フリーランスになって、多くの学びを手に入れた—エンジニア澤田考志さんのインタビュー

私は現在、フリーランスエンジニアとして働きながらも、映画の評論、バンド関係のお仕事等、複数の業務を並行して進めており、毎日目まぐるしいですが、充実した生活を送ることができています。

ただ、35歳でこんな生活をしているなんて、学生時代の私だったら想像できなかったと思います。

私の知っている範囲にはなりますが、少なくとも地元である富山でそのような生活をしている人はなかなかいません。

どちらかというと、若いうちに結婚をして家を買い、一つの職場でキャリアを積んでいくことが基準であるように思います。

私自身も、まわりとなんとなく同じように大学を卒業したあと、地元の企業に勤め、数年を過ごしていました。

しかしその数年間で、このような生活ではつまらない、なにか自分に誇れるものを生み出したい、という思いが溢れていきました。

そして26歳の時、ついにその思いを抑えられず行動に移し、上京することを決意しました。学びを経て社会にでるのは30歳近くになるだろうから、決断するなら今だ、そう思ったのです。

フリーランスの単価の伸ばし方

「必要以上に安売りをしてしまう」「市場感より高い単価で参画してしまいトラブルになる..」

フリーランス市場は売り手市場であるものの、いまだに正しいノウハウが確立されておらず、多くの方が案件探しに苦労されています。

ですが、現在の市場感や企業側に刺さる経験・スキルを理解し正しく案件探しをすれば、誰でも自身のバリューを活かし単価を伸ばすことができる、というのも事実です。

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いざ、エンジニアの世界へ

勢いで東京に出て、元々好きだったゲームの世界に飛び込もうと考え、専門学校に入学しました。

私はゲームディレクター、ゲームプランナーという職業に憧れていたのですが、その職を学ぶためには4年間専門学校に在籍する必要がありました。

しかし、社会に出るタイミングを考慮すると、それは難しい。学校の方と相談したところ、将来「ゲームを作る」というキャリアを選ぶなら、プログラミングを学んでいると強みになる、ということを教えてもらいました。

そのアドバイスを元に、エンジニアになることを決断し、門を叩いたのです。職種は違えど「ゲームを作る」という目標には変わりはなかったので、スタートを切りました。

2年間専門学校に行ったあとには、順調にエンジニアとしての就職も決めることができ、1社目は、ダーツバーなどによくおいてあるゲーム機を開発している企業へ入社。はじめての実務経験で多くの技術的学びを得ることができました。

社員2名の会社に入社し、マルチスキルを習得

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その企業に勤めた後は、さらなるスキルアップを求め転職活動をしました。

そのなかで、知人が社長をしている会社からお誘いを受けました。その会社は、主にiOSのアプリ開発をしている会社で、社長ともうひとり、たった2名の会社でした。

当時、個人的にiPhoneに興味を持っており、アプリのレビューブログを開設したり、iPhone好きが集まるオフ会に参加したりしていました。

また、当時iPhoneアプリが爆発的に流行っていましたから、その流れにのれるという点ではキャリアアップに繋がるだろうと考え、3人目の社員として入社することを決めました。

そこではなんだかんだで5年ほど勤めましたね。結果としてこの会社での経験が、私のエンジニアスキルの基礎を形成することになったと考えています。

元々デザインに強い社長だったのでそこは社長に任せ、それ以外の業務(顧客折衝から始まり、企画・要件定義・設計・開発など)を、私が一貫して担当していました。

有り難いことに、その会社で開発したアプリは数々のメディアにも載ることができたんですよ。専門学校時代に憧れていたディレクターとしての経験も積むことができ、夢が一つ叶いましたが、この5年間で私は随分とプログラミングにも魅了されていたと思います。

一つ一つの業務に熱中して働くことが出来ていました。

しかし5年間熱意を持って働きながらも、少しずつフリーランスのへの選択肢が私のなかで生まれてくることになります。

この5年間を通して感じていたのが、リピートで発注してくれる企業が多く、また社長の繋がりでいただく案件が多いという会社の閉鎖感でした。もちろん良い面もたくさんあったのですが、私個人としては、今受けている以外の案件とはどのようなものなのだろう、と感じるようになったのです。

例えば少数精鋭でやることも楽しいけれども、違う技術スタックの方や、デザイナーの方と仕事をしてみたらどうなるのだろう、などです。

心地よい環境ではあったもののそのような興味度のほうが勝り、フリーランスになることをこのタイミングで決断しました。

予想以上にフリーランスがマッチしていた

フリーランスになり、前職の引き継ぎをしながら新たな案件を探し始めました。

その時に知ったのがITプロパートナーズさんだったのです。ITプロパートナーズさんは知人に紹介してもらったのですが、信頼しているその方の紹介だった、ということが大きかったのと、ITプロパートナーズさんの紹介している案件が「週3日のお仕事」だったということもあり、まずはITプロパートナーズさんにお話を聞きに行ってみようと思ったのです。

フリーランスで週5日働くということは正社員とあまり変わらないのでは、と私自身考えていたのと、開発以外の案件も掛け持ちしたく、そちらとの並行ができるようにと考え、週3日の案件にとても興味を持っていたのです。

もしそのような働き方が実現し、今まで経験したことがない環境でチャレンジすることが出来たら、自身の成長にも繋がると考えました。

早速ITプロパートナーズさんに紹介してもらったアプリ開発の案件に参画し、実際に働いてみると想像していたより、はるかに働きやすかったです。

一番の要因としては、自分で働き方を選び、自分で決断し、実行できるという点だと思います。

先ほどお伝えしたとおり、参画した開発案件の他に、並行して他の案件を持っていたため、融通を利かせメリハリをつけて働ける点が自分にフィットしていました。

具体的には、案件に入りながらも空いた時間には本の執筆を進め、映画のメディアへの寄稿、元々好きだったバンド関係のお仕事にも従事するといった生活をしていました。

怒涛の日々を過ごしていましたが、振り返ってみると、そのような働き方を選んで良かったなと思っています。

また別の視点にはなりますが、働き方だけでなく、社員のときには経験できなかったことが経験できている、と感じることがとても多いです。

業務に関する経験値だけでなく、自己管理に関してやお金周りのフローなど、会社員であれば会社がやってくれることを、自分ごととして自分で責任を持ち、取り組めることにとても価値を感じています。

フリーランスの場合は、自分で選択したことが全て自分に返ってくる世界ですから、フリーランスになってからは今まで以上に、自分自身の意識レベルも上がり、成長できていると思っています。

他には、最近出版社の方にたまたまお声がけいただき、技術書の執筆をしました。

開発初心者向けに「こんな本があったら良いだろうな」という思いで書いたのですが、自分に本なんて書けるのだろうか、と思いながらも「新たに自身の知見や経験が貯まるだろう」という捉え方でチャレンジした結果、また一歩成長することが出来たと思っています。

何かパスが来た際には、それを受け止めチャレンジすると、気づかぬ間に良いことが得られると、フリーランスになってからは特に思うようになりましたね。

フリーランスになりたい人へのメッセージ

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澤田さんが執筆を担当した技術書
https://www.amazon.co.jp/dp/4798054429/

先に述べたように、現在様々なチャレンジができていますが、まだ私個人で胸を張って「これを作った」といえるアプリケーションの完成に至っていません。

まだ製作途中なので、その完成を直近は目指したいと考えています。まだまだやりたいことは溢れているのですが、それらを達成するためには、必ず自身の技術的なスキルアップを継続していく必要があると考えています。あと、単純に自分はまだまだという思いが強いので、その思いと戦いながら、日々を過ごしていますね。

私自身の見解にはなってしまいますが、今は会社の倒産や業績によって、自分のやりたいことができなくなっているパターンがリアルに多くなってきていると感じていて、「会社員でいるメリット」をあまり感じなくなっています。自分でやりたいことを見つけたときは、正社員での転職という発想と同じレベルで、フリーランスという選択肢が多くの方に出てきたらいいな、そう思っています。

私自身、フリーランスにチャレンジする前は「仕事がなくなったらどうするのだろう」、と不安を持っていました。

しかし今は、ITプロパートナーズさんのようなフリーランスを支援してくれるサービスもたくさんありますから、是非興味が少しでもある方は、チャレンジしてもらいたいと思っています。その決断により、多くの成長を得られるはずです。

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