めたい方にとって非常に有用なライブラリです。

有料拡張ライブラリ

C#の開発をさらに効率化したい場合、有料の拡張ライブラリを導入するのも選択肢のひとつです。ここでは代表的な有料ライブラリを2つ紹介するので、こちらもチェックしてみてください。

GrapeCity

開発支援ツールを手がけるGrapeCity社では、C#向けの有料拡張ライブラリを多数提供しています。これらのライブラリを活用すると、標準機能では対応が難しい分野を補完できるのが大きなメリットです。

具体的には、表計算や帳票・レポート作成、入力支援、グラフ描画、コンポーネントセットなど、複数のカテゴリに対応したライブラリが揃っています。開発の手間を省きながら、高機能なアプリケーションを効率的に作成することが可能です。

INFRAGISTIC

ソフトウェアの開発・販売を手がけるINFRAGISTICSの拡張ライブラリは、.NET 6に対応しており、モバイル端末やパソコン向けのアプリケーション開発に役立つ多彩な機能を備えています。

提供されているライブラリはUI開発ツール・UIツール・BIツールの3つのカテゴリに分かれており、用途に応じて柔軟に活用できます。特に、インタラクティブで見た目にも優れたダッシュボードやチャートを簡単に作成できる点が大きな魅力です。

C#のライブラリを使用する際の注意点

C#のライブラリを使用する際は、次の点に注意しましょう。

  • 定期的にメンテナンスがされているかを確認する
  • ライセンス条件をきちんと確認する
  • 複数のライブラリ使用における依存関係に注意する
  • 初心者はクラスライブラリの基本機能から習得する

上記4つの注意点について、以下で詳しく見ていきましょう。

定期的にメンテナンスがされているかを確認する

ライブラリを使用する際は、最終更新日やリリース履歴を確認し、継続的にメンテナンスが行われているかどうかをチェックしましょう。メンテナンスされていないライブラリは、セキュリティ上のリスクや不具合の原因になりやすいため、注意が必要です。

また、セキュリティ修正や機能改善の観点から、ライブラリは定期的に最新版に更新することが推奨されます。アップデートする際は、既存のコードとの互換性も必ず確認するようにしましょう。

ライセンス条件をきちんと確認する

ライブラリを利用する前に、ライセンス条件を必ず確認しましょう。「商用利用が可能かどうか」「ソースコードの公開義務があるか」など、想定している使用方法がライセンスに違反していないかを事前に把握しておかなければなりません。特に商用プロジェクトにおいては、ライセンス違反による法的リスクを避けるためにも、細かな条件までしっかり確認しておく必要があります。

複数のライブラリ使用における依存関係に注意する

複数のライブラリを組み合わせて使用する場合は、それぞれの依存関係に注意が必要です。依存関係が複雑だったり、正確に把握できていなかったりすると、バージョンの不整合や衝突が起こりやすくなり、アプリケーションの不具合につながるおそれがあります。

こうしたトラブルを防ぐためにも、プロジェクトで使用するすべてのライブラリについてバージョンや依存関係を明確にし、事前に互換性を確認しておきましょう。

初心者はクラスライブラリの基本機能から習得する

初心者がC#のライブラリを使用する際は、まずクラスライブラリの基本機能から学ぶことをおすすめします。クラスライブラリには、ファイルの入出力や文字列操作、ディレクトリ管理など、よく使われる処理が揃っており、効率的なプログラミングの習得が可能です。

こうした基本をしっかり理解しておけば、拡張ライブラリを導入する際もスムーズに扱えるでしょう。また、トラブルや不具合が発生した場合でも、基礎知識が備わっていれば原因の特定や適切な対処がしやすくなります。

C#の効率的な学習方法

C#を効率よく学ぶには、自分のレベルや目的に合った学習方法を選ぶことが大切です。

例えば初心者であれば、文法や構文を体系的に学べる入門書や、基礎を丁寧に解説してくれる無料の学習サイトから始めると良いでしょう。オンライン学習サービスなら動画や演習を通して視覚的・体験的に学べるため、理解を深めやすくなります。

実務に近いスキルを身につけたい方には、講師のサポートが受けられるプログラミングスクールの活用もおすすめです。自分の習熟度や学習スタイルに合わせて、複数の方法を柔軟に組み合わせることで、効率的にC#を習得できます。

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まとめ

開発効率の向上を目指すなら、ライブラリを積極的に活用しましょう。C#には、標準機能を提供する「クラスライブラリ」と、外部提供の「拡張ライブラリ」という大きく2種類のライブラリがあります。クラスライブラリでは基本的な処理を手軽に扱え、拡張ライブラリでは高度な機能の実装やUIの強化が可能です。

目的やスキルに応じて適切なライブラリを選ぶことで、開発効率を高めながら高品質のアプリケーションを開発できます。これからC#ライブラリについて学びたいという方は、まずクラスライブラリの習得を目指してしてみてください。なお、弊社ITプロパートナーズではC#を扱う案件も取り扱っているので、これからフリーランスを検討している人はぜひチェックしてみてください。

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