マネジメントにおけるよくある課題や悩み10例とその解決方法とは

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「部下のマネジメントが上手くいかない」「管理職になるのでマネジメントの課題を知っておきたい」とお悩みの方も、多いのではないでしょうか。

マネジメントとは、経営管理や組織運営を意味し、企業が成長していくために欠かせない要素の1つです。

今回の記事では、マネジメントのよくある課題・悩みの事例を10個、取り上げ解説しました。マネジメントの課題や悩みを事前に押さえて、対策を考えるヒントに役立ててください。

なぜマネジメントに課題を感じる管理職が増えているのか

マネジメントの課題が増えている背景として、主にプレ・マネジメントの経験の少なさと、部下の多様化の2点が挙げられます。

不景気による採用活動の縮小によって、新入社員が少なくベテランが多いという、年齢構成がアンバランスな企業が増えました。その結果、後輩を指導する経験を得られないままマネージャーとなるケースが発生しています。プレ・マネジメント経験が不足しているため、基本的なマネジメント能力が十分に身に付けられず、マネジメントに課題を感じる管理職が増えているのです。

また、働き方改革や価値観の変化により、従来の画一的な方法では、部下のマネジメントが行えなくなったことも、管理職がマネジメントに課題を感じる要因の1つです。

マネジメントの意味や仕事内容など、基本的な概要から理解したい方は、こちらの記事で詳しく説明しています。

マネジメントとは何か?意味や仕事内容、必要なスキルを簡単に解説

マネジメントに関するよくある課題や悩み10例と解決策

事業を発展させるには、適切なマネジメントを行い、経営効果を最大限に引き上げることが重要です。組織を適切に機能させるために、マネジメントでよくある課題や悩みを押さえ、事前に準備をしておきましょう。

1.部下が成長しない・生産性の低下

よくある悩みとして、部下が思うように育たない、的確に指示を出しているのに生産性が低いことが挙げられます。部下が成長しないのであれば、コミュニケーションの取り方や、仕事の任せ方、フォローの仕方を見直しましょう。

もし生産性が上がらなければ、業務プロセスに問題があるかもしれません。業務内容・プロセスの洗い出しをして分析をし、無駄や弱みがどこか原因を突き止めて改善策を練ってください。また、部下に悩みがないか問いかけ、業務でつまづいていたらフォローすることも大切です。

2.コミュニケーションがうまく取れない

説明が伝わらない、指示に従わないなど、部下と意思疎通が上手く取れないと悩む管理職の方は多いです。チームには年下だけでなく、年上の部下もいるでしょう。良好な人間関係を築けない場合、コミュニケーションの取り方を見直した方が良いかもしれません。近年ではリモートワークの導入によって、対面でのコミュニケーション機会が減っています。

コミュニケーションを取る機会を増やしたり、話しかけやすい空気を作ったりして、環境を整えることから始めましょう。リモートワークの場合は、コミュニケーションツールの見直しも有効です。

3.チームワークの悪化

個人の受け持つ業務に追われて、チームが連携できていないことも、マネジメントの課題になりやすいです。チームのメンバーがプロジェクトの一員であると認識してもらう必要があります。管理職の人は、プロジェクトの目的を改めてメンバーに浸透させるよう、呼びかけましょう。

ただし、チームワークを強化したいあまり、個人の業務を軽視してはいけません。各従業員のがんばりを認めながら、チームワークの重要性やプロジェクトの目的を常に発信してください。チーム作りの演習やメンバーをペアで組ませて、誰かと共同で仕事をする機会を与えましょう。

4.業務バランスの悪化

従業員の能力に差があるために業務のバランスが崩れてしまうと、チーム全体の成長を停滞させる可能性があります。業務量が多すぎる従業員からの不満が生まれやすいため、適宜バランスを確認し、チームのメンバーが経験を積めるよう、業務量や人数の調整を行いましょう。不満が生じると、モチベーションが低下し、生産性が下がる恐れを高めます。

人材を育成する上で、業務バランスを適性に整えることは、重要なマネジメントの1つです。

5.リーダーシップを発揮できない

リーダーシップはチームワークを強固にし、部署を目的達成に導くのに必要なスキルです。マネジメントで悩む人の中には、リーダーシップが発揮できないという課題を抱える人が少なくありません。リーダーはチームのメンバーを適切な方向に導く役割を担っています。メンバーを率いるには、綿密なコミュニケーションを取って信頼関係を築く必要があります。

リーダーシップを発揮できない場合、コミュニケーション不足が原因となっている可能性が高いです。もし信頼関係が上手く構築できていなければ、部下や同僚との接し方を改善しましょう。

リーダーシップにはコーチ型やビジョン型、ペースセッター型などさまざまな種類があります。自分がどのリーダーに当てはまるか振り返ることで、解決策が見えてくるかもしれません。

マネジメントとリーダーシップの違いとは?両者の定義と必要スキル

6.時間が足りない

6つ目は管理職自身が業務をこなすのに時間を取られ、マネジメントに手が回らないというケースです。マネジメントができないと、部下やチームが成長しにくくなり、コミュニケーション不足に陥ってしまうリスクを高めます。

管理職の業務量を見直し、部下に業務を任せることをおすすめします。また、自分1人の時間を捻出して集中できる環境を用意するのも大切です。Googleカレンダーを共有するなどして、1人になる時間帯を事前に公開しておくと良いでしょう。

7.権限委譲ができない

権限移譲できず、業務を抱えすぎるのも、マネジメントのよくある課題として挙げられます。権限委譲(エンパワメント)とは、上司が部下に業務の意思決定や権限を与えて仕事を任せることを言います。権限委譲により、上司の意思確認というプロセスが省略でき、迅速な意思決定が可能となります。

特に初めて管理職になる人は、自身の業務を部下へ任せられないと悩む人が多いです。適切に部下へ権限委譲できれば、業務負担が減るだけでなく、部下の育成にもつながります。

8.マイクロマネジメントしてしまう

マイクロマネジメントとは、上司が部下の行動や業務を細かく管理することを意味します。リモートワークが普及したことで、部下の状況が分からず、心配のあまり必要以上に監視してしまうケースは多いです。マネジメントを行う際は、マイクロマネジメントが部下の主体性を損ね、モチベーションを下げる要因となることを理解しましょう。

管理職の役割は、部下を細かく管理することではありません。自身の役割を再確認して、必要以上に部下に干渉しないよう注意してください。

9.業績に対するプレッシャー

管理職になりたての人は、好成績を上げなければと必要以上に意気込んでしまいがちです。一人で張り切りすぎると、周囲から協力が得にくくなり、空まわりする可能性があります。チームのリーダー・マネージャーとして、他の従業員と連携し、チームで業務に取り組むことが重要です。

最初は誰でも未経験者であると理解し、ある程度の失敗はするものだと割り切ることも必要でしょう。トラブルやチームのいざこざが起きても、冷静に対処して、リーダーシップを発揮してください。

10.元同僚に対するマネジメント

上司のポジションに就くと、元同僚への対応が課題となりやすいです。昇進とは言え、初めのうちは割り切って相手と接するのが難しいかもしれません。しかし、上司らしからぬ態度で接すると、他の従業員からの不満や不信感につながる恐れがあります。

元同僚もチームのメンバーとして接し、リーダーシップを発揮しながら、上司として振る舞いましょう。

マネジメントの課題を解決する為に必要な能力とは

マネジメントの定番である課題や悩みのパターンを押さえたら、次に解決に必要な能力についてご紹介します。マネジメントをスムーズにする上で必要となるスキルは、大きく分けて下記の6つです。

  • コミュニケーション能力
  • 目標設定能力
  • 進捗管理能力
  • 意思決定能力–
  • 人材育成能力
  • 分析力・問題解決力

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力とは、「スムーズに意思疎通や情報共有をする力」を指します。コミュニケーション能力は主に以下の4つで構成されています。

  • 意思伝達力
  • 論理的表現力
  • 好感表現力
  • 対人調和力

自分の意見を相手に伝えることだけが、コミュニケーション能力ではありません。相手に道筋を立て分かりやすく伝える力や、相手の感情を把握して調和する力なども含まれます。

目標設定能力

チームや個人が成果を上げるには、ゴールとなる目標の設定が必要です。目標設定を行う上で必要となる業務は下記の通りです。

  • 情報収集
  • 課題の見極め
  • 部下の抱える業務量の把握
  • 部下の能力・特性の把握
  • 目標の定量化・具体化

進捗管理能力

プロジェクトを正常に運営するためには、管理職が十分な進捗管理能力を持っていなくてはなりません。進捗が計画より遅れていないか管理する力を指します。特に製造業やIT業界では品質を保ちながら納期に間に合わせる必要があるため、管理職候補者には事前に研修を行うなど、フォローを徹底しましょう。

意思決定能力

管理職は業務やマネジメントにおいて、常に迅速な判断を迫られます。部下の残業時間や有給休暇の申請時の判断や、経営戦略に関わる判断などさまざまです。意思決定を行うときは、次のような点を押さえるのがポイントです。

  • 決定しないという選択肢を持つ
  • 現状を正しく把握する
  • 目標を明確にする

人材育成能力

人材育成とは、従業員を会社の発展に寄与する人材に育てることを指します。人材育成を行うポイントは目的の明確化や育成機会の付与、PDCAの構築などです。

人材育成は対象となる従業員の階層によって方法や注意点が異なるため、指導方法を使い分ける臨機応変さも必要となるでしょう。

分析力・問題解決力

マネジメントにトラブルはつきものです。課題の原因を探る力と、課題を解決に導くための道筋を立てる問題解決力がなければ、チームを管理できません。

分析力・問題解決力を向上させるには、論理的思考の習得が役立ちます。物事を深く、広く見渡して問題を認識する力を養いましょう。

マネジメント能力を向上させるには?

マネジメント能力を磨くには、ポジションチェンジの思考を身に付けたり、ペーシング・傾聴を意識したりするのが効果的です。部下や同僚の理解やコミュニケーション能力の向上に役立ち、マネジメント能力のアップにもつながります。マネジメント能力を高めたい場合は、研修やセミナーの参加や読書も有効です。自身に合った方法を選択して、足りないスキルがあれば積極的に伸ばしていきましょう。

マネジメント能力や向上させる方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

マネジメント能力とは?構成するスキルと能力を向上させる4つの方法

マネジメントにおける課題に関するまとめ

マネジメントの課題は部下や現場の状況によって異なりますが、今回の記事ではマネジメントのよくある課題・悩みの事例を10個取り上げました。

マネジメントにつまづいたら、共通する事例を探して、まずは上手くいかない理由に目星をつけて、不足している能力があれば自身のスキルアップを図りましょう。