こんにちは。
ITエンジニア・webディレクター・webデザイナーなどのIT人材の自立・キャリアを支援するITプロパートナーズ編集部です。
弊社では、独立精神旺盛な優秀なエンジニアの方々の独立・起業サポートや、フリーランス支援を行っています。
こちらでは、日々の現場でサポートさせていただいている中での、プロの目線で、エンジニアに役立つお話をしてまいります。
今回は、IoT領域で起業を考えている方、特にエンジニアの方に向けた記事になります。
IoTの需要や、起業する時に必要な人材など、具体的なところまで見ていければと思います。
早速見ていきましょう!
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目次
IoTとは?
意味としてはさまざまな「モノ」にセンサーやデバイスが接続され、その情報がインターネットを通じてデータを送ることで様々な処理を行う仕組みです。
IoT技術を用いることで既存ビジネスの生産性を劇的に向上させるだけでなく、まったく新しいビジネスが生まれてくることが期待されています。
ただ、念のため記載いたしますがIoTの概念自体は今までもあったものです。センサーと通信の組み合わせによるデータ収集とデータ活用は既に多くの企業で利用されています。
しかし、実現のためにはセンサーの開発、通信インフラの構築など初期投資が膨大になるため主に大企業でしか利用できないものでした。
ですが、近年これらの初期投資のハードルが劇的に下がることに中小企業やベンチャーでもIoTを利用することが可能となってきています。
ハードルが下がった理由としては以下の2つの新技術の登場であると言えます。
クラウド環境の普及
かつてはサーバを構築する場合、データセンターの区画を借り、そこにマシンを格納、ケーブルをつないでネットワーク機器の設定を行うという非常に手間とお金がかかる手法しかありませんでした。
これでは、IoTのみならずWEBサービスを構築する場合でも資金力がある企業しかできないものだったのです。
しかし、AWSなどのようなクラウドサービスの登場により初期投資を抑えて比較的安価にサーバを持つことが可能となりました。
特にAWSのようなクラウドサービスは使用量単位での課金であるため、仮にビジネスがうまく行かずに撤退という判断になっても最低限の損失に抑えることができます。
シングルボードコンピュータの普及
かつては通信連携のセンサーなどの開発する場合、ハードウェアを自作で設計し製造、アセンブラ言語で動作ソフトウェアを書く必要がありました。
しかし、このようなことができたのは大企業の技術部門だけです。
ですが、近年はRaspberryPiのようなLinuxベースのシングルボードコンピュータが普及し、これに適合するセンサーを組み込むだけで比較的容易にIoT機器を開発することができるようになりました。
これによりベンチャー企業でもIoT市場に参入することが可能になったのです。
このようにIoT市場に対する参入障壁が劇的に下がったため、様々な業種において導入が検討されています。
例えば、先日テレビでみた例ですがイノシシを捕まえるための罠にIoTシステムが利用されていました。
なんでも法律の関係で罠にイノシシ以外の動物が入った場合は至急解放しないといけないらしく、罠をほったらかして数日置いておくことができなかったそうです。
なので、今までは罠の近くに潜んでイノシシを待ち、罠に入ったらスイッチを押すという作業が必要だったのですが、IoT(カメラ)を接続することで、リモートから罠の動作をコントロールすることが可能になりました。
しかもその導入費用は数万円程度だそうで農家などの個人での導入も可能になっています。
IoTの需要は今後も増える?
IoTの需要に関してですが今後もまだまだ増えることが予想されます。
総務省の資料によれば世界のIoTデバイス数は、2013年時点での約158億個から、2020年までに約530億個まで増大すると予測されています。
また、IDCによれば世界のIoT市場規模については2014年の約6,500億ドルから2020年には1.7兆ドルになると予測しており、さらにシスコの予測では2013年から2022年で14.4兆ドルの経済価値を生み出すと推定しています。
これらの予測はあくまで予測でしかないのですが、様々な機関が今後IoTの市場規模が拡大すると述べていることから、今後も需要が増え続けていくことは間違いないでしょう。
各機関の統計は置いておいて、個人的な感覚としてもまだまだIoTの伸びしろはあると感じています。
その一つの理由としては人工知能・ビッグデータと言った新しいIT革命の技術とIoTは非常に親和性が高いことが挙げられます。
実はIoTの基礎的な要素であるセンサー技術とインターネットの融合だけではさほど新しいビジネスは生まれないと考えています。
なぜならセンサーの情報を通信しコンピュータに集約するというシステム自体は冒頭に述べたように既にありますので、その初期コストが劇的に下がったとしても市場規模、適用範囲が広がるというだけで新たなイノベーションにつながるようなことはなかなか起こらないからです。
むしろ、本当に重要なポイントは安い投資コストを利用して大量のセンサーを配置するビジネスモデルが可能になることなのです。
そして大量の情報は人間ではなく人工知能・ビッグデータの技術でしか対処できません。
例えば、街にネット接続カメラを大量に配置して街の治安を監視するシステムを考えます。当然大量の画像情報を集まるのですが、いままでの考え方であればセンサーの数に比例して監視する人間の数を増やすしかありません。そうしなければ大量の情報に対処できないからです。
しかし、ここで人工知能を利用すれば問題は解決できます。
既に挙動不審な動きをする人間と、そうでない人の動きを見分ける人工知能の技術は確立されているので、怪しい動きをする人間だけを監視カメラに表示することで人員を増やさずに監視体制を大幅に強化することが可能となります。
このように、IoT技術によって安価に大量に集められたデータに対して、効率よくデータ処理する方法としての人工知能・ビックデータ技術は非常に相性が良いといえるでしょう。
IoTで起業するときに必要な人材って?
さて、IoTでの起業を行う際に必要な人材についてこの章では考えてみましょう。
本記事はエンジニアがIoTを使って起業する話ですので、あなたがエンジニアでIoTを使って何がしかのビジネスを起業しようと考えているとしましょう。
その場合に必要なスキルセットは何になるでしょうか?
思うにIoTで必要となるスキルセットとはざっと思いつくだけでも以下のようなものになります。
①IoTのビジネスモデルを理解し、それを実施計画まで落とし込めること
②RaspberryPiなどのシングルボードコンピュータに関する知見
③AWSなどのクラウド環境に関する知見、
④TCP/IPなどのネットワークに関する知見
⑤ソフトウェア作成に関する知見
⑥セキュリティに関する知見
①に関しては必須ですが②以降は専門家では無くとも外注先に説明できるレベルの知識があれば問題ありません。
もちろん外注するには資金が必要ですので、資金が少ない場合は自ら秋葉原に行ってセンサーとシングルボードコンピュータを買ってきて、半田ゴテでセンサーを作成し、ソフトウェアも自分でプログラミングする必要があります。
なので、まずはあなたがこれらの条件を満たしているか、ご自分のスキルの棚卸をしてみましょう。そして足らない部分が必要な人材となります。
ここで持論になり恐縮なのですが、エンジニアが起業する際にもっとも必要な人材はエンジニアではなく、やはり営業ができる人材ではないかと思います。
どれだけよいシステムができるとしても、それをマネタイズするにはお客様が必要なのです。
しかし、エンジニアが起業してシステムを作りながら顧客の開拓までできる人はまずいないと思います。なのでIoT起業においてはそのビジネスモデルに共感してくれて、さらに営業をしてくれる人材がどうしても必要だと考えます。
IoTで起業するために知っておくべきこと
IoT起業もそうですが、それ以外の技術分野の起業で陥りやすい失敗として、プロダクトアウトの視点からサービスを構築してしまうことが挙げられます。プロダクトアウトとは市場のニーズは顧慮せず、自社のアイデアや新技術の優位性を信じて市場に参入することです。
もちろんそのようなやり方で成功するケースもありますが、多くの場合は大手企業でしか成功することはありません。何故ならば全く知らない技術、サービスを消費者に使わせるためには大量の宣伝広告、ユーザ教育をしていく必要があるため大量の資金が必要になるためです。もしベンチャーであれば投資家から億単位の資金を引き出せるようでなければ成功は難しいでしょう。
なので、起業においては市場のニーズ、つまり消費者が困っていることを解決する視点からサービスをデザインする必要があると言えます。あくまで消費者の問題解決ありきでなければなりません。センサーを使うとか、クラウドを使うとかという技術論はその次の話なのです。つまりIoTで起業するという考え方自体が間違っていて、消費者の問題を解決するにあたり起業はするが、その実現方法として結果的にIoT技術を使うことが適切である・・・・という考え方が正しいのだと思います。
IoTで成功するためには?
先の章で述べたようにユーザのニーズを十分に見極めたうえでサービスを検討し、その手段としてIoTを使うと決断した場合、このビジネスを成功させるにはどうすればよいのでしょうか?
まず気を付けたいのは、最初からシステムを作りに多額の投資をしないことです。先に述べたようにクラウドなどを使用すれば初期コストを下げることは可能ですが、どうしてもソフトウェア開発の部分やハードウェアの製造にコストがかかってきます。
そもそも起業というのは失敗する可能性の方が圧倒的に高く、成功させるためにトライアンドエラーでサービス内容を変更していくものなのです。ベンチャーでは当初想定していたビジネスモデルとはかけ離れたビジネスモデルでようやく黒字化が達成できたというケースもよく見られます。
なので、初期の資金はなるべく使わないという戦略が重要なのです。極論を言えばシステムを作らずにサービスの提供を行うという考え方も重要になってきます。
起業に関する一つの例としてザッポスという靴のネット販売会社の例を紹介しましょう。
ザッポスはアメリカの企業なのですが、この創業者はある日ネットで靴を売るというアイデアを思いつきました。
さて、この創業者は最初に何をしたのでしょうか?彼は靴を仕入れることはせず、まずは靴屋に行って靴の写真をとりました。
そしてホームページに靴の写真を記載し買い手が現れるのを待ったのです。当然クレジットカード決済機能などは実装せず注文はメールだけでという形にしました。
つまり費用を極力抑えて、「ネットで靴を買う顧客がいる」というビジネスモデルが正しいかどうかを検証したのです。
この考え方はIoT起業において非常に示唆的な事例だと考えています。
つまり、IoTの構築というものにこだわらず、あなたが考えているビジネスモデルに本当にニーズがあるかどうかを最低限のコストで検証するということです。
つまりIoTで成功するためにはあまりIoTにはこだわらないというスタンスが成功の秘訣ではないかと考えています。
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